2020年9月21日 06:00
40代から急増する夜間頻尿 第二の膀胱ふくらはぎが原因かも
そう解説するのは、国立長寿医療研究センター副院長で泌尿器科が専門の吉田正貴先生。夜間にトイレに起きることは、単に「面倒くさい」だけでは済まされない問題があるという。
「日常生活のなかにどれくらい困っていることがあるのか。が治療の対象になるポイント。夜中に何回起きても困っていることはない、という人は治療の対象にはなりません。しかし、夜中に2回以上トイレに起きると、QOL(生活の質)が低下して困ることが多い、といわれています」
夜間頻尿の多くは、同時に「夜間多尿」であることが多く、1日の尿量の3分の1が就寝中に出ていると夜間多尿となる。
通常、昼間に比べて夜間の尿量は減るのだが、加齢により夜間の尿量を減らす「抗利尿ホルモン」の分泌量が低下したり、尿を濃縮する腎臓の機能が衰えたりすることで、夜中に作られる尿が増えてしまうのだ。
そして、もう1つ。
夜間頻尿の大きな原因が意外なところにあることがわかってきた。
「私たちの体は体内の水分量を一定に保つため、食事や飲み物などで摂取した分を、主におしっこに変えて排出します。昼間に立ちっぱなしだったり、長時間座ったままだったりなど、同じ姿勢で過ごしていると、重力によって体の水分が下肢にたまります。