2016年11月30日 17:00
突然死の恐れもある「血糖値スパイク」は空腹時血糖値が正常でも要注意
通常の健康診断では、空腹時血糖値を測るため、見落とされるケースが多いとのこと。空腹時血糖値が正常の範囲内の人や高め程度の人、やせ型の体形の人にも起きることがあるという。日本人では2型糖尿病予備軍に多く、病気の早期発見のひとつの目安になっている。
自覚症状としては食後のぐったり感、急激な眠気、疲労感、集中力・判断力の低下などが挙げられる。
「血糖値スパイク」は、糖尿病へ進行するリスクが高いだけでなく、この現象自体が体に悪影響を及ぼすという。血糖値の急上昇が繰り返されると大量の活性酸素が発生し、細胞を傷つけ動脈硬化を起こし、脳梗塞や心筋梗塞などさまざまな病気の原因となる。
また、ネズミの実験では、インスリンが多い状態は記憶力が衰えやすいことが確認されている。そのほか、認知症の発症率の上昇、がん細胞の増殖も促す危険性も指摘されているという。
「血糖値スパイク」を防ぐには、血糖値を急上昇させずインスリンの量を抑えることが必要とのこと。食事の初めに食物繊維を多く含む野菜・豆類・きのこ類、海藻類を食べるなど、食べる順番に気を付けることが大事だとされている。また、食事の間隔が長くなるほど、血糖値スパイクが起きやすくなるため、規則正しく3食を摂取することも重要となる。