出産が近づくにつれて増えるお腹の張りや腹痛。なかでも妊娠後期になると陣痛の前段階に起こる「前駆陣痛(ぜんくじんつう)」を体験することもあります。痛みを感じてもすぐに分娩につながらないため、腹痛が来るたびに本陣痛なのか迷い、分娩施設へ連絡してもよいものかと判断に悩んでしまうこともあるでしょう。そこで今回は、「前駆陣痛」の気になる症状や本陣痛との違いを解説します。 【特集】陣痛はどんな痛み?帝王切開はどうだった? みんなの出産特集 監修:丸山レディースクリニック 院長丸山 正次(まるやま しょうじ)産婦人科の家で生まれ、東京の下町で育った。東京医科大学卒業。昭和大学産婦人科学講座入局。その後、同医局の関連病院であり地域の高次医療施設である佐野厚生総合病院(栃木県佐野市)に産婦人科医長として就任。そのまま27年間医長職を継続し定年時に丸山レディースクリニックを開院。前駆陣痛とは?前駆陣痛は本陣痛と同じく子宮収縮によって起こる痛みで、陣痛の前段階にくる子宮収縮です。持続時間が不規則で、痛みの程度がそれほど強くなかったり、痛みがおさまったりする場合があります。本陣痛との違いは?少し様子を見て、30分程度で痛みが治まるようなら前駆陣痛と判断してOK。安静にするなど、特別なことをする必要はなく、いつも通り過ごしていればいいそうです。一方、間隔が一定になると同時に痛みが強くなる場合は、陣痛の可能性が高いです。痛みが来る間隔をはかっておき、10分間隔で来るようになったら分娩施設へ連絡します。陣痛の間隔をボタンひとつで計測できるアプリもあるため、腹痛を感じたら時間をはかるようにすると、不安も和らぐかもしれません。前駆陣痛を感じるのはいつから?妊娠30週を過ぎたあたりから、頻繁にお腹が張るようになります。同時に、前駆陣痛を感じる機会も増えてくるそうです。お産にいたるまでの自然な流れのため、不安に思う必要はありません。しかし、おしるしがあった場合は分娩施設を受診した方がいいでしょう。子宮口が開く、赤ちゃんを包む卵膜が少しずれることなどが原因と言われています。おりものに混ざる程度の量で色もピンクや薄い赤など個人差があるそうです。同様に、破水した場合もすぐに受診が必要です。破水したまま放置していると赤ちゃんが細菌に感染するリスクが高まります。破水は少量の場合もあり、尿漏れとまちがえるケースもあるようです。産婦人科に行けばリトマス紙や診察などでチェックできるので、恥ずかしがらずに医師に診てもらいましょう。お腹の中の赤ちゃんも眠っている時間があるので胎動に関しては気にしすぎる必要はありませんが、24時間以上感じられない場合は医師に相談するといいでしょう。前駆陣痛から出産、本陣痛へどのくらいの期間でつながる?一般的には、前駆陣痛から長くても2、3日くらいで陣痛が来ると言われています。しかし、前駆陣痛と陣痛の明確な違いが「規則的な間隔で痛くなるか」である以上、一概には言えないようです。子宮口の開き具合によっても変わるため、前駆陣痛から出産につながる期間は、人によってさまざまです。なかには、前駆陣痛と診断されて一度帰宅したものの、3時間後に陣痛が来て再び入院するケースもあるそうです。前駆陣痛の痛みはどんな痛み?前駆陣痛の痛みは、人によって感じ方はさまざま。具体的にどんな痛みを感じることがあるのでしょうか?▼生理痛のような痛み生理痛は鈍痛であることに対して、前駆陣痛は子宮がギューっとなる感じだそうです。痛みはそれほど強くありません。▼腰痛前駆陣痛を感じる頃には赤ちゃんの頭が骨盤の方まで下がることで、骨盤周りの筋肉に負担がかかり腰痛となって表れます。▼下痢のような痛み下痢のような腹痛や便意を感じることがあります。実際にお腹を下すこともあれば、トイレに行っても解決しないケースもあるようです。▼注意が必要な痛みとは?しかし、一向に痛みが治まらない時や出血を伴う時には、注意が必要です。本来は出産後にはがれる胎盤が、赤ちゃんの誕生前にはがれてしまう「常位胎盤早期剥離」の疑いもあります。早期発見が肝心のようなので、異常を感じたらまず妊婦健診をしている施設に連絡をしましょう。微弱陣痛と前駆陣痛の違いは?痛みは弱くても持続する場合や徐々に痛みが強くなる時には、微弱陣痛の可能性があります。微弱陣痛は痛みの弱い陣痛のため、前駆陣痛とは異なります。微弱陣痛には、最初から痛みが弱い「原発性微弱陣痛」と一度は痛みが強まったものの、途中から弱くなる「続発性微弱陣痛」があります。お産が進むにつれて体力が消耗されるなど、さまざまな原因が考えられます。陣痛が弱いとお産がなかなか進まずに、長期化する可能性もあるのです。この場合は、陣痛促進剤を使ってお産を進める方法がとられます。破水をしていない場合は、人為的に破膜させて、お産を促すケースもあるそうです。■陣痛かな?と痛みを感じたら連絡をためらわないで! お腹が痛いけど、前駆陣痛だったら恥ずかしいと受診をためらう人もいるでしょう。しかし、「前駆陣痛は、しばらく経つと痛みが治るなど、結果としてわかるもの。判断に迷ったら、分娩施設に連絡をしてほしい」というのが医師の考えのようです。体調面の不安を感じたら医師や助産師に相談をして、早めに解消するのがよさそうです。【参考資料】 ・『よくわかる妊娠・出産』(主婦の友社) ・『ママとパパ二人ではじめての妊娠&出産』(新星出版社)・『たまごクラブ特別編集 最新 安産大百科』(ベネッセコーポレーション)
2017年02月06日こんにちは、齋藤惠です。お産にはとにかく「痛い」「苦しい」というイメージがついてまわるもの。特に初産の方で、先輩ママから「陣痛がつらくて死ぬかと思った……」などと怖ろしげな言葉ばかり聞いてしまい、必要以上に不安を感じていらっしゃるプレママも多いのではないでしょうか?しかし、女性が命を産み落とす瞬間は、本当に美しくて尊いもの。大変なことには変わりないですが、産む前から恐怖を感じて身構えなくてもいいんですよ。陣痛だって、そのしくみを知って、事前に心の準備をしておけば、何も知らない状態よりも幾分かリラックスしてお産に臨むことができます。●“陣痛”ではなく、“神通”という考えバースコーディネーター・大葉ナナコさんの『ナチュラルなお産』という著書には、陣痛について、次のような記載があります。**********「“陣痛”は痛みという字があるため、よいイメージを持つ人が少ないようですが、昔は、神に通じる“神通”と書いた時代があったそうです。日本人は自然界で起こること全部を、風神、雷神などのように“神”と呼ぶ民族文化がありますが、出産のときに体の中に沸き起こる風や波のようなものも、自然現象と同じような捉え方をして、“神通”と呼んだのでしょう」**********この文を読んだときに私は、今の“陣痛”という字よりも、命の尊さや出産の神秘性を表現している“神通” という字の方が本来の意味に合っているな、と感じました。皆さんはどう思われますか?お産による痛みは、妊婦さんを傷つけたり苦しめたりするためにあるのではありません。新しい命を宿した体が今まさに全てのエネルギーを外に向かって出そうとして起こる、とても自然な現象なのです。プレママの皆さんにはぜひとも、お産を前にして「痛みに耐えなきゃ!」 というプレッシャーから自分自身を解放してほしいと思います。●陣痛では、死にません(笑)陣痛とは子宮収縮のこと。自然な陣痛であれば90秒以上子宮収縮が続くことはありません。そしてどんなに強い陣痛の波がやってきても、間には90秒以上休みが入ります。陣痛によって「死ぬ思いをした」という妊婦さんは多くいらっしゃるようですが、大丈夫。皆さん出産直後から授乳などしっかり子育てをされています。女性の体は陣痛に耐えられるようにできているのです 。陣痛の波が強ければ強いほど、休息時間に分泌されるリラックスホルモン・エンドルフィンの効果が強くなります。このホルモンは天然の麻酔薬としての働きがあり、精神安定を促し疲労回復の作用があります。ママが陣痛とリラックスの波を交互に繰り返すことによって、赤ちゃんも健康に生まれてきてくれるのです。●陣痛が遠のいても焦らないで予定日までに一定間隔の陣痛がこなくて焦ってしまう場合もあるでしょう。しかし、お産とはもともと自然任せにすべきもの。いつでも予定調和とはいきません。陣痛が弱くなってきたら、焦らずに今まで通りの生活をして気長にその時を待ちましょう 。ここで気分が不安定になってしまっては、ますますホルモンの分泌が滞ってしまいます。また、一人で悶々と悩まずにご主人や家族、友人と一緒に過ごすことも、とてもよいリラックス効果となるのでおすすめです。楽しい時間を過ごしているうちに、いつのまにか陣痛が強くなってきた!ということはよくある話なんだとか。陣痛を必要以上に怖がらないでください 。その先には愛しいわが子に会えるという、かけがえのない喜びが待っています。お産はとてもハッピーな行為なのですから、前向きな気持ちで楽しみに、そのときを待ってみましょう!【参考文献】・『ナチュラルなお産―体と心にやさしい』大葉ナナコ・著●ライター/齋藤惠(金融コンシェルジュ)
2016年04月18日こんにちは、ママライターのみいゆです。出産はとても大変な大仕事で痛みもそれなりに伴います。痛みのなかでも“陣痛”で泣かされた先輩ママはたくさんいらっしゃるかと思います。陣痛の痛みは人それぞれですが、一般的には痛みの順序があります。 これから出産を控えているプレママさんは来るべき未知の痛みに心臓が縮み上がる思いだと察します。今回はそんな“陣痛”についての心構えなどをご紹介しましょう。●陣痛の種類は全部で3つあります妊娠をするといろんなところから情報を得ますので、本格的な陣痛がいきなりきて赤ちゃんがすぐ産まれるわけではないということは知っておられることでしょう。陣痛も段階があるので、急に立てないくらいの痛みが襲ってくることはありません。●(1)前駆陣痛まずは出産が近づくと前駆陣痛が起こります。これは個人差があり、痛みも前駆陣痛が始まる時期もさまざまです。ちなみに、私の場合は1人目が出産当日に前駆陣痛が始まり、2人目は2週間前に始まりました。自分の子どもでも差があるものです。はじめは軽い生理痛のようなもの です。●(2)有効陣痛本格的に陣痛が始まると痛みが徐々に強くなっていきます。有効陣痛になると痛みが強くなった後に楽になる、しばらくすると再び痛みが強くなるといったものが繰り返し起こります。このときに多くの方はどのくらいの間隔で痛みがきているのか時間を計り始めます 。いよいよ出産が近づくと痛みの間隔が短くなってきます。●(3)後陣痛これは出産後にくる陣痛のことです。「出産後にもあの痛みを経験しなければいけないなんて、いつまでこの苦痛が続くの?」と思われるかもしれません。しかし、こちらも個人差 がありますので痛みをあまり感じない方も実際いらっしゃるようです。●陣痛がきたらまずは時間を計ってみましょう「もしかして陣痛かも?」と思ったら痛みの間隔を計ってみましょう。メモを取っておくと、後から病院に電話する際にすぐ伝えることができます。経産婦さんだと15分間隔になると病院へ連絡します。初めての方は10分間隔 が望ましいです。だんだんと規則的に痛みがくるようになりますが、バラバラにくることもあります。6分から5分、7分から今度は10分間隔ということも。いつ病院に連絡したら良いか分からなくなりますが、このころになると痛みがきているときは立っていられないくらいになりますので、不安なときは夜中であろうと病院に連絡を入れましょう。今後どうすればいいのかすぐにアドバイスをもらえます。●いよいよ病院へ出発です!事前に準備をしていても、陣痛がきているとどうしても焦ってしまいます。ここはいったん落ち着いて、もし夫や親が一緒にいるならばしっかり頼りましょう。一人の場合は連絡を済ませて出発準備に取り掛かります。出発までにやっておきたいことはいくつかあります。・シャワーを浴びておく(破水をしていない場合)・身につけているピアスや指輪を外しておく・軽食をとる・身の周りの整理以上のことをやっておくと準備万端ですね。もしタクシーなど1人で病院へ向かう際は戸締り を忘れずにしておきたいです。----------さあ、赤ちゃんと対面するのはもうすぐです。痛みの心配があるかと思いますが、過度に心配する必要はありません。大抵は陣痛もゆっくり時間をかけて進んでいきますのでしっかり陣痛について知っておいたほうが安心するでしょう。【参考リンク】・初めての陣痛 | ムーニー ユニ・チャーム()●ライター/みいゆ(ママライター)
2016年04月10日おしるし・破水・陣痛妊娠36~39週頃の臨月になると、ママの体では出産準備がはじまります。この時期には、赤ちゃんが産まれてくるための様々なサインが現れますが、個人差によるため必ず起こるとは限りません。・おしるし血の混じった状態のおりものを指します。出産に向け、赤ちゃんが産まれてくるための子宮口が開き始めた出産兆候です。子宮が収縮し、赤ちゃんを包んでいる卵膜が剥がれることで出た血液が、粘液と混じって出てくることで現れます。・破水赤ちゃんを包んでいる卵膜が破れ、羊水が流出することを破水といいます。おしるし後や陣痛後、子宮口が全開する前後や分娩台の上など、出産につながる兆候として突然起こります。また破水がなく、陣痛を迎える場合もあります。・陣痛赤ちゃんをママの体外に押し出すために、子宮が収縮することです。個人差はありますが、次第に痛みが増し、間隔も狭まります。おしるしや破水がなくても陣痛は発生します。おしるし・破水・陣痛がある時期おしるし・陣痛・破水は、一般的には妊娠36~40週に発生します。すべてが必ず起こるものではなく、ママの体質や体調、妊娠状態により異なりますが、陣痛は必ず発生します。また破水に関しては、妊娠37週以降の破水は陣痛が始まりお産となりますが、24時間以内に陣痛が始まらない時は陣痛誘発剤を使うこともあります。37週未満で破水した場合は、赤ちゃんがお腹の中に留まって成長できるように入院し、安静状態でお産に備えます。おしるし・破水・陣痛の症状・おしるしの症状おしるしは個人差が大きく、出血の量や色味、粘り気の有無などで状態が異なります。回数も1回から1週間くらいかけて毎日など、差があることが特徴です。またおしるし自体がない場合もあります。・破水の症状羊水は匂いがやや生臭く、透明・黄緑・黄色味をもち、粘り気がないと言われます。自分の意思で止められないことも特徴です。一般的には、赤ちゃんを包んでいる卵膜の下部が破れ羊水が出ることを破水と呼びます。陣痛前に破水することを前期破水、子宮口が全開になる前に破水することを早期破水と呼びます。破水がなく子宮口が全開になった場合は、分娩台の上で分娩医が安全に破水させることもあります。いずれも羊水が勢いよく出る点が特徴です。また子宮卵膜の上部が破れたことによる破水を高位破水と呼び、少量の羊水が継続的に流れる点が特徴です。・陣痛の症状下腹部から膣を周辺に、子宮が強い収縮を繰り返すことで痛みが発生します。痛みは規則的な間隔で訪れることが多く、2~3時間程度の間隔から始まり、5~10分程度、3~4分程度と間隔を縮めて継続的に発生します。人によっては間隔が規則的ではないままお産を迎える場合もあります。また子宮の収縮に伴い、腹痛や腰痛、背中の痛みや突っ張りなどといった症状も同時に起こります。おしるし・破水・陣痛が起きたら?おしるしの場合は慌てずに様子を見て、妊婦健診時に健診医に伝えましょう。破水は、産道を経由して子宮内に雑菌が入り込みやすくなり、赤ちゃんが感染症を引き起こす可能性があります。「もしかして破水?」と思ったら、必ず分娩施設に連絡し、指示を仰ぎましょう。その際、シャワーや入浴は控えることも大切です。陣痛は、痛みや間隔が徐々に消えていくなら前駆陣痛ですが、継続的に続き、痛みが増していくなら本陣痛である可能性があります。痛みや発生する間隔をメモしておきましょう。おしるし・破水・陣痛の受診の目安おしるしは、健診施設や分娩施設での受診は特に必要ありませんが、水様性の場合は破水しているかもしれませんから、分娩施設に連絡を。また出血量が多い時やいつもと違う症状を伴う時は受診が必要です。破水は出産が始まるサインであることが多いため、赤ちゃんへの細菌感染を防ぐためにも、すぐに分娩施設へ連絡しましょう。陣痛は、初産婦の場合は痛みの間隔が5~10分間隔の時点で、分娩施設へ連絡しましょう。ただし経産婦の場合は陣痛開始から分娩へ進むスピードが速い場合があります。事前に主治医へ相談し、「○分間隔になったら連絡を」といった取り決めがあったほうが安心です。
2016年04月04日お産には陣痛が必要ですが、産前の子宮収縮によって、痛みが不規則に起こる前駆陣痛が発生します。実際のお産につながる本陣痛とは別物で、医学的には偽陣痛と呼ばれています。お産に備え、赤ちゃんが骨盤のほうに下がるため、その振動や子宮収縮でお腹の張りや痛みを覚えることが原因で起こります。個人差はありますが、腰痛や胎動も同時に感じる人が多いようです。本陣痛の予行練習と捉えると良いでしょう。痛みの程度でいえば張りの間隔が一定ではなかったり、感覚がそれほど強くなかったり、また痛みが徐々に収まったりする場合は前駆陣痛である可能性が高いといえます。一方で、弱くても痛みが続いたり徐々に痛みが強くなる場合は、微弱陣痛と呼ばれる陣痛の弱い本陣痛である可能性もあります。微弱陣痛は周期の長さや陣痛の強さが不足していることで、子宮口が上手に開かないと起こります。痛みが長く続いたり、痛みの間隔が一定であれば本陣痛というものではありません。発生した陣痛がどのようなものなのかは、子宮口の開きや痛みの強さ、周期を圧力計などで測定し、分娩医が総合的に判断するものです。気になる場合は早めに分娩施設に尋ね、助産師や分娩医の指示を仰ぎましょう。前駆陣痛が始まる時期前駆陣痛は妊娠36週頃に起きはじめ、お産直前まで続きます。いつお産を迎えてもよい時期であるため入院準備を済ませておくことをおすすめしますが、前駆陣痛が起こる時と実際のお産日は特に関係ありません。また「前駆陣痛が重いと、本陣痛も重く難産になる」という俗説を聞くことがありますが、医学的な根拠はありません。前駆陣痛の症状前駆陣痛の症状は赤ちゃんの動きにより引き起こされるものであるため、個人差があり、痛みの間隔や強弱も異なります。例えば次のような症状があげられるものの、人によっては生理痛のように感じたり、前駆陣痛に気付かないこともあるようです。・腹痛・下腹部痛・腰痛・下痢のときのような痛み・生理痛のような痛み・骨盤周辺の痛み・今までに強い痛みを感じたことがない部位に感じる痛み・一定間隔で痛みがあるが、徐々に収まる・不定期間隔で痛みがあり、徐々に収まる・お腹が強く張って固くなるが、徐々に収まる前駆陣痛はお産準備症状であるため、避ける必要は特にありません。起きた場合はなるべく安静にして、痛みの強さや周期を測ると本陣痛との差が分かり、安心につながります。痛み周期が規則的で徐々に狭まり、痛みも強くなるなど、計測内容によって本陣痛が予想される場合もありますので、自己判断せずに分娩施設へ問い合わせ、助産師や分娩医の判断を仰ぎましょう。 本陣痛との違い本陣痛との違いは、痛み周期の規則性があるかどうかだと言われます。本陣痛の目安として、初めに2~3時間程度だった痛みの間隔が、徐々に5~10分間隔に狭まり、赤ちゃんが産道付近まで下がりきると3~5分間隔と規則的に変化する場合が多いと言われます。とは言え、本陣痛でも痛み周期に規則性がなく、不規則のままお産するケースもあるようです。前駆陣痛?それとも? 受診の目安痛みやお腹の張りが伴うため不安を感じることもありますが、前駆陣痛はお産準備症状であり、基本的には異常を示すものではありません。とは言え、無事に赤ちゃんをお産するまで自己判断は危険です。以下のような症状がある場合、トラブルを伴っている可能性も考えられます。速やかに分娩施設に連絡し、助産師や分娩医の判断を仰ぎましょう。・規則的な痛みが続き、痛みが徐々に強くなる本陣痛の可能性があります。分娩施設を受診し、家族に連絡してお産準備を整えましょう。今まで感じたことがないような強い痛みが突然起きたり、激痛が止まないなど異常だと感じられる痛みが発生した場合は、赤ちゃんの健康が害されていたり、子宮内外で何らかの異変が起きたサインという可能性があります。・お腹の張りが規則的に訪れ、徐々に強くなる本陣痛の可能性があります。分娩施設を受診し、家族に連絡してお産準備を整えましょう。今まで感じたことがないようなお腹の張りや、異常だと感じられる固さがあったりする場合、赤ちゃんの健康が害されていたり、子宮内外で何らかの異変が起きたサインという可能性もあります。・おしるしがあったおしるし(血の混ざった、ピンク色のおりもの)があった場合は、子宮口が開き始めている証拠です。前駆陣痛だと思われる症状が発生した前後であれば、さらに本陣痛である可能性が高くなります。すぐに分娩施設を受診しましょう。・破水があった前駆陣痛だと思われる症状が発生した前後に破水が起きた場合は、羊膜が破れたことで空気中の雑菌が産道を介して赤ちゃんに到達しやすくなり、赤ちゃんが感染症にかかる可能性が高まります。場合によっては本陣痛の症状がなくても陣痛誘発剤などで早急にお産する必要があるため、すぐに分娩施設を受診しましょう。特に逆子といわれている場合は、救急車を呼び、直ちに受診しましょう。・赤ちゃんの動き(胎動)が感じられない胎動は分娩台の上に上がってからも続きます。赤ちゃんが動いている気配が感じられなくなった場合や、普段より動きが少ない時は、赤ちゃんの健康が害されたり、子宮内外で何らかの異変が起きたたサインという可能性があります。すぐに分娩施設を受診しましょう。分娩施設は24時間365日開いており、ママと赤ちゃんが健やかなお産ができるよう待機しています。症状が現れていなくても、不安な点があれば速やかに分娩施設に連絡し、相談をするように心がけましょう。
2016年04月04日出産予定日が近くなると、いつ、どこで産気づいてしまうか分かりません。パパが傍にいる時ならよいのですが、急に破水や陣痛が来てしまったという時に、ママ1人だけだとアタフタしてしまうかもしれません。周りにサポートしてくれる人がいる場合もありますが、そうでない場合も当然あります。今回は、万が一の時にも安心できる、プレママのための役立つサービス「陣痛タクシー」について紹介しましょう! ■陣痛タクシーって何? 陣痛タクシーとは、プレママのためにタクシー会社が提供しているサービスで、24時間365日オペレーターが対応し、迅速にタクシーを配車してくれるサービスです。いつどこで陣痛が起こるか分からない不安はありますが、陣痛タクシーを利用できる環境が整っていれば、少しはそうした不安も軽減されるのではないでしょうか? ■陣痛タクシーを利用するには? 陣痛タクシーを利用するには、事前に登録が必要です。自宅(里帰り出産の場合は実家)周辺をサービス対象としているタクシー会社に、自分の情報を登録することで利用が可能になります。登録する情報は、名前や電話番号などの基本的な情報をはじめ、お迎え先の情報、出産予定の病院、担当医名、夜間利用予定の病院名など。それらを登録し、迎え先や目的地である産院に、すぐに向かってもらえるような環境を整えておきます。陣痛で痛みを我慢している時には、タクシーの乗務員に行き先を伝えるのも大変ですが、陣痛タクシーに登録をしておけば、そういう手間もなく病院に運んでもらうまで安静に過ごすことができます。■安心して利用できる理由とは? 陣痛タクシーを利用するメリットはたくさんありますが、座席のシートなどが汚れてしまった場合にもクリーニング費を請求されないこと、定期検診などの送迎にも利用できること、荷物の積み込みのお手伝いをしてくれること、特別な料金は加算されないことなどが挙げられます。もちろん登録は無料なので、この機会に住んでいる地域でサービスを提供しているタクシー会社があるかどうかをチェックして、陣痛タクシーの登録をしておきましょう。初めてのお産の場合は不安が大きいため、怖くなって救急車を呼んでしまうケースもあるようです。しかし、救急車の利用は最終手段。痛くても自分で動けるのであれば、パパや周りの助けを借りるか、タクシーで移動するかのどちらかを選択できるようにしておきましょう。判断が難しい場合は、病院に問い合わせた時に、救急車の利用が必要かどうかを確認してみたほうがよいかもしれませんね。プレママのためにできる限りのサポートをしてくれる陣痛タクシーは、たくさんの妊婦さんに利用されています。来るべき時に備えて、登録しておくとよいでしょう。
2014年09月29日鼻からスイカが出るような痛み、という例えで語られることも多い陣痛。初産の妊婦さんは来るべきその時を想像して、ドキドキしているのではないでしょうか。私は痛がりなので、陣痛がくるのがとてもこわくて、いろいろと痛みを軽くする方法を試してみました。するとその結果、なんと分娩の際も冗談が言えるくらいの余裕ができたのです。最後まで体力も残っていたのでしっかりいきむこともできて、初めてのお産とは思えないと助産師さんに褒められました。そこで今回は、私が試した陣痛を乗り越えるための方法をお伝えします。■陣痛の痛みを例えると?私が陣痛時に感じた痛みのイメージは、「ダンプカーで子宮をひかれて押しつぶされるー!」という感覚でした。冒頭の「鼻からスイカ」以外にも、人によっては「ひどい生理痛の50倍」「骨盤を両側から締め付けられる感じ」などの例えを聞きました。知人の医師は「歯を麻酔なしで全部抜歯するくらいのストレスが身体にかかるから、痛くないわけがない」と言っていました。その痛さをママは耐えられるわけですから、我ながらすごいことだと思わずにいられません。さて、痛みのイメージがなんとなくつかめたら、次はいよいよ具体的な対処法をご紹介します。■陣痛を乗り切る方法(1)お産のテーマや目標を決めるあらかじめお産のテーマや目標を決めておくと、陣痛で余裕がなくなった時にも冷静さを取り戻すことができます。たとえば、私は「出産の日は楽しくお祭りのような日にする」と決めていました。そのため、陣痛が来始めた時も、陣痛の合間で主人や助産師さんなどになるべくおもしろいことを言おう! と考えていて、そちらに意識を集中していると痛みばかりに気を取られずにすみました。また私の友人には「品良く産む、決して取り乱さない」という目標を立てた人がいました。彼女は「出産の痛みは、古代から女性が耐えて来た痛みだから静かに耐えよう」と決めた結果、叫んだりわめいたりせずに産めたそうです。おかげで体力も温存できて、安産でもあったようです。■陣痛を乗り切る方法(2)息を吐くことに集中する陣痛の痛みは、ずっと続いているわけではありません。痛い時があれば痛くない時もあります。そこで私は、痛みが強くなっている時は痛みに向き合うのではなく、とにかく呼吸に集中することで痛みをやり過ごすイメージを持ちました。どれだけ長く息が吐けるかチャレンジだ! と、息を吐きながら秒数を数えたりもしていました。痛みが強い時に力んでしまうと赤ちゃんも呼吸がしづらくなるので、しっかりと呼吸することを意識しましょう。■陣痛を乗り切る方法(3)テニスボールを当あてるよく言われている方法ですが、ちょうど良い場所に当てると本当にラクになります。私は痛みの波がきた時に、その波に合わせてテニスボールを肛門のところに押し付けてもらうと痛みを逃すことができました。タイミングと場所が大事なので、何度か試してみてください。■陣痛を乗り切る方法(4)周囲への言葉に気を使う陣痛で余裕がなくなると「◯◯してよ!」などと命令口調になったり、イライラしたりしがちです。しかし、言葉は自分に返ってきます。そこで、できるだけ優しい言葉を使ったり、笑顔をつくったりするように心がけてみましょう。「あー痛い! もういっそ切ってくれー! …って思いますよね」「違う…! そこじゃない! …んですよ、わがまま言ってすみません」など、余裕がなくなって乱暴な言葉使いになっても、最後に敬語をつけるなどしてみました。そうすると周りからも「頑張ってるね」「冷静でえらいね!」など、やさしい言葉を最後までかけてもらうことができ、やさしい雰囲気の中でお産を終えることができました。言葉の影響力は意外と大きいようです。こうしては陣痛の対処法についてまとめてみましたが、陣痛の痛みは本当に人それぞれで、中にはここに書いたような方法ではとてもじゃないけど我慢できないという痛みの方もいらっしゃると思います。でも、お産は女性だからこそ経験のできる貴重な体験。それを前にした時、ここに書いた技を思い出して、ちょっとでもラクで楽しいものにしてみてくださいね。
2014年09月14日タクシー都内最大手の日本交通は、母の日である5月13日に「陣痛タクシー」と名付けた、妊婦を対象とした新しいタクシーサービスの提供を開始する。「陣痛タクシー」は、「お迎え場所・かかりつけ病院・出産予定日」などを事前に同社ホームページ上から登録することで、日頃の通院時はもとより、陣痛時も「慌てず・簡単に」タクシーを呼ぶことができるサービス。同サービスでは、助産師による「妊産婦搬送時の注意事項と対応」と題した講習会を全乗務員に実施。いざという時にも、陣痛・出産の基礎知識を持った乗務員が、慌てず焦らずに対応することができる。メーター料金の他にお迎え料金400円がかかること以外は、通常のタクシー料金で利用可能。5月8日より「陣痛タクシー登録サービス」ページを開設、ページ内に登録フォームや問い合わせフォームを用意している。登録は無料で、通院以外での利用も可能となっている。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年05月09日