「もし、明日が来ないとしたら、わたしは今日、どんなにあなたを愛しているか伝えたい」印象的な一節。この一節にグッとくる人もいるのではないか。震災後、密かに販売数を伸ばし続けている本がある。それが「最後だとわかっていたなら」だ。2001年9月11日、アメリカで起きた同時多発テロの後、アメリカの追悼番組や追悼集会で朗読された詩があった。その詩は後に世界中にチェーンメールとして配信され、やがて日本語訳された。人から人へ、口コミで広がり、数多くのブログやHP、SNSなどで感動のコメントと共に紹介され、大きな反響を呼んでいる。その多くには、「9.11テロでなくなった若い消防士が生前に書き残した詩」という解説が付いたが、それはまったくのデタラメで、この詩は、ノーマ コーネット マレックというアメリカ人が自分の子供を亡くしたときに作った詩であることが分かったのだ。それを偶然発見した誰かが、9.11テロの際に亡くなった方々を偲び、平和を訴えるために勝手にチェーンメールとして配信したようだ。ノーマ コーネット マレックは、2004年に癌で亡くなっている。テロの後、この詩がチェーンメールで配信されたことを知ったときは、無断で使用されていたことに対する憤りとは裏腹に、平和を願うために、この詩が使われていたことに関しとても喜んだそうだ。アメリカで、9.11テロの後に無断使用で広まり、日本では架空の話がついて回ったこの詩だが、今は徐々に、その事実も浸透しつつある。そしてなお、多くの人の共感や支持を得ているのだ。普段当たり前に隣にいる、家族や恋人や友人。しかし、明日なにが起こるかなんて、だれにも分からないこと。だからこそ、気持ちを素直に伝えることが大切なのではないか。「当たり前」というのはないのだから。震災から一年。時は経てど、今だ解決されていないことも多く、癒えない傷も多い。もう一度傍にいる人へ素直な気持ちを伝えることで、お互いの大切さをよりかみしめることができるのではないか。全文はぜひ手にとって見ていただきたい。前に進む気持ちを後押ししてくれる、今だからこそ読みたい本のひとつだ。お問い合わせ:サンクチュアリ出版 tel.03-5775-6500 公式サイト
2012年03月09日「結婚式で本当にあった心温まる物語」の「10分のカセットテープ」の後編だ。ハンカチの用意はできている? 感動のラストはいかに…深呼吸してから読もう。親友の父から受け取ったカセットテープ。その後父はなくなってしまった。そして、1か月後の結婚式は一旦取りやめ2年後…、親友は盛大な結婚式を挙げたのだった――。***参列者は両家合わせて80人。盛大なパーティ-です。私もプランナーとして、ずっと一緒に準備をしてきました。式を終え、披露宴が始まりました。花嫁が中座、お色直しでの入場の後、私は2年間ずっと内緒にしてきたあのテープをかけることにしました。結局この日まで、中身を聞くことはできなかったのですが……。ドキドキしながらテープの再生ボタンを押すと、お父さまの元気な声が流れてきました。「よっ、綾香、元気か? 大きくなったなあ。花嫁姿を見られなくて残念だけれど。さぞかしキレイなんだろうなあ。おまえは小さい頃、風邪ばっかりひいて身体が弱かった。その割に勝気でいたずらをよく仕掛けてきたよな。覚えているか? 夏休みにお父さんの田舎に連れていったとき、外から鍵がかかるトイレに父さんが入ったら、お前が鍵を閉めてしまったこと。全然お前が開けてくれないから、『助けてくれーっ』と叫んだんだけど。あれは恥ずかしかったなー。」場内は大爆笑。親友も初めこそ驚いていましたが、お父さまのトークに涙を流しながら笑っています。ユーモアがあり、いつも笑いを忘れないお父さまらしいな、と私はうれしくなりました。「そして―、綾香をもらってくれた新郎へ。娘は大人になってもいたずらを仕掛けてくるかもしれませんので、注意してくださいね。もしも綾香が、ぷーっとふくれ面をしたら、甘いものを食べさせると機嫌が直るはずです。それから、彼女は一見、気が強そうだけど、根は一人っ子の甘えん坊で、いたってやさしい子です。どうぞ、末永く大事にしてやってください」親友のドレスを着た肩が大きく震えていました。新郎も真っ赤な目でうなずきながら、聞いています。少し間をおいた後、お父さまは最後の言葉をおっしゃいました。「おめでとう。幸せになれよ」そこにいる誰もが、涙を止めることができませんでした。***いかがだっただろうか。人が亡くなってしまうお話はそれだけでも涙ものだが、お父さまの行動がとても心温かく、自然と涙があふれてきたのではないか。結婚式は、両家のつながりをさらにつくり、両親が2人を送りだす会。感動はもちろん、悲しみや想いが詰まった会なのだ。そんな結婚式のストーリーを1冊に詰めた「結婚式で本当にあった心温まる物語」は、結婚前の女子はもちろん、恋に疲れた人、恋が上手くいかない人にも読んでほしい。あなたにささるストーリーはどれ?参考:結婚式で本当にあった心温まる物語著者:山坂大輔 アディックウエディング 公式サイト
2012年02月18日「結婚式で本当にあった心温まる物語」の「10分のカセットテープ」の中編だ。ハンカチのご用意はできている? …深呼吸してから読もう。【これまで】父の余命を1か月と申告された花嫁は、ウエディングプランナーの親友に1か月後の結婚式を依頼し、なんとか父の生きている間にあげたいと願う。プランナーはまず父に会いに行った――そして。***彼女のお父さまは点滴をした状態で、ベッドに横になっていました。以前お会いした時よりやせ細ってはいらっしゃいましたが、意識ははっきりされていて、私がうかがうと「おお」と、半身を起そうとされました。「そのままになさってください。お加減はいかがですか」「来てくれてありがとう。ちょうどよかった。預かってほしいものがあるんですよ。身内には言えないから、いつかあなたに預ける機会がないものかと、ずっと思っていました。そこの戸棚の引き出しのいちばん奥にある封筒を取ってもらえませんか」病室に備え付けの小さな戸棚の引き出しを開けると、小さな封筒が出てきました。中には、まだ赤ちゃんだった親友を抱いているお父様の写真と、10分のカセットテープが入っていました。「あの子が結婚するときに渡してやろうと思っていたものなんです」「おじさん……」私は胸がいっぱいになって、涙が出そうになるのを必死で抑えながら、「おじさん。来月……、綾香は、来月結婚式を挙げるんです。会場、押さえたんですよ。だからおじさん、ぜひ参列してくださいね」と伝えたのですが、お父さまは小さく首を横に振られました。「こうしているとね、自分の寿命が分かるんです。来月は、たぶん、無理でしょう。焦らず、盛大ないい結婚式を挙げてやってください。その封筒もお願いしますよ」「……」強い光をたたえた目で見つめられながら、一つひとつの言葉をゆっくりお話されるお父さまに、これ以上、何も言うことはできませんでした。「とりあえず」ということで、封筒をお預かりし、帰途に就くのが精いっぱいだったのです。お父さまの前ではどうにか涙をこらえることができたものの、帰りのバスの中では、ハンカチを顔から離すことができませんでした。家に帰り、預かったテープを再生してみようかと思いましたが、怖くてどうしてもできず、そのまま机の奥にしまいました。その1週間後、お父さまは容態が急変し、お亡くなりになりました。親友の結婚式まで、あと2週間を残すばかりでした。親友の落ち込みようは大変なものでした。結婚式はもちろん延期になり、彼氏はずっと彼女のそばで励まし続けていました。お父さまの死からちょうど2年後、彼女はジューンブライドになりました。***お父さまの死、そしてそれを乗り越えて、彼女は花嫁になれた。あの10分のカセットテープの中身はいったい…。後編に続く。最後、号泣しないようにご注意を。参考:結婚式で本当にあった心温まる物語著者:山坂大輔 アディックウエディング 公式サイト
2012年02月18日友人の結婚式に出席すると、「あぁ~私も結婚したいな」という気持ちになる。自分の結婚式を想像して、ベールダウンから親への手紙のシーンまで妄想する…なんて女子もすくなくないのではないだろうか。「いつかはこんな素敵な結婚式をしたい!」「これから結婚をする」女子たちに結婚式のプランナーが、最も心に残ったというストーリー「結婚式で本当にあった心温まる物語」の中から1つ紹介しよう。「日々の恋愛テク」ではなく恋のその先のストーリーを見ることで、「男を落とす!」打算的な考えから、「寄り添える相手が欲しい」とピュアな気持ちがよみがえるかもしれない。少し深呼吸をしてから読んで頂きたい。■10分間のカセットテープ仲の良い友人に「結婚式お願いね」と声をかけられるのは、プランナーの冥利に尽きる出来事のひとつです。「彼と結婚することになったの。それで、あなたにプランナーをお願いしたいのだけど、相談に乗ってくれる?」そう言って電話をかけてきたのは、中学、高校と同じ女子高で机を並べていた大親友。高校卒業後は、別々の学校へ進んだものの常に連絡を取り合っており、社会人になった現在も1か月に1度は必ず会っているほどです。住んでいるところも近かったので、学生の頃は互いの家を行き来することも多く、彼女のご両親は、私のことを彼女とおなじくらい可愛がってくださいました。そんな彼女からの申し出は、親友としてとてもうれしく、幸せなことでした。しかも、自分がなりたくてなった仕事を大事な友達のために活かすことができるなんて、絶対に素敵な式にしようと心に誓いました。ただ、その一方で、彼女の声がどこか沈んでいることにも気付いたのです。「ありがとう、任せて。できるだけのことをしっかりさせてもらうから。……それにしても、ちょっと急だね」彼女の結婚相手は付き合って半年ちょっとの男性でした。これまで彼女の恋愛をずっと見てきた私としても、たしかに今の彼と幸せになってくれたらいいなとは思っていましたが、それでも手放しで喜ぶことのできない、何かひっかかるものがあったのです。「うん。それがね……」彼女の声が詰まりました。あまりに深刻そうな声に、思い当たることがありました。「お父さんのこと?」大親友のお父さまは、2年前に大腸がんを患い、手術したものの転移が進んでおり、もう長くないのではと言われていました。「一刻も早く式を挙げたいの。もう1か月もたないだろうって言われてしまって……」「1か月……」私は言葉を失いました。慌てて式場を押さえるとしても。病身のお父さまは参列できるのだろうか。それより何より、きちんと成功させることができるのだろうか?一瞬にして様々な「?」が頭をめぐりました。私は自分に「落ち着いて」と言い聞かせ、1回大きく深呼吸をし、言葉を続けました。「できないことはないと思うけれど、お父さまはどのくらいの時間、外にいても大丈夫? 今どんな状態なの? それに、ほかの参列してもらう方たちはどうする? お招きするのは間に合うかしら」「意識ははっきりしているんだけど、ずっとベッドにいるわ。ベッドごと、父を運ぶことはできないかしら。ねえ、どう? どうしたら、どうしたら参列してもらえる?」最後の方は嗚咽で聞きとれませんでした。混乱している彼女の話だけでは、状況判断ができないため、とにかく、お父さまの入院されている病院にうかがうことを約束しました。電話を切り、ふと気づくと、私の目からも涙があふれていました。新宿にあるその大きな病院を訪ねたのは、数日後の夕方でした。****結婚式を控えている筆者としては、このストーリーはお涙ちょうだいもの…。次回はお父さまの病院編から。大切な人がいる人、これから結婚式を控えている人、みなさんハンカチをご用意の上、しばしお待ちを。休日出勤後の人は電車で読むと大変かも…。お楽しみに。参考:結婚式で本当にあった心温まる物語著者:山坂大輔 アディックウエディング 公式サイト
2012年02月18日あなたは大好きな恋人とのコミュニケーションツール、何を選んでいますか?自宅電話だけだった時代から、今では携帯電話、メールが主流です。さらに最近ではmixiやtwitter、Facebookなど、コミュニケーションの幅も広がりつつあります。いつだってどこだってつながれる。つかまる。連絡がとれる。自分の都合のいい手段で、相手が都合のいい手段で連絡を取り合うことが可能です。でも実際、「一番安心できるツール」としてあげられるのは、昔と変わらず「電話」だそうです。最近ではテレビ電話なども序所に普及はしてきているものの、なかなか手軽に使うことは難しく、電話が一番選ばれているようです。「実際彼の声が聞けるから安心する」「同じ時間を共有している感じがして嬉しい」「何か話したいことがあってもすぐに反応が返ってくる」意見はさまざまですが、彼女たちは恋人と「同じ時を共有している」という実感がほしいことは共通して言えることです。ちなみに昔はよくメール一本ですませていた私も、最近ではもっぱら電話派になりました。すぐに答えが返ってくる。お互いの状況もわかる。めんどうくさく思えて一番単純明快。手っ取り早いと思えるようになりました。これから文字でのコミュニケーションがさらに増えてくる現代社会ですが、比例して電話の大事さも実感する機会が増えてくることでしょう。(内藤 里奈)
2012年01月14日