2020年1月27日 15:50
唾液で分かる!遺伝性乳がんリスク検査――年内にも開始へ
「日本では年間、約8万7,000人が乳がんと診断され、1万4,000人以上が亡くなっていますが、患者のうち約10%は進行の早い遺伝性の乳がんだと考えられています」
こう話すのは、株式会社ゲノムクリニック代表取締役で婦人科医の曽根原弘樹先生。
「一般的な乳がんは、厚生労働省が40代以上に推奨する2年に1度の検診でも、ステージ1の状態でよく見つかりますが、遺伝性の場合は、1年でステージ2になることがあります」
発症年齢も早くなるようで、通常は30代後半から多くなるが、遺伝性だと20代でもなりやすい。
「さらに、ふつうは乳房の片側だけに腫瘍ができることが多いのですが、遺伝性の乳がんは両胸に、同時にできることもあるんです」
とても厄介な遺伝性の乳がん。しかし、曽根原先生は「遺伝性」だからこそ、対策できることもあるという。
「この乳がんは体の設計図である遺伝子のうち、乳がんと深く関わる遺伝子が壊れている人が発症しやすい。言い換えると、壊れているかどうかを調べれば、罹患する前から発症リスクを知ることができるということです」
そこで先生が始めたのが、遺伝性乳がんリスク検査サービスだ。