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食物繊維が食欲を抑える役割に新発見インペリアル・カレッジ・ロンドンのベル教授らは食物繊維がどのようにして食欲を抑えるかについて全く新しい役割を見つけ出しました。
肥満がなかった旧石器時代では1日100g以上の食物繊維をとっていました。現代人の摂取量は1日当たり10~20gです。
食物繊維をとることが肥満に対して効果があることはわかっていましたが、どのようにして肥満を防いでいるのかは諸説あります。どれぐらい食物繊維をとればいいのかもわかっていません。
食物繊維の役割ベル教授らは食物繊維を腸内細菌が発酵して作る単鎖脂肪酸酢酸が重要な働きをしていることを見つけ出しました。
ラットを用いた実験で単鎖脂肪酸酢酸が中枢視床下部に直接働き、食欲を抑制することを証明。その結果、食欲を調整して、肥満を抑えるには30~40gの食物繊維からできる単鎖脂肪酸酢酸が必要と推定しました。
新しいサプリメント開発に今の食物繊維量を倍以上に増やすことは現実的ではないことから、ベル教授らは高濃度の単鎖脂肪酸のサプリメントを開発中でヒトに応用することを計画しています。
この内容はNature Communications誌4月29日号(2014)