星とお茶のコンシェルジュ・景山えりかが、月の満ち欠けをもとにした「旧暦」の取り入れ方をご紹介します。あなたも月の満ち欠けとともに一緒に暦をたしなんでみませんか?収穫の秋到来!恋を実らせる秘訣とは?今日(9月24日)は、新月です。旧暦では9月1日にあたり、「長月」を迎えました。長月という名前は、秋の夜長を意味する「夜長月」が略されたものといわれています。また、秋雨が降り続く時季でもあることから、「長雨月」の略という説もあります。語源が何にせよ、秋の深まりを表していることには違いないでしょう。そして、旧暦9月の別名には、・紅葉月(もみじづき)・色取月(いろどりづき)・菊月(きくづき)・小田刈月(おだかりづき)・寝覚月(ねざめづき)などがあり、自然界が秋らしい色彩をまとった様子が感じられます。旧暦の季節区分では、7月・8月・9月の3カ月間が秋。長月は暦の上では晩秋となり、いよいよ収穫の時季です。実りの秋は、体と心にとっても充実のとき。登山やハイキングに出かけて美しい自然の中に身を置いたり、本や映画の世界に没頭したり、美術館へ足を運んでアート作品に刺激を受けたり、自分を思いっきり磨きましょう。そうやって繊細な感受性をはぐくんでおくと、人の心の機微に触れられるようになります。恋愛においては、「恋人にはこうあって欲しい」「こんな恋がしたいのに!」という理想や強いこだわりから解放されて、自然体で楽しめるようになるでしょう。相手を深く理解しようとする姿勢が生まれ、恋愛の質も向上します。秋の自分磨きこそ、恋を大きく実らせる秘訣です。おおらかな呼吸のリズムで、体と心の調和をはかって食欲の秋、読書の秋、芸術の秋……世の中においしいものや美しいものがあふれる秋は、自分を磨いて豊かな感受性をはぐくむのにぴったり。ですが、熱心になり過ぎて息をつめているようでは、かえって逆効果というもの。この記事を読んでいる今、パソコンやスマホの画面に向かって首を突き出し、肩には力が入り、呼吸が浅くなってはいませんか?すぐに力を抜いて、深呼吸をしてください。すーっと霧が晴れていくように、頭がクリアになっていくのを感じるはずです。体と心を調和させる深い呼吸は、感度を高める土台となってくれます。とはいえ、特別な呼吸法をマスターする必要はありません。いつもより少し長めに息を吸って、長く吐いてみる。たったそれだけのことで、気分がすっきりとしてきますよ。高く広がる青空と、澄んだ空気が気持ちのいい秋。ゆったりと大きく息を吸って、ゆっくりと吐いて。おおらかな呼吸のリズムは、体と心のにごりを取り除きます。クリアになった心身は、まるで乾いたスポンジのよう。五感が研ぎ澄まされて、いろいろなものを吸収し、感受性がより豊かになるでしょう。景山えりか(かげやまえりか)星とお茶のコンシェルジュ、文筆家。旧暦や月の文化に造詣が深く、星や月と親しむ生活を自ら実践。その経験から、自然のリズムに合わせてお茶を楽しむことで、養生やストレスマネジメントにつなげる「星のティーセラピー(R)」を考案。執筆活動やワークショップを通じて、星空とお茶を楽しむ暮らしを提案している。著書:『自然とつながる暮らしかた空の向こうは私のうちがわ』(講談社)。ウェブサイト::自然とつながる暮らしかた
2014年09月24日