「発達障害かはっきりさせたい!」と思って臨んだ3歳児健診現在11歳、小学5年生の息子は、6歳でASD(自閉スペクトラム症)の診断を受けています。息子は言葉も遅く、小さい頃からこだわりがあり、室内の灯りは蛍光灯または昼白色でないとダメ、顔が濡れるのもダメで、ダメなものに対しては癇癪を起こしてしまうといった特性らしきものがありました。基本的に穏やかな性格なのですが、3歳頃にはそれらがさらに目立ってきたように感じています。私はそんな息子に「何か特性のようなものがあるのでは」と思っていたのですが、身内や周りに息子の困っていることを相談しても「何も気になる事はないけれど」と言われるばかりで、私が気にしすぎなのだと受け取られているようで、もやもやしていました。そのため、私は(特性があるのならハッキリさせたい!)という気持ちが強くありました。ですので、3歳児健診へは(何か指摘されるだろうな。これで発達障害か分かる!)と気合たっぷりでした。健診当日は不機嫌MAX!嘔吐にギャン泣きで大パニックに健診前日の夜、よりによって息子は全然寝ついてくれませんでした。やっと寝たと思ったらすぐに朝を迎えてしまい、起きたら出発予定時間ギリギリ!慌ててタクシーで向かったものの、息子はぐずり、さらにはガッツリ車酔いしてリバース……。万全の体制で向かいたかったのが、健診会場に着く前からボロボロでした。Upload By ユーザー体験談なんとか会場に着いたあとも、息子はリバースした事やら眠たいやらで不機嫌MAX!同じ保育園のお友達も何人かいたのですが、そのお友達家族の前でも少し嘔吐してしまい、それが息子の中でショックだったようで、ギャン泣き……。ですが、少しずつ落ち着いてきて、機嫌よく……とはいかないまでも、それなりに検査は済ますことができました。私はげっそり、疲れ切っておりました。「個別にお話があります」と言われ、別室へそして一通りの検査が終わったあと、「個別にお話があります」と声をかけられました。私の感想は「やっぱりな」でした。Upload By ユーザー体験談これで息子が何に困っているか分かる、どうすればいいか分かる、そして同時に身内などが言っていた「大丈夫、問題ない」の言葉にモヤっとしていた日々も終わるかもしれないとホッとしました。保健師さんから指摘されたことは、2語文がほとんど出ない、コミュニケーションがとれないといった言葉に関するものでした。また、英語に興味があって英語の動画をよく見ていた息子は、その中のセリフを完璧に覚えていて独り言のように発していました(恐らくエコラリアだと思います)。「英語はよく覚えているみたいだけど、日本語がね……」と言われ、親としてもそれには完全同意。私は藁をもすがる思いで「どうしたらいいのでしょう……?」と尋ねました。保健センターで新版K式発達検査を受けることに保健師さんから、その日は子どもの機嫌が良くなかったことから、再度検査をしましょうと提案され、その後は保健センターへ行き新版K式発達検査を受けました。保健センターでの検査は機嫌よく受けることができました。検査をされた方が言うには「カレンダーを見ながら数字を英語で言っていた」そうです。結果、実年齢より1年半程度発達が遅れていると言われました。私はショックなどはなく、療育の話もいただいたので「息子のためにできることをしよう!」と前向きに考えることができました。Upload By ユーザー体験談療育へつながることができて療育は月2回、保育園に行きつつ通うことになりました。新しい環境にもさほど戸惑うことなく、むしろ楽しくそうでテンションが上がってた息子ですが、通っていくうちにプログラムも落ち着いてこなすようになり、徐々に先生とのコミュニケーションも取れるようになってきました。年長になる頃には、民間の発達支援施設にも通うようになりました。最初息子は、取り組み始めたプログラムは最後まで終わらせないといけないというこだわりがあり、途中でお手洗いに行きたくなっても行けなくて泣き出す……といったこともありましたが、通園が終わる頃には本当に落ち着いてきました。私も息子が発達支援に通うようになってからはほんの些細なことでも、息子がやり遂げるとものすごく嬉しくなってたくさん褒めていました。息子が失敗しても「なんでできないの?」とはならず、当たり前のように「次頑張ろうね」と言えるようになっていました。やっとつながった療育は親子共にいい影響を与えてくれました。Upload By ユーザー体験談たくさんの人に愛されるように!現在小5になる息子は、特別支援学級で楽しく過ごしています。授業の内容もしっかり理解しており、交流学級での授業(理科、体育)も頑張っています。英語、野球、工作と、好きなこともバラバラですが、将来どのような道に進むのか、親としてどう導いていけばいいか、悩ましくも楽しみにしています。息子は私が少し体調を崩すと、頭やお腹(痛いといった箇所)を撫でてくれるような優しい子です。その優しさとユーモアを忘れることなく、たくさんの人に愛されるよう願っています!イラスト/星河ばよエピソード参考/あきっち(監修:森先生より)お子さんの興味がある事・得意な事を褒めて伸ばして応援することができていて素晴らしいですね。「大丈夫、問題ない」という言葉は、周囲の人としては励ましの意味で言っているのかもしれません。残念ながら、「発達障害」という言葉にネガティブなイメージを持つ人もまだまだいるのでしょうね。しかし、大切なのは「大丈夫かどうか」「問題があるかどうか」ではなく「どうしたらお子さんがもっとのびのびと自分らしく過ごせるか?興味や得意を伸ばせるか?」という視点ですよね。また、お子さんのように、思いやりの心を持つためには、共感力を育てることが重要です。相手の気持ちを想像する力や、思いやりを表現するスキルを身につけるのにも、療育のプログラムを上手に使っていけるといいですね。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年04月12日知的障害(知的発達症)とは?知的障害(知的発達症)とは、知的機能と適応能力に遅れがあり、生活や学習において困難が生じやすい障害のことです。知的障害(知的発達症)の特徴としては、言葉の遅れや着替えなど自己管理の困難、学校の勉強の遅れ、コミュニケーションの困難などがあります。知的障害(知的発達症)は程度によって軽度から最重度まで4つの種類に分けられており、それぞれ症状や困ることも変わってきます。保護者や周りが知的障害(知的発達症)に気づく年齢にも違いがあり、最重度の場合は生まれてすぐに気づかれることもありますが、軽度の場合は、乳幼児期には特徴が表面化せずに学齢期になってから気づかれることもあります。子どもが知的障害(知的発達症)の診断を受ける場合には、知能検査や保護者からの聞き取り、子どもの様子の観察などを行うとともに、原因となる疾患についての調査も行われます。参考:知的能力障害|MSDマニュアルプロフェッショナル版参考:知的障害(精神遅滞)|e-ヘルスネット知的障害(知的発達症)の種類は?知的障害(知的発達症)の定義は一つだけではなく、行政や医療などさまざまな機関が定義を作成しています。多くの場合、症状の程度によって、軽度、中度(または中等度)、重度、最重度と4つに区分されています。Upload By 発達障害のキホン引用:知的障害児(者)基礎調査:調査の結果|厚生労働省厚生労働省の基準では知的障害(知的発達症)の程度を知能指数(IQ)と生活能力(適応能力)の両方を評価したうえで判定します。上記表にあるように、知能指数(IQ)がⅠからⅣに、生活能力(適応能力)はaからdとどちらも4段階に分けられており、その兼ね合いによって程度が決まります。知的能力はIQ(知能指数)によって次の4つに分類されます。I :おおむね20以下II : おおむね21~35III :おおむね36~50IV :おおむね51~70適応能力は次のような判定表を用いて、a~dの4つに分類されます。・食事:一人でできる/介助があればできる/できない・用便(月経)の始末:一人でできる/介助があればできる/できない・衣服の着脱:一人でできる/介助があればできる/できない・簡単な買い物:一人でできる/介助があればできる/できない・家族との会話:通じる/少し通じる/通じないここに挙げたのは基準の一例です。療育手帳を取得する場合は各自治体で別途基準を設けていることもあります。また、医学的な診断基準である『DSM-5-TR(精神疾患の診断・統計マニュアル第5版改訂版)』では軽度・中等度・重度・最重度と4つに区分されていますが、知能指数(IQ)での目安は明示されていません。知的機能と適応能力について、概念的領域(記憶や言語、論理的思考など)、社会的領域(対人コミュニケーションなど)、実用的領域(生活における能力など)の3つの領域の状態から重症度を特定します。参考:日常生活能力判定表|宝塚市知的障害(知的発達症)は遺伝する?知的障害(知的発達症)の原因は遺伝要因や環境要因などさまざまな要因が絡んでいると考えられており、明確に特定できないこともあります。遺伝以外の要因としては、妊娠中の風疹などの感染症や低栄養、分娩時の低酸素症、出産後の感染症や低栄養、頭部への損傷などがあると言われています。子どもに先天性の遺伝子疾患、染色体疾患などがあり、併存して知的障害(知的発達症)の症状が表れる場合もあります(上記のような疾患がある場合も、必ずしも知的障害(知的発達症)があるというわけではありません)。参考:知的能力障害|MSDマニュアル家庭版参考:知的能力障害|MSDマニュアルプロフェッショナル版3歳頃に知的障害(知的発達症)は分かる?軽度知的障害(軽度知的発達症)の特徴や知能検査、診断について3歳児になる前後には、自分の姓と名を合わせて言える、手を使わずに階段を登れる、人形などを使ったごっこ遊びをするといった様子が見られると言われています。また、幼稚園に入るのも3歳頃が多く、友達や先生と一緒の活動をし始める時期でもあります。その頃に見られることの多い知的障害(知的発達症)の兆候は以下となります。・人見知り、場所見知りがない(またはひどい)・発語が遅れている・自分でトイレを知らせることができない(おむつ外れが遅い)・先生の指示が分からず、集団行動などが難しい・癇癪の頻度が多く、激しい・おもちゃなどへのこだわりの強さ※上記は一例です3歳頃になると幼稚園などで集団生活をおくる場面が増えてきますが、指示理解の困難や癇癪などによって園でトラブルになる可能性もあります。ただ、子どもの発達は個人差があることや、3歳児ならほかの子とけんかするのも珍しいことではないため、ここで書いてあることに当てはまったからといって知的障害(知的発達症)とはかぎりません。一つの目安として、心配な方は専門機関や次で紹介する3歳児健診の際に相談してみるといいでしょう。参考:子どもの発達の目安|宇都宮市参考:知的能力障害|MSDマニュアル家庭版3歳児健康診査とは3歳~4歳の間に受けることのできるもので、身長体重、視力などとともに子どもの発達のチェックも行います。3歳児健診の確認内容一例・言葉の遅れはありますか・同年齢の子どもと会話ができますか・ほぼこぼさないで一人で食べますか・何でも自分でしたがりますか・よくかんで食べる習慣はありますか・昼間のおしっこを前もって知らせますかなど参考:乳幼児健診における標準的な項目一覧|厚生労働省参考:3歳児健康診査|奈良県ほかにも検査が行われ、クレヨンで丸がかけない、片足立ちができない、姓名が言えないといった様子が見られる場合は発達の遅れとして指摘される可能性があります。ただ、それだけで知的障害(知的発達症)などの障害があるかは判断ができません。その後に医師や保健師と相談することができるため、知能検査を受けるかも含めて今後の対応を検討していくようにしましょう。知的機能を測る検査として、知能検査があります。知能検査は年齢によって受けることができるものが変わってきますが、3歳で受けることができる検査の代表的なものとして、田中ビネー知能検査とWPPSI(ウィプシ)知能検査があげられます。知能検査自体は医療機関や自治体の教育支援センター、民間の実施場所などで受けることが可能です。検査を受けるだけでも子どもの得意や苦手なことが客観的に把握でき、その後の関わり方や支援の計画作成にも役立ちます。ただ、知的障害(知的発達症)の診断を受けるには知能検査だけではなく適応能力検査も行われるとともに、子どもの様子の観察などさまざまな過程を経る必要があります。知能検査を受けることが難しい場合、新版K式発達検査にて発達指数を確認することもあります。参考:田中ビネー知能検査 V(ファイブ)|SACCESS・BELL参考:WPPSI™-III知能検査|日本文化科学社3歳頃に表れる知的障害(知的発達症)の症状チェックリストUpload By 発達障害のキホン※発達や成長に加え症状や特性には、この時期大きな個人差があります。当てはまる反応や行動の数が多いからといって、すぐに知的障害(知的発達症)と診断されるわけではありません。発達の遅れが気になる……どこに相談をすればいい?ほかの子どもと比べて発達の遅れが気になる、知的障害(知的発達症)の可能性を考えているという場合に相談できる窓口を紹介します。かかりつけ医まずは普段から受診をしているかかりつけの小児科に相談してみましょう。お子さんの発達の様子や、支援などについても相談できます。保健所/保健センター保健所と保健センターは地域に設置されていて、健康診査や健康相談の受付などを行っている機関です。子どもの発達の遅れについても、医師や保健師などの専門の職員が対応に当たっています。児童相談所児童福祉法に基づいて設置されている行政機関で、18歳未満の子どもに関するさまざまな相談を受けつけています。児童福祉司や児童心理司などの職員がいて、言葉の遅れなどの発達に関する相談にも対応しています。児童家庭支援センター児童家庭支援センターは地域の子どもの福祉に関する相談を受けつけている機関です。発達の遅れなどの相談に対して、自治体や児童相談所と連携して支援を行っています。児童発達支援センター障害のある子どもに対して、さまざまな支援を提供している機関です。日常生活や集団生活に適応するための支援を行うほか、発達に関する悩みの相談対応も行っています。参考:子育てに悩んだらご相談ください|府中市まとめ3歳頃は保護者以外の大人や同年代の子どもたちとの触れ合いが多くなる頃です。知的障害(知的発達症)のある子どもの場合は、発話の遅れや相手の言葉の理解の困難、癇癪などの特徴が見られ、幼稚園などでトラブルや困りごとが生じることもあります。ただ、言葉を含めた発達には個人差が大きく、そういった様子が見られたとして知的障害(知的発達症)とは言い切れません。発達の遅れがあると不安だと思いますが、家庭だけで抱え込んだり決めつけたりせずに専門機関に相談するようにしましょう。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
2024年03月31日いよいよ発達相談。悩める母の救いの手となるか!?保健師さんによる発達相談……相談したいことだらけ、分からないことだらけで毎日闇の中を手探りで進んでいた私たち親子にとって、唯一の救いの手のように思えました。この子の未来を、私たちの毎日を明るく照らせるような方法を、道を教えてほしい……。わらにもすがる思い、だったんです。その時は。Upload By よいこ「この子は普通の幼稚園で大丈夫なんでしょうか?」「家でできる療育はありますか?」 相談室に通されるなり矢継ぎ早に質問した私にも問題はあったのかもしれないし、今思えば無責任に答えられない側面はあったのでしょう。Upload By よいこけれど、対応してくれた保健師さんは戸惑いながら「それはちょっと分かりませんね」「あまり分かりませんね……」を繰り返すばかり……。のれんに腕押し感というか、発達相談に来た意味とは?と思わざるを得ませんでした。発達相談に来た意味はあったの?とりあえず児童精神科の予約を取ったけれど……思うような答えを得られないまま、発達相談の時間は終わりに近づいていました。保健師さんのすすめで、とりあえずその場で児童精神科の予約を取りました。半年後の……。いや、そこまで何もできず手をこまねいているのか!?こんなに不安を煽っておいて放置とかちょっと……。と軽い苛立ちと焦りを抱えつつ、結局ほとんど何も相談できずに発達相談を終えたわけです。この時の心境は……割と絶望寄り。あら、もしかして誰に聞いてもこの解像度?私の不安や苦しみってすくい上げてもらうことはできないの?言葉を尽くして説明しても伝わらない?響かない?……発達相談への期待が大きかった分、失望も大きかったんですよね。Upload By よいこ大きな失望の中、かかってきた一本の電話。そんなこんなで一週間ほどモヤモヤした気持ちのまま過ごしていたところ、一本の電話が鳴りました。それは前回とは異なる保健師さんからの電話でした。曰く、「あーくんの様子をお聞かせいただきたいので、一度お宅に伺ってもよろしいですか?」そう、保健師さんによるお宅訪問の予定伺いだったのです。「そんなのあるんだー」と承諾はしたものの、私の本当の気持ちは、めんどくさい、嫌だなあ……でした。そもそも前回の発達相談で、保健師さんに対して期待を裏切られたと感じていたので、何か解決策が得られるとも思えず、片付けるのも手間だし……と後ろ向きになっていたからです。でもまあ仕方ない。来るものは来るのだから。と半ばヤケクソ気味で迎えた保健師訪問。まさかこの時はこれが救いの一手になるとは1ミリも想像していなかったのでした……!Upload By よいこ執筆/よいこ(監修:室伏先生より)よいこさん、発達相談にまつわるエピソードを共有いただき、ありがとうございます。親御さんとしては、発達の今後の見通しや通園に関すること、療育に通う必要があるのか、どんな療育が合うのか、ご自宅でお子さんに対してしてあげられることは何か、とっても知りたいですよね。よいこさんがされていたご質問は、発達外来でもよくご質問いただく内容です。そこで、分からないですね、お答えできません、ひとまず様子をみましょう、という返答ばかりでは不安になってしまいますよね。確かに、これらのご質問のお答えはお子さんによって異なりますので、発達外来の医師であってもお会いさせていただいたばかりでこれらの質問にお答えさせていただくことは難しいかもしれません。でも、その疑問の答えをどこで聞けるのか、今何かできることがないのか、そして今後のおおまかな方針だけでも聞くことができたら、安心できたかもしれませんよね。発達外来では、まずは親御さんのご質問内容をお伺いした上で、お子さんの評価を行い、それからご質問にお答えをさせていただくようにしています。とはいえ、この評価にはそれなりに時間がかかります。親御さんから困りごとや生活のご様子、これまでの発達のご様子をお伺いして、実際にお子さんのお話している様子や遊んでいる様子を観察し、診断、見立てをしていく必要があるからです。ですので、受診していただいた当日にはクリアな回答をお出しできずに、複数回の診察を重ねて少しずつお答えさせていただくことも多いです。保健師さんの訪問がどのようによいこさんを救ってくださったのか、よいこさんがまた別の機会に書いてくださるのを楽しみにしていますね。前の記事はこちら
2024年03月26日保育や児童発達支援など、11事業28施設を運営する株式会社SHUHARI(本社:埼玉県志木市本町5-8-5)では、児童発達支援センター 元気キッズ チルズ(埼玉県朝霞市)にて、継続的に実施しているグループ内児童発達支援施設の利用者を対象とした「ヘアカット体験会」の第6回を2024年4月に開催いたします。元気キッズ チルズ外観■生きるために必要なヘアカットを、楽しいものうれしいものと思ってほしい発達に課題を抱えるお子さんの中には、一般の理美容室でのヘアカットが難しい子がたくさんいます。慣れない場所で慣れない人がハサミやバリカンをもっているのでパニックになってしまう子も少なくありません。そんなお子さんたちにとって、生きるうえで必要なヘアカットを少しでも「楽しいもの」「うれしいもの」と感じてほしい。そんな思いから2023年に10月27日に第一回ヘアカット体験会が実施されました。■きっかけは現役の美容師さんからのお声がけ青野氏今回お力を貸してくださったのは現役美容師の青野 賢士氏。ヘアカットが難しい子どもたちへ、何か力になりたいという思いから今回ボランティアとしてご協力くださいました。元気キッズの職員とご友人で、何気ない話の中でご自身の想いが元気キッズなら実現できると、お声がけいただきました。■いつもの場所、いつもの人がいる環境で、ヘアカットに慣れていくヘアカット児童発達支援センター 元気キッズ チルズの一部屋を利用し始まった体験会。いつも通っている施設での開催ということもありすんなりヘアカットができる子、やっぱり慣れなくてヘアカットを拒否する子など様々な反応がありました。初回は「慣れること」を重視し、決して完璧なヘアカットとはいかない部分もありましたが前髪がさっぱりして「可愛い!」「かっこいいね」という声に笑顔で返してくれるお子さんも。青野氏も、体験会を行うたびに「今回はこうだった。ああした方がよかったかもしれない」など子どもたちへの関わりについて試行錯誤されながらカットをされています。完璧なカットではなく、子どもたちが安心した空間の中でのカットを心掛けてくださっています。■保護者からは予想を大きく上回る反響が初回の開催以来、保護者の皆様からはたくさんの反響をいただきました。人数にも限りがある中、「次はいつですか?」と言っていただくこと少なくありません。すでに5回の体験会を実施していますが、毎回希望者が殺到している状況です。元気キッズの児童発達支援を利用される保護者の皆様の中にも、お子様のヘアカットに対して大変な思いをされた方がこんなにも多くあることを再確認しました。継続して活動を行うことで、きれいに整った自分を褒められてうれしい!と感じられたり、ヘアカットに慣れ、いずれは外部の理美容室へ行けるようになったりできることを目指しています。今後も青野さんのお力をお借りしながら邁進してまいります。■この活動をもっと広げるためにこのヘアカット体験会は月に1~2回程度で実施しています。現在はグループの児童発達支援施設利用者の方を中心に行っていますが、ゆくゆくは地域の理美容室とも協力しながらこの活動を広めていきたいと考えています。第6回ヘアカット体験会は4月に開催予定です。詳しくは下記のコーポレイトサイトのお知らせにて詳細を公開予定です。■元気キッズグループについて元気キッズグループロゴ「どんなGENKIもうけとめる」をコンセプトに多様なGENKIを認め合う保育・療育を理念とした、保育園や児童発達支援事業所を含むグループ。保育園から始まり、地域課題に向き合い、認可保育園、小規模保育園、埼玉県初の居宅訪問型保育、学童保育、病児保育、保育型児童発達支援、ペア指導型児童発達支援、相談支援など11事業28施設を埼玉県朝霞市、志木市、新座市で運営。インクルーシブな地域社会を作る事業、活動を行う。2023年には朝霞市から障がい児等療育支援事業を委託され、地域における障がい児支援の質の向上、医療的ケア児支援連携強化事業にも尽力している。また、代表 中村 敏也著書には「保育・療育で地域オンリー1になる 保育園運営の教科書」(かざひの文庫)、「発達が気になる子どもへの関わり方を教えてください!~発達障がい、グレーゾーン…」(かざひの文庫)がある。【会社概要】会社名 : 株式会社SHUHARI所在地 : 〒353-0004 埼玉県志木市本町5-8-5 中村ビル2階代表者 : 代表取締役 中村 敏也設立 : 2009年2月26日元気キッズグループHP: 事業内容 : 認可保育、小規模保育、病児保育、居宅訪問型保育、学童保育、保育型児童発達支援、放課後等デイサービスペア指導型児童発達支援、居宅訪問型保育、保育所等訪問支援、相談支援 詳細はこちら プレスリリース提供元:@Press
2024年03月25日「騒がしくてすみません……」謝ってばかりだった私が変わった3回の転機わが家には特別支援学級に通う小学校3年生の息子がいます。診断は重度知的障害(知的発達症)とASD(自閉スペクトラム症)ですが、ADHD(注意欠如多動症)とLD・SLD(限局性学習症)の傾向もあります。息子が2歳頃は、大きい声で迷惑をかけないようにしないと気を張り、「すみません……騒がしくして……」と周りにあやまってばかりでした。そんな中、息子が3歳、4~5歳、6~9歳の頃、育児の転機を経験しました。Upload By ユーザー体験談3歳の頃訪れた転機は「母」3歳の頃、1ヶ月ほど母、息子、私の3人で一緒に暮らしたことがありました。それまでも年に1、2回は帰省していましたが、長期間一緒に暮らすのは産まれてすぐの時以来でした。この頃の息子は、癇癪を起こすとジャンプしたり、壁を叩いて大きな音を出したり、大声を出したり。でも、注意すると逆効果でますます癇癪を起こしてしまうので、「おいで」と膝に座らせてお話をしたり、別の話題で気持ちを切り替えさせたり、物を投げそうな時は「こっちだったらいいよ」とタオルを渡したりしていました。お気に入りのラムネを準備しておいて、おやつ時間にして切り換えタイミングにしたりもしていました。母へは「息子に手がかかって大変だ」という話はよくしていたのですが、実際に目の当たりにしてびっくりしたのでしょう。「本当にこの生活は大変よ。全部一人でやってるんだもん」と分かってくれました。Upload By ユーザー体験談それからは、家族などで外出や外食の話題が出た際に、私が「いやぁ、食べるもの限られてるし、まだオムツだし、温泉一緒に入れないし、バス乗れないし……」などと話していると、母が「ほんとよ!この子連れていくのは大変だと思うわ。一緒に生活してみてよく分かった!」と味方をしてくれるようになりました。自分の口からいくら伝えても理解してもらえないときがあったのですが、第三者である母による、実際に経験したうえでの言葉は伝わりやすかったのだと思います。家族や親戚へ説明するのはなかなかの負担だったのですが、母が担ってくれるようになり、また一緒に面倒を見てくれるたことで、とても救われました。「彼はこのままでいい」という自由を与えてくれた海外生活2回目の転機は、年少の時から2年間海外赴任帯同で息子も連れて行ったことでした。それまで日本で通っていた幼稚園では、椅子に座らず歩きまわる息子をほぼ放置。歯磨きやお弁当箱の片づけについて、教えられた通りにこなす息子に笑顔はありませんでした。そんな環境のあと、海外で入った保育園に驚き!園中の先生が無理なく、しかし教えるべきことはしっかり教えながら息子に寄り添って下さいました。お迎えに行くと、園長先生のオフィスで先生の膝に座って一緒にパソコンでお絵描きしていたり、先生が仕事をする横に座って窓の外を眺めたりしていたこともあり、日本で通っていた幼稚園では考えられない「彼はこのままでいい」という自由を与えてくれました。個を大事にする、みんなと同じでなくてもいい、子どもらしさを大切にしようというおおらかさがあって救われました。Upload By ユーザー体験談この時、私自身が本当の意味で障害受容ができたと思います。周りの人に積極的に息子の障害のことを話して理解を求めたり、それでも息子のこんなところがすごいということを伝えるようになりました。放課後等デイサービスでどんどん成長した息子3回目は日本に帰国したあとに療育手帳を取得し、小学校の特別支援学級と放課後等デイサービスに通えるようになったことです。特に放課後等デイサービスはとても良い施設と出合え、明るい先生たちのご指導で困りごとが改善していき、いろいろなことができるようになりました。とても根気強く、スモールステップで対応してくださったので、息子は毎日学校と放課後等デイサービスを楽しみにし、どんどん成長していきました。スタート当初はおやつも1種類しか食べられなかったので持参していたのですが、好きなおやつの日を挟みながらいろいろな種類に挑戦させてくれ、息子が気に入る新しいおやつ(バウムクーヘン)を見つけてくれました。全員で取り組むダンスに参加したくない場合は、決まった場所に座って見るなどルールを作って許すなど、無理をさせ過ぎず、かといって自由にさせ過ぎない。ちょっと頑張る日もつくるという、ちょうどよいバランスをはかりながら、支援に取り組んでくれています。おかげで、最近ではお友達との交流もできるようになり、施設内や送迎の車内でも、声を掛け合いながら楽しそうに遊んでいる様子も見られるそうです。土曜日にはいろいろな公園や施設に連れて行ってくれるのですが、3年生になったくらいからは、放課後等デイサービスで行って楽しかった場所をママともいきたいと、日曜に私を連れて紹介してくれます。思い出や感情を分かち合いをしたいというところまで成長してくれたんだな~と日々感動しています。Upload By ユーザー体験談私だけで抱え込む必要はないこれらの3つの転機は、自分だけで子育ての悩みを抱え込む必要がないことを実感させてくれました。両手を広げて迎え入れてくれる存在は、息子にとっても、私にとっても、安心して息をつける時間を作ってくれています。息子が周りのたくさんの方に愛情を注いでくださっている分、息子の笑顔も増え、私も救われているということに、この文章を書きながら改めて気づきました。今後は、息子と一緒に新しい地へ旅行をして、一緒に新しい体験をしたいなと思っています。まだ将来のことは正直よく見えないところがありますが、楽しい思い出をたくさん作って、楽しい記憶でいっぱいの人生にしてあげたいです。イラスト/マミヤエピソード参考/おかんレベル9(監修:鈴木先生より)日本と海外では教育の仕方が全然違います。私自身も小学校の3年間は米国の地元の小学校へ通っていました。生活指導は厳しかったですが、宿題はなく、昼はランチボックス持参で外の芝生の上でみんなとランチしていました。帰国すると、毎日宿題があり、昼は給食当番まであり、みんなと同じ給食を黒板に向かって食べるという殺風景なランチになってしまいました。日本にいると普通だと思っていることが、もっと広い目で見たら当たり前ではないかもしれません。これからもどんどん新しい地へ旅をして新しい体験をするべきだと私も思います。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。SLD(限局性学習症)LD、学習障害、などの名称で呼ばれていましたが、現在はSLD、限局性学習症と呼ばれるようになりました。SLDはSpecific Learning Disorderの略。
2024年03月14日気になる周囲との差、発達について指摘される?みんなの3歳児健診エピソード3歳児健診は、子どもの身体の発育や心の発達を確認して、病気などの早期発見や、専門機関につなげる機会となる大切なものです。しかし、問診票の記入や尿検査などといった事前準備も多く、保護者にとっては負担に感じる部分もあるかもしれません。特に、発達障害や発達に特性があるお子さんは、事前準備や健診に行くこと自体が大変な場合もあるでしょう。今回は、発達ナビ連載ライター陣に、3歳児健診でのエピソードをご紹介いただきました。ASD(自閉スペクトラム症)とADHD(注意欠如多動症)のコウ君は現在中学生。コウ君のお母さんである丸山さとこさんは、コウ君のことを「マイペースな子どもだな」と感じつつも、初めての子育てだったこともあり「3歳児ってこんなものなのかな?」と思っていたそうです。しかし3歳児健診で、大きな転機を迎えることに……。1歳半児健診の時にヘトヘトになった記憶がよみがえり、3歳児健診には行きたくない気持ちでいっぱいだったカタバミさん。それでも「耐え忍ぶしかない」と、重い腰を上げて向かったところ、まさかの健診「2回目」を受けることになって……!?ダウン症の息子きいちゃんを育てる星きのこさん。同じダウン症の子どものママ友たちと「3歳児健診行く?行かない!?できれば行きたくないよねえ……」と話していたそうです。周囲の視線が気になって耐えられないかも……と思った星さん。果たして、3歳児健診には行ったのでしょうか?ねこ太くんは現在小学1年生。ADHDグレーゾーンで特別支援学級に在籍しています。3歳児健診の時、ねこ太くんはまだおむつが外れておらず、事前の尿検査から苦戦!お母さんである鳥野とり子さんに、当時のことを振り返っていただきました。ASD(自閉スペクトラム症)の長男、けんと君を育てるゆきみさん。転勤族で知り合いもほとんどおらず、孤独を感じながらの育児でした。わが子の発達について悩んでいたゆきみさんは、相談していく中で少しずつ支援の輪が広がっていったそうです。寺島ヒロさんのご長男、タケル君は2000年生まれ。3歳児健診を受けた当時、ASD(自閉スペクトラム症)の特性については、まだあまり知られていませんでした。健診では、医師に心配なところを訴えるも理解されず、不安は解消されないままさらに7年の月日が経って……。よいこさんのご長男あー君は、現在小学6年生。ASD(自閉スペクトラム症)と診断されています。家庭や幼稚園でのあー君の行動に違和感があり、3歳半健診で発達相談する!と決意していたよいこさんでしたが……。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年03月09日大人から見れば3歳児というと、つい最近まで赤ちゃんだった幼い子供です。とはいえ、2歳、3歳と成長するにつれて、どんどんできることが増えていきますよね。子供にとって、そんな自らの成長は、ちょっと大人に近付いたような誇らしい気持ちにさせてくれるものなのかもしれません。3歳児が考える大人の定義とは?3歳の息子である、きょーちゃんの成長記録が人気を集めている、kyo.daysさんのInstagram。「3歳って、けっこう大人」と主張するきょーちゃんの姿が投稿され、話題になりました。きょーちゃんが語る大人の定義を聞いた投稿者さんと夫は、つい吹き出してしまったそうです!※動画はInstagram上で再生できます。 この投稿をInstagramで見る 今日のきょーちゃん(@kyo.days)がシェアした投稿 きょーちゃんが、自分を「けっこう大人」だと思う理由。それは、立体駐車場を知っているということでした!確かに幼い子供はそんな難しい言葉を知らないことが多いでしょう。立体駐車場を覚えたきょーちゃんは、大人になった気がして、胸を張りたくなったのかもしれませんね。きょーちゃんの想定外の言葉には、多くの反響が寄せられました。・声出して笑った!かわいすぎるでしょ。・甥っ子が3歳の時、「二世帯住宅」っていい出したのを思い出しました。・きょーちゃんは大人!絶対、私よりもいろいろなことを分かってる。・確かに立体駐車場が分かるのは大人かも。普段から両親や祖母とさまざまな体験をしながら、たくさんの言葉に触れている、きょーちゃん。そんなきょーちゃんは、自分よりも多くのことを知っている周りの大人たちの言葉や振る舞いをよく見ながら、育っているのかもしれません。とても3歳児とは思えない語彙力に、きょーちゃんの成長がますます楽しみになりますね![文/AnyMama(エニママ)・構成/grape編集部]
2024年03月06日発育途中なこともあり、ピュアで天真らんまんな子供たち。そのため、時には大人ですら思い付かないような発想で、驚かせてくることがありますよね。miina(@miinaC_shiro)さんがX(Twitter)に投稿したのは、まさに子供ならではのエピソードでした。卵パックを見て4歳児が発した『まさかのひと言』ある日、投稿者さんは店で食材を購入しました。それは、さまざまな調理方法があり、栄養も豊富な卵!オムライスやフレンチトーストといった、子供に大人気のメニューでも、卵は大活躍しています。おいしい料理に活用される食材が気になったのか、卵のパッケージをまじまじと見ていたのは、4歳の息子さん。母親である投稿者さんに向けて、発したひと言とは…。「あのね、このおじさんがね、卵を産んだんだよ」間違ってはいないけど、致命的に違う…!パッケージに書かれているのは『作り手の顔が見えるたまご』という商品名。野菜などの食材で、親しみを持たせるため、生産者の顔写真をアピールするケースは珍しくありません。しかし、息子さんのいい方では、まるでパッケージの男性が卵を産んだかのよう!これには投稿者さんも、笑いを堪えきれなかったといいます。子供らしいといえる、息子さんの発言は、またたく間にネットで拡散。たくさんの人が笑顔になりました!・いや、吹いたわ!かわいすぎる。・「なるほど、確かに間違ってはいないな…」となった。・その発想はなかった。そう考えると、パッケージにはニワトリの写真を載せるべきか…?たくさんの反響を受け、驚かされたという投稿者さん。その後、笑顔で息子さんにこう伝えたといいます。「あのね、これはおじさんの育てたニワトリさんから産まれたんだよ」と…![文・構成/grape編集部]
2024年02月28日子どもの3歳児健診での出来事です。当時、私の子どもの育児に悩み、私がいけないのかなと思ったりしつつ、子どもの成長について気になっていました。しかし、保健師さんに相談をすると、まったく予想もしていなかった衝撃の回答が返ってきたのです―。 知らないうちに育児について悩んでいた私は、健診で面談をしてくれた保健師さんに、今のままでいいのかと子どもの気になっていることなどを伝え、相談をしてみました。 いろいろと話しているうちに、保健師さんからはちょっと大人しくて慎重な性格の子どもというだけで気にすることはない、また子育ても大丈夫と言われホッとしたのしたのですが……。 それよりも保健師さんは私のほうが気になると言い出したのです。 当時、私は第2子を出産したものの、その子を病気で亡くしたばかりだったので、自分でも気が付かないうちにうつ状態に陥っていたようです。 保健師さんに私の状態を心配されたことで、病院に行く決断をすることができました。うつ病の治療をした今は快適な生活を送っています。子育てに必死な時期だからこそ、自分のケアも大事にしなければならないと気付かされた出来事でした。今は私のことを気にかけてくださった保健師さんの助言にとても感謝しています。 イラスト/まげよ監修/助産師 松田玲子著者:中山早紀
2024年02月27日発達の遅れ……集団で受けたくない3歳児健診わが家の長男けんとは1歳半健診の時に、言葉が出ていませんでした。落ち着きがなく、気になるものを見つけては歩き回り、保健師さんとのやりとりも全くしない息子。私は周りの子たちとの違いに落ち込み、発達相談を受けることにしました。発達相談をきっかけに、市の保健センターで行われている親子教室へ通い始め、支援が繋がっていきました。年少からは地域の幼稚園ではなく、市が運営する発達支援施設への入園を決意。同じ頃に発達外来を受診し、ASD(自閉スペクトラム症)と診断を受けました。Upload By ゆきみけんとの特性を理解したい気持ちは大きいけれどなかなか難しく、頭を悩ませていた日々。そんな頃に3歳児健診がありました。正直、行きたくありません。なぜなら、2歳6ヶ月頃に行われた集団歯科健診で、けんとと周りの子たちとの違いに落ち込んだ記憶もまだ鮮明に残っていたからです。当時私たちが住んでいた地域の3歳児健診では、内科の健診項目は、保健センターにて集団で受けるか、市が指定する小児科で受けるかを自分で決められました(※お住まいの自治体によって制度は違います)。「集団では受けたくないな」と思い、わが家は小児科で受けることに。けんとのかかりつけ医が、健診を受けられる指定病院の中に入っていたので、けんとが慣れているかかりつけ医にて3歳児健診の予約を入れました。母子手帳の3歳児健診の項目を読んでみるとUpload By ゆきみ3歳児健診へ行く前に、母子手帳に書いてある3歳児健診前にするチェック項目を読んでビックリ!私が想像していたよりも、当時のけんとはチェックに〇がつけられないことに気がつきました。・自分の名前が言えますか・ままごと遊びができますか・手を使わずにひとりで階段をのぼれますか・衣服の着脱をひとりでしたがりますか……などと書いてありましたが、ほかの項目も含め、けんとはできないことが多かったのです。けんとはその頃、単語で話す程度。さらに構音障害があり、「あ・い・う・え・お」の母音のみでの発音だったので聞き取りづらく、母親の私には何を言っているか理解できていましたが、周りの人には理解できない状態でした。また、ひとり遊びが多く、身体を動かすのも苦手。3歳児健診でも、1歳半健診の時のようにできないことが多いのかなと想像し、憂鬱になってしまいました。3歳児健診のお知らせを読んでいくと、身体測定のほかに、聴覚検査や視力検査、検尿もあるとのこと。「できる気がしない……」と不安だらけでしたが、お知らせの中に、「C」の形がどっちを向いているかを指差しで答えるという視力検査の練習用紙が入っていたので、数日前から少し練習してから3歳児健診へと向かいました。予想通り、3歳児健診で引っかかったのはけんとは気になるものを見つけると、入ってはいけない場所へでも入ってしまい、触ってはいけないものでも触ってしまうので、気が抜けず、当時は一緒に外出するのがとにかく大変でした。けんとの3歳児健診の時、弟は1歳。けんと1人だけでも病院に連れていくのが大変だったのに、「弟もいたら無理だ……」と思い保育所の一時預かりを利用し、弟を預けました。Upload By ゆきみ3歳児健診を受ける場所は、いつも行き慣れているかかりつけ医を選んだため、けんとは警戒することなく、病院へ入ることができました。しかし、私が受付で提出物を出している間に、気になるものを見つけたけんとは、一直線に走り出し、制御不能状態に。提出物をすぐ出せるように準備してからのぞんだ受付でしたが、そういうわずかな数秒だけも気が抜けませんでした。名前を呼ばれ、身長などの計測が始まりました。しかし、どこかへ行こうとしたりして、まっすぐ立たないけんと。じっとしているのがイヤだったようで、とうとうグズりだしてしまいました。でも、看護師さんも一緒に頑張ってくださり、無事に身長体重を計ることができました。「C」の向きを指差しする視力検査は、家で練習した成果なのか、無事にできてホッとひと安心。結果的に、3歳児健診で指摘を受けたのは「身長(低身長で、成長曲線から下にはみ出していた)」、「言語面」、「運動面」など……。私の予想通りでした。1歳半健診と3歳児健診、両方指摘を受けたが当時、すでに低身長については総合病院を受診済みで、発達外来では自閉スペクトラム症と診断を受けていました。さらに市の発達支援施設に通っていることを医師に伝えていたので、3歳児健診を終えたあと、特に新たに何かをするということはありませんでした。3歳児健診はやはり大変でしたが、慣れているかかりつけ医で受けられたのは、けんとにとっては良かったなと感じました(※お住まいの地域によって異なります)。1歳半健診を終えたあとは、相談できる人が周りにおらず、どうしたらいいのか不安でいっぱいになりました。しかし3歳児健診を受けた時は、発達外来で医師、発達支援施設で保育士さん、言語療法士さん、作業療法士さんなど、専門職の方たちにも相談できる環境にいました。そして、私もけんとの特性を受け入れ始め、向き合っているところでした。1歳半健診、3歳児健診、どちらも発達の遅れがあり指摘を受けたけんとですが、私が感じた違いは「相談できる人」の存在。不安はもちろんたくさんありましたし、けんとが小学2年生となった現在もたくさんあります。でも、発達に関する相談ができる人が周りにいることは、昔も今も……私の心の支えになっています。Upload By ゆきみ執筆/ゆきみ(監修:室伏先生より)3歳児健診でのけんとくんのご様子や、ゆきみさんのお気持ちを共有くださりありがとうございました。ゆきみさんに相談できる人という心の支えがあること、私もうれしく思います。療育の意義というのは、ご本人へのアプローチももちろん大事なのですが、ご家族さんが困っていることを相談でき、ご家族さん・お子さん双方にとってよりよい関わり方を知ることができたり、孤独感や不安を抱きやすいご家族の心の拠り所としての側面も大きいと感じています。発達外来もそうですね。発達に関して不安に思っていることはあるけれど、個人差の範囲かもしれないし……、診断や検査結果を聞くのも怖いし……などなど、相談をためらわれることもあるかもしれません。そのようなお気持ちをご家族の方がお話ししてくださることも少なくありません。ご家族の方のお気持ちやご希望なども含めて、発達外来や発達支援センターなどに一度ご相談してみてくださいね。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年02月23日市から届いた3歳児健診のお知らせ。それを見て驚いた理由とは……Upload By 鳥野とり子私が住んでいる市では3歳過ぎの時に健診があります。わが家にも息子が3歳を過ぎた頃に健診のお知らせが届いたのですが、そのお知らせを読んで衝撃が走りました。・検尿の提出・家で視力検査を実施・発達チェック項目検査に行く前からハードルが高い……。検尿も視力検査もできる気がしなかったので市に電話をして相談したところ、「無理せずできる範囲で良い」と言っていただいてひと安心。できるところまで頑張ってみようと思い、息子ができそうな方法を調べることにしました。3歳児健診の最大のハードル!?【尿検査】。採尿パックのおかげで無事に採尿完了!Upload By 鳥野とり子3歳の時点で息子はトイレトレーニング(トイトレ)が完了していませんでした。だいぶトイレでできるようになっていましたが、まだおむつを履いていて時々おむつにおしっこをしている状態だったのです。何度か朝イチに採尿できないかチャレンジしてみましたが失敗の連続で、おしっこを紙コップに採取するのは難しい状況でした。どうすれば採尿ができるかインターネット検索した結果、採尿パックという素晴らしいアイテムを見つけたのです!意外と知られていないアイテムかもしれませんが、本当に便利でした。イラストのようにペタっと貼って、あとはおしっこが出るまで放置しておくだけ。おしっこをしたら袋の中に溜まるようになっているので、これを吸い上げて採尿完了!トイレでおしっこが出るのを待ち構えなくて良いのでめちゃくちゃ楽ちんでした。自宅の近くで売っているお店を見つけることができなかったので、私はインターネットショップで購入しました。有料で分けてくれる小児科もあるそうなので、かかりつけの小児科に聞いてみるのも良いかもしれません。子どもの採尿に困ったら採尿パック、おすすめです。自宅で視力検査なんてできる気がしなかったけれど……Upload By 鳥野とり子次に困ったのは視力検査。3歳児でも答えられる鳥や魚のイラストが描いてある表が同封されていました。この表を壁に貼って、子どもに2メートル程離れた所に立って表を見てもらい、親が差したものを答える方式でした。簡単にできるように思えたのですが……。イラストに興味がない息子は片目を検査しただけで飽きてしまい、その後は何度チャレンジしても検査できず。興味のないことに取り組むのが難しい息子は、この頃はたった数分でも集中することができませんでした。結局、自宅での視力検査はあきらめて当日健診会場で検査してもらうことにしました。できない項目が多くて凹んだ発達チェックUpload By 鳥野とり子健診時に提出する問診票の記入は別に難しいものではありませんが、発達に特性がある子どもの保護者にとっては少し酷だなあと思いました。発達に関する項目にチェックをつける作業は【わが子の発達の遅れと向き合う】ことなのでちょっと凹みました。別に完璧にできることを求められている訳ではないのですが、項目には平均的な3歳児ができることが書かれているので、現実を突きつけられた気分になってしまうのです。息子は運動発達がかなり遅れていたので、運動発達の項目はチェックができる項目が少なくて、私はしょんぼりしてしまいました。いざ3歳児健診会場へ!そこで驚きの光景が‼Upload By 鳥野とり子3歳児健診当日、会場入り口で受け付けを済ませてまず身体測定するために更衣室に通されました。そこで驚きの光景が!なんと、そこにいる10名以上の子がみんなパンツを履いていたのです。オムツを履いているのは息子だけ。「あぁ、もうみんな日中パンツで過ごしているのね……」と、私はショックを受けました。会場の職員さんいわく「いつもはオムツを履いている子もけっこういるんだけど、今日はたまたまパンツの子ばっかりみたい」と言っていましたが、私にとってこの光景はなかなか衝撃的なものでした。各検査は無事にできたけど、視力検査は……Upload By 鳥野とり子どうなることかと緊張していましたが、身体測定、運動能力チェック、聴力測定、歯科健診はスムーズに終わりました。しかしここで息子の集中力が限界を迎えてしまい、視力検査は途中からグダグダで最後までできず……。職員さんがかなり工夫して頑張ってくれましたが測定できないまま終了して、後日眼科に行くことになりました。「全部この健診会場で済ませてしまえたら楽だったのにな」と思いましたが、なんと後日眼科に行ったおかげで、息子は少し弱視だということが判明しました。集中力がないおかげで弱視が判明するという、まさに怪我の功名のような結果になりました。できないことは多いけれど、成長を感じた3歳児健診Upload By 鳥野とり子ほかの子にはできて息子ができない数々のことを目の当たりにして少し凹んだりもしましたが、1歳半健診の時とは比べ物にならないくらいに心身ともに成長していました。少し落ち着きがなかったり待ち合いで動き回ったりはしたけれど、ちゃんと順番を待てたし、泣いたりせずに検査を受けられてすごいなと感動することのほうが多かったです。そして、やや弱視ということも分かったので、3歳児健診に行って本当に良かったと思いました。発達が遅いとこういう集団の健診は気が引ける方もいらっしゃるかもしれませんが、専門家に悩みを相談して意見を聞けたり、サポートを受けられる窓口を紹介していただけたりするので、発達についてまだどこにも相談できずに抱え込んでいる方は健診で相談してみてもいいかもしれませんね。執筆/鳥野とり子(監修:森先生より)お子さん自身の成長に目を向けることができていて素晴らしいです。健診はテストではありません、「できるか、できないか」で点数をつける場ではないのです。「ほかの子との比較」をついついしてしまうかもしれませんが、お子さんの成長は本当に人それぞれなので、比較して気にする必要はありません。重要なことは、「お子さんにとってどんなサポートができるか」ということ。そのための健診です。気になることがあったら気軽に専門家に相談してみましょう。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年02月22日「子供がお家まで、箱ティッシュを持ってくれた」1歳児を育てる、つくし(@DosankoTsukushi)さんが、そんなコメントとともに1枚の写真をX(Twitter)に投稿しました。写っているのは、日本製紙クレシア株式会社の紙製品ブランド『スコッティ』の、箱ティッシュ。子供が運ぶお手伝いをしたところ、このような状態になっていました…。5箱が1パックになった状態は、1歳児には大きかった模様。持ち上げるには身長が足らず、引きずりながら運んでくれたようです!底にあった1箱は、帰宅途中で限界を迎え、大きな穴が開いていました。幼い子供の頑張りが見える状態に、多くの人が拍手を贈っています。・頑張った証拠!この1箱は、尊い犠牲となったのだ。・見守り続けた親御さんも偉い。・寛大ですごいよ…。私なら、この状態になる前に「引きずったらダメ!」と自分で持ってしまう。・頑張って運ぶ、子供の姿を想像してボロ泣きした。・我が子も、初めてのおつかいで牛乳パックを引きずって、穴を開けたなぁ。箱の削れ具合は、子供が力を振り絞って運んだ証。この1パックを引きずらずに運べるようになった時、子供の成長がひしひしと感じられることでしょう![文・構成/grape編集部]
2024年02月21日幼稚園入園と同時に表れてきた息子の困り年少の4月から幼稚園に入園した息子。まず先立って心配だったのがトイレのこと。トイレトレーニングがなかなかうまくいかず、難航していた息子。なんとか入園式の5日前にトイレで排尿ができるようになり、入園式には布パンツで行けました。しかし心配事はほかにも……。まず息子は幼稚園のエントランスにある掲示物が気になって、登園してもなかなか上履きに履き替えられませんでした。息子の幼稚園にはさまざまなポスターや、かわいらしい壁面飾り、ときには天井にぶら下がるような飾りも掲示してあります。息子は朝登園するたびにそれらに釘付けになり、なかなか上履きに履き替えられませんでした。Upload By ネコ山息子の幼稚園は通園バスで登園するのではなく、毎朝幼稚園のエントランスまで保護者が送っていきます。年少の靴箱の前で私は何度も外靴を脱ぐように促すのですが、息子の耳には入っていないようす。息子に触れながら話しかけたり、大きめの声で声かけしたりしましたが掲示物に見入っている息子は「今それどころじゃないんですけど?」のような表情で掲示物に見入り、取り合ってはくれません。最終的には先生と一緒に靴の履き替えを促したり、そばにいたお友達と一緒に行こうと声かけするなどをして、毎朝なんとか年少の部屋まで送り出していました。Upload By ネコ山壁面飾りや掲示物に夢中で……というと、3歳児のあるあるエピソードのように感じますが、毎朝毎朝幼稚園に行くたびに上履きに履き替えるというただそれだけのことに、親としてこんなにも労力がいるとは思ってもいませんでした。幸い息子は入園当時、行きしぶったり母親である私と離れることを不安がったりするタイプではありませんでした。行きしぶりや母子分離不安ならまだ理解がしやすいのですが、ただ上履きを履き替えるだけのことでこんなにも手こずるとは思ってもみませんでした。結局、年少の1年間は毎朝、上履きに履き替えることに時間がかかっていました。また「今日は幼稚園で何したの?」と聞いても、私が聞きたいような「お砂場した」や「ねんどした」などの活動内容を答えてはくれず、いつも「おにくたべた」とお昼ごはんのメニューを答える息子。息子は幼稚園でやっていけているのだろうか……不安がつのっていきました。幼稚園、最初の個人面談では入園して3ヶ月後に、担任の先生と初めての個人面談がありました。息子は幼稚園でやっていけているのか……不安な気持ちの中、思い切って息子の幼稚園での様子を聞いてみました。すると、お友達の名前をすぐに覚える、お友達の名前を呼んでコミュニケーションをとっている、絵が上手で同級生はまだ顔だけか頭足人を描くことが多いけど息子は胴体がある絵を描くことができている、など予想以上に担任の先生は息子のことを褒めてくれました。Upload By ネコ山担任の先生が息子のいいところを見つけてくれていることに、ひと安心しました。しかし、毎朝上履きの履き替えがスムーズにいかないこと、また、1歳の頃から多動でその印象が強いことから集団生活でやっていけているのか、私は不安が拭えていませんでした。思い切って「発達的にはどうですか?」とうかがうと「朝の登園の様子なども、3歳児という幼さからなのか、発達によるものなのかまだ分からない」とのこと。続けて「気になるようだったら発達センターを紹介しますが、まずは3歳児健診を受けてみてもいいかもしれません」と、『受診目安は3歳半過ぎてから』と(私の住む自治体では)なっている、まだ受けていなかった3歳児健診を奨められました。何も指摘されなかった3歳児健診。しかし幼稚園では……幼稚園の個人面談から2ヶ月後、3歳児健診を受けました。1歳半健診では「様子見」と言われた息子。今日こそ、息子の発達について指摘される……。問診票には、発達障害のスクーニングと思われるような内容もあり、息子は多くの項目に当てはまっていました。医師の診察・問診では、イスに1人で座って問診を受け答えする息子。問診票を提出しましたが、息子は発達について何も指摘されずに3歳児健診が終わりました。確かにイスに一人で座って、先生とも受け答えできていたので、問題ないとの判断だったのでしょうか……。担任の先生のその旨を伝えると、少し驚いた表情をしたような気がしますが、それ以上は何も言われせんでした。私は絶対に発達について指摘されると思っていたので、医師にそれを全く触れられないことに意表を突かれ、むしろ自分が『息子は発達障害』だと思い込んでいただけなのでは……? ホッとすると同時にうれしささえ感じていました。しかし、夏休みが終わり2学期に入ると、息子は日に日に幼稚園での癇癪が激しくなっていきました。「やっぱり発達障害があるのかな……」と、私は再び不安になっていくのでした。執筆/ネコ山(監修:新美先生より)掲示物に目を奪われて没頭してしまうというのは、自閉スペクトラム症の特性のあるお子さんでしばしばみられることですね。ですが、今回のエピソードをうかがうと、朝の登園の時にそれが顕著に目立ったということからは、おそらく視覚刺激に没頭しやすいという特性がある上に、入園して慣れない集団生活の場にこれから入っていくという朝の園のエントランスで、掲示物に没頭することで、ある種の現実逃避というか、尻込みする気持ちの表れともいえるのかもしれないと思いました。「行きしぶり」というような分かりやすく「行きたくない」と伝えるのではなくても、家を出るときにこだわりが発揮されて時間がかかる、登園の道のりで何かに没頭してしまう、今回のように保護者との別れ際でフリーズしてしまうというようなエピソードの多くは、本人なりの集団生活への不安や抵抗感が反映されていることも多いです。とはいえ、健診の場ではそうした些細な本人の特性ある行動は気付いてもらえないことも多く、保護者としては振り回されたりやきもきすることも多いですね。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年02月16日ひたすら気持ちが重かった3歳児健診Upload By カタバミまちゃが3歳7ヶ月の時、3歳児健診の日が来ました。まちゃは2歳4ヶ月の時に発達センターで「発達に遅れがある」と言われて療育が始まりました。当時通っていた幼稚園の未就園児クラスでも先生の指示が通らず苦労していましたから、私は「できることなら、3歳児健診には行きたくない」という気持ちでいっぱいでした。でも重い腰を上げて、当時年中だった上の娘を幼稚園の延長保育に初めて預けて、まちゃを連れて電車に乗り、なんとか採ることができた検尿も持って、健診会場の保健センターに向かいました。会場には早くもたくさんの親子が集まっていて、まちゃを大人しく待たせるのは大変でした。そして、1番初めの身長を測る器具を見ただけでまちゃは嫌がって逃げようと走り出し、測定してくださる方から「気持ちが落ち着いたら計りましょう」と身長と体重の計測は後回しにしていただきました。意外とできた検査もあったけれど痛恨のミスUpload By カタバミ「身長も測れないなんてどうなることか」と気持ちが重くなりましたが、まちゃは聴力検査で係の方から言われたものの絵を探して指差すことができました。視力検査の時には、係の方が提示した1部が欠けた輪っかと、自分の手に持たされた1部が欠けた輪っかを同じ方向にして「おんなじ」にすることができました。家でも練習しましたが、発達センターで臨床心理士の方から「まちゃくんはマッチングはできるね」と言われていたことを思い出し、よく練習もしてもらっていたことに感謝しました。ただどちらの検査も、私と係の方とが一緒になって、丁寧に辛抱強くまちゃに付き添いましたし、待つ人が多い時にはじっと待てないまちゃをほかの空いたスペースで気持ちを発散させたりしました。とても時間がかかったので、全ての健診を終える前に、延長保育に預けていた娘を迎えに行く時間になっていました。幼稚園には2時間の保育をお願いしていたと思います。おそらく、ほかのお子さんよりも健診にかかる時間がずっと長かったのだと思います。後日、3歳児健診再度挑戦Upload By カタバミ測定項目を全てこなせなかったので、後日また予約を取ろうと保健センターに電話をしたら「次回は何番目に来ても1番にお受けしますよ」と言っていただけました(発達のことを話したからなのか2回目だからなのかは、残念ながらはっきりと覚えていません)。今回は前回の反省を踏まえて娘も連れて行きました。「まちゃが逃げたら追い掛けてね」とお願いし、ヤル気満々な娘の目の前で、「前回はなんだったのか」と驚くほど、まちゃは大人しく、隣にある体重計にかいてあったイラストをじーっと見ながらこわごわと身長を測り終え、続いて体重もなんなく測ることができました。やはりまちゃの特性からか、初めてではないということが大切なのかもしれません。視力検査も今度は片目を隠してきちんと検査をすることができました。歯科検診もなんとか頑張れて、最後は年配の女医さんの問診でした。その時に発達センターで療育に繋がっていることを伝えると「私はこの子の発達は大丈夫だと思うわよ」とウィンクしながらおっしゃっていただけて、感動して無言で頭を下げて終わりました。その後まちゃは知的障害の診断を受けましたが、この時2度目の3歳児健診でヘトヘトになった私に、大らかな笑顔で素早く診察を済ませて励ましてくださった先生には感謝しています。今振り返って考えるとUpload By カタバミ今振り返って考えてみると、3歳児健診の時にはもう発達センターで専門家の療育にも繋がっていたのですから、前もって「検査がすんなり受けられるか心配だ」ということを、保健センターに相談しておけば良かったのではないかと思います。でもこの時には今ほど、息子には発達に遅れがあり、いろいろなことが困難だということを私も受容していませんでした。それに、大勢で受ける集団健診などは、ひたすら耐え忍んでなんとかするものなんだと思っていました。息子の状態を受け入れて周りに相談することができる今のほうが、こういった健診などは楽になっていると思います。執筆/カタバミ(監修:初川先生より)まちゃくんの2度行った3歳児健診のエピソードをありがとうございます。健診はタスクも多く、子どもを連れていくのも大変ですし、また何らか指摘されたくないことを指摘されるかもしれないという不安も相まって、「行きたくない気持ちでいっぱい」になる方も多いのではないでしょうか。カタバミさんが書かれていたように、すでに発達センターなどにかかっている場合には、発達センターで事前に話をしておくこともよかったかもしれないですね。機関同士での連携ができるかもしれないですし、準備(予習、心構えなど)についてのコツなどうかがえるかもしれません。まちゃくんは2回健診に行くことになったわけですが、2回目の様子から、一度健診を見ておいて予習をすることで、落ち着いて受けることができたのでしょう。ただ、健診そのもので「初めての環境でどう振舞うのか、その行動を見る」という面もあるだろうと思います。健診をスムーズに終えたい、あるいは、お子さんへの負担を減らすという意味で、予習・下見するほうがいい場合もあるのかもしれませんが、スムーズにできたがゆえに担当者の専門的な目で見えなくなってしまうものもあるように感じます(何より、担当者はお子さん方がうまく取り組めなかったとて、それ自体にも慣れていると思います)。そのあたりも含めて、心配な場合は、保健センターなどに問い合わせてみる、通っている発達センターで聞いてみるのもひとつかなとは思いました。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年02月14日ASD(自閉スペクトラム症)とは?ASD(自閉スペクトラム症)とは・対人関係や社会的コミュニケーションの困難・特定のものや行動における反復性やこだわり、感覚の過敏さまたは鈍麻さなどの特性が幼少期に現れる発達障害の一つです。知的障害を伴うこともあり、日常生活の中で困難を感じることも多くあります。ASD(自閉スペクトラム症)は、生まれつき脳内の情報処理の仕方に障害があるために発症すると考えられていますが、その原因はまだよく分かっていません。遺伝的要因をはじめとした、さまざまな要素が複雑に関与していると考えられていますが、発症するまでのメカニズムはいまだに不明とされています。3歳になると、保育園・幼稚園などで他者と過ごす時間も増えてくるため、人との関わりや集団生活の中で困難や問題などに気づくことも多くなってきます。3歳頃にみられるASD(自閉スペクトラム症)の特性としては・言葉の遅れ(コミュニケーションが苦手)・独特な興味や行動パターン・光や音、触れられることなどへの感覚過敏・急な予定変更などに対応できない(癇癪を起こすなど)・集団生活が苦手(じっとしていられない、先生の指示が通らないなど)などが挙げられます。詳しくは第3章で紹介しますが、3歳児健診において指摘・診断されるケースも増えます。参考:自閉症Q&A|厚生労働省3歳児の発達の目安って?定型発達児における、3歳児の発達の目安としては、・基本的な運動機能が伸び、それに伴い食事、排泄、衣類の着脱などもほぼ自立できるようになる・話し言葉の基礎ができて、盛んに質問するなど知的興味や関心が高まる・自我がよりはっきりしてくるとともに、友達との関わりが多くなる(実際には、同じ遊びをそれぞれが楽しんでいる平行遊びであることが多い)・大人の行動や日常生活において経験したことを「ごっこ遊び」に取り入れ、象徴機能(見立て)や観察力を発揮して、遊びの内容に発展性がみられるようになる・予想や意図、期待を持って行動できるようになるなどが挙げられ、情緒面・社会面でぐっと成長する時期ともいえます。参考:保育所保育指針解説書 |厚生労働省ASD(自閉スペクトラム症)と診断されるのは3歳児から?言葉が遅い、集団生活が苦手……違和感や気になるサイン園生活がスタートしている子どもも多いため、集団生活の中で・社会性(集団行動ができない、指示が聞けない、友達と遊べない)・感覚過敏(大きい音が苦手、砂場、裸足などが苦手)・常同行動(同じ行動を繰り返す)などのトラブルが起きやすい傾向にあります。また、家庭内の困り事として・こだわりが強く、気持ちの切り替えが苦手・感覚過敏、鈍麻、こだわりなどでトイレトレーニングが進まない・園への行き渋り・言葉の遅さあるいは言葉は出ているが、会話がスムーズにできない。聞かれたことに答えにくいなどといった場面がみられることが多いと言われています。3歳児健診では、「PARS-TR」「SDQ」などでASD(自閉スペクトラム症)のスクリーニングチェックを行う場合があります。「PARS-TR」はASD(自閉スペクトラム症)の傾向を知るための検査で、こだわり行動や遊びや言語の発達など、12項目について保護者から聞き取ります。0点・1点・2点の3段階で評定し、合計得点からASD傾向の強さを導き出し、今後の有効なフォローに繋げていくものです。「SDQ」は、行為面・多動性・情緒面・仲間関係・向社会性の5項目の質問から、子どもの適応と精神的健康の状態を包括的に把握するためのものです。そこからさらに詳しい検査が必要な場合は、問診や行動観察、「新版K式発達検査」「遠城寺式乳幼児分析的発達診断検査」などの発達検査、知能検査、場合によっては脳波検査などを行い、診断されます。参考:効果的な巡回相談支援のための基本と実践|厚生労働省3歳児に表れることの多いASD(自閉スペクトラム症)の特性による症状Upload By 発達障害のキホン※発達や成長に加え症状や特徴には、この時期大きな個人差があります。当てはまる反応や行動の数が多いからといって、すぐにASD(自閉スペクトラム症)と診断されるわけではありません。受診の目安や、療育への手続き、保護者ができることなど集団行動も増えるため、気になる言動が目立つ時期ともいえます。保護者や先生から見て、生活するうえでの困難さや気になる行動があった場合は、早めに相談・受診しましょう。市区町村の保健師・保健センターなどに相談してみましょう。また児童精神科、自治体や民間の子育て支援窓口、療育機関などでも相談は可能です。園に通い始める子どもも多いので、先生に園生活の様子やどこで相談できるかを聞いてみてもいいでしょう。3歳児健診時や集団生活が始まり、先生からの指摘や紹介で療育に通うことを考え始める保護者も多いのではないでしょうか。子どもの発達には個人差があるため、何歳で必ずこの特性が出る、というものではありませんが、早い段階で気づけばその子どもに合った療育を早期にスタートすることができます。療育とは、「障害のある子どもに対してそれぞれの特性に応じた身体的・精神的機能の発達を促し、日常生活や社会生活を円滑に営めるように行うもの」です。療育(発達支援)には、自治体などの管轄の公的機関で行うもののほかに、民間の施設などで行うものがあります。大学病院など一部の医療機関ではOT(作業療法)やST(言語療法)などを行っている場合もあります。自治体のほか、民間の施設の中にも公費で受けられる発達支援を提供しているところがあります。この支援は「通所受給者証」(※)を所持していると利用でき、利用料金の助成を受けることができます(基本的に1割負担となりますが、満3歳になって初めての4月1日から3年間は無償となります。また、家庭によって上限額が異なります)。療育では子どもにだけでなく、保護者にも日頃どのような対応や声掛けをすれば良いのかも教えてくれます。療育は子ども自身の生活QOLやスキルを上げるだけでなく、日常生活における親子で抱える困難やストレスを軽減することにも繋がります。※福祉サービス等を利用するために発行される証明書のこと。自治体に申請して、審査のうえ発行される。日数(支給量)や、月額の利用料の上限額(上限負担額)が記載されている。参考:小林 勝年, 儀間 裕貴, 北原 佶著「エビデンスに基づく療育・支援とは何か」『子どものこころと脳の発達』2020 年 11 巻 1 号 p. 3-10参考:共に歩む親たちのための家族支援ガイドブック|厚生労働省ASD(自閉スペクトラム症)にとって、早期発見、早期療育はとても重要です。社会面・情緒面で大きく伸びる3歳前後で早期介入・支援をスタートすると、社会的なスキルやコミュニケーション能力が向上する場合もあります。成長や発達に個人差はありますが、保護者だけでなく子どもに関わる人からの情報をもとに、相談や受診につなげることが大切です。(監修:新美先生より)園での集団生活が始まる3歳児では、保護者も周りと比べて焦ってしまうことが増えるかもしれません。ですが、3歳ごろのお子さんにとって大事なことは、不安に圧倒されたりストレスを感じすぎずに、自分なりの好奇心を満たして楽しく日々を過ごせるかだと思います。興味がほかの子と少し違っていたり、ほかの子はストレスに感じないことがストレスになるのだとしたら、お子さんのタイプをよく見極めてお子さんに適した育て方をするために、療育という場を上手に使っていけるといいかもしれません。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年02月10日いろいろな「周りの子どもと違う」を感じた3歳児健診Upload By 丸山さとこASDとADHDがある息子のコウは、現在中学生です。10年前に受けた3歳児健診にて「発達障害(神経発達症)の疑いがあります」として療育園を薦められたことがきっかけで、後に診断を受けることとなりました。今回は、コウと私にとって一つの転機となった3歳児健診の記憶を振り返っていきます。3歳児健診の会場では、健診を待っている間に多くの同年齢の子どもを見ることになります。『コウと大体同じ年齢の幼児』ではなく『コウと全く同じ年齢の幼児』をたくさん見たのは初めての経験だったと思います。そのため、私はそこで初めて「コウはほかの子どもと何かが違うみたい……?」と明確に感じたことがいくつかありました。まず最初に、『ほかの子どもはコウほどずっと歩き回ってはいないこと』『保護者が制止すると、それに対して何らかのコミュニケーションが見られること』が気に止まりました。Upload By 丸山さとこ周りもみんな3歳児のため、じっと座って待つ子どもばかりではありません。ですが、もっと歩きたがって嫌がる子どもであっても、止めようとする親に対して『嫌がる』ことで意思を表明する姿が見られていました。当時のコウは、止めようとする私を障害物のように扱っていたため、ほかの親子のコミュニケーションの様子に違いを感じたことを覚えています。コウを追いかけつつさらに健診を待っていると、ほかにも見えてきた違いがありました。コウのひざは、会場の子どもたちと比べると妙にキレイなのです。多くの子どものひざは擦り傷や打ち身などの跡があるのに対し、コウの膝は白くスベスベしていました。当時のコウは、公園や児童館に行っても、おもちゃの車のタイヤを回したりブロックや石を並べたりしていました。そのため、体のどこかを激しく擦りむいたり打ちつけたりすることがなかったのだと思います。医師に診てもらっている間は何事もなく……?こうして、健診を待つ間は『コウとほかの子どもとの違い』を感じたり場内を歩き回るコウを追いかけたりといろいろありましたが、健診が始まってからは意外なほどスムーズに進んでいきました。Upload By 丸山さとこ当時のコウには人見知りが全くなく、人から触られることも意に介さないところがあったため、受け身でいればよい診察ではトラブルが起きにくかったのだと思います。そんなコウの様子を見て内科の先生は「やっぱり大家族の子どもは違うね~!」と言っていました(実際は、コウと夫と私の3人暮らしの核家族です。診察中の動じない姿を見て勘違いされたようです)。そうしてつつがなく進んだ健診の最後で、臨床心理士の先生から受けた発達の検査の結果、冒頭の通り「発達障害(神経発達症)の疑いがあります」と言われることとなったのです。Upload By 丸山さとこ3歳児健診を受けるまで、私はコウに神経発達症の可能性があるとは考えていませんでした。「マイペースな子どもだな」と感じてはいましたが、初めての子育てなのもあって「幼児ってこんなものなのかな?」とも思っていたのです。そのため、神経発達症の疑いの指摘には「この程度でも発達障害(神経発達症)なの?」と、いくらか驚きました。けれども、健診の順番待ちの間にほかの子どもたちの様子を見たことで納得する気持ちにもなりました。コウに神経発達症の可能性があると告げられても割合すんなりと受け止められたのは、コウを追いかけて大変だった待ち時間のおかげだったのだろうと考えると、「あの長い待ち時間も無駄じゃなかったのかもな~!」としみじみした気持ちになりました。執筆/丸山さとこ(監修:室伏先生より)さとこさん、コウくんの3歳児健診でのご様子や、神経発達症の疑いの指摘を受けられた時のお気持ちなど共有くださり、ありがとうございます。さとこさんに共感される親御さん、たくさんいらっしゃると思います。神経発達症という言葉のイメージや、思い浮かべる症状は、人によってかなり違いがあると感じています。同じように神経発達症と診断を受けられているお子さんでも、苦手な物事の違いや、苦手の程度の違い、社会への適応の度合いの違いはとても大きいです。多少の特性があっても、ご本人にとっても周りの方にとってもお困り事が小さければ、診断に至らないこともあります。お困り事というのは、特性の程度だけでなくそのお子さんの置かれている環境にもかなり影響を受けます。ですので、例えば療育、特別支援学級や通級指導教室などを見学された親御さんからは、通っているお子さんたちがなんで神経発達症と診断されているのか分からなかった、どのあたりに困っているのか分からなかったというお話もよくいただきます。診断を受けられて、困惑やご不安を強く感じられる親御さんもいらっしゃることと思いますが、同じ診断を受けていても、症状や適応度に大きな差があることをまず知っていただきたいなと思っています。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2024年02月08日ASD(自閉スペクトラム症)とは?ASD(自閉スペクトラム症)は、「対人関係や社会的コミュニケーションの困難」と「特定のものや行動における反復性やこだわり、感覚の過敏さまたは鈍麻さ」などの特性が幼少期から見られ、日常生活に困難を生じる発達障害の一つです。知的障害(知的発達症)を伴うこともありますが、2歳児は「イヤイヤ期」といわれる時期でもあり、ASD(自閉スペクトラム症)の診断がつかず様子見という場合も多くあります。参考:自閉スペクトラム症 (ASD) の特性理解 (著)傳田 健三ASD(自閉スペクトラム症)の遺伝に関する研究結果として、発症・発現に何らかの遺伝的な要因が関係している可能性が高いと考えられています。しかし、はっきりとした要因はわかっていません。遺伝要因と環境要因の相互影響が複雑で、かつ偶然性に左右される部分も多いといえます。1歳に続き、この時期の成長・発達には大きな個人差があります。2歳で「ASD(自閉スペクトラム症)かも?」と診断される可能性のある行動や反応として、主に・言葉の発達に遅れがある(2語文を話さない、オウム返しが多いなど)・激しい感覚過敏やこだわりがある・他人に関心が薄いなどが挙げられます。詳しくは次章以降で紹介しますが、2歳ではASD(自閉スペクトラム症)と診断されることは少なく、「様子見」といわれることが多い傾向にあります。参考:7_自閉症|文部科学省2歳児の発達の目安って?ここでは定型発達児における、2歳児の発達の目安を紹介します。1歳児に比べてできることも格段に増え、言語獲得は2語文を話す程度といわれています。・歩く、走る、跳ぶなどの基本的な運動機能や、指先の機能が発達する・食事、衣類の着脱など身の回りのことを(完璧ではないが)自分でしようとする・排泄自立にむけての身体的機能が整ってくる・発声が明瞭になり、語彙も著しく増加し、自分の意思や欲求を言葉で表出できるようになる・盛んに模倣し、大人や同年齢の子どもと一緒に簡単なごっこ遊びを楽しむようになる・行動範囲が広がり探索活動が盛んになる中、自我の育ちの表れとして、強く自己主張する「自我の表われ、強い自己主張」は、いわゆるイヤイヤ期であるといえるので、定型発達児でも強い癇癪を起こしやすい時期であるといえます。参考:保育所保育指針解説書 |厚生労働省参考:イヤイヤ2歳|国立障害者リハビリテーションセンターASD(自閉スペクトラム症)の特性は2歳児でも表れる?言葉、感覚過敏、こだわりなど…違和感や気になるサイン2歳児は「イヤイヤ」が強く出る時期であるため、「激しい癇癪やこだわりがあるのはASD(自閉スペクトラム症)だから?」と思ってしまうこともあるかもしれませんが、その他に見られる日常の様子を見ていくことが大切です。では2歳児の気になる発達の遅れや特性とは、どのようなものがあるのでしょうか。2歳台の子どもの気になる行動として、・人見知りが強い、または少なすぎる・他人の行動を真似・模倣しない・見てほしいものや興味があるものについて共感を求めてつたえようとしない・「まんま、たべる」「ワンワン、いた」などの2語文を話さない・極端にまぶしがる、大きな音に過剰に反応するなどの感覚過敏(反対に鈍感すぎる)・突然癇癪を起こす、またそのあとの切り替えが難しい・変化をひどく嫌う、特定のものへの強いこだわり(場所見知りや強い偏食など)などが挙げられます。1歳6ヶ月児健診では「M-CHAT」という質問紙を使用した「スクリーニング検査」が推奨されていますが、2歳児にも引き続き参照されることがあります。1歳台と同様に社会性、言葉の発達(喋るのが遅い)などが表れやすい傾向があると共に、感覚過敏や癇癪やこだわりなども多く出てくる時期です。「M-CHAT」などの検査で当てはまる項目が多くても、2歳児は自我が芽生える時期であり、成長にも大きな個人差があるため、ASD(自閉スペクトラム症)であるか判断ができず、様子見となることもあります(基本的にM-CHATは保健師などがチェックするものであり、保護者自身がチェックするものではありません)。2歳児に表れることの多いASD(自閉スペクトラム症)の特性による症状Upload By 発達障害のキホン※発達や成長に加え症状や特徴には、この時期大きな個人差があります。当てはまる反応や行動の数が多いからといって、すぐにASD(自閉スペクトラム症)と診断されるわけではありません。相談や受診の目安、保護者ができることとは?成長に個人差はありますが、・過敏さが強く、まとまった睡眠がとれない・ほかの子どもの遊びにあまり興味を持たない・親にも積極的に働きかけない・こだわりが強く、生活するのが難しい・目が合わない、呼んでも反応が悪いなど、日常生活の中で、困りごとが多い場合や保護者の方が心配な場合は相談しましょう。子どもの発達が気になる場合、どこへ相談すればいいのでしょうか。・市町村の保健師・保健センター母子の健康をサポートするためのさまざまな相談やサービスを受けることができます。・行政福祉窓口市・区役所等の福祉課で相談方法を知ることができ、困りごとに適した相談機関を紹介してもらえる場合があります。・発達障害者支援センター各県に1ヶ所以上あり、発達障害についての相談の対応を行っています。その他、保健所、療育センターなどもあります。また、全国に親の会などもあるので、利用してみてもいいかもしれません。診断された、あるいは発達の遅れなどが気になるから、早く療育を受けたいという保護者も多いと思います。療育とは、「障害のある子どもに対してそれぞれの特性に応じた身体的・精神的機能の発達を促し、日常生活や社会生活を円滑に営めるように行うもの」です。療育(発達支援)には、自治体などの管轄の公的機関で行うもののほかに、民間の施設などで行うものがあります。大学病院など一部の医療機関ではPTなどを行っている場合もあります。自治体のほか、民間の施設の中にも公費で受けられる発達支援を提供しているところがあり、この支援は「通所受給者証」(※)を所持していると利用でき、利用料金の助成を受けることができます(基本的には1割負担ですが、満3歳になって初めての4月1日から3年間は無償となります。また、家庭によって上限額が異なります)。ASD(自閉スペクトラム症)は早期発見、早期療育がのちの社会生活に大きく影響するといわれています。できるだけ早い時期から療育を行うことで、日常生活や園・学校生活における困難の軽減や生活能力の向上を促すことができると考えられています。※福祉サービス等を利用するために発行される証明書のこと。自治体に申請して、審査の上発行される。日数(支給量)や、月額の利用料の上限額(上限負担額)が記載されている。参考:小林 勝年, 儀間 裕貴, 北原 佶著「エビデンスに基づく療育・支援とは何か」『子どものこころと脳の発達』2020 年 11 巻 1 号 p. 3-102歳児は1歳児に比べ、言語やできることも増える分、自我の芽生えも強く出る時期といえます。それが「イヤイヤ期」によるものなのか、ASD(自閉スペクトラム症)の特性からくるものなのかはなかなか見極めにくいかもしれません。1歳児同様、発達には大きな個人差があるため、この時期だから必ずこの特徴が出るという確定的なものはありませんが、気になるポイントがあったら、早めに相談・受診しましょう。(監修:新美先生より)2歳ごろには、お子さんの行動範囲も増えてきて、好きなもの興味あるものと、興味ないものがはっきり見えてくる時期ですね。興味ないこと、苦手なことを無理強いするのは効率が悪いので、本人が興味あることを足掛かりに、興味の幅を増やしたり人とかかわることの楽しさも見つけていけるといいですね。保護者の方にとって関わり方が難しいなと感じる場合、専門機関に相談するのも、お子さんにあった子育てを知るためのきっかけになるかもしれません。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。知的発達症知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
2024年02月07日「僭越ではごじゃいますが、ご指名に預かりましたので……」新郎新婦さんにもしっかり「乾杯~!」@yuriyan44444 はるのすけの乾杯挨拶 こんなに長い文章を覚えてくれて、叔母さん感動#好きな食べ物は #乾杯の音頭 #乾杯挨拶 #結婚式 #結婚式動画 #はるのすけの乾杯挨拶 #静岡 #浮月楼 ♬ オリジナル楽曲 - ゆりやん※動画が再生できない場合はこちらのページでごらんください。笑顔と幸せを呼ぶ乾杯の挨拶♡こんなに長い台詞を、緊張する様子もなく笑顔で言い切る。その堂々とした立ち振舞に、感動が止まりませんね!コメント欄には……?「私の時も挨拶してほしいです(笑)」「こんな挨拶されたら、涙でぐちゃぐちゃになるよ」「こんな長い文章覚えられるなんてすごいです!」「私でもこんな長い台詞覚えられない!」「天才よまじで」「これはもうCMの取材来るよ」「かわいくて涙でた」「最後まで諦めないで言ったのがかわいすぎる」男の子のおばあちゃんからもコメントが投稿されていたので、ご紹介します!「とっても素敵な結婚式でしたね♡はるのすけの乾杯挨拶は、2歳児クラス(※)とは思えないほど上手でした←ばあばバカです(笑)。『盃の中はオレンジジュースなんだね♡』と言っていたはるのすけです(笑)。2人からの御礼のプレゼント、はるが欲しかったプラレール大切に遊んでいるよ~」何を飲んでいるのか気になっていたのですが、オレンジジュースだったのですね!お孫さん愛が伝わるすてきなメッセージに、心がほっこり温まりました♡(※年度内に3歳を迎える子が在籍)投稿者さんにお話を伺いました動画を投稿されたのは、挨拶をしている男の子の叔母にあたる方で、新婦さん。甥っ子さんに関するお話しを伺ったので、ぜひご覧ください!──撮影時の甥っ子さんのご年齢と普段の様子について教えてください。投稿者さん撮影をした2023年11月3日時点で3歳7ヶ月になります。小さい頃から記憶力がいいなぁと思っていました!甥っ子のママに聞いたところ「普段はトミカが大好きなので車で遊んだり、走るのが好きで外でよく遊んだりしてます。おしゃべりも上手で2歳から会話に困ったことがないです♡」とのことでした。──動画の様子からもお話し上手で記憶力が良いことが伝わります!ご挨拶について、本番前後の様子を教えてください。投稿者さん実は乾杯の挨拶をするのは2回目でして、一ヶ月くらい前からママが録音したものを聞き流して練習していたそうです。緊張はしていなかったと思います。本番前もお菓子をバリバリ食べて、リラックスしてました!少し言葉に詰まる場面がありますが、お菓子を食べてたせいです。お口の中にベビースターラーメンが詰まっております(笑)。──度胸があるのですね!すばらしいです。叔母さん×甥っ子さんの思い出エピソードを教えてください。投稿者さん私は美容師をしており、0歳の頃から髪の毛を切らせてもらっています。いつも本当に良い子で、大人しく最後までじっとしていてくれるので、稀に見るお利口さんです♡旦那の甥っ子になりますが、私にも懐いてくれてて本当に可愛い愛しの甥っ子です♡これからもずっと甥っ子の専属スタイリストでいます!──専属スタイリスト、すてきです!お話をお聞かせくださり、ありがとうございました。「ゆりやん」さんのTikTokでは、乾杯の挨拶をなんと3回も経験した甥っ子さんの様子が投稿されています。ぜひそちらものぞいてみてくださいね!======================投稿主「ゆりやん」さんTikTokyuriyan44444(取材・文=齋藤 優子)✅かわいい【言い間違い】に口元が緩んでしまう……♡ ヒトデを見た女の子が口にしたワードとは?✅どんぐり拾いすぎて手で持ちきれない……男の子が考えた「ユニークな運び方」にニヤニヤが止まらない♡✅結婚式のかわいすぎるサプライズゲストとは!? 幸せを運ぶ「リングボーイズ」が大反響♡
2024年02月05日お笑いコンビ・ANZEN漫才のあらぽんの妻が1月30日に自身のアメブロを更新。娘の3歳児健診の結果を報告した。この日、妻は「昨日はベビぽんの3歳児検診でした」(原文ママ)と娘の3歳児健診があったことを明かし「検診前に自宅でする目の検査、耳の検査もバッチリできました」(原文ママ)と報告。「3歳児検診がお昼からだったので私も仕事を休んでゆっくり寝ていようかと思った」(原文ママ)と述べつつ「朝一の尿検査問題」があったといい「まだ家では完全にトイトレが進んでいない」と説明した。続けて、娘について「保育園ではバッチリ」だと明かし「最初は、午前中だけ保育園に行き先生にお願いしようと思いました」とコメント。一方で「ネットを見ていたらオムツ外れがまだな子供の尿検査方法」が載っていたそうで「最初に見たやり方は、オムツにラップを付けて大判コットンを敷く。というやり方でした」と述べつつ「違和感ありで、嫌がられる可能性が大だった」とつづった。また「もう一つは、オムツに生理用ナプキンを付ける方法」だったといい「朝起きてまだ朝一のおしっこをしていない事を確認して、ナプキンを付けたオムツに取り替えて」と説明。「おしっこが出たら教えてね」と伝えたことを明かし「しばらくするとママー!出たよー!と、教えてくれたのですぐに取り替えてナプキンを綺麗なビニールに入れておしっこを絞りました」とつづった。さらに「目安の10mlは全然でしたがなんとか4mlくらい」「とりあえず取れた」と述べ「持って行くとなんと無事に検査結果が出ていました」と報告。検査結果についても「問題もなくでした」と明かし「12月に入った検診のお知らせを見てから、どうしよう。と、頭を抱えてたので無事に終わって安心しました」(原文ママ)と安堵した様子でつづった。最後に「他の検査も成長もとくに問題なくでした」と健診の結果を報告しつつ「歯科検診では歯磨きの仕方や1歳半くらいからある歯石の事もあった」(原文ママ)といい「かかりつけの歯医者を探して定期的に診てもらおうと思います」とコメント。「トイトレも保育園ではバッチリな様子だし」と述べ「お家ではベビぽんのペースで見守ろうか」とつづり、ブログを締めくくった。
2024年02月01日Q:子どもの発達障害は、治せるのでしょうか?A:発達障害の診断の有無に限らず、本人の得意なことや苦手なことを理解させ、さまざまな相談や工夫によって乗り越えたり、解決するよう支援することが大事です。Upload By 発達障害のキホン発達障害は、原因として中枢神経系の機能に困難があるといわれています。それが、環境との兼ね合いの中で症状が強まったり弱まったりするともいわれています。発達障害の程度にもよりますが、症状として軽減する、年齢と共に適切な環境と療育によって症状はあるけれども問題にはならない、本人としての困難感はあるけれどもできる行動は増えていくということはあります。例えば、小さい頃は感覚の過敏性がひどく、こだわりのためにパニックを起こしたり、衝動的な飛び出し行動があったりということが、加齢と共に過敏性は感じられるものの行動の出方としては、やりすごすスキルや、対処法を身に付けていくことで問題とならなくなるなどです。また、発達障害の特性が軽いタイプの子どもの場合、診断基準を満たさなくなり診断が外れることもあります。しかし、この場合も本人が感じる困難さは残っていることが多く、注意は必要です。いっぽう、発達障害としての特性を理解しないで、本人の努力不足として叱責されたり、自信を失ったりすることで自らを追い込んでしまい、思春期位で不安や抑うつ症状が強まってしまうこともあります。診断の有無に限らず、本人の得意なことや苦手なことを理解させさまざまな相談や工夫によって乗り越えたり、解決するよう支援することが大事です。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
2024年01月04日ももさんは、年長の息子・イツくん、パパとの3人家族。イツくんの発達の遅れが気になっていたももさんは、小学校へ入学する前に発達障害の検査を受けたいとパパへ相談しました。しかし、パパは検査を受けることを全否定。「自分のほうがイツくんのことを理解している」と自身を正当化し、ももさんを責めました。しかし、ももさんはそんなパパに「ばかにするな!」と怒鳴ったのでした。翌日、パパは「イツくんの育児に十分関わっている気になっていた」とももさんに謝罪。ももさんも、パパの気持ちに共感しつつ、イツくんの将来のためにも発達検査を受けることはマイナスにならないと説明しました。 すると、パパはようやく発達障害の検査を受けることに前向きになってくれたのでした。 夫婦で何度も話し合い、悩んで決めた結果なのに… 夫婦でぶつかり合った末に受けた発達障害の検査。医師の意見を聞いたり、体験談を調べたり、夫婦で何度も話し合ったり……たくさん悩んでようやくイツくんを支援級へ行かせるという選択をしました。 しかし、そんな過程を知らない義両親は、ももさんたちの報告を受け、頭ごなしに「支援級なんて必要ない!」と否定するのでした。 子どもの発達の遅れをやっと受け入れたパパでしたが、次なる相手は義両親……。パパ同様に、受け入れるまでに時間がかかるのでしょうか。 両親が話し合って決めたことなので、頭ごなしに否定するのではなく、イツくんのためにどうするのがベストなのかを考えてほしいですね。 >>次の話 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター メイ
2023年12月23日ももさんは、年長の息子・イツくん、パパとの3人家族。イツくんの発達の遅れが気になっていたももさんは、小学校へ入学する前に発達障害の検査を受けたいとパパへ相談しました。しかし、パパは検査を受けることを全否定。ももさんがどんなに説得しても、パパはももさんの考えを否定するだけでした。さらにパパは自分のほうがイツくんのことを理解し、考えていると発言。「もうちょっと(イツくんのことを)考えて行動してあげたらいいのに」とパパに責められて、ももさんはとうとう黙っていられず「ばかにするな!」と怒鳴ったのです。その後……。 発達障害の検査を全否定していた夫がまさかの… その後、パパはももさんと同じように育児をして、イツくんと関わっている気になっていたとももさんへ謝罪。 同時にももさんも、パパにはイツくんの発達障害を受け入れるための時間が必要だったことがわかったよう。パパに寄り添った上で「検査を受けることはマイナスにならない」と説明しました。 ついにももさんの気持ちが届き、パパが発達障害の検査を受けることに前向きになってくれたのでした。 イツくんが発達障害かもしれないという事実に目を背けるパパに、一時はモヤモヤしましたが、イツくんの状態を知ることはイツくんに合った関わり方が見つかるということ。パパはママよりも時間がかかってしまいましたが、受け入れてくれて良かったですね。 >>次の話 監修/助産師 松田玲子 著者:マンガ家・イラストレーター メイ
2023年12月22日長女が0歳の時、ショッピングモールにある子ども広場へ。0歳児専用の場所で遊ばせていたところ、ほかの親子がやってきて……。 娘を連れて子育て広場へ行くと…長女が0歳のとき、ショッピングモールにある子ども広場へ。0〜24カ月の乳児専用エリアで遊ばせていました。しばらくして、4〜5歳の子どもが3人ほど乳児専用エリアにきて暴れだしたのです。 子どもたちの親はすぐ近くにいましたが、「赤ちゃんいるから危ないよ」と一言だけ。場所を移動することもなく遊び続けるので、娘が心配になって遊ばせるのをやめました。 親の方は子どもが乳児専用エリアにいることをわかっていると思うのですが、なぜ正しい場所で遊ぶように注意しないのかなと思いました。 ◇ ◇ ◇ 誰かがケガしてからでは遅いですし、本来であれば親が注意してほしいですが……。ほかの子を注意するのは勇気が入りますよね。公共の場ではみんなが安心して遊べるよう、ルールは守りたいですね。 作画/しおん著者:はちまん ゆう
2023年12月21日子供が一生懸命真似たり、挑戦したりする様子は、見ていてかわいいですよね。父親の月光もりあ(orenoatamanonaka)さんは、家族の日常や育児のエピソードをInstagramに投稿しています。1歳になる息子のヤマトくんは、言葉を理解し始め、真似ごとなど、いろいろな挑戦をするようになったそうです。『靴は履くもの』と認識したヤマトくんは、床に落ちていた人形の靴を指さし、「履かせて!」と、いわんばかりに訴えていました。当然、人形の靴は、ヤマトくんの足のサイズには合わないため、履けないことを諭す月光さん。しかし、ヤマトくんは、なんとしても靴を履きたいらしく、無理やり足を入れるなどして、指2本だけ履くことができました!ヤマトくんの挑戦する姿と、素直さゆえの行動には、クスッとさせられますね。月光さんの投稿を見た人からは、このようなコメントが寄せられていました。・想像以上に小さい靴で笑いました。・本人がこれで満足ならよし!・うちの子は、『シルバニアファミリー』の椅子に座ろうとしていました。・最後のオチが意外すぎて吹き出した!シンデレラのガラスの靴のように、フィットはしませんでしたが、ヤマトくんの行動は、読者に笑いと癒しを与えてくれたことでしょう。[文・構成/grape編集部]
2023年12月20日幼い子供がのびのびと遊んでいる姿は、ほほ笑ましく思えるもの。しかし、時には予想外の行動に驚かされることも…。子育てをする親たちから、X(Twitter)で「あるある」と反響を呼んだ、いえもり(@iewori)さんの投稿をご紹介します。ミニカーで遊ぶ3歳児夢中になりすぎて?2児の父親である、いえもりさん。ある日、3歳の息子さんを連れて、公園にやって来ました。数日前まで風邪をひいていて外に出られず、『遊びたい欲』が高まっていた息子さんは、大好きなミニカー遊びを満喫!夢中になって遊んでいる姿を、いえもりさんも「好きなだけやれ」と見守っていたのですが、だんだんと息子さんの行動がエスカレートしていき…。ついには、地面に寝転び始めてしまいました!「お客様~アングルが大事なのは分かりますが…。お客様~お召しものが~」いえもりさんは、息子さんの行動を店員を困らせる客に重ねてツッコミ。服の汚れなど気にすることなく、大胆に寝転んで遊ぶ息子さんの姿がかわいらしくて、クスッとさせられますね。投稿には、さまざまなコメントが寄せられました。・しかも、よりによって白っぽい色の服ー!・めっちゃ分かる。うちの息子も同じポーズでミニカーを並べていた…。・笑った。昔の自分を見ているよう。息子さんからすれば、服が汚れることよりも、間近でかっこいいミニカーを見られることのほうが大切なのでしょう。「あちゃー」とは思いつつも、笑顔で息子さんを見守り続ける、いえもりさんの姿が目に浮かびますね![文・構成/grape編集部]
2023年12月04日子供の純粋かつ斬新な発想には、時に『人生の先輩』であるはずの大人でも驚かされることがあります。知識があり、長い年月を生きてきたからこそ、考えが凝り固まってしまうのかもしれません。子供と接していると、柔軟な発想力の大切さについて教わりますよね。1歳児の行動に、母「勉強になりました!」「なるほど、そうやって使うんだ!勉強になりました!」そんなひと言とともに、1枚の写真をX(Twitter)を投稿したのは、ねたろう(@srj_mama)さん。ある人の行動を見て、ねたろうさんは、今までの人生では知らなかった新発見があったといいます。新たな『気付き』を教えてくれたのは…なんと、1歳の娘さんでした!上下がつながっている、デニムのオーバーオール。その胸元には、謎の小さなポケットが付いていることがあります。きっと、誰もが一度は疑問を抱いたことでしょう。「こんなに小さくて、微妙な位置のポケットって、一体何に使うんだろう」…と。ねたろうさんも、そう思っていた1人。しかし、まだ幼い我が子の行動によって、知ったのです。「こうすれば、紙パックのジュースを入れながら飲めるんだー!」と…!思わず「その発想はなかった」といいたくなる、娘さんの斬新な発想。ネットでも、多くの人が拍手を送っています!・この使い道の思い浮かばないポケットの活用方法を、今初めて見た…!・か、賢い!座った状態なら安定感があって、よさそう。・立ち姿が妙にこなれていて、かっこいい…!素晴らしい発想ではありますが、立った状態だと転倒する恐れがあるため、ねたろうさんはこの直後、娘さんにストップをかけたのだとか。活用する場合は、座った状態がよさそうです。『役立たず』という印象を持たれがちな、オーバーオールのポケットですが、ついに自分の存在価値を見出してもらい、喜んでいるかもしれませんね![文・構成/grape編集部]
2023年12月03日親として、我が子が元気いっぱいに過ごしてくれるのは、何より嬉しいこと。ですが、あまりにも体力がありすぎて、ついていけない時もあるでしょう。「子供が寝た後しか、ひと息つく時間がない」という親もたくさんいます。そのため、多くの親は子供の体力をどうやって削ろうか、日々考えているようです。子連れでショッピングモールに行くと…?2歳の息子さんを育てる、母親のビーノ(@bambi_no_3)さんは、我が子の体力を削るために、休日はよくショッピングモールに出かけるとか。ある日も「子供の体力を削るぞ」と意気込んで、ショッピングモールに向かいました。延々とエスカレーターを昇り降りする羽目になったり、戦場のようなフードコートで席を探したりと、1日かけて奮闘した、ビーノさん夫婦。努力が実り、無事に息子さんのHPをゼロにすることができました。…しかし!車移動中の仮眠で、息子さんの体力はまさかの全回復。帰宅後に力尽きたビーノさん夫婦の闘いは、なんとここからが始まりだったのです…。【ネットの声】・同じ境遇すぎて「分かる」しか出てこない。子供の体力って本当にすごい。・車で数十分仮眠しただけでフルスロットルなんですよね。寝ているまま、布団に着陸できた時にはガッツポーズします。・「我が家の休日を見ていましたか?」っていうくらい同じ。・子育てって大変なんですね…。お疲れ様です。子育て中の親から共感や、労いのコメントが寄せられた、ビーノさんの漫画。休日のショッピングモールで子連れの家族を見かけたら、心の中で「お疲れ様です」と声をかけたくなりますね…![文・構成/grape編集部]
2023年11月27日太古のロマンが詰まった、化石。かつて地球で暮らしていた存在の『生きた証』であり、現代に歴史を伝えてくれる貴重な資料でもあります。幼い子供が、博物館に展示された化石に目を輝かせるのは、化石に詰まったロマンを心で感じ取っているからなのでしょう。3歳児が街中で発見した『化石』の正体ある日、3歳の息子さんを連れて外出していた、母親の田口ナツミ(@NatsuTagu)さん。楽しい時間を過ごす中、突然、息子さんがある1点を見つめ始めました。どうやら、地面に『気になるもの』を発見したようです。なんと、息子さんが発見したのは化石!21世紀になっても、さまざまな場所から化石は発掘されています。中には、幼い子供が発見者になるケースもあるため、あり得ないことではないでしょう。息子さんが街中で発見した、化石。それが、なんだったかというと…!「自転車の化石がある!」そう、息子さんが見つけたのは、路上に描かれた自転車置き場のマーク!タイルの上に白く描かれた自転車のマークは、いわれてみると確かに、化石のようにも見えます。息子さんは、大半の人はスルーしてしまうであろう自転車の化石を、子供らしい純粋な発想で見事に発見したのです!きっと、多くの街に眠っているであろう、自転車の化石。息子さんの素敵な考え方に、多くの人から反響が上がっています。・子供の発想ってすごい!この感性を大事に育っていってほしい。・いわれてみれば、本当に自転車の化石だ!天才かな?・もう化石にしか見えなくなりそう。こういう発想って素敵だなあ。息子さんは、夢の中ですでに発掘作業に勤しんでいるかもしれません。発掘した際は、化石にどのような名前が付くのかを考えると、ほほ笑ましい気持ちになりますね![文・構成/grape編集部]
2023年11月21日わが家の少数派?おそらく定型発達の夫ですUpload By 丸山さとこわが家は夫と息子と私の3人暮らしです。息子と私が神経発達症(発達障害)のため、おそらく定型発達である夫は、この家では少数派な存在です。息子や私に比べて一般的とされる感覚を持っているはずの夫ですが、わが家ではその「一般的な感覚・普通の感覚」があるがゆえに苦労をすることが多いそうです。今回は、そんな夫に「息子が発達障害だと告げられた時、どう感じていたか」「どんなところに苦労しているか」などいろいろとインタビューしつつ、わが家の子育てを振り返りました。息子のコウは3歳児健診の際に発達検査を受けるように提案され、「ASD(自閉症スペクトラム症)の可能性が高い」として療育園を勧められました。夫は私からその説明を受けた際、「うすうす感じてたけど、やっぱりそうか」と思ったそうです。ショックや不安は特になかったと言います。「ASDであろう妻が普通に暮らしているのだから、息子も本人なりに工夫をしていけば何とかなるだろう」と考えて特にショックは受けなかったそうです。(当時の私はまだ未診断でしたが、夫は私のことをASDだろうなと思っていたのだそうです)Upload By 丸山さとこただ、発達検査の結果には納得したものの、療育園に行くのは「わざわざ?家では一応意思の疎通がとれているし、行かなくてもいいのでは?」と思っていたそうです。私の説明を受けて『なら行くのもいいかな』とは考えたものの、必要性はそこまで感じていなかったとのことでした。私はこれらの話を聞いて、「それくらい、コウが就学するまで夫は大きく困っていなかったのだろうな」と思いました。これは、当時夫がとても忙しく、コウとゆっくり接する時間が少なかったことも影響したかもしれません。また、実際に未就学児の頃までは大きな問題が出にくかったことからも、「夫がコウの障害を感じる機会は少なかっただろうな」と思いました。未就学児の間は周囲の子どもも幼いため関わる大人の手も厚く、コウの苦手なところが目立ちにくい時期でした。コウの特性ゆえの言動に振り回されるようになった小学校時代その後コウが小学校に入学し、未就学児までの周囲のフォローの手厚さがなくなってからは、夫も『コウと周囲の子どもたちとのズレ』を感じるようになったそうです。小学1年生の時にはすでにハッキリとズレを感じていたと夫が言うので、私は意外に思いました。未就学児の頃ほど手厚くないとはいえ、1年生は『まだ小学校生活に不慣れな学年』として学校からのフォローが多い時期だったため、大きなトラブルは目立っていなかったからです。夫は、トラブルの有無だけではなく、普段の学校生活でもコウの様子を丁寧に見ていたのだなと感じました。Upload By 丸山さとこ「コウに関して、今までで一番大変だったと感じた時期はいつ?」と夫に聞くと、「小2の後半から小5の辺りかな~」と言うので、「分かる分かる。私も同じ」とうなずきました。小学2年生以降は周囲の子どもがルールや集団行動に慣れはじめる時期です。大人のフォローが減ってくることもあり、コウにも大小さまざまなトラブルが起きるようになりました。その頃からは、夫も生活の中でコウに対して「話が通じないのは困る」と感じることが増え、ストレスが強くなっていったそうです。小学校6年生から少しずつ落ち着いてきたコウは、中学生の今、話が通じずに思い込みでパニックになることがグッと減ったと感じます。夫も「今のコウと接するのは、あの頃(小2~5)よりもずっとマシ」としつつ、今でもイライラすることは多いと言います。「分かってることなんだから、毎日のことなんだからやろうよ! となってイライラしてくる。障害だからとは分かってるがムカッとしてしまう」と夫が言うのを聞いて、今、それを素直に口にできる家族関係でいられたことは良いことなのだろうなと感じました。ムカっとするとは言っても、夫は息子に毎日キーキー怒ることはありません。私は毎日ギャーギャー怒っては、ときどき夫に止められています。そのため、今回のインタビューで夫が「さとこがコウと接しているのを見て『ああいう関わり方をできたらコウも自分も楽だろうな』と思う」と言ったのは意外に感じました。Upload By 丸山さとこ「私からコウへのどういう関わり方をよいと感じるの?」とさらに聞くと、夫はウンウン悩みながら答えてくれました。「やれ!と言って強要するのではなく、コウが自分で選んだと感じるような関わり方をしてるよね。選択肢はこれだ、今の状況はこうだっていうのを根気よく話してる」「コウの『何で』に応えてるからすごいなと思う。俺は『何でじゃないよ、やれよ!』ってイライラしてくる」とのことでした。それらの夫の言葉を聞いていた私は、「いやもうその気持ちめちゃくちゃ分かりますけど!?」と全力で同意しました。Upload By 丸山さとこ私も毎日『何でじゃないよ、やるんだよ』『何でかについては100万回説明しましたが?』と思いながらコウと接しています。そしてそれを夫に愚痴ったりもしています。夫はそれらの私のもがき方を知った上で「いい関わり方をしている」と思ってくれているのだなとありがたく感じました。理想と現実の間をアクロバット飛行している感じの毎日です最後に、「コウとの接し方について本など読んだことはある?」と改めて夫に尋ねてみると「発達障害(神経発達症)については本やインターネットで多少勉強したが(コウのことは)よく分からない」と言いました。「全然分からないわけじゃないし、ASDやADHDの特性やあるあるに関しては『コウもそうだな』と思うことはたくさん書いてある」「けれど、生活の上で困ったことに対して、本やインターネットに書いてあるようなことは既にやっていて、それでも解決していないわけで。そこを補う情報はないなと感じる」これらの夫の発言を聞いて、現役の保護者としての重みのある言葉だなと思いました。私自身も日々、同じように感じています。Upload By 丸山さとこ私の場合は、SNSなどで支援者の方のお話を聞いて「私が保護者としてブレない対応をできてないのが良くないのだろうな~!」と思うこともしばしばあります。ですが、夫と私のかわいい子どもはこの『ASDとADHDがある話が通じにくいコウ』であり、そのコウの親は夫と私のほかにはないわけで……。『話がスッと通じる息子』という幻想を追いかけても仕方がないように、『上手いこと子どもに対処できる安定した親』という幻想を追いかけても、現実的ではないのだろうなと思います。ヒートアップするお互いを「どうどう」と制しつつ、「助け合って子育てをしていきたいな」と改めて感じさせられた夫へのインタビューでした。Upload By 丸山さとこ執筆/丸山さとこ(監修:初川先生)夫さんにここまでの子育てを振り返ってのインタビューをしてみたエピソードをありがとうございます。さとこさん、夫さんそれぞれお互いへのリスペクトもありつつ、そしてお互いに共感する苦労もありつつ、素敵なパートナーシップだなと感じました。日々の子育て、そしてそこに関わる自分たちという状況から一歩引いて、俯瞰して振り返る・語り合うことができているのがいいですね。発達障害(神経発達症)がある子どもへの対応のコツなど、本やインターネットに出ている情報は助かる面もありますが、しかしいまひとつフィットしない面もあると思います。それは、同じ障害があったとしても、誰一人として同じ人がいないからです。そして、さとこさんも書かれているように、お子さんや保護者の側にうまくできる時とできない時があるなど、コンディションによる面もありますし、理想や幻想を追ってしまって実際の様子とは違うのにぐいぐい強行してしまう時もあると思います。対応のコツに関した情報などは使えそうな面は取り入れつつ、わが子のために少しカスタマイズしたり、そのような試行錯誤のプロセスごと子育てのパートナーや支援者などとまた話し合うなどを通して、ときどき冷静になって振り返りの時間を取れるとよいでしょう。前の記事はこちら(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2023年11月20日幼稚園では理解が得られなかった息子。就学へ向けて少しでも過ごしやすくなるよう「練習」をしました!現在は7歳の息子は3歳で聴覚過敏気味、視覚優位の自閉スペクトラム症、ADHDの診断を受けました。現在は通常学級在籍、特別支援教室に通っていて、粗大運動がぎこちないところがあるのですが、発達性協調運動症(DCD)の診断名まではつかないと言われています。幼稚園の頃は、無理解な先生が多く、「息子にほかのお子さん方と同じことを求めるのは難しいと思うんです。頑張って頑張っても頑張っても、ほかのお子さんの足元くらいにしか到達しない。ほかのお子さんの6~7割いけば十分だと思っています」とお伝えしても、「子どもはみんな同じ。特別扱いはできません。発表会等の行事も経験させたいので疲れていても幼稚園を休ませないで下さい、甘やかさないで下さい。こんなんじゃ小学校上がってからが心配です」と言われ続け、お迎えの時には、あれができないこれができないと、できないことばかり報告される日々……。できないことは息子や親の努力不足といわれつらい思いを抱えていました。Upload By ユーザー体験談そんな状態だったので、小学校では息子ができることも増やして自信をもって過ごせるように、学校側と連携がとれるように、就学へ向けて家や療育でいろいろと練習をしてきました。今回は、わが家が行ったことと、小学校入学前の校長先生との面談から1年生になった今の様子をご紹介します。就学までに一歩一歩!わが家で取り組んだ3つのこと就学までを目標に取り組んだことは大きく3つあります。トイレと着替え、そして連絡帳の書き方です。息子は年長になっても用を足すときは洋式トイレに座ってしていました。立って用を足すと、おしっこが飛び散ってしまい、濡れることに過敏な息子はパニックになってしまうからです。そこで絵を使いました。1.どの位置に足を置くかを示す2.ズボンとパンツは膝下まで下ろす(おしっこが飛んで濡れてパニックになるので)3.膝を少し曲げるこれらを毎日見せて教えてました。幼稚園では、子ども用の立ってするトイレに抵抗があったようで、大人用を特別に使用させてもらっていました。回数を重ねるごとに飛び散ることも減っていきました。Upload By ユーザー体験談年少の頃から、「自分で脱いで自分で着替え自分でたたむ」ことを毎日幼稚園で実施していたので、家庭でもそうしました。うまくできないところは手伝う、頑張ったら褒める、を繰り返しました。ただ、息子に疲れが見える時は、家庭では無理にさせませんでした。たたみ方は、幼稚園の先生が絵に描いてくれていたので、家庭でもそのやり方に合わせました。また、年長の頃からタイマーを使って着替えトライアルを開始!成功するごとにじょじょに時間を短くしていきました(例えば10分→5分)。時間内に一人で着替えができたらご褒美シールをつけ、たまったらご褒美をあげるを繰り返し、今では、一声かけたら2分で着替えられるようになっています。ただ、気分が乗らないと時間がかかりますが……。年長の冬頃からは連絡帳の練習も始めました。通っていた療育の小集団で連絡帳を書く練習をさせていただくのと、自宅でも「学校ごっこ」として、ホワイトボードに時間割を書き、それを写す、できたらご褒美ポイントをつけるといったことを遊びを通して行っていました。小学生になった今は、しっかり連絡帳を書いてこられるようになっています。就学前の面談で、校長先生に息子のことをしっかり説明そして就学前健康診断の際には、息子と私と校長先生とで面談をしました。私は準スーツのような動きやすく落ち着いた服装で参加。気合いが入って体がガチガチに固まっていました。面談には診断名が書いてある診断書と発達検査の結果を持って行き、子どもの性格、幼稚園や家庭ではこんなことに困っている、でも、こうしたらスムーズに行く、というような内容を説明しました。面談中の息子は、目を輝かせてウロチョロしながら、目新しい教室で好奇心をかき立てられて「これは何?」と質問攻めでした。そんな様子も校長先生に見て頂くことができたので、なぜ息子がこのような動きをしているのかを説明し、このようなときはこういう声かけをして頂けたら望ましい行動に移れますと、たまたまですが先生の前で普段の対応の仕方を実践でき、よかったと思います。校長先生は、うんうんと穏やかににこやかに返答してくださり、ほっと安堵しました。Upload By ユーザー体験談また、良い機会だと学校のトイレを使用させてもらいました。1度でも経験があると違うので、ありがたかったです。無事小学校へ入学。担任の先生は?支援員の先生は?校長先生には理解していただけたはずと安心していたのですが、担任の先生はどういう方なんだろうと不安でした。ドキドキしていましたが、担任の先生は息子と似たような特性がある生徒さんを受け持ったことがある方でした!先生ご自身もイヤイヤ期のお子さんを子育て中で、してはいけないことは叱るけど、なぜそれをしてはいけなかったのか、どうしてそれをしたのか、今度からどうするか、を会話するような形で息子と向き合って頂けました。フランクな会話の仕方が息子にはよかったようです。先生のおかげで、息子は、嫌なことがあっても教室を飛び出さず、先生がパッと見てすぐに見つけられる範囲内に留まるようになりました。信頼関係が構築されていたのだと思います。また、望ましい行動を楽しく行えるように、『今日のミッション』という形で導いていただけました。苦手だった運動も、楽しめるようなコツを教えて頂き、周りのお友達の動きも見て覚えられるまでに成長しました。また、支援員の先生にも恵まれました。こだわり行動でなかなか教室にスムーズに行くことができない息子を見て、「これはルーティーンだから」と発達障害に詳しくないほかの先生方にも伝えて頂き、「ルーティーンやったら行こうね!できたね!」と、毎日息子に寄り添っていただけました。Upload By ユーザー体験談たった一学期の間に急成長を遂げ、周りも驚くほどでした。やっぱり環境調整が大事だと痛感しました。先生方に恵まれた1年生。発達障害に詳しくない先生にはどう伝えればいいか模索中です校長先生も1年生の時の担任の先生も、特別支援の経験があり理解していただける方だったのでこちらの希望が伝わりやすかったですが、経験が浅い先生や、教員歴が長くても発達障害に無理解な対応をされる先生にどのように伝えていけばいいかは現在も模索中です。息子は学校で嫌な出来事があっても「仕方ない」と言い、目の前の楽しいことに切り替えて、不登校になることもなく毎日楽しいと学校に通っています。息子の子育てをしてまだ7年ですが、いろいろと嫌なことを言われ嫌なことをされ、胸がえぐられるようなつらい思いを何度もしてきました。でも、つらいことがあっても楽しいことに夢中になる息子です。これからはつらい思いより楽しい思いを増やしてほしい、失敗して責められる経験より成功体験『できた!』を多く積んでほしい、わくわくする気持ちを忘れないでほしい……いつもそう願っています。イラスト/吉田いらこエピソード参考/七転八起(監修:藤井先生)「できた」を多く積むことができるように、息子さんにあったペース、スモールステップで「できた」を積み重ねる工夫に溢れるコラムをありがとうございます。合理的配慮を求めることができるようになったとはいえ、小学校や園によっては、環境調整が難しいと言われる場面もあるのかもしれません。環境調整の大切さを息子さん自身の成長が示していると思います。ときには、療育先や医療機関などからの情報提供書なども用いて、環境調整について学校や園と模索されると良いと思います。(コラム内の障害名表記について)コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。神経発達症発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。知的発達症(知的障害)、自閉スペクトラム症、注意欠如・多動症、コミュニケーション症群、限局性学習症、チック症群、発達性協調運動症、常同運動症が含まれます。※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。ASD(自閉スペクトラム症)自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。ADHD(注意欠如・多動症)注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如・多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
2023年10月28日