今回は1970年代後半、まだまだ鶴見線貨物列車が元気だった頃の写真を紹介しましょう。鶴見線が旅客営業を開始したのは、いまから82年前の1930(昭和5)年10月。もともと1926(大正15)年、日本を代表する京浜工業地帯の貨物輸送を担う私鉄、鶴見臨港鉄道として浜川崎~弁天橋間と支線が開業。その後、扇町駅や鶴見駅へ延伸し、旅客営業が始まりました。戦時中に国有化されて路線名が「鶴見線」となり、JRへと継承されています。鶴見線の開業から現在に至るまで、一貫して続けられているのが貨物輸送です。とくに戦後の高度経済成長期には、沿線の工場群への原料輸送と製品出荷が激増し、鶴見線の貨物輸送はピークを迎えます。1962年には、浜川崎駅の発着トン数(貨物取扱量)が、当時の国鉄貨物取扱駅の中で1位を記録するほどでした。その後、鉄道貨物の衰退とともに、鶴見線の貨物列車も減少。現在、鶴見線で運転されている定期貨物列車は、扇町駅発着の石炭列車がたった1本のみ、しかも日曜運休。他に不定期列車として、新芝浦駅発着の特大貨物と、安善駅発着のジェット燃料輸送が設定されているだけ、という寂しい状況となっています。当時の鶴見線貨物列車の特徴は、ほとんどの列車が浜川崎駅のヤードにいったん入線し、扇町方面、安善・浅野方面、さらに枝葉のように延びる専用線へと運転されたことです。当時の浜川崎駅は鶴見線貨物の重要拠点で、17本の着発線と入換え用のDD13が配置された機関区があり、頻繁に入換えを行っていました。浜川崎駅発着の貨物列車で、現在は廃止された鶴見川口駅(貨物駅)まで運転されていたのが、硝子原料「ドロマイト」輸送の貨物列車でした。この列車は、鶴見小野駅付近まで進入した後、スイッチバックして鶴見川口駅へ向かっていました。その他、海芝浦駅付近では大物車、昭和駅付近ではDD13の入換えと、沿線に工場が密集する鶴見線ならではのシーンを見ることができました。ネガの中からなんと、1枚の写真にDD13の3重連と単機、そしてEF65の計5両の機関車が映り込んでいる写真を見つけました。当時の活気が伝わってきます。珍列車の写真もありました。鶴見線の貨物列車ではありませんが、日本鋼管(当時)専用鉄道を走行する列車です。この専用鉄道は軌間1,067㎜で、ピーク時の総延長は50㎞以上、保有する機関車と貨車は合計600両を超えていたとのこと。現在は廃止されています。今回、紹介した写真は、すべて鶴見線の72系を撮影(当連載第42回・第43回参照)する合間に撮ったものです。現在の鶴見線貨物列車の寂しい状況と比べると、当時の貨物列車の密度の濃さに、いまさらながら驚いてしまうのでした。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年10月09日東日本旅客鉄道と横浜ステーシヨンビルは、11月1日にJR京浜東北線の鶴見駅に、駅ビル「シァル鶴見」を開業する。コンセプトは「心通いあうくつろぎの我が家」で、地元密着・生活密着型の駅ビルを目指す。同駅ビルはJR京浜東北線鶴見駅の東口に立地。新時代の街にふさわしい駅ビルとして、地域に根ざした鶴見スタイルを発信していく。出店するのは物販、飲食合わせて71店(保育園除く)。ファッションはもちろん、食やカルチャーまで、生活をより豊かにする魅力的な空間を提供する。同駅ビルは世界的庭園デザイナーであり、また、鶴見で450年の歴史を持つ建功寺の住職である枡野俊明氏がプロデュース。坪庭のある落ち着いた雰囲気のレストランフロア、築山・自然石・そして、屋上には禅の庭である枯山水を配置。エレベーターホールや館内各所には自然石を配置するなど、館内各所に「日本文化」と「禅文化」に基づくデザインを取り入れている。また、座禅、お茶、お花など「日本文化」と「禅・禅文化」に触れる体験教室を2013年4月以降開催予定。禅に関する書籍や各禅寺などの行事も案内していく。注目店舗は、仙台の名店「伊達の牛たん本舗」の新ブランド「Date-no-Gyutan Kitchen」。イートインコーナーを設けることで、焼きたての牛たんを提供できるという(神奈川県初出店)。「赤羽あんこ」はどこか懐かしい和風の焼きたておやつを提供する和風スイーツのお店で、神奈川県初出店となる。5階の「禅カフェ一葉」は、日本を代表する名工の手による本格的な四畳半の茶室も備えた喫茶店。落ち着いた空間の中で、喫茶・イベントが楽しめる。また、同駅ビル6階には、保育園が開園予定となっている(2013年4月予定)。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月31日JR東日本はこのほど、鶴見駅(京浜東北線・鶴見線)の新駅ビル「シァル鶴見」を11月1日に開業すると発表した。「心通いあうくつろぎの我が家」をコンセプトに、物販や飲食店など71店が入居。世界的庭園デザイナーであり、450年の歴史を持つ建功寺の住職でもある枡野俊明氏プロデュースによる「禅カフェ」や、枯山水を作庭した屋上庭園などを設け、館内各所に日本文化と禅を表現する。同ビルの1・2階は食料品売り場、3・4階は衣料品と雑貨、5階は大型書店や携帯キャリアショップなど、6階はレストランフロアとなる。屋上は、「月白く、風清し」をテーマとした庭園。築山や自然石、さらに枯山水が織り成す静かな休憩スペースとする。季節によってはイベントスペースとしても活用するという。注目は5階に設けられる禅カフェ「坐月 一葉」。日本を代表する名工の手による本格的な四畳半の茶室を備えており、落ち着いた空間の中で喫茶を楽しむことができる。なお、来年には6階に駅型保育園も開園する予定だ。「シァル鶴見」は地下1階、地上6階建てで、延床面積は約1万4,300平方メートル、店舗面積約5,600平方メートル。営業時間は10:00~21:00(6F飲食店は11:00~22:30)。横浜ステーションビルが運営に当たる。【拡大画像を含む完全版はこちら】
2012年08月31日来店型の総合保険代理店「保険テラス」を運営する(株)ETERNALは、横浜市鶴見の「イトーヨーカドー鶴見店」に、8店舗目の直営店舗となる「保険テラス 鶴見店」を、10月27日にオープンする。保険テラスは、従来の保険のイメージである『万が一の保障』ではなく、『生きている時間を充実する為』の手段の一つとして保険を捉え、『生きるを彩る』という観点から、顧客にとって最適な保険を紹介する来店型総合保険代理店という。千葉に続き横浜は2店目、今後は関東に積極進出とこれまで関西を中心に事業を拡大してきた同社だが、唯一の関東圏の店舗である、保険テラスららぽーとTOKYO-BAY店(千葉)が、開店1周年を過ぎ軌道に乗ってきたことから、今回の横浜進出を決めたもの。鶴見店に続き、静岡と大阪にそれぞれオープンが決定しており、直営、FC店舗含め、保険テラスは年内には全21店舗となる。同社では、これを機に今後は最も同業態の多い関東圏にも積極的に進出し、保険テラスのブランド力拡大に力を注ぐとし、新規店舗を含め、『継続的な価値の提供』を前提に地道な一つ一つの積み重ねから、地域の皆様に価値ある店舗となるよう精進するとしている。
2010年10月27日