寺田倉庫と誠勝は12月22日、貴重書籍のスキャンから保管まで、電子化にまつわるあらゆる作業をワンストップで提供する新サービス「T-Archive」の提供を開始すると発表した。同サービスは、書籍を解体せずに電子化する、いわゆる「非破壊スキャン」を行ったのちに、原本をそのまま保管する。必要に応じて劣化した原本の修復なども手掛ける、オールインワンサービスとなる。創業から65年を迎える寺田倉庫は、美術品や映像・音楽媒体の保管事業を展開するほか、最近では個人向けのクラウド収納サービス「minikura」をリリースするなど、新機軸のサービスも打ち出している。いっぽうの誠勝は、スキャナを用いた書類の電子化サービスを手掛ける法人向けサービス事業者で、貴重書の非破壊スキャンにおいて強みを持つ。両社は11月に資本・業務提携の発表を行っており、今回の「T-Archive」が共同事業の第一弾という位置づけになる。今回は、寺田倉庫 保管事業グループ 東京支店 支店長の森下 正氏と、誠勝 代表取締役の山本 大視氏に、「T-Archive」の概要と、サービス誕生までの経緯、今後の展開について話を聞いた。○「電子化」と「倉庫保管」、さらに「修復」もワンストップで提供今回の「T-Archive」では、誠勝が貴重書籍のアーカイブ(電子化)を、寺田倉庫が原本およびアーカイブの保管を担当する。社内で保管するには場所を取る原本を預かりつつ、電子化したアーカイブデータも同社のクラウドサービスに保管し、外部からデータを閲覧するという仕組みになる。このサービスのポイントは「電子化」と「倉庫保管」……だけでなく、さらに「修復」までもがワンストップで行えることだ。「これまでは、電子化ならスキャニング業者に、現物を保存するなら倉庫会社に、さらに修復の必要があれば修復業者にと、個別に依頼する必要がありました。それらを一貫して行えるのが今回のT-Archiveです」(森下氏)電子化の対象となる文書が貴重な品だと、盗難や災害によって失われるリスクがあるほか、保管環境が悪ければ劣化の心配もある。そこで、T-Archiveによって、これらの不安を一掃できるというサービスに仕上げている。修復以外にも、メタデータの入力や、美術品、古文書など、展覧会などで現物を展示する場合のために、預かった品を必要な時に専用集配車で届ける「デリバリー機能」を用意している。○いつでもどこでも貴重書をデバイスでアーカイブデータがクラウドでの提供となるため、閲覧システムの開発費用がかからないのも特徴だ。「アーカイブしたデータはクラウド経由で、いつでも閲覧できるようにします。ビジネスでは、クラウドがあまり好かれていないように思いますが、こうしたアーカイブについてはクラウドサービスとして提供しても問題ないと考えています」(森下氏)。ユーザが自前のシステムを持っている場合には、クラウドを使わずに、データでの納品にも対応する。画像データを収めたクラウドは、社内からはもちろん、外部から閲覧できる仕組みも用意する。「基本的に、社内や組織内でIDとパスワードを使って閲覧する仕組みですが、必要に応じて対外的に公開できる仕組みも作っていきたいと考えています」(森下氏)。海外から閲覧してもらうための外国語版インタフェースや、閲覧するユーザーに対する課金システムについても検討するという。また、電子化するデータの量が多いと、費用の総額が膨らんでしまうほか、すべてのデータが電子化されるまでは公開しにくく、たとえ前述のような課金システムが導入されていても、なかなかペイしにくい問題がある。これに対応するため、定額料金のような価格体系を導入するアイデアもあるという。「最初に閲覧システムをお渡しする際には、アーカイブに入っているのが1000ページだけですが、それが翌月にはさらに1000ページが追加されて合計で2000ページになるというイメージです。現状はまだアイデアベースですが、そうしたプランも検討しています」(森下氏)○両社ともにアーカイブ事業のパートナーを探していた今回の「T-Archive」の誕生の背景には、図書館からの電子化の依頼が増えたことが一因だという。これには、最近の図書館によく見られる、カフェや共有スペースの増加が密接に関係しているという。「図書館は近年、人が快適に滞在できるよう、カフェを併設したり、共有スペースを作ったりと、リノベーションが頻繁に行われています。その結果、蔵書の設置スペースがどうしても少なくなるため、我々のような業者がバックヤードに入り、オーダーが入った時だけ届けるサービスを一部で行っています。その打ち合わせをしている時に、実はどのように扱うべきか困っている資料があるということで、眠っている貴重書の存在を知らされることが多いのです」(森下氏)寺田倉庫ではさまざまなスキャニング業者に電子化を依頼することで、こうした案件に対応してきたが、いまいちしっくり来ないことも多かったという。「スキャニング業者の多くは、品質がとりわけ高いわけではなく、専門知識が必ずしも豊富というわけではありませんでしたので、エンドユーザーに説得力のある話がなかなかできませんでした。その点、誠勝さんはスキャニングの仕方やデータの補正方法などにノウハウがあるほか、貴重な古い品を、どうやって劣化させずに保存するかという詳しい話もできるのがありがたかったですね」(森下氏)一方で誠勝も、非破壊スキャンの案件が増える中で、原本保管の必要性を強く感じていたのだという。「場所とスキャナがあればひとまず始められるスキャンとは異なり、書籍の保管だけは倉庫を立ち上げる必要があります。(パートナーとなる)倉庫会社を調べていて、寺田倉庫さんのような会社と一緒にできたらいいなと思っていたところ、偶然オーダーをいただきまして、今回のような話を打診したというわけです」(山本氏)貴重書の非破壊スキャン事業を手掛ける上で、両社ともにパートナーを欲しており、そこから生まれたのが今回のT-Archiveというわけだ。○アーカイブによる芸術作品の活用や、古文書の電子化による町興しもまだスタートしたばかりのT-Archiveだが、これまで手掛けた案件で得られたノウハウを活かし、さまざまなオプションプランの構想があるという。その一例が前述の課金サービスや、定額料金によるスキャンだが、中でも、デジタルデータの特性を活かした芸術作品の活用については「我々としても積極的に応援していくというポリシー」(森下氏)と、全面的に支援していきたいと語る。「芸術作品は普通のサイズで見るだけでなく、大きなスクリーンで見たいといった要望もあるでしょうし、古文書ではズームアップして文字のかすれ具合まで見たいという要望もありえます。ですので、そうした要望にきっちりと応えられる仕掛け作りをしたいと思っています。ほかにも(古文書の)草書を楷書に起こしたりと、元データに付加価値をつける方法は多く考えられます」と、森下氏は可能性の大きさを語る。また、山本氏は別の未来を描く。それは「古文書のアーカイブがゆくゆくは町興しになる」ということ。「(古文書を持つ寺社や自治体などが)それぞれ電子化を行った結果、各所にデータが点在している現状は、見る側にとっても不便ですし、非常にもったいない。それらをうまく統合できる方法を、将来的に考えていきたいですね。例えば、各地の寺院が持っている古文書は、国会図書館に行っても保管されていません。世に出ていないそういう古文書は日本各地に山のようにあり、それらを保管している寺院自身も、価値を把握できていないのが実情でしょう。それを何らかの形で電子化していきたい。当面のネックになるのは費用ですが、自治体と組んで町興しとして行ったり、あるいは(閲覧システムなどで)費用を回収できる仕組みを作るなど、お手伝いをしていきたいですね」(山本氏)。
2015年12月22日三省堂書店は12月7日、BookLiveとの取組みにより「電子書籍店頭決済」サービスを自動ダウンロード化すると発表した。クラブ三省堂IDとBookLiveアカウントを連携することにより、購入し書籍が自動で本棚に並ぶようになる。「電子書籍店頭決済」サービスは、電子書籍ストア「BookLive!」で取り扱う電子書籍コンテンツを三省堂書店で購入することができるサービス。このサービスを自動ダウンロード化することにより、レジで代金を支払うと同時に「BookLive!」本棚へ購入商品が自動で出現する。以降、スマートフォンやタブレットなど対応端末で開くだけで、読書ができる。また、このサービスは、クレジットカードのほか現金や図書カードなど紙の書籍と同じ決済方法が選択できる。「電子書籍店頭決済」サービスは一部店舗・売店を除く全国三省堂書店で利用できるという。なお、同社では、今回のサービス開始に合わせ、12月1日から12月31日の間、クラブ三省堂ポイントアップキャンペーンを実施する。三省堂書店店頭で電子書籍コンテンツを購入すると通常1%のところ3%のクラブ三省堂ポイントを付与する。
2015年12月07日国立国会図書館は、市販されている電子書籍、電子雑誌の収集に関する制度のあり方を検討するため、有償の電子書籍・電子雑誌の収集実証実験を12月1日から開始する。実証実験の主な目的は、電子書籍・電子雑誌の収集及び長期的な保管・利用の技術的検証、および国立国会図書館内での閲覧提供による電子書籍・電子雑誌ビジネスへの影響の検証・納入費用の調査分析の2点。今回開始する実証実験は、一般社団法人日本電子書籍出版社協会が受託し、同協会から送信される電子書籍・電子雑誌のデータを、国立国会図書館施設内にある特定端末から閲覧できるようになる。実証実験は、第1段階と第2段階に分けて実施。第1段階では、日本電子書籍出版社協会から送信された電子書籍・電子雑誌データを、国立国会図書館の来館利用者が閲覧する実験を行なう。利用者が、電子書籍・電子雑誌の閲覧を申し込むと、その都度、国立国会図書館施設内の端末に、日本電子書籍出版社協会から暗号化されたデータが送信される。第2段階では、暗号化された電子書籍・電子雑誌データを、国立国会図書館で保存・利用する実験を行う。第2段階の実証実験は、第1段階の実証実験開始から3年以内を目途に実施する。閲覧できる電子書籍・電子雑誌は、出版社や著作者の協力で提供された、雑誌、文芸、実用、新書、コミックなど約800点。東京本館と、関西館に設置されている利用者端末のうち、計20台に閲覧用のアプリケーションを導入し、ネットワークコンテンツのひとつとして提供する。1点の資料は1つの端末からのみ閲覧でき、1つの端末から同時に複数の資料を閲覧することは不可。また、複写提供は行わない。電子書籍・電子雑誌の閲覧ユーザーにはアンケートを実施するほか、閲覧された電子書籍・電子雑誌の情報を収集する。ただし、アンケートおよび閲覧情報は、個人を特定する情報と結びつけられることはない。現在、国内で発行された紙の出版物や、無償の電子書籍・電子雑誌は、国立国会図書館へ収める「納本制度」の対象だが、有償の電子書籍・電子雑誌は対象外となる。国立国会図書館では、「電子書籍・電子雑誌もわが国の貴重な文化財であることに変わりはない」として、法制度の整備も含め、有償電子書籍の収集を検討する。実証実験の期間は、2015年12月1日から2020年1月末までを予定する。ただし、実験開始から3年以内に、それまでの成果を出版社側と確認し、実験内容を見直すとしている。
2015年11月30日ファミリーマートは30日、京成電鉄の駅構内のファミリーマート店舗に交通系電子マネー専用「セルフレジ」の導入を順次開始した。これにより、レジの迅速化と利用者の利便性向上を図る。○混雑時のレジ待ち時間を短縮同サービスは、PASMOやSuicaなどの交通系電子マネー専用セルフレジで、食品、日用品、雑誌、本、新聞などの会計に利用できる(酒、タバコ、POSAカードなど一部商品は利用不可)。1回の会計は1万円未満。商品を登録する前にTカードをスリットに通すことにより、Tポイントを貯めることもできる。液晶画面を約12インチと小型化することで、駅ナカ店舗やオフィス内など施設の中にある売場面積が限られた店舗でも設置可能となる。ファミリーマートは「駅ナカの店舗は時間帯によって混雑するため、セルフレジを用意することで待ち時間を短縮し、よりスピーディ、より速やかに買い物していただければと考えている」と話している。まずは京成電鉄の駅ナカ店舗「日暮里駅構内店」「京成八千代台駅構内店」、北総鉄道の「千葉ニュータウン中央駅店」に導入し、今後、京成電鉄沿線の店舗に順次拡大していく。
2015年11月30日凸版印刷は、同社が運営する電子チラシサービス「Shufoo!(シュフー)」の「電子チラシ」を配信する仕組みを活用して、自治体向けにマイナンバー制度に関する情報配信を行う際に活用できる「マイナンバー告知特別プラン」を11月13日より販売すると発表した。「Shufoo!」が持つ郵便番号単位でユーザーに情報を配信できる特性を活かして、 市区町村ごとに異なっている個人番号カードの交付申請や、 カードの受け取り方法などの告知を可能とすることで、 各自治体の情報発信をサポートする。「Shufoo!」は、2015年10月末時点で、月間ページビュー数が約2億1千万、月間690万のユニークユーザーが利用しており、スーパーやドラッグストアをはじめとする流通企業などのチラシの配信に加え、自治体の広報誌や政党や選挙管理委員会に対して「電子チラシ」サービスを提供している。「マイナンバー告知特別プラン」では、20~40代の主婦層への情報到達が可能で、買い物情報などの他の電子チラシと一緒に届くことで閲覧機会を拡大できるという。また、市区町村別の配信が可能で、希望により、自治体圏内外へのPUSH配信も可能。価格は、基本費用が10万円(配信回数:10回)で、オプションでコールセンターなどの電話番号を記載し、 発信機能を利用して電子チラシから直接電話で問い合せ可能する機能を1電話番号あたり約3万円で提供する
2015年11月13日KDDI、沖縄セルラーは6日、auケータイおよび電子書籍専用端末「biblio Leaf SP02」向けの電子書籍サービス「LISMO Book Store」を終了すると発表した。サービス終了日は2016年4月30日。「LISMO Book Store」は2010年12月、「biblio Leaf」向けに開始した電子書籍サービス。翌2011年4月にAndroidスマートフォン向け、9月にauケータイ向けにサービスを拡充した。しかし今回、スマートフォンやタブレットの普及により利用者が減少したとして、提供終了を告知。利用者には今後、Webサイトやメールなどで案内していく。サービス終了日は2016年4月30日。月額コースは、2015年11月9日に新規申し込みを終了する。月額サービスの自動退会は2016年1月18日で、コンテンツの販売は2016年2月29日に終了。なお、販売終了後のポイント利用は不可。現在サービスを利用中のユーザーは、終了後もダウンロード済みの機器で、コンテンツを引き続き閲覧可能。両社は今後、auスマートフォン向け電子書籍サービス「ブックパス」といったサービスの拡充に務めるとしている。
2015年11月09日GMOクラウドは11月4日、連結会社であるGMOグローバルサインと、双方の技術、実績を生かした電子署名法準拠の電子契約サービス「GMO電子契約サービスAgree」を共同で開発し、11月下旬よりGMOクラウドで提供を開始することを発表した。同サービスの特徴として、5つ挙げられている。1つめは、同サービスとGMOグローバルサインの電子認証サービスと連携することにより、電子証明書の発行・管理から電子契約の締結・保管までをクラウド上で行うことができること。2つめは、電子契約は印紙税の課税対象とされず、契約者双方がクラウド上で契約を締結するため、契約書の郵送費も不要となり、コストを削減することができること。また、過去の紙ベースの契約書をスキャンし、同サービス内で電子保管することで、契約書などの保管コストの削減も可能となる。3つめは、同サービスによって紙の契約書も一元管理し、システム上に保管された契約を簡単に検索することもできることから、監査や契約確認の際に迅速に対応することができること。4つめは、0円から始められるフリープランが用意されており、取引先側も0円から利用を開始することができること。5つめは、サービスオーナーと取引先の区別なく、ユーザー企業はそれぞれのアカウントと電子証明書で、互いに電子契約を締結することができ、1つの契約を3社間以上で締結することも可能となっていること。
2015年11月05日ヤマト運輸は11月2日、11月10日より、「クロネコメンバーズ電子マネーカード」にチャージして利用する同社独自の電子マネー「クロネコメンバー割」を沖縄県で開始し、全国にサービス提供地域を拡大すると発表した。また、新たに宅急便着払いの決済にも対応する。同社は、平成26年5月より同社独自の電子マネー「クロネコメンバー割」を開始している。同サービスは、「クロネコメンバーズ電子マネーカード」に「クロネコメンバー割」を現金でチャージして、支払い時に利用すると、宅急便本体価格(税別)から10%割引(5,000円以上チャージした場合)、「クロネコメンバー割BIG」は15%割引(50,000円以上チャージした場合)を行う。また、nanaco・楽天Edy・WAONのいずれかと、ヤマト運輸で利用できる「クロネコメンバー割」の2種類の電子マネーを、1枚の「クロネコメンバーズ電子マネーカード」にチャージできる。同社は今回、オークションやフリマなどでの個人間取引や、旅行先での忘れ物を受け取る場面などで宅急便着払いを利用する際にも、「クロネコメンバー割」を利用したいという声があったことから、チャージした電子マネーでの宅急便着払いの決済に対応する。
2015年11月03日コベックはこのほど、電子カタログサービス「Wisebook 5」において新機能「マイチャンネル」を提供開始した。Wisebookは、自社で簡単に高品質な電子カタログを作成、配信することができるクラウドサービスで、商品カタログや旅行パンフレットを簡単な操作でリッチコンテンツ化して配信することで、Webによる集客と売上アップに貢献する。「マイチャンネル」は、Wisebook CloudViewer内に、企業ごとの専用ページ「マイチャンネル」を開設して、「マイチャンネル」内で、会員認証を行うことなく自社のコンテンツのみ配信することを可能にする。「マイチャンネル」を導入すると、「自社コンテンツの集約が可能」「企業ごとの専用URLをリンクとして利用することが可能」「ユーザーはマイチャンネルにとどまったまま、コンテンツを閲覧することが可能」といったメリットを享受できる。「Wisebook Cloud 5.0」で利用可能なHDD容量は1GBから、ページ数は無制限となっている。サービス利用料は、初期費用が5万円、月額費用が5000円からとなっている(いずれも税別)。なお、すべての機能を14日間試用できる「無料お試しサービス」も提供されている。
2015年10月21日パピレスは20日、電子貸本サービス「Renta!」のビジュアル電子書籍「絵ノベル」で、スマートフォンに最適化した新ビューアの提供を開始した。従来のビューアでは、縦スクロールしながら、ページが区切られる形式であるため、一定の間隔でページを移動しなければならなかったが、新ビューアでは、これを改善。ページの区切りを章単位に変更することで、ユーザーは基本的に縦スクロールの動作だけで読み続けることが可能となり、スマートフォンでの閲覧の快適性が向上した。また、この改善に合わせ、メニュー画面からページ移動ボタンなどをすべて廃止。従来に比べ、より直観的で分かりやすいインターフェースに改良した。ビジュアル電子書籍「絵ノベル」は、小説やゲームをシナリオ化することで、より分かりやすく、読みやすい仕様にしたデジタルコンテンツ。セリフや文章を一定の文字数で区切ってウィンドウ化し、スクロール動作で閲覧できる点、そして、キャラクター画像を文章とともに常時表示している点が特長となっている。
2015年10月20日カシオ計算機は9日、グランドピアノの性能を追求した電子ピアノ「CELVIANO Grand Hybrid(セルヴィアーノ グランドハイブリッド)」を発表した。ラインナップは、「GP-500BP」「GP-300BK」「AP-700BK」の3モデル。発売はGP-300BKとAP-700BKが9月18日、GP-500BPが10月2日。価格はオープン、店頭予想価格(税別)は、GP-500BPが360,000円前後、GP-300BKが270,000円前後、AP-700BKは170,000円前後。今回の新モデルは、世界の3大ピアノメーカーに数えられ、1853年の創立から長い歴史を持つドイツ・ベルリンのC.BECHSTEIN(ベヒシュタイン)社とのコラボレーションが大きな特徴。ベヒシュタインのピアノが奏でる音のエッセンスを採り入れている。また、ベヒシュタイン製グランドピアノの鍵盤に用いられるスプルース材を加工した木製鍵盤や、弾き応えを左右するハンマーアクション機構を融合させた「ナチュラルグランドハンマーアクション鍵盤」を開発した。さらに新開発の「AiR Grand 音源」では、強弱と時間の経過に伴う音色変化を再現。グランドピアノの弦共鳴を得る「弦共鳴システム」と合わせて、ベルリン・グランド、ハンブルク・グランド、ウィーン・グランドという3種類のグランドピアノ音色を搭載した。そのほか、各種のプリセット設定、世界のホールをシミュレートする機能、MIDIレコーダーやUSBメモリへの録音、内蔵スピーカー、ヘッドホン出力、ライン入出力など、電子ピアノならではの機能も多く備えている。本体サイズ/重量は、GP-500BPとGP-300BKがW1,434×D489×H963mm/77.5kg、AP-700BKがW1,377×D427×H911mm/48kg。詳細な仕様は下図を参照のこと(クリックで全体を拡大表示)。
2015年09月09日コベックは9月3日、自社で電子カタログを作成、配信できることができる電子カタログサービス「Wisebook」の最新バージョン「Wisebook 5」を提供開始した。HDD容量は1GB~、価格は初期費用で5万円、月額費用は5,000円~(価格はいずれも税別)。新たにリリースした「Wisebook 5」では、電子カタログ上でECサイトへスムーズに送客できる「ECカート連携」、通販カタログから品名、品番、価格の条件で必要な商品ページを探し出すことが可能な「商品検索」、カタログで見つけた商品について資料請求や問い合わせを行う機能を追加。また、HTML5形式のビューアにもページめくりのアニメーションが実装された「ページめくり」機能や、マルチデバイス環境でストレスなくカタログを利用できるようビューア起動からページめくり、拡大・縮小時の「レスポンス」を高速化した。そのほか、全文検索の機能を提供し複数のカタログから必要な製品情報を探し出せる全文検索機能を強化するなど顧客の声を反映し、ビューア画面で機能が追加・ブラッシュアップされている。
2015年09月03日近年ますます耳にすることが多くなった電子マネー。でも、電子マネーって実際どんなもの? 現金と比べて、おトクになることはあるの? この記事では、そんな電子マネーの活用術をお教えします。○電子マネーとは?電子マネーの種類電子マネーとは、あらかじめ金額をチャージしておく、もしくは使った金額をクレジットカードで後払いすることで、現金の代わり使うことができる電子のお金のことです。先払いでチャージしておくタイプのものをプリペイド型、クレジットカードで後払いするタイプのものをポストペイ型と呼びます。また、電子マネーには交通系と商業系の二つがあり、電車を使う方には馴染み深いSuica(スイカ)やPASMO(パスモ)も交通系の電子マネーです。他にも主要10社の交通系電子マネーが2013年3月より全国相互利用できるようになっています。商業系の電子マネーは、Edy(エディ)やiD(アイディ)、WAON(ワオン)、nanaco(ナナコ)などが挙げられます。独自のおトクなサービスを行っているものもあるので要チェックです。電子マネーの形態としては、カードタイプのものやキーホルダータイプのもの、また、携帯やスマートフォンのアプリで支払うおサイフケータイといったタイプのものがあります。○電子マネーの利用シーン例えば交通系の電子マネーでは、1枚のカードで電車やバスに乗れるだけでなく、駅の売店などでも使うことができます。最近では街中で使えるお店も増えていますね。電子マネーは他にも、コンビニエンスストアやスーパー、自販機で使うことができるほか、タクシーやインターネットでのショッピングで使えるものや、グループ外の店舗でも使えるものなどがあります。また、大手コンビニエンスストアの多くでは、複数の種類の電子マネーが利用可能です。生活の中の多くの支払いの場面で電子マネーが利用でき、その範囲は今後ますます増えていくといえそうです。○電子マネーのココが便利いつの間にかお財布の中の小銭が増え、お財布がパンパンで、お会計のときにぴったりの小銭を出そうと一苦労……。そんな経験は誰しもあると思います。電子マネーなら小銭を持ち歩かなくて済み、このようなわずらわしさもありません。お会計のときは電子マネーを専用の機器にかざすことで、1秒で決済が完了するため、かなりの時間の節約になります。また、クレジットカードのようなサインの手間もありません。電子マネーを使うことで、時間と手間の両方が省けるといえそうです。楽天Edyは最大4カ月分の利用履歴をパソコンやスマホで確認できるなど、利用履歴がわかるサービスもあるので、レシートと同じように後から使った金額がわかって便利です。○電子マネーをおトクに使おう電子マネーで忘れてはならないのが、現金で支払うよりおトク! ということです。多くの電子マネーでは、支払った金額の一部がポイントとして還元されます。例えばビックカメラSuicaなら、定期や切符を購入するだけでビューサンクスポイントが貯まるうえ、クレジットカードからのチャージを行うと1.5%のポイント還元が受けられます。さらに、ビッグカメラでの購入時にビッグカメラSuicaを利用すると、10%のポイントが付与されます。セブン・イレブンをはじめとするセブン&アイグループや、グループ外の一部店舗でも使えるnanacoは、お買い物100円(税抜)につき1ポイント、さらに特定の商品に期間限定で設定されるボーナスポイントがあります。ただ使うだけでもおトクな電子マネーですが、自身のライフスタイルに合った使いかたをすることで、さらに得をすることができます。よく行くスーパーやコンビニエンスストアでポイントが貯まる電子マネーを選ぶのはもちろんのこと、例えばwaonならイオンカード、nanacoならアイワイカードと、それぞれ電子マネーにチャージできるクレジットカードを組み合せて使えばさらにおトク度がアップします。タクシーをよく使うビジネスマンなら、タクシーに対応したiDが便利です。非常にたくさんの種類がある電子マネーですが、有意義に活用できるものを選びたいですね。毎日のちょっとしたお買い物でこつこつポイントを貯めていけば、気付いたときには大きなポイントになっているというのも電子マネーならでは。電子マネーを上手に活用して、スマートな生活を送ってみてはいかがでしょうか。(※写真画像は本文とは関係ありません)株式会社回遊舎"金融"を専門とする編集・制作プロダクション。お金に関する記事を企画・取材から執筆、制作まで一手に引き受ける。マネー誌以外にも、育児雑誌や女性誌健康関連記事などのライフスタイル分野も幅広く手掛ける。近著に「貯められない人のための手取り『10分の1』貯金術」「J-REIT金メダル投資術」(株式会社秀和システム 著者酒井富士子)、「NISA120%活用術」(日本経済出版社)、「めちゃくちゃ売れてるマネー誌ZAiが作った世界で一番わかりやすいニッポンの論点10」(株式会社ダイヤモンド社)、「子育てで破産しないためのお金の本」(株式会社廣済堂出版)など。
2015年09月03日●直球質問! トラックフォーマーってどんな製品?計算機からデジタルカメラや腕時計、電子辞書や電子ピアノなどなど、きわめて幅広い分野で製品を展開するカシオ計算機。その中で、個人的にずっと気になっていたアイテムがある。2015年1月のCES(コンシューマ・エレクトロニクス・ショー。ラスベガスで行われる世界最大の家電見本市)で発表され、3月末に発売された「トラックフォーマー」(TRACKFORMER)だ。リリースには「幅広いシーンで使える新しいDJ機器」とあるが、どうも今ひとつ具体的な商品特性が把握できない。しかし、やはり気になる! 幸いなことに今回、ついに開発スタッフの方々にお話を伺える機会を得たので、そのレポートをお届けする。○直球質問! トラックフォーマーってどんな製品?トラックフォーマーは、「XW-DJ1」と「XW-PD1」の計2機種をラインナップ。価格はXW-DJ1が3万円前後、XW-PD1が3万5,000円前後(2015年7月13日現在)。2機種ともベースデザインは似ているが、XW-DJ1にはターンテーブル、XW-PD1には何やらパッドが並んでいる。少なくとも、インタビュー本稿に入る前に、ここまでの予備知識は共有しておきたい。続いて、以下の2本の動画をご覧いただくことを、ぜひともおすすめする。それぞれ2分ちょっとなので、時間は取らない。なお、モノが音楽関係のアイテムなので、当然ながら音が出るうえに、それが重要。静かなオフィスで見る方は、イヤホンかヘッドホンのご着用を。では、この2機種がどんな製品かを何となくご理解いただいたところで、インタビューに入るとしよう。ご対応いただいたのは、カシオ計算機 楽器事業部 開発部 商品企画室の段城真氏と会見英哲氏、鈴木泰樹氏。ズバリ「トラックフォーマー」とはどんな製品なのだろうか?段城氏 「『デジタルダンスミュージックギア』という新しいジャンルの商品になります。近年流行のダンスミュージックやクラブミュージックを初心者にも気軽に楽しいんでほしい、そのために、カシオが鍵盤楽器で培ってきたデジタル技術を搭載した、今までになかったジャンルの電子楽器なんです」「その演奏手法が、いわゆるDJスタイルというわけです。つまり、従来の楽器のように自分で楽器を練習して曲を演奏するのではなく、内蔵音源や、本体に接続したスマホやミュージックプレイヤーの音楽ソースを使って、DJのようにミックスしたり、エフェクトやフィルターをかけたり、スクラッチプレイをしてオリジナルのダンスミュージックとして演奏する。トラックフォーマーという名前は、好きな音楽トラックを自由自在にトランスフォーム(変形)させることができることから来ています」なるほど、製品像はなんとなくつかめてきた。各機種の特徴は後ほどもう少し詳しくうかがうとして、どうしてまた、そんな新ジャンルの楽器を開発したのだろうか。その背景には、楽器演奏をたしなむ人々の2極化があると段城氏は語る。段城氏 「電子鍵盤楽器の市場は、子供たちを中心とした教育分野と中高年の趣味需要が大きな割合を占めるようになってきています。つまり、若者の層が少いんですね。その大きな要因となっているのが、時代とともに音楽そのものが変化しているということです」そういいながら、段城氏は2000年と2013年のヒットチャートの比較をスクリーンに投影した。2000年の音楽は、いわゆるポップスの割合が比較的多く、演奏スタイルもギター、ドラム、ピアノ、ベースなどで構成されることが多かった。ところが2013年になると、電子楽器を多用したEDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)が大きな割合を占めていることがわかる。段城氏 「これらの音楽はメロディやリズムがシンプルで、それをひたすらループしながら、音を重ねていく。つまり、ピアノやギターだと楽しみ難い音楽だと思うんです。しかし、若者の間で今一番受け入れられている音楽はこのEDMです」あのビルボードもダンスエレクトリック部門を設立、トップDJは年に数十億円稼ぐともいわれる。日本でも『ULTRA JAPAN』という巨大なダンスミュージックフェスが毎年開かれるほどの人気ぶりだ。これは世界的な流れで、今や音楽市場のおよそ5割がEDMという調査もあるという。段城氏 「特に電子技術を利用したDJ関連機器が増えてきていますが、それらはカシオが長年手がけてきた電子楽器と技術分野が近い。ここに着目したのが開発のきっかけです」「カシオの発想と技術力で、EDM機器をイノベートする! 」トラックフォーマーは、そんなカシオらしい気概が生んだプロダクツなのだ。●ターンテーブル搭載「XW-DJ1」の詳細をチェック○EDMをプレイする「XW-DJ1」続いて、トラックフォーマーシリーズ第1弾としてリリースされた各機種の特徴についてお話を伺う。まずは、ターンテーブルを搭載した黒いボディの「XW-DJ1」だ。会見氏 「若い人たちはスマートフォンで音楽を聴くことが多いですよね。その曲をソースに、DJアプリと連動してミックスやエフェクト、スクラッチプレイを簡単手軽におこなえるのがXW-DJ1です。機器間の複雑な接続が必要だったり、電源の場所を気にしたりという制約なく、初心者でも簡単に扱える簡略化された操作支と充実した機能、携帯性をギュッとコンパクトにまとめた「楽器」で自由に楽しんでほしいです。単三電池駆動で内蔵スピーカー仕様なので、ラジカセのように友達とのパーティーやバーベキューとかにどんどん持ち出して欲しいです。」「またXW-DJ1は、既存の音楽ファイルを『djay』(ディージェイ)というアプリで再生し、本体に搭載された操作子で、ディージェイの機能をコントロールできるようになっています。このアプリはドイツのalgoriddim社のものでインターフェースも見た目にわかりやすく、エフェクトの種類も豊富。音質も良くて、演奏や操作をまったく知らない初心者からプロの方まで、十分に使えます」会見氏は、実は以前プロ用のDJ機器メーカー「ベスタクス」に20年ほど勤めていたそうだ。DJ機器メーカーに長期勤務の経験があるという会見氏。それゆえ「いつでもどこでも誰でも」といいながら、XW-DJ1の装備は本格的だ。ターンテーブル(プラッターともいう)は7インチで、昔懐かしのドーナツ盤(シングルレコード)と同じ大きさ。プロ用機器も含めて他メーカーの製品はほとんどがCDサイズであることを考えると、明らかに操作しやすく見栄えもいい。会見氏 「流しているバックトラックに、タイミングよくエフェクト(効果)を入れたりしながら、このターンテーブルでスクラッチをすれば、ディージェイがデジタル処理でカッコ良く鳴らしてくれます。機能の中には『オートスクラッチプレイ』という面白いものもあって、プロ級の高速スクラッチもできてしまいます」なお、ターンテーブルはひとつだが、機能的にはディージェイのAデッキ、Bデッキに切り替えて利用できる。ヘッドホンでモニターしながらの頭出しとキュー出しも可能。スライダーはミキサーになっており、上下対象に並んだスイッチ類とツマミ類はフィルターやエフェクトのピッチなどをコントロール。本体の天地を逆さに置けばサウスポーにも使いやすいというから、よく考えられている。ちなみに、ディージェイはiOS版、Mac版に対応、エフェクトの種類などは今後も拡張されていく予定(※一部、アプリ内課金のものもあり)●16個のパッドを備えた「XW-PD1」の詳細をチェック○EDMをクリエイトする「XW-PD1」続いて、赤いボディに整然と並んだ16個のパッドが目を引く「XW-PD1」についてお話を伺う。「XW-DJ1はEDMの『プレイを楽しむ』機器とするなら、XW-PD1はそれに加えてEDMの『クリエイトを楽しむ』こともできる機器です」と鈴木氏は語る。鈴木氏 「EDMをいつでもどこでも気軽に楽しむ、というトラックフォーマーの基本思想はXW-DJ1と同じです。XW-PD1の少し毛色が違うところは、サウンドエンジン部分を外部アプリに頼るのではなく、本体に音源や音楽データを内蔵していること。これだけで、オリジナルのEDM楽曲を打ち込みで作れてしまうんです。ちなみに、音源はカシオ往年の名機で、今でもダンスミュージククリエイターに好んで使われるキーボードシンセサイザー『SK-1』や『MT-40』、最新の『XW-G1』の音源が入っています」ゼロから曲作りをするのは大変だ。が、XW-PD1はEDM、ジャングル、ブレイクビーツ、テクノ、IDMなど100種類のダンスビートをあらかじめ内蔵。これを元にステップシーケンサーで好みのリズムを加えて行くこともできる。ちなみに、利用できる波形素材は、なんと1000種類以上。どれもダンスビートに適したものばかりだ。しかも、内蔵のサウンドデータを手がけたのはグラミー賞を受賞したヘビメタバンド「Slip knot」(スリップノット)のDJシド・ウィルソンと、彼のエンジニアリング・パートナーであるリチャード・ウィルソンというから驚きだ。鈴木氏 「もちろん、既存のサウンドを使いたいというご希望にもお応えします。XW-PD1には新開発の『Track Transform Effect』が搭載されていて、スマホやミュージックプレイヤーをライン入力端子に繋ぐと、その音にテープストップやステップバック、ロールといったエフェクトをリアルタイムでかけられるんですよ」これはすごい! つまり、ライン入力に入った信号をリアルタイムにデジタル解析してエフェクトを掛け、その音を出力しているというのだ。実際に鈴木氏に実演して頂いたが、いつも聞いている曲があっという間にプロっぽいヒップホップになってしまうではないか!鈴木氏 「音をリアルタイムに解析しているので、最近日本でもサービスを開始しているストリーミングサウンドもソースとして利用できます。従来は、プロ用の機材でもこういったオカズの部分は前もって仕込んでおく(加工しておく)必要があったんですよ。でも、XW-PD1ならそんな準備も必要ないし、その場のノリで、どんどん繰り出していけます。また、ボタンを押しながらツマミを捻ってやると、エフェクトの効果やピッチを変えられます。『とにかく押してみて』『押したらツマミ』。このハードルの低さがトラックフォーマーの大きな魅力です」さらに、「XW-DJ1とXW-PD1を繋げても使うと面白いんです」と会見氏がXW-DJ1の出力をXW-PD1に入力し2台を接続。会見氏がDJ1でダンスミュージックを流しながらスクラッチプレイを織り交ぜ、鈴木氏がPD1でリアルタイムにエフェクトを掛ける。なるほど、トラックフォーマーを持ち寄って、こういうDJセッション的な楽しみもありかもしれない。一方、二人は次第にヒートアップ。「あ、今の持って行かれちゃった!」などと、ちょっとしたDJバトルの雰囲気さえ感じることができた。中学校でもヒップホップダンスを教えるほど、ダンスミュージック全盛といえる現在。EDMをもっと楽しみたい、あるいは、DJに興味があるという方々は多いはずだ。しかしその実、「こういうDJプレイをしてみたい」という(一般的な)イメージを実現するには、思った以上に機材もその操作習得も、そして何より場所が必要だ。しかし、トラックフォーマーはそれらをすべてワンパッケージで解決してくれる。「さまざまな機器が接続された大袈裟なクラブのDJブースでなく、初心者でも簡単に扱える簡略化された操作体系と充実した機能をぎゅっとコンパクトにまとめた『楽器』でやっちゃおうよ、というのがトラックフォーマーのコンセプト」(会見氏)なのだ。しかも、単三乾電池6本で4時間も稼働してくれるから、演奏場所も選ばない。友達とのパーティーやバーベキューなど、アウトドアで楽しむことも可能だ。新しい音楽演奏のスタイルをもたらしてくれるトラックフォーマー。この夏にかけて更に本格的にPR計画を推進していく予定だという。イベントや店頭で見かけたら、ぜひ気軽にスクラッチして、パッドを叩いてみてほしい。
2015年08月04日NECネッツエスアイは、ポイントカードにも適した高セキュリティ型の電子スタンプ「PlusZone/Stamp(プラスゾーン・スタンプ)」の販売を開始した。電子スタンプは、小型の電子処理装置で、実際のスタンプ同様に持ち運びでき、スタンプそのものの使い勝手でスマートフォンの画面に捺印を行うとともに、そのデータを収集するが可能。PlusZone/Stampでは、スタンプの導入が1台10,000円から可能(データ収集等の運用サービスが月額5,000円/店舗)で、スタンプを押すたびに、利用者の来店・来場データを収集するため、これを分析することで効果的なプロモーション戦略の立案が可能。PlusZone/Stampでは、スマートフォン自体がポイントカードやクーポンになり、収集したデータは、NESICのデータセンターに置かれ、運用・分析を行う。従来の電子スタンプにない多くの識別パターンを持つため、指紋と同様に、その識別パターンが1台ごとに全て異なる。これにより、確実な認証・識別を行うことができるとともに、盗難・紛失の場合も、そのスタンプの配列の運用を止めるだけで悪用されるリスクを抑えることが可能。今回NESICが販売する電子スタンプは、500万パターン(発売開始時点。今後拡大可能)に及ぶスタンプ識別のための配列を用意し、同じ配列のスタンプの製作は1つに限定するPlusZone/Stamp は、すでに本年 4 月より、福岡を本拠に食肉・飲食店業を展開する明治屋産業様でトライアル利用されており、今回の販売開始を受け、正式にサービスとして利用する。同社では、まずは、小売・サービス業をメインターゲットにPlusZone/Stampの拡販を進め、2年で1万店舗への採用を目指していく。
2015年08月03日電子貸本サービス「Renta!」を運営するパピレスが28日、電子書籍サービス「Yahoo!ブックストア」などを運営するGYAOと7月27日に合弁会社ネオアルドを設立したことを発表した。パピレスは、1995年に日本で初めて電子書籍の販売を開始。デジタルならではの機能を持った次世代コンテンツの開発に継続して取り組んできた。近年では、コミックに動きを追加した演出で見せる「コミックシアター」や、小説の文章を短く区切り、画像を追加した「絵ノベル」などもリリースしている。一方のGYAOは、ヤフーグループのエンターテインメントカンパニーとして、電子書籍サービスの「Yahoo!ブックストア」や無料映像配信サービスの「GYAO!」など、8つのエンターテインメントサービスを運営。「Yahoo!ブックストア」では、出版社との連動企画、月額制読み放題サービスの提供など、多様なユーザーに向けた取り組みを行っている。ともに電子書籍を中心に事業を展開している両社による新会社設立の目的は「次世代コンテンツをより一層、社会的に普及させていくこと」。今後は、デジタルならではの機能やおもしろさを持った次世代コンテンツの開発と制作を行い、電子書籍市場の拡大に取り組む。新会社の名称"ネオアルド"は、ルネサンスの出版事業者アルド・マヌーツィオの名前に、ギリシア語で「新しい」を意味する「ネオ」を付加したもので、「写本から活版印刷へと大きな変革がもたらされたように、紙書籍の置き換えではなくデジタルならではの特性を持った次世代のコンテンツを作り出していきたい」という思いがこめられている。
2015年07月28日小学館、エイト・ソーシャルウェアは15日、漫画「ドラえもん」(藤子・F・不二雄)をデジタル化し、小学館の公式電子書籍販売サイト「コミック小学館ブックス」で販売する。価格は1巻あたり税別400円。「ドラえもん」のデジタル化は、1970年の連載開始から今年で45周年となることを記念して行われる。同作品が電子書籍になるのは初めてのこと。全45巻のてんとう虫コミックス版のほか、全コマにデジタル彩色が施されたデジタルカラー版vol.1から141も用意している。デジタルカラー版は、各巻3から8話程度を収録しており、1巻あたりの価格が税別200円となっている。今後は、アニメ映画の原作コミックである「大長編ドラえもん」シリーズのデジタル化も予定しているという。
2015年07月16日セキュアメッセージングサービスを提供するベンチャー企業ソットヴォーチェは7月9日、機密性の高い電子ファイルを特定の相手に信書扱いで送信することができる電子信書サービス「eクーリエ」の受注を開始したとを発表した。正式版サービスの提供開始は、8月24日を予定しており、それまではβ版を利用可能となる。同サービスは、電子ファイルのデータを暗号化した上で分割し、意味を持たないデータの断片として送信することで、情報漏えいのリスクを大幅に低減することを可能にした、最高レベルのセキュリティ性能を有するファイル送受信サービスとうたう。送信側と受信側双方の端末に専用クライアントソフトをダウンロードすることで、電子メールのような操作画面上でメッセージとファイル交換ができるようになる。2015年、秋から全ての企業に必要となるマイナンバー(特定個人情報)の管理、特に企業グループ内での共有や、委託先である税理士・社労士等とのデータのやり取りに適しているという。契約アカウント数によりディスカウントがあり、1グループあたり月額3万円台から料金プランを用意する。現時点で利用環境はWindows(7以降)のみとなっており、9月以降にWebとMac OS、iOS、Androidで利用可能となる。またサービス開始にあわせ、9月末日まで無償で利用できるキャンペーンを行っている。なお、「eクーリエ」の開発技術基盤の提供とシステム運用は、GCT研究所が行う。
2015年07月10日アドビ システムズは、小学館が展開する電子雑誌における読者の閲覧傾向を分析するため、同社のデータ解析ソリューション「Adobe Analytics」が採用されたと発表した。小学館はファッション誌の電子雑誌として「CanCam」「美的」「AneCan」「Oggi」「Domani」「和樂」「Precious」「MEN’S Precious」「SAKURA」という計9誌の配信を2013年9月から開始し、現在では計12誌の電子版を展開している。同社はこれら電子雑誌の制作・配信において、アドビの電子出版ソリューション「Adobe Digital Publishing Solution (Adobe DPS)」を導入しており、紙版と同様の高品質な写真素材や文章を電子版で提供するのはもちろん、紙版にクーポンコードを付与することで紙版と電子版を連動させた新たなコンテンツも展開。また、Adobe DPSが持つ解析機能により、読者層ごとの閲覧状況なども分析していたという。しかし、さらに高度なデータ解析のニーズが高まったことから、同社はAdobe DPSとの親和性が高いAdobe Analyticsの採用を決定。これにより、記事や広告の閲覧状況、平均滞在時間、アプリのダウンロード数などをリアルタイムで収集・解析・効果測定することが可能となり、記事コンテンツや広告のより正確な最適化ができるようになった。加えて、複数の電子雑誌を横断してのコンテンツ分析や、コンテンツ毎のデータ可視化、読者の離脱分析、モバイルアプリの分析、モバイルアプリ内のコンバージョン分析、動画分析といったことも可能になったため、解析データをもとに電子雑誌の閲覧体験をさらに高めていくことが期待できるという。なお、日本の出版社で、Adobe DPSとAdobe Analyticsを組み合わせた事例はこれが初となる。今回の採用の理由について、小学館のデジタル事業局 コンテンツ営業室課長の小沢清人氏は「Adobe Analyticsはオーディエンスデータの収集・統合、分析、広告配信といった一連の機能の連携があらかじめ取れているため、余計な開発や投資をすることなく、広告運用の効率化を図り、顧客と最適なコミュニケーションがとれるようにするという我々のビジョンの実現が可能になると判断しました」とコメント。今後、同社はアドビのプレミアパートナーであるアイ・エム・ジェイによるコンサルティングサービスのもと、Adobe Analyticsで分析したデータの戦略的な活用方法を模索していく。
2015年07月09日東北大学などの研究グループは6月5日、次世代の多機能電子素材として期待される「マルチフェロイック物質」において、新たな電子機能制御手法を実証し、その基礎原理を確立したと発表した。同成果は、東北大学 大学院理学研究科の松原正和 准教授、青山学院大学 理工学部の望月維人 准教授(HSTさきがけ研究者兼任)、大阪大学 大学院基礎工学研究科の木村剛 教授らによるもの。詳細は米国科学雑誌「Science」に掲載された。磁石の性質(磁性)を兼ね備えた強誘電体である「マルチフェロイック物質」は、磁場を変化させて誘電的な特性(電気分極)を制御することや、電圧を変化させて磁気的な特性を制御することができるため、次世代のエレクトロニクスデバイスへの応用に向けた取り組みが世界中で研究されている。今回の研究では、-246℃以下で電子が持つ磁石の性質(スピン)が空間的に規則的に配列し、これに伴い強誘電分極が生じることが知られている「TbMnO3」を光学的手法を用いて、電気的かつ磁気的な応答をする特異な強誘電分極を可視化することに成功し、マルチフェロイック物質に特有な強誘電分極の振る舞いを発見したという。これにより、電場による強誘電分極の制御過程が明らかとなり、電気的・磁気的な性質を備える強誘電分極が、電場により制御可能な通常の強誘電体としての機能を持っていることが確認されたとするほか、こうしたメカニズムは電気的エネルギーの利得よりも磁気的エネルギーの利得を稼ぐために起きる、マルチフェロイック物質に特有な現象であることも判明。これにより、同メカニズムが、強誘電性を磁場で制御する新しいメモリ・ロジック素子の基礎原理として用いることができるだけでなく、これを利用することで、電気的に異なる性質を持つ2種類の「ドメイン壁」(電気的に中性なドメイン壁と荷電したドメイン壁)を磁場により選択的に作り出すことが可能となるため、将来的にはドメイン壁を利用した新たなナノスケールのエレクトロニクスへの展開も考えられるという。なお、研究グループでは今回の成果について、今後、同様の機構を持つ材料を研究するさいの重要な知見になるとしており、新たなナノエレクトロニクスデバイスなどへの応用が期待できるとコメントしている。
2015年06月05日KADOKAWA アスキー・メディアワークスは2日より、完全電子版「週刊アスキー」の定期刊行を開始し、電子書店での販売を開始した。価格は電子書店により異なり、参考価格は税別100円(6月8日までの特価/9日以降の参考価格は税別333円)。「週刊アスキー」は、1997年11月に創刊したパソコン雑誌。5月26日発売号をもって印刷版での定期刊行を終了し、今号より完全電子版としての刊行をスタート。印刷版から完全電子版への移行に伴い、ITニュースサイト「週アスPLUS」はサイト名称を「週刊アスキー」へと変更した。完全電子版 「週刊アスキー」創刊号の表紙を飾るのは、"1000年に1人のアイドル"のうたい文句で知られる橋本環奈。Windows10のカスタマイズ情報や歴代Apple製品25年分の特集、上海で行われた家電製品見本市「CES ASIA」レポートなど、印刷版と変わらないデジタル関連記事を展開しているとのこと。なお、取り扱い電子書店はBOOK☆WALKERやKindle、Newsstandなど。購入方法の詳細は「週刊アスキー」のWebサイトにて確認できるということだ。
2015年06月02日毎日新聞社は1日、新たな会員制の電子新聞サービス「デジタル毎日」をスタートした。有料会員の利用料は月額3,200円(税別/申し込み当月は無料)。無料会員(閲覧内容に一部制限あり)。「デジタル毎日」は、有料会員に対して、パソコンやスマートフォン、タブレット端末で朝夕刊の紙面イメージを表示する紙面ビューアーの閲覧と、ニュースサイト「毎日新聞」の全記事を提供する会員向けサービス。これまで「紙面ビューアー」は新聞購読者向けサービスとして提供されてきたが、この新サービスではデジタル版のみで完結しており、有料会員となることで、朝夕刊の全ページを電子紙面で読むことができる。これ以外にも、有料会員には「経済」、「医療」分野のデジタル版独自のプレミアコンテンツや最大過去5年分の記事データベース、優待サービスなども利用可能になる。また、同サービスの開始に際してニュースサイト「毎日新聞」とニュースアプリ「毎日新聞ニュース」のデザインリニューアルを実施。同サービスの提供内容に含まれるニュースサイト「毎日新聞」は原則有料化され、記事閲覧にメーター制を導入した。有料会員(月額3,200円(税別))に登録することで、全記事の制限なし閲覧が可能。無料会員登録では月10本、会員登録なしの閲覧では月5本までの有料記事を閲覧できるという。なお、一般速報ニュースや社説、コラム「余録」、写真・動画などはメーター対象外のため、月の本数制限には関係なく閲覧できる。そのほか、タブレット端末・高速データ通信・有料会員サービスを合わせて提供する「タブレットセット」(月額4,980円(税別))も展開。HUAWEIの8インチタブレット端末にアプリケーションなどをあらかじめ組み込み、毎月7GBまで使えるデータ通信SIMカードをセットで提供する。ちなみに、これまで「電子ビューア」が無料で提供されていた紙の毎日新聞購読者にも、「デジタル毎日」オープンによって追加されたWebの有料記事やプレミアコンテンツの購読権を提供。さらに、購読料にプラス500円するとプレミアコンテンツの本数制限が開放される「愛読者プレミア会員」が追加された。
2015年06月01日アドウェイズは5月12日、電子レシート「iReceipt(アイレシート)」を展開するログノートへ出資することを発表した。電子レシート「iReceipt」とは、利用者が専用アプリを起動したスマートフォンをレジの読み取り装置にかざすことで電子レシートを受け取ることができるサービス。ログノートは本技術を、Apple社の近距離無線通信技術「iBeacon」を用いて発展応用させた。利用者が店舗に近づいたことを通知したり、クーポンを配布できる「iBeacon」の技術を用いることで、「iReceipt」は集客から決済までをサポートできるようになった。集客から事前決済(クレジットカード、デビットカード、ID決済)、電子レシートの発行までをサポートする国内初の試みとしている。スマートフォンに専用アプリをダウンロードした利用者は、オフィスや学校などBeaconモジュールが設置されている地域での店舗クーポン取得が可能になる。その後事前予約を行い店舗に向かうと、店舗内の席に設置されたBeaconモジュールが作動し、利用者のスマートフォン画面に電子レシートが発行される。その後、自分のテーブルに自動的に商品が提供される仕組みだ。システム開始第1弾としては、ラーメンチェーン「景勝軒」とコンビニエンスストアチェーンである「セーブオン」に本システムが導入された。利用者は「セーブオン」店舗レジ脇のBeaconモジュールからクーポンを発行し、「景勝軒」で餃子1皿を無料で受け取ることができる。さらに、「景勝軒」のメルマガ会員と月間来店顧客にアプリダウンロードを促し、クーポン発行や広告掲載を行うことで相互集送客を行う。ログノートは今後、購買情報(「iRecepit」)と位置情報(「iBeacon」)を掛け合わせた、売り上げに結び付くマーケティングを実現していく考えだ。その中で、集積データを分析・提供し、中長期ビジネスも展開していく。一方、アドウェイズは、収集したデータを元に広告・プロモーション事業の協業を行っていく考えだ。
2015年05月18日新潮社は7月下旬に、人気ウェブサイト「村上さんのところ」を単行本化した「村上さんのところ(仮題)」を発売する。ウェブサイト「村上さんのところ」は、作家の村上春樹さんが読者の質問や相談に答える内容で、1月から期間限定でオープンしていた。寄せられたメールは3万7,465通で、内容は音楽や映画についての質問から、身につまされる悩みまで千差万別だったという。村上さんはメールすべてに目を通し、これまでに約3,300通の質問や相談に回答していた。オープンからわずか3カ月半で「1億PV」に迫るアクセス数を記録した同サイトだったが、4月30日をもって村上さんの回答の更新は終了。5月13日の午後にはサイトの公開もクローズとなる。そこでこれまでの質問や回答の中から、選りすぐりをピックアップした書籍「村上さんのところ」を発売する。同書には、書籍だけに掲載する描き下ろしを含め、イラストはサイトでも好評だったイラストレーター、フジモトマサルさんが担当する。価格は1,300円(税別)を予定している。また、原稿用紙数千枚に及ぶ村上さんの回答をすべて収録した"コンプリート版"となる電子書籍版(2,000円・税別)の販売も決定した。同書は村上さんにとって初めての電子書籍となる。「紙の本のかたちで出すと、たぶん電話帳二冊ぶんくらいの厚さ」(本人談)とのこと。同書は7月下旬~8月に配信予定。
2015年05月03日マルマンはこのほど、「電子パイポ」を発売した。○発がん物質を含まずニコチンもゼロ同商品は、香料入りの液体(フレーバーリキッド)を電気で熱し、蒸気を吸って楽しむ商品。火を使わず、副流煙も発生しない。香料は純国産のペパーミントの香りで、同社が30余年で約50種類を発売した禁煙補助商品「禁煙パイポ」のなかでも、人気の高い香りを参考に、親しみのある味にしたという。使用時に出る蒸気の安全性も考慮し、プロピレングリコールを使わずエタノールで代替しているため、発がん性物質のホルムアルデヒドを含まないという。またニコチンも含んでいない。フレーバーを吸うためのタバコ型の道具(本体)は、国内で一般的に流通している既製品の輸入物でなく、国内メーカーに特別発注。吸い口部分はくわえ心地を追求し、弾力性のある柔らかい素材を使用した。本体内蔵の充電池は、電圧が一定の正常値を超えると制御機能が働くようになっており、火傷など電気的な事故防止にも配慮したとのこと。本体カラーはダークグレイとワインレッドの2色を展開。本体とフレーバーリキッド、充電器をセットにしたパッケージ商品が2,800円(税別)、フレーバーリキッド単体(10ml)は850円(税別)、吸い口単体(交換用アトマイザー)は680円(税別)。
2015年05月01日時に生産性の敵とされる電子メールだが、ビジネスとプライベートの両方のコミュニケーションにおいて、われわれは電子メールに依存しているのが現実だ。嫌いだとしても、それなしではやっていけない――それが電子メールだ。電子メールについて知られていない事実として、かなり古い技術であること、そしてセキュリティ上安全ではないという点を挙げたい。スパムやフィッシングだけではない。電子メールの内容を覗き見されるという問題もある。これは、電子メールがプレインテキストの形式でインターネット上を流れるためだ。これは、郵便にたとえるなら封に入っていないハガキと同じだ。電子メールを暗号化していないということは、私的な通信がハガキのように誰にでも読まれる状態であるということになる。読むのはGoogleかもしれないし、米国家安全保障局(NSA)かもしれない。あるいは自社と競合するライバルかもしれない。SophosのグローバルIT担当セキュリティマネージャーのRoss McKerchar氏は、電子メールの問題として次のように記している。「セキュリティ上、欠陥があるにもかかわらず、ビジネスに組み込まれてしまっているためにわれわれは電子メールを使い続けている。電子メールが他の手段に変わることは当面ないだろう。電子メールを適切に安全にするためには、電子メールが誤用・悪用されるすべての可能性を考えておく必要がある」McKerchar氏のアドバイスは、電子メールの暗号化だ。そのためには、さまざまな選択肢の中から自社ユーザーに最適なソリューションを見出す必要がある。なぜなら、最終的に利用するのはユーザーだからだ。ソリューションはさまざまで、PGPとS/MIMEのような実用的なものではない技術もあれば、完全な安全対策とはいえないファイル暗号化もある。電子メールに起因する脅威からデータと組織を守るためには、スパムフィルタリングとポリシーベースのデータ損失防止(DLP)などの機能を含むソリューションを検討すべきだろう。
2015年04月23日楽天子会社のRakuten Kobo Inc.は8日、電子書籍ビギナー向けの電子書籍リーダー「Kobo Glo HD」を発表した。2015年5月1日からカナダや米国などで発売する。日本での発売は2015年夏を予定。「Kobo Glo HD」は、6インチのCarta E Inkスクリーン(モノクロ)を採用した電子書籍リーダー。解像度は1,448×1,072ドット。2012年11月1日に発表した6インチの電子書籍リーダー「Kobo Glo」(758×1,024ドット)から解像度は向上しながら、重量は5g軽くなった。メモリ容量は約4GBで、1GHzのプロセッサを搭載。本体サイズはW115×H157×D9.2mm、重量は180g。カラーはブラック。バッテリ持続時間の目安は約2カ月。同社は自社調査で、頻繁に読書をする消費者の中に、電子書籍を試したことがないユーザーが一定数いることが判明したとし、入門用として紙に近い高解像度の画面に、小型デザインを採用した「Kobo Glo HD」を開発したという。発売日は国により異なる。まず2015年4月8日からカナダのKobo.com、およびカナダ、オーストラリア、ニュージーランドの一部小売店で予約を開始。4月24日からは米国のKobo.comで予約を開始する。実際の発売は5月1日からで、カナダ、米国、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国で発売。その後5月22日にフランス、6月1日に英国、イタリア、オランダ、ドイツ、スペインで発売する。日本での発売は2015年夏。価格も国により異なり、アメリカ、カナダでは129.99ドル、オーストラリアでは179.99ドル、ニュージーランドでは219.99ドル、英国では109.99ポンド、EU圏では129.99ユーロ。日本での価格は未定で、決まり次第告知される。
2015年04月08日電子レンジの主な利用方法と言えば、冷めたものをチンして温めることだろう。だがそれだけではない。切手をはがしたりなど、スイスアーミーナイフ並みの万能な活躍をすることも可能なのだ。ここでは知っておくと便利な電子レンジの使い方を見ていくことにしよう。※電子レンジでチンする時間はアメリカの電子レンジでの時間なので、若干長めにチンするとよいだろう。○1. レモンやライムからたっぷり果汁を搾り取る。20~40秒間(ワット数による)電子レンジにかけると、果汁がしぼりやすくなり超ジューシーになる。○2. 手早くガーリックの皮をむく。ひとかたまりを強で15~25秒ほど電子レンジにかけると、簡単に皮がむける。○3. 古いパサパサのパンを再びしっとりさせる。ぬらしたキッチンペーパーでパンを包み、10~20秒電子レンジにかける。好みのしっとり感が出るまでこれを繰り返す。○4. ポテトチップスを再びパリパリにする。キッチンペーパーの上にチップスを置いて、少しだけ電子レンジにかける。ペーパーが湿気を吸い取り、またチップスがまたパリパリになる。○5. 塊になった砂糖を戻す砂糖の入った容器にぬらしたキッチンペーパーを入れてふたを閉め、容器ごと20~30秒電子レンジにかけると塊がなくなる。○6. 電子レンジの庫内をきれいにする。水にホワイトビネガー(醸造酢)を少し入れたボウルを5分電子レンジにかける。蒸気が出るので、そのあと拭きとればどんな食品のにおいも消える。きれいにするだけなら、ホワイトビネガー(醸造酢)がなくても、ぬらしたペーパータオルを丸めて、5分電子レンジにかける。庫内で蒸気があがり、ペーパーが冷えたらそれを使って拭くと簡単に汚れがとれる。○7. その容器が電子レンジで使えるかどうかを試すその容器が電子レンジ対応かどうかをみるためには、電子レンジOKのカップに冷たい水をいっぱいに入れて、それを試したい容器や皿の上に乗せて1分間レンジで温める。水が温められ、容器や皿が冷たければOK。容器や皿が温かくて水が冷たい場合は、それは電子レンジ用ではないということだ。○8. 果物の皮を簡単にむくモモやトマトの皮を簡単にむくには、30秒電子レンジにかければいい。皮をむく前に約2分待つこと。○9. 切手を簡単にはがす切手の上に数滴の水滴をたらし、20~30秒電子レンジにかけると、簡単にはがすことができる。○10. タマネギを切っても涙が出ないようにする。刻む前に両端をカットして、30秒ほど電子レンジにかけると、泣かなくて済む。○11. 結晶化したハチミツを元の状態に戻す。ふたをとって、中で2分間電子レンジにかけると、結晶化したハチミツがさらさらになる。○12. マメ類を短時間でふやかす。ヒラマメなどはひと晩つけてから調理しなくてはいけないのに、うっかり忘れてしまうことがある。でも電子レンジがあれば大丈夫。少量のベーキングソーダ(重曹)を溶かした水にマメを入れ、10分間強で電子レンジにかけて、40分放置する。1時間もかからずにひと晩つけたのと同じ状態になる。○13. ポーチドエッグの作り方電子レンジ対応のボウルに熱湯を入れ、ホワイトビネガー(醸造酢)を加えて卵を割り入れる。ようじで黄身にそっと穴をあけ、ボウルにラップをして電子レンジで30秒。卵をひっくり返してさらに20秒加熱するとできあがり!○14. 甘くなるトウモロコシの作り方トウモロコシを皮つきのまま電子レンジにいれて数分加熱すると、簡単に皮がとれて、コーンが甘くなる。○15. 3分でできるスクランブルエッグ朝、手早く朝食を作りたいとき、卵、ミルク、チーズをボウルに入れて塩こしょうし、電子レンジでまず45~60秒。かきまぜたらまた45~60秒チンして完成。○16. パルメザンチーズボールパルメザンチーズをクッキングシートの上にピザのように円形に広げ、こんがりと色づくまで電子レンジにかける。それをひっくり返したボウルの上にかぶせ、もうひとつのボウルを逆さにしてチーズの上からかぶせてしばらく待つ。ふたつの逆さボウルの間でチーズがプレスされてボウルの形に成形される。そこにサラダなどを飾りつけると、ほら、おしゃれに。○17. ポテトチップスを作るポテトをできるだけ薄くスライスし、皿に並べる。電子レンジで3分加熱し、ひっくり返してさらに弱めで加熱すると、カリっとヘルシーなポテトチップスが!○18. 簡単ブラウニーの作り方砂糖、シナモン、ココア、塩、小麦粉、バニラエッセンス、油(もしくはバター)、水をコーヒーマグに入れ、ダマがなくなるまで混ぜ合わせる。電子レンジで2分でOK。カラパイアブログ「カラパイア」では、地球上に存在するもの、地球外に存在するかもしれないものの生態を、「みんなみんな生きているんだともだちなんだ」目線で観察している。この世の森羅万象、全てがネイチャーのなすがままに、運命で定められた自然淘汰のその日まで、毎日どこかで繰り広げられている、人間を含めたいろんな生物の所業、地球上に起きていること、宇宙で起きていることなどを、動画や画像、ニュースやネタを通して紹介している。
2015年03月31日電子書籍作成・販売支援サービスを行うメディバンは26日、同社が展開するユーザーが描いたマンガ作品を電子書籍化するサービス「メディバン パブリッシング」に関して、有料作品だけでなく無料作品についても手数料0円で取り次ぐサービスを開始した。「メディバン パブリッシング」は、ユーザーが描いたマンガ作品を販売手数料なしで電子書籍化するサービス。ユーザーは自分が描いた無料のマンガ作品を同サービスへ投稿して申請すると、「iBooks ストア」、「Google Play ブックス」、「楽天 Kobo」といった3ストアへの面倒な手続き全てを代行し、手数料0円で取り次いでくれるものだ。同サービスはこれまで「有料作品」を対象に展開されていたが、今回新たに「無料作品」(0円で販売する作品)についても、手数料なしで取り次ぎが行われることになった。これにより、例えばマンガの1話目と2話目を無料作品として公開し、作品に興味を持った読者に3話目以降の有料作品の購入を促すといったマーケティングが可能となる。なお、有料作品の場合は前述した「iBooks ストア」、「Google Play ブックス」、「楽天 Kobo」に「Amazon Kindle ストア」を加えた主要4ストアへ無料での取り次ぎが行われ、「メディバン」自体を含めると計5つの電子書籍ストアにて同時に販売することが可能となる。その場合、「メディバン」内での売り上げは、その100%(全額)が作者に還元されるということだ(ただし振込手数料はユーザー負担。ほかの4大ストアの販売手数料は差し引かれる)。
2015年03月26日Evernoteは3月16日、Evernoteのコンテキスト機能に、米国以外で初めてのコンテンツパートナーとして「日本経済新聞 電子板(日経電子版)」が加わったと発表した。パートナー契約により、日経電子版とエバーノートの両方の有料サービスに加入する利用者に向けた新サービスを追加。Evernote上でノートを閲覧・編集している際に、ノートの内容に関連する記事を日経電子版から自動的に見つけ出す機能が搭載された。ノートに表示された記事タイトルをクリックすると、記事全文をEvernote上で閲覧できる。また、日経電子版の記事本文で気になる箇所を選択すると、該当部分を「引用」としてコピーでき、引用部分をノート内にペーストすると、元記事のタイトル・日付・リンクが追加される。日経電子版のサイト上では、記事内容に関連するEvernote上のノートが自動的に表示される。この連携機能は、世界中のニュースサイトの中で日経電子版が初めての試みだという。サービス開始を記念してEvernoteユーザー限定で、日経電子版が最大2カ月無料、およびEvernoteプレミアムが1年間無料で利用できるキャンペーンを6月30日まで実施する。
2015年03月18日