妊娠中期の食欲との付き合い方妊娠中期にさしかかると、つわり症状が落ち着く傾向にあります。半面、食欲が沸き、以前より食べる量が増える人もいるため、この時期は体重コントロールが大切です。体重コントロールはかかりつけの健診医が妊娠前のBMIから算出し、ママ一人ひとりに合わせ、妊娠期別に指導を行います。妊娠中期に増えてもいい体重は1週間におよそ0.3~0.5kgと言われています。健診医の指示に合わせ、痩せすぎたり太りすぎたりしないように注意しましょう。食事は、バランスの良いメニューを心掛け一日3食をしっかり摂るように心がければ、ママも赤ちゃんも健やかな妊娠生活を送ることができるでしょう。妊娠中期の食事内容って、どうすればいいの? 1日当たりの食事量は、妊娠前と比べおよそ250kcal増やすことが目安です。食事の時間が不規則になる生活は避け、食欲がある場合は、主食やお菓子、油ものなどの摂りすぎは避け、野菜や糖分の少ない果物を小分けにして食べるなどの工夫が必要です。夜食などの食べすぎにも注意しましょう。食欲がない場合は3食分の食事を小分けにし、食べられる時に食べるなどの工夫をしてみましょう。また妊娠中期ごろでは、赤ちゃんの成長に伴い子宮が大きくなることで、ママの体内で膀胱が圧迫されます。頻尿を我慢すると感染症などにもつながる恐れがあるため、カフェインを含まない飲み物や水などで水分を多めに取り、尿を我慢したり、溜めすぎないように意識しましょう。妊娠中期におすすめの食べ物・栄養素妊娠期間中にママが摂取した栄養素は、胎盤が完成する以前はママの血によって赤ちゃんに直接運ばれ、胎盤が完成する妊娠16週頃以降は胎盤とへその緒を通じ届けられます。また妊娠中期には、赤ちゃんの肺や筋肉が完成しはじめ、ホルモン分泌に関わる下垂体、副腎、甲状腺などもはたらきはじめます。赤ちゃんの体づくりを支えるたんぱく質、ビタミンやミネラルなどの栄養素をバランスよく摂取しましょう。メニューは主食と主菜、副菜、汁物を中心とした一汁三菜をテーマに、和食中心に整えることがおすすめです。鉄分この時期では赤ちゃんの発育上、ママの体内で作られる血液量が最大になります。妊婦健診で貧血傾向を指摘される場合もありますので、貧血を予防する鉄分を多く摂取するとよいでしょう。レバー豚もも肉菜の花ほうれん草小松菜キハダマグロイワシカツオカキ牛乳卵大豆納豆豆乳岩海苔きくらげカルシウム妊娠初期から引き続き、骨や歯を作るため、赤ちゃんには多くのカルシウムが必要です。ママのカルシウム摂取量が少なく、発育のためのカルシウムが不足すると、ママの骨や歯に蓄積されたカルシウムが溶け出し赤ちゃんに運ばれてゆき、ママの骨密度は低下します。またカルシウム不足はママの心にイライラや情緒不安定などをもたらすため、健やかな妊娠生活のためにも積極的に摂取しましょう。モロヘイヤ小松菜大根の葉かぶの葉牛乳チーズヨーグルトしらす煮干し干しエビ炒りごま木綿豆腐妊娠中期に避けるべき食べ物・栄養素妊娠中期は体重コントロールを大切に、糖分・塩分を過剰に摂取するのは避けましょう。スナック菓子やケーキ類、ファーストフードなど油分が多いものも避け、間食ではヨーグルトやチーズなどを上手に取り入れましょう。塩分妊娠中の塩分の摂り過ぎは、赤ちゃんのさまざまな成長を阻む可能性があるほか、早産を引き起こす妊娠高血圧症候群の原因にもなりえます。またママ自身も腎機能が低下することで体内の余分な塩分や水分が排泄されず、腎不全や尿毒症になる可能性があります。糖分糖分の摂りすぎは体重増加につながりやすい傾向があります。妊娠中のママの体重が増えすぎると、早産を引き起こす妊娠高血圧症候群や、ママの血糖値が高まることで糖尿病傾向と診断される妊娠糖尿病のリスクが高まります。お菓子などの食べ過ぎには注意しましょう。妊娠中期のメニュー例鉄分をたっぷり摂れる! ひじきの梅サラダレシピ■材料乾燥ひじき 10gごぼう 半分シソ 1~2枚A:ドレッシング(梅干し 1個、しょうゆ 大さじ1、めんつゆ 小さじ1、オリーブオイル 大さじ1)■作り方1.ひじきを水で戻し、ごぼうはささがきにして切っておく2.ひじきは熱湯でサッとゆで、水を切る。同様にごぼうをゆで、水切りする3.Aをすべて混ぜる4.2に3をかける鉄分+葉酸も! ほうれん草と納豆入り卵焼き」■材料卵 2個ほうれん草 適量納豆 1パックオリーブオイル 小さじ2塩 少々■作り方1.ほうれん草を2cmくらいに切り揃え、ボウルの中に割り入れた卵と混ぜる2.フライパンにオリーブオイルを敷き、1を注ぎ入れて弱火にして蓋をして焼く3.頃合いを見て卵焼きを裏返して焼く
2016年04月04日妊娠中のママはホルモンバランスが大きく変化するため、心と体が不安定な状態です。些細なことでも不安を感じやすく、ママ自身の気持ちに関わらず、精神的に落ち着かないことがあります。その際、一番に寄り添ってほしい相手こそ、パパなのです。妊娠、出産までの期間をママと共に過ごすにあたり、パパ自身に実感が伴わないことがあります。お腹が大きくなったり、つわりで辛い思いをしたりなど体の変化を経ることで、ママは新しい命の存在を実感しますが、肉体的な変化のないパパだからこそ戸惑うこともあるでしょう。また、ママは出産について情報を集めたり、妊婦健診を受診したりすることでママの知識と実感を備えていきます。しかしパパが知識を養う場はそう多くなく、ママの得た情報と親の心構えを比べた時に、どこかおいて行かれた気分になるような、寂しいような気持ちになることもあるでしょう。だからこそ、体の変化やママの知識を積極的にシェアしてもらうよう、パパからも働きかけていきましょう。パパ自らが一緒に妊娠・出産を自分ごととして捉えて乗り越えていく意識を伝えることでママは安心し、心も安定しやすくなります。パパにとってほしい基本姿勢・妊娠や出産に関する知識を身に着ける・赤ちゃんの成長に興味を持つ・ママからのメールや電話に応える・ママの体調を気遣う・思いやりを持ってママに接する妊娠超初期に、ママが話を聞いてほしいタイミングとは妊娠0~3週目ごろまでの時期は妊娠超初期に該当します。とはいえ、妊娠0週0日は月経の初日で、妊娠1日目(0w1d)は生理の2日目ということになります。生理開始日以降、7日で1週、そして4週を1ヶ月としてカウントしていきます。妊娠2週に排卵が起き、卵管膨大部というところまで移動した卵子へ精子がもぐりこみ、受精します。受精し、受精卵となった卵は約6日かけて子宮へ到着し、子宮内膜に接着します(3w0d)。この通り、妊娠超初期は妊娠の準備段階でもある生理の期間が含まれるため、症状自体が現れにくい時期であります。ママの体質や体調によっては妊娠に気づかない人も多いと言われています。とは言え、ママ自身も説明がつけられないけれど、いつもと違う感覚を抱えていることも多いものです。ママのその感覚が妊娠症状によるものなのか、それとも別の体調不良なのか、言葉にできない戸惑いなのか、しっかり耳を傾けましょう。妊娠状況を調べるため妊娠検査薬も使用することもできますが、市販の妊娠検査薬は妊娠3~4週目頃からの使用が一般的であるため、この時期では妊娠しているかどうかの正確な判定をみることはできません。ホルモンバランスの変化でも陽性反応が出る可能性があり、陽性判定が出ても最終的な妊娠の判断は産婦人科での診断によります。妊娠に思い当たり、ママから可能性を伝えられたら、喜びの気持ちを伝えましょう。ママの体調の変化について十分に気遣い、適切なタイミングで産婦人科に行けるように備えておきましょう。妊娠初期に、ママが話を聞いてほしいタイミングとは妊娠4~6週目ごろには妊娠症状を自覚するママも多く、妊娠検査薬での妊娠判定などを経て、産婦人科で妊娠の有無を知る人が多くなります。妊娠6週~8週目頃には赤ちゃんの心拍を確認することができ、いよいよ妊娠が確定します。この時期のママはたくさんの新しいことを体験します。健診施設での妊婦健診、赤ちゃんの心拍の確認、お腹の中にいる命の実感、つわりで自分自身の体がうまくコントロールできないことなど、ママが体験したひとつひとつに耳を傾け、パパも一緒にママのはじめてを体験しましょう。ママだけではなくパパも、お腹にしっかりと目を気持ちを向ける意識が必要です。つわりについてこのころから妊娠症状の一つ、つわりが始まります。つわりには、ものが食べられなくなる吐きづわりや、空腹で嘔吐症状が出る食べづわり、においなどに敏感になるつわりなど種類がありますが、妊娠8~11週ごろのピークに向けて症状が強まる傾向があるため、ママには負担の大きな時期となります。つわりには個人差があり、経産婦であっても症状が違うケースもあります。ママのつわり症状について尋ね、家事のサポートを行ったり、家事代行サービスを利用するなど、ママへのフォローを検討しましょう。妊娠の伝え方についてつわりで体調が思わしくないときは、穏やかに過ごすほうが良い場合もあります。家族や両親に妊娠を伝えることは、ママの心と体調が安定しているときでもよいでしょう。伝えるタイミングや伝え方も、ママとしっかり話し合って決めましょう。俗説や昔の知恵に振り回されないことについて例えば、「妊娠したら二人分食べる」「妊娠は病気ではないので妊婦を甘やかさない」「小さく産んで大きく育てる」「分娩前には赤ちゃんの胎動がおさまる」など、妊娠にまつわる俗説や、数十年前の妊娠における知恵などは、現代の産婦人科医療の下では間違いであることがたくさんあります。妊娠と出産は病気ではありませんが、いつでもどんな時も安全に済むものではありません。健やかな妊娠と出産のためには、ママとパパが正しい知識を身に付けることが大切です。ハイリスク妊娠についてママが高齢である場合や、持病による合併症の可能性があるなどのハイリスク妊娠においては、赤ちゃんの発育状態やママの健康状態をきちんと把握するため、セカンドオピニオンをたて、母子の健康状況を見る専門施設や他の医療機関などで、妊娠状況に合わせて検査や通院を行います。また、羊水検査は調べるかどうかを、出生前診断に詳しい医師や医療機関に、セカンドオピニオンとして相談してもよいでしょう。そのほか、妊娠中期ごろまでの妊婦健診のみに対応するなど分娩設備の用意がない産婦人科もあり、その場合は分娩施設がある産婦人科の転院が必要となります。転院先では、事前の分娩予約がないと転院受け入れができない場合などもあるため、あらかじめ確認しましょう。バースプランについてバースプランは、希望の産み方のほか、お産時の呼吸法(ソフロロジー式呼吸法、ラマーズ法)、分娩室で希望すること(音楽をかけたい、立ち合い出産や付き添いの有無、会陰切開についての希望の有無など)などについて助産師などからアドバイスを受けながら、ママとパパが考えるお産のプランです。お産を行う施設によってはバースプランを推奨しており、医療的に安全が確保されるプランであれば希望内容に沿ったお産ができる分娩施設もあります。ママが納得するお産と産後の振り返りを行うことは、ママの心のケアにもつながります。希望のお産を迎えられなかった後悔は、産後にうつ症状が現れる産後PTSDとしてママの心に残る可能性もあるためです。産後の心のケアを視野に入れながら、夫婦で、お産の仕方について考えてみましょう。妊娠中期に、ママが話を聞いてほしいタイミングとは妊娠中期にさしかかると、胎盤が完成して赤ちゃんの発育状態が安定する安定期に入ります。ママ自身もマタニティライフを楽しんだり、出産後の準備に取り組んだりすることが可能になりますが、妊娠している現実に無頓着すぎてもいけません。海外旅行や無理な活動などは控え、いつ何があっても対処できるようにパパからもはたらきかけましょう。またママのつわりは収まる傾向にありますが、むくみや倦怠感、腰痛などそのほかの妊娠症状に悩まされる人もいます。外出について外出時には母子手帳と妊婦健康診査受診票(補助券)、保険証、かかりつけ医の連絡先は必ず持ち歩きましょう。遠出や旅行の計画がある際は、あらかじめかかりつけの健診医に予定を伝え、出かけることが可能かを相談しましょう。出先で万が一の妊娠トラブルが起きた際についても想定し、現地の産婦人科などの所在や、緊急時の対応が可能かを確認しておきましょう。ママの仕事について働いているママであれば、産後も職場復帰するか、辞めるか、転職するかなどについても考えなければなりません。家庭の経済的な状況や将来のビジョンについて、改めて二人で目標を定め、話し合いましょう。ママの体調についてママは健診医から、妊娠前期にかけて体重コントロール指導を受けています。体重が増えすぎると妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病、お産時の異常などのリスクが高まり、増えない場合はママの貧血、切迫早産、低出生体重児出産などのリスクが高まります。体重コントロールに伴う食欲の増減や、つわり以外の妊娠症状の出現で、ママの体調の変化は続きます。体調への気遣いや家事のサポートなどは引き続きパパから積極的に行い、ママの話にも耳を傾けましょう。妊婦健診の結果についてママが妊婦健診に行くたびに、赤ちゃんの成長を知ることができます。赤ちゃんの発育の様子や、どんな検査を受けたかについて話を聞きましょう。
2016年04月04日パパが「家事をする」ことが大切な理由とは妊娠期間中、ママの心と体には大きな変化が訪れています。それはもちろん、お腹が大きくなっていくという見た目の変化だけではありません。吐き気や倦怠感があったり、疲れやすく体調を崩しやすかったりなど体や体力面での変化があります。あるいは、妊娠中のホルモンバランス変化の影響で精神的に不安定になりやすく、ちょっとしたことでイライラしたり泣いてしまったりすることもあります。これらはお腹の赤ちゃんを守り育てるために必要な体の変化ですから、ママ自身の心がけや努力によってコントロールするには限界があります。それまでできていた家事や仕事ができなくなってしまうのも、妊娠期の変化として必然的なことなのです。また、一見心身ともに元気そうな妊婦ママであったとしても、妊娠中の無理は厳禁です。スーパーに一人で買い物に行き、食材を多めに買い込んでくるだけでも、その荷物の重さが負担となって切迫流産から入院になってしまうケースもあります。ママはいま、まさに全身で母親になる準備をしています。パパも少しずつ父親になる準備をはじめましょう。妊娠中だけに限らず産後も、そして子どもが大きくなっていくにつれて、すべての家事をママだけが担うというのは現実的に難しいものです。だからこそ、パパもママと一緒に家事を担っていくことが家族として、そして父親としての自覚を高めてくれるのです。妊娠超初期~初期のママを持つパパにおすすめの家事妊娠初期のママはつわりによる吐き気や倦怠感、眠気などで思うように身体を動かすことができません。またにおいに対して敏感になり、それまで気にしていなくても受け付けられなくなる場合があります。食欲もわかず、食材や生ゴミのにおいに吐き気をもよおしてしまうため、この時期には通常の食事を摂ることはおろか、キッチンに立つことすら避けたくなるママも多いのです。そこでこの時期にパパがすべき家事は、日々の買い出しと、自分の食事くらいは自分でどうにかする、食事の自立です。この時期のママは食欲がなかったり、健康を考えてヘルシーな食事にこだわっていたりと、日によっても人によっても状況がさまざまに変わります。料理が得意なパパであれば、ママの体調やこだわりに合わせた料理を準備することもできます。しかし、仕事で夜が遅かったり、料理があまり得意でないのであれば、自分の食事管理は自分でできるようになりましょう。自分の食欲と向き合うだけで辛いママもいます。そのうえパパの晩ごはん、朝ごはんの心配までするのはなかなか大変なのです。とはいえ、パパが外食ばかりになってしまうのもママの本意ではありません。ママとコミュニケーションをする大切な時間としても、できれば一緒に食卓を囲みたいものです。休日など時間に余裕があるときは、今のママの体調でも食べられる料理などを聞き、一緒に作って覚えるなどして、パパの家事ができる力を高めていくといいでしょう。また、ママが「買い物に行こうと思っていたけど、身体が辛くて行けなかった」という日も多くなります。できる限り、日々の買い出しは仕事帰りなどにパパが行いましょう。スマホアプリのリマインダー機能などをうまく活用して、買い物リストを共有しておくのもおすすめです。複数のスマホでリストを共有できるようなアプリを使用すれば、ママがその日に食べたいものや買ってきてほしいものなどを手軽に共有することができます。妊娠中期のママを持つパパにおすすめの家事妊娠中期に入ると、少しずつお腹が大きくなっていきます。妊娠初期の流産しやすい時期を抜けて、安定期に入ったとは言われますが、ママは免疫力が落ちているので体調を崩しやすく、疲れやすくなっています。また、人によってはつわりが続くケースもあります。この時期には、掃除や洗濯といった身体を動かすような家事を、パパも積極的に行いましょう。休日など時間のあるときに掃除をして空気を入れ替えると、家の中もママの気持ちもすっきりします。また、この時期にはウォーキングを始めたり、軽い運動を心がけているママもいます。実は、掃除も室内で安全にできる運動として効果的です。ママの体調が良いようであれば、パパから率先してママと一緒に掃除を楽しみましょう。ただし、お腹が大きくなってくるとしゃがんだり、かがんだりする動作で腰が痛くなったり、気分が悪くなったりすることもあります。洗濯物をたたむ・しまうというような腰への負担が大きい家事はパパが担当し、もののしまい方やしまい場所などをこの時期からシェアしておきましょう。妊娠後期のママを持つパパにおすすめの家事妊娠後期にはママのお腹はさらに大きくなり、動きが限られるため日常的な動作にも支障があらわれます。また、早産などのトラブルが起きやすい時期でもあるため、なるべくママにとって無理のない生活環境を整えたいものです。この時期のパパにぜひやってほしいのは、お風呂の掃除です。お風呂場はスペースに余裕がないうえに足元が水気ですべりやすくなっています。そのお風呂場で、お腹の大きなママが床や浴室を磨くことがどれだけ不自由かつ転倒の危険が高いか、想像に難くありません。仕事をしながら毎日浴室を洗剤で磨くのはなかなか大変ですが、パパが日々お風呂から出るときにざっと全体を流したり軽く磨いたりするだけでも効果があります。また、ちょっとしたところですが食事後の洗い物も、お腹の大きなママにとっては不自由な動作かつ腰への負担が大きいため、パパに代わってもらえるととてもありがたいところです。パパが家事をするときのポイントもちろんパパにも日々の仕事があり、家事の何もかもをフォローするのは難しいでしょう。そこで、食器洗い機、乾燥機能付きの洗濯機、お掃除ロボットの導入など、時短できる家電の購入を検討してみるのもひとつの手です。とくに、妊娠中よりも赤ちゃんが生まれた後の方がパパもママもより時間の融通がききづらくなりますので、長い目で見れば意味のある出費だと考えられます。また、何事も率先して動いてしまうタイプのママだと、せっかくパパに家事を手伝う気持ちがあってもどのタイミングでどのようなフォローが必要なのかわからず、手を出しにくくなりがちです。そうなるとお互いに「口ばかりで全然手伝ってくれない」「やってほしいなら言ってくれればいいのに」といった不満につながります。そこでおすすめなのが、パパとママの家事分担の範囲や役割を明確に分けてしまうことです。ママからそれぞれの家事の引継ぎを受けながら、ママでもできること、パパにやってほしいこととその頻度を聞き出し、票などに書き出して2人で共有してみましょう。家事におけるパパの責任の範囲がはっきりして動きやすくなります。そのうえで、ママが担当分の家事をしているけれど、具合が良くなさそうだな…と感じたら、積極的に声をかけてあげてください。思うように家事ができずにいるママは、後ろめたい思いからなかなか「家事を代わってほしい」と言い出しづらいものです。「動けているみたいだから問題ないだろう」と思わず、パパが気遣いの言葉をかけてくれるだけでもママは安心できるのです。
2016年04月04日おりものとは、子宮頚部や膣からの分泌物や、子宮や膣からはがれた古い細胞などが混ざり合った液体を指します。細菌が膣を通って体に侵入するのを防いだり、排卵期に受精の手助けをしてくれたり、とても重要な役割を担っています。おりものは、妊娠すると多少の色の変化があったり量が増えたりすることがあります。これは、体内のホルモンの状態が変わるために発生する生理的な変化や増加なので心配はありません。ただしかゆみやニオイを伴うなど気になる症状がある場合は、健診医に相談しましょう。また、妊娠超初期の妊娠兆候を感じるかどうかには個人差があり、おりものの変化が現れない人もいますので、おりものの変化がないからといって気にする必要はありません。妊娠超初期~初期のおりものの種類妊娠超初期に相当する妊娠1カ月から、妊娠初期に該当する妊娠2カ月~3カ月にかけては、体の中でホルモンバランスが急激に変化するため、おりものの状態に変化がみられる傾向があります。急におりものの量が増えたことで、妊娠に気づくという人もいます。赤茶色のおりものは受精卵が着床したときの着床出血と考えられており受診の心配はありません。また、茶色のおりものが出る場合もありますが、これは赤ちゃんがお腹の中で成長するときに毛細血管が切れ、その出血が酸化しておりものに混ざったものなので、心配ありません。ただし鮮血に近い赤色のおりものが続く場合は、何らかの異常が考えられます。また下腹部に痛みを伴う場合は流産や切迫流産などの可能性もありますので、すぐに健診医に相談しましょう。妊娠中期のおりものの種類妊娠中期に該当する妊娠4ヵ月~7ヵ月は、おりものの量が増えるのは普通のことなので特に心配いりません。ただし、これまでと明らかに違う色やニオイ、かゆみや痛みなどを伴う場合は、健診医に相談しましょう。毎回の妊婦健診でも、おりものの量や状態は確認されますが、健診まで日数がある場合でも、気になるおりものが続くときはすぐに受診したほうがよいでしょう。妊娠後期のおりものの種類妊娠後期に該当する妊娠8ヵ月~10ヵ月になり予定日が近づくにしたがって、おりものにも出産の兆候があらわれてきます。赤ちゃんがスムーズに産道を通ってこられるように、白くて水っぽいおりものが増えてきます。血液が混ざっているようなおりものが出たら、おしるしかもしれません。おしるしとは粘り気のある出血で、子宮口が開き始めたり、子宮が収縮したりすると起こる出産間近のサインです。この時期注意したいのは、水っぽくてチョロチョロと出てくるような場合です。お腹の赤ちゃんを守る卵膜が破れて羊水が体外に流れ出てくる破水の可能性があります。量が多い場合は自分でも見分けがつきますが、少量の場合はおりものと区別しにくい場合があります。自己判断せずにすぐに分娩医を受診してください。医師にかかったほうがいいおりもの妊娠中にみられるおりものは、通常は無色透明か薄いクリーム色でかゆみや悪臭を伴うことはありません。おりものは子宮や膣の状態を表すサインでもあるため、いつもと違うおりものの場合は病気などの可能性があります。健診医や分娩医に相談し、指示を仰ぎましょう。・白くてポロポロしている・外陰部や膣の激しいかゆみがある(疑われる病気:カンジダ膣炎)・黄色か緑がかって、細かい泡が混ざったような状態・外陰部や膣の激しいかゆみがある(疑われる病気:膣トリコモナス)・白か黄色っぽく、量が多い・腹痛や下腹部痛、発熱(疑われる病気:性器クラジミア感染症・淋菌性感染症・骨髄腹膜炎・非特異性膣炎)・黄色や灰色っぽく、生臭いきつい臭いがある(疑われる病気:細菌性腟症)妊娠中は、膣の炎症が起きやすい時期なので、通気性のよい下着を身に付けて、常に清潔にするよう心がけましょう。石鹸を使うと悪化させる場合もあるので、デリケートゾーン専用のものを使うようにしましょう。少しでも気になる症状がある場合は、健診医や分娩医に相談しましょう。
2016年04月04日ママの喫煙が、お腹の赤ちゃんの健康や発育に悪影響を及ぼすということについてはよく知られています。ママ自身が喫煙しなくても、周囲の喫煙者からのタバコの煙(副流煙)を吸い込むことで受動喫煙(二次喫煙)する状態となり、ママとお腹の赤ちゃんの健康に影響を及ぼします。ママが副流煙を吸う環境にある以上、タバコから生ずる健康被害を避けることはできません。妊娠中のママの近くを避け、換気扇の近くやベランダで喫煙したとしても、副流煙を完全に避けることはできません。空気中に漂うすべてのタバコの煙を排出することは難しく、換気扇から漏れたり、窓の隙間を通じたりして室内に侵入します。また、タバコの煙が付いた髪の毛や衣服、カーテン、壁紙などには、タバコの煙に含まれる有害成分や化学物質が残っています。タバコを吸わない人がこれらの残留成分に触れて吸い込み、体内に摂取してしまうことをサードハンド・スモーク(三次喫煙)といいます。サードハンド・スモークも、ママや赤ちゃんの健康に影響を及ぼします。妊娠中のママとお腹の中の赤ちゃんをタバコの害から守るには、パパが完全に禁煙する必要があると言えます。家族で外出する際も、喫煙席があるお店や喫煙エリアに立ち入らないよう、パパが率先して気を付けていきましょう。(※1)タバコの副流煙による受動喫煙が、妊娠中のママに与える影響とはタバコには、タバコそのものに含まれるニコチンが心臓や血管にダメージを与え、新陳代謝のはたらきを邪魔します。同様に含まれる様々な有害物質には発がん性があるものが含まれます。タバコの煙には、タバコの燃えカスと共に、燃やすことで変化した化学物質や有害物質、一酸化炭素などが数多く含まれ、煙を吸い込んだ人の体や健康に悪影響を及ぼします。受動喫煙をしたママの体はニコチンの影響で血流が悪くなるほか、一酸化炭素が血中のヘモグロビン(酸素を体内に運ぶ役割をもつ成分)と結びつく影響で、体内に十分な栄養や酸素が行き届かなくなります。つまりお腹の赤ちゃんにも必要な栄養や酸素が行き渡らず、低体重出生児が生まれるリスクや、流産や早産のリスクが高まります。さらに前置胎盤や常位胎盤早期剥離といった胎盤のトラブルの発生率も高くなるとも言われています。また、ママが妊娠前に喫煙者だった場合にはママへの配慮が必要です。ママが妊娠のために禁煙していてもパパが喫煙している場合、ママのストレスは大きくなります。ママが禁煙するだけでは受動喫煙のリスクが減少しないことも踏まえ、これからの子育て知識としてパパも禁煙することが望ましいでしょう。タバコの受動喫煙が、乳児に与える影響とは出産後にも、赤ちゃんの近くで喫煙を行うことは、赤ちゃんへの健康被害を引き起こすことになります。呼吸器が十分に発達していない赤ちゃんにとって、受動喫煙はぜんそくや肺炎といった呼吸器系疾患の原因になる可能性が指摘されています。また赤ちゃんにとってサードハンド・スモークは大きな影響があります。赤ちゃんは身体が小さいため家具や床との距離が近く、喫煙環境である部屋内に蓄積されたタバコの有害物質を摂取しやすい状況にあります。これは、赤ちゃんがいないときに自家用車の中でタバコを吸った場合にも当てはまり、タバコを吸う人がいる環境下での赤ちゃんの三次喫煙は避けられないことを意味します。そのほか、赤ちゃんが受動喫煙しやすい環境にいると、乳幼児突然死症候群(SIDS)を引き起こしやすくなると言われています。SIDSとは、それまで健康上の問題もなく元気だった赤ちゃんが事故や窒息ではなく眠っている間に突然死亡してしまう病気で、詳しい原因はまだわかっていません。しかし両親が喫煙する家庭では、両親が喫煙しない家庭と比べおよそ4.7倍のSIDS発症リスクがあるため(※)、家庭内で受動喫煙がおこらない環境を整えておくべきだと言えるでしょう。そのほかの、禁煙の具体的なメリットそもそも喫煙は、ガンや脳卒中、心筋梗塞ほかさまざまな重大疾患のリスクを高める行為です。タバコを止めれば疾患のリスクを低下させられるうえ、個人差はありますが咳や痰で悩まされていた人も症状がおさまったり、味覚や嗅覚が改善され食事が美味しく感じられるようになったりします。喫煙後のタバコのニオイが減り、周囲へのマナーの質も向上するなどの効果もあります。また、1箱430円のタバコを1日1箱購入する場合、1ヶ月で12,900円がタバコ代として消費されます。1年間ではおよそ157,000円、10年間でおよそ1,570,000円にものぼります。禁煙すれば、それらのお金を家族のために使うこともでき、ひいてはパパ自身の健康リスクも下がることでしょう。パパが禁煙することは、ママや赤ちゃん、子どもたちの健康を守りながら、家族で長く暮らしていける方法の一つだと言えそうです。(※1) 東京都福祉保健局 健康増進法25条と厚生労働省健康局長通知
2016年04月04日妊娠中のおなかの張りは下腹部周辺の重さ、皮膚の突っ張りなどの症状で、妊娠期間中にほとんどのママが感じると言われています。原因や症状は、妊娠初期、中期、後期によって異なります。生理的に起きる子宮の収縮や、子宮が大きくなり、子宮を包む膜がふくらむことによるもの、靭帯が引っ張られることによるもの、子宮の増大と共に皮膚がつっぱることによるものなど、さまざまなものがあります。妊娠初期妊娠初期のお腹の張りは、子宮が大きくなり始め、筋肉が伸びることが原因だと言われています。張る間隔はそれほど多くはなく、たまにお腹全体や下腹部が痛むなど違和感を覚えることが多いようです。痛みそのものというより、お腹がパンパン、重さを感じる、便秘のような感覚などと言われます。特に大きな心配をする必要はありませんが、つらいときには安静を心がけましょう。妊娠中期中期では安定期に突入するため、お腹の張り具合が安定する傾向があります。例えばママの体調が良くなり、活動的になったことでお腹が張る場合もありますが、その場合は安静にしておきましょう。また、この時期にひどい痛みが起きたり、張りが長引いたりする場合は、他の病気や切迫早産の可能性もあります。健診医に問い合わせ、指示を仰ぎましょう。妊娠後期妊娠後期は間隔・痛みともに強く感じられるようになります。ママが自分で触っても、張っていない時と比べてはっきりと分かるくらいの固さになります。子宮が大きくなり、収縮して固くなるなどの変化が原因です。張りを感じるたびに安静を心がけましょう。張りがなかなか納まらなかったり、出血やひどい痛みを伴ったりする場合は、赤ちゃんやお腹の中でトラブルが起きている可能性もあります。早急に健診医に問い合わせ、指示を仰ぎましょう。心配のないお腹の張り張りを感じ、安静にして体を休めれば張りが治まる場合は、生理的に子宮が収縮したり、ママが活動し子宮が刺激を感じたりしたことが原因と考えられます。こまめに休憩をとるように意識し、体を休めるようにしましょう。医師にかかったほうがいいお腹の張りしばらく休んでも張りが治まらず、間隔が短くなっていったり、痛みが強くなったりする場合、切迫流産や切迫早産の恐れがあります。また、量が多い出血を伴うような場合も、流産や早産の可能性が高いと言われています。妊娠初期は流産や子宮外妊娠の可能性も考えられ、妊娠中期から後期にかけては、お産前に子宮の中で胎盤がはがれてしまう常位胎盤早期剥離や、または早産など、ママと赤ちゃんの体に何かしらのトラブルが起きている場合もあります。いつもと違うと感じたら自己判断せず、早急に健診医に問い合わせ、指示を仰ぎましょう。
2016年04月04日切迫早産は、早産になりかけている状態を指します。子宮の収縮が頻繁に起きることで子宮口が開きかけ、赤ちゃんの充分な成長を待たずに出産しかけていたり、子宮内で赤ちゃんを包んでいる羊膜が破れる破水が起きてしまったりなど、早い段階で出産につながる可能性がある状態です。早産は妊娠22週0日~36週6日の早産期に出産することを指しますが、切迫早産の場合、早産を引き起こす可能性がある状態であるため、治療によって食い止めることができます。切迫早産と診断された場合、入院または自宅にて安静状態となります。働いているママの場合も同様です。切迫流産とは切迫流産は、流産になりかけている状態を指します。流産は妊娠初期から妊娠22週までに妊娠が継続できなくなることを指しますが、切迫流産の場合、流産を引き起こす可能性がある状態であるため、実際には流産の可能性が低くても、症状が見られれば切迫流産と呼びます。切迫流産と診断された場合、入院または自宅にて安静状態となります。働いているママの場合も同様です。妊娠中期の切迫早産妊娠初期において切迫早産は起きやすく、多くの妊婦さんが経験すると言われています。下腹部の痛みやお腹の張りが見られますが、症状が現れた場合は、安静にして下腹部の痛みや張りが収まるのを待ちましょう。症状がたびたび起こる場合は、妊婦健診時に健診医に相談しましょう。切迫早産と診断された場合、子宮の下部にあって子宮の外側と内側を結ぶ子宮経管が短くなっていることがあります。赤ちゃんは、分娩時に子宮頚管(子宮の下部にある子宮の内側の口と外側の口(内子宮口と外子宮口)を結ぶ管)を通って産まれてきますが、これは産道とも呼ばれます。子宮頚管は、たびたびお腹が張る、つまり子宮が収縮する回数が多いと短くなる傾向があります。通常は臨月に入るころに徐々に短くなりますが、体質的に子宮頚管が短かったり、細菌感染による子宮頚管無力症にかかったりなどして長さが充分ではない場合、まだお産には早い時期にもかかわらず子宮頚管が短くなります。そのほか、多胎妊娠や妊娠中毒症、膣炎を起こしている場合や子宮筋腫などの合併症を起こしている場合にも、子宮頚管が短くなる傾向が高まります。一度短くなった子宮頚管は、元には戻りません。 子宮頚管が短くなるとやがて子宮口が開き、赤ちゃんの成長が充分でなくてもママの体が出産体制に入るため、治療を行います。 子宮頚管無力症の場合、子宮口を縛る手術お行いますが、妊娠中毒症や膣炎、子宮筋腫などの合併症の場合も、治療を行いながら子宮頚管が短くならないよう適切な処置を行います。切迫早産の進行度に応じて、服薬や点滴で子宮収縮抑制剤を使用し、子宮の収縮を抑えることもあります。妊娠初期の切迫流産妊娠初期において切迫流産は起きやすく、多くの妊婦さんが経験すると言われています。下腹部の痛みや出血、お腹の張りが見られますが、症状が現れた場合は、安静にして下腹部の痛みや張りが収まるのを待ちましょう。症状がたびたび起こる場合は、妊婦健診時に健診医に相談しましょう。切迫流産と診断された場合でも、健診医の指導を守ることで、その後の妊娠経過や赤ちゃんの発育も順調となります。切迫流産の進行度に応じて、服薬や点滴で子宮収縮抑制剤を使用したり、止血剤を投与したりして、症状の進行を抑えます。実際に流産となる原因は、主にお腹の赤ちゃんに原因があり、染色体異常や遺伝子病などが発生したため、自然に淘汰されるものであると考えられています。妊娠初期はママの体も赤ちゃんの状態も不安定であり、切迫流産ではない場合でも、不正出血が見られる場合があります。子宮内のトラブルを示すサインである可能性があるため、少量でも自己判断せず、健診医に相談しましょう。切迫流産、切迫早産の薬について切迫流産は病気ではなく、治療を行うものではないため、健診機関や分娩機関を受診しても経過観察になります。同様に切迫早産も病気ではありませんが、赤ちゃんの成長が充分ではないのに子宮口が開くなど出産準備が進むことのないよう、また、子宮頸管の長さに配慮しながら、適切な処置を行います。いずれも服薬や点滴で子宮収縮を抑える子宮収縮抑制剤を用い、子宮の収縮を抑える治療が行われることがあります。切迫流産も切迫早産も、臨月前の過度な子宮の収縮を抑え、安静状態にすることが一番大切な予防法となります。心身にストレスがかかりすぎないよう健やかな妊娠生活を心掛けましょう。
2016年04月04日妊娠糖尿病(糖代謝異常)とは妊娠糖尿病とは、妊娠中に血糖値が高くなったり、血糖値が高い状態が初めて発見されたりなどで、その妊婦さんが初めて糖代謝異常(糖尿病になっていないが、糖代謝が正常の範囲内ではない状態)になることです。明らかな糖尿病とは異なります。糖代謝異常とは、食べたものをエネルギーとして全身の細胞に取り込むインスリンというホルモンのはたらきが正常の範囲内ではなくなっている状態です。インスリンは、食事の後に上がる血糖値を下げるはたらきを持ちます。妊娠時には、血糖値を上げやすいはたらきを持つホルモン(インスリン拮抗ホルモン)などが胎盤で作られたり、胎盤からもインスリンを壊す酵素が作られたりするため、妊娠中期以降にインスリンが効きにくい状態になり、血糖値が上がりやすくなります。通常はすい臓からインスリンを多く分泌することで血糖値が上がらないように調節しますが、必要なインスリンが少ない体質の人や、必要量を分泌することができない人の場合に血糖値が上昇し、糖代謝異常になります。妊娠中に発見される糖代謝異常は、肥満体質であったり、高カロリーな食事を続けたり、強いストレスを感じやすかったりなどさまざまな要因で発症すると言われており、ママとお腹の赤ちゃんの健康にさまざまな合併症が生じます。35歳以上での妊娠である場合や、家族に糖尿病の人がいる場合も、妊娠糖尿病につながる糖代謝異常を起こしやすい傾向があります。また、妊娠前から糖尿病を患っていたり、妊娠時に明らかに糖尿病だと診断されたりした場合は糖尿病合併妊娠と呼ばれます。妊娠初期・中期の、妊娠糖尿病(糖代謝異常)の症状妊娠糖尿病につながる糖代謝異常は、初期では自覚症状はほとんどないと言われています。症状が進行すると、のどの渇き、頻尿、倦怠感や体のだるさなどが症状となって現れます。ですがこれらの症状は妊娠症状にもよく見受けられるため、妊娠糖尿病につながる糖代謝異常の自覚として区別されにくいと言われています。また妊娠糖尿病と診断されたり、もともと糖尿病で糖尿病合併妊娠である場合、糖代謝異常が続くことで母子にさまざまな症状が起きたり、合併症が発生しやすくなったりします。妊娠糖尿病や、糖尿病合併妊娠などの糖代謝異常をもつママのリスク巨大児お腹の中で4000g以上育つことを指します。高血糖状態のママから糖を過剰摂取した赤ちゃんはインスリンを多く分泌しており、巨大児になりやすいとされています。巨大児の場合は難産となり、多くは帝王切開となるほか、お産時に赤ちゃんの肩甲骨が引っ掛かり分娩ができなくなる肩甲難産となる可能性があります。肩甲難産では仮死状態出産や骨折、脳や体の神経麻痺などのトラブルを引き起こしたりする恐れがあります。妊娠高血圧症候群高血圧状態が続く疾患です。重症化すると脳出血や肝機能障害などを引き起こします。羊水過多症羊水が増えすぎる病気です。流産や早産、逆子、妊娠中や分娩中に胎盤がはがれる常位胎盤早期剥離などを引き起こします。子宮内発育遅延(胎児発育遅延)赤ちゃんの成長が止まったり遅れたりして、十分に成長できていない症状を指します。新生児低血糖症産前に、高血糖状態のママから糖を過剰摂取した赤ちゃんはインスリンを多く分泌していますが、産後は母体からの糖の供給がなくなるため、低血糖になります。授乳やミルク、糖水などで速やかに血糖値を上げたり治療を行ったりすれば健康に問題はないと言われますが、早期に適切な対処がなされない場合、神経学的後遺症を残す可能性があります。低カルシウム血症血中のカルシウム濃度が低い症状を指します。命にはかかわりませんが、手足のしびれや筋肉のけいれんなどがある場合は治療が必要です。肝臓の機能が低下している場合にも起きる場合があります。多血症血液中の赤血球が異常増加する病気です。血液中の赤血球が多過ぎる状態のことです。血液が濃くなり、毛細血管の血流が悪化してしまうことがあります。その結果、皮膚のかゆみ、目の結膜の充血などのほか、血中に血栓ができやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞を起こす可能性があります。先天奇形中枢神経系、骨格系、心血管系、腎尿路系、消化器系、耳や口など、さまざまな器官で奇形が発生します。もともと糖尿病にかかっている場合は、妊娠初期から高血糖状態が続いたり、血糖コントロールが悪い状態が続いたりする傾向があり、先天奇形が起こりやすくなると言われています。診断の仕方と、診断後の生活について妊娠糖尿病につながる糖代謝異常は、妊娠の早い段階で血糖を計測し、もし血糖値が高いことが分かれば血糖検査(ブドウ糖負荷試験)を行い、結果を見て診断されます。妊娠初期で異常が見られない場合も、妊娠中期にはよりインスリンが効きにくくなるため血糖が下がりにくく、再試験を受けて診断を受ける必要があります。糖代謝異常がみとめられて妊娠糖尿病と診断された場合、主に食事療法で血糖コントロールを行います。健やかな妊娠を維持するのに必要なエネルギーを摂取し、高血糖を起こさない食べ方をするよう管理していきます。血糖値は、食前100mg/dl未満、食後2時間120mg/dl未満を目標とし、エネルギー制限食のほか、一日の食事を4回~6回などに分けて摂る方法などを行います。運動療法も指導されますが、ウォーキングや食後のストレッチや体操を、体調をみながら無理のない範囲で行います。インスリンのはたらきを活発にし、食後高血糖を抑えることができます。場合によっては、赤ちゃんの健康に影響を与えない種類のインスリン注射や、薬による治療が用いられることもあります。もともと糖尿病であったり、糖代謝異常がみとめられて明らかな糖尿病と診断され、糖尿病合併妊娠だと分かったりした場合は、かかりつけ医による治療や血糖コントロールを併用しながら妊娠生活を送ることになります。赤ちゃんの健康に影響を与えない種類のインスリン注射や、薬による治療が用いられることもあります。普段から注意することとは妊娠糖尿病につながる糖代謝異常を予防するには、バランスの良い食生活を送り、食べ過ぎや偏食などを避けることが重要です。妊娠糖尿病と診断されたら、産後すぐでなくても、将来的に糖尿病を発症する可能性が高まります。産後6~12週間後に再び血糖検査(ブドウ糖負荷試験)を受け、妊娠糖尿病が改善しているかの検査が行われます。妊娠中の生活の送り方はもちろん、産後の体質改善も踏まえ、健診医やかかりつけ医の指導のもと、気を付けて付き合っていきましょう。明らかな糖尿病であったり、糖尿病合併妊娠である場合は、あらかじめしっかりと血糖コントロールを行い、糖尿病が引き起こすさまざまな合併症を避ける計画妊娠を行います。ママと赤ちゃんの健康のため、しっかりと管理していきましょう。
2016年04月04日妊娠中期になると、つわりの症状が治まり、今まで食べられなかった人も、食欲が戻ってくることが多くなります。この時期からは、摂取カロリーと塩分量に気をつけるようにしましょう。体重の増やしすぎ、塩分の取りすぎは、妊娠高血圧症候群の原因となります。この時期になっても、つわりのような胃のもたれやムカつきといった症状がある妊婦さんもいます。これは、妊娠を維持するために分泌が増加するプロゲステロンと、大きくなった子宮で胃が上に押し上げられるために起きるもの。消化の良いものを少量ずつ食べるようにしましょう。みんなどうだった? 妊娠中期の「食欲」の体験談ビタミン補給のためと、食欲がないときなどにキウイを食べていました。(33歳)食欲がありすぎる妊婦で体重管理がとても大変だったので、野菜類中心のメニューにしてコントロールしていました。(31歳)妊娠初期の時に悪阻が酷く、食べることも水を飲むこともできないほどで、点滴を受けに婦人科へ通っていたが、悪阻がなくなった途端、食欲が倍増で体重が一気に増加してしまいました。すると、医師から「悪阻の時にもっと痩せてた方が良かったのにな」と言われ、びっくりしました。(34歳)妊娠中はお腹がすいているのに、食べ物を目の前にすると食欲がなくなってしまうことが多かったです。(27歳)つわりのあと食欲が増して、体重が急に増えたけど何も言われなかった。他のドクターは結構厳しく指導していると聞いていて、怒られると思っていたのに大丈夫だった。(36歳)妊娠中は葉酸も入っているマルチビタミンを飲んでいました。夏場の暑い時期もあったので、食欲も落ちていた為、栄養を考えマルチビタミンにしました。(27歳)産前の食欲はなかなか抑えられないですが、甘いものなどはなんとか我慢した方がよいと思います。産後、後悔します。(31歳) 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日「妊娠したかな?」と思って、まず思い浮かんだのは家族の喜ぶ顔? それとも仕事のこと? 将来、出会う赤ちゃん? これからガラリと生活が変わる予感に、ドキドキしている人もいるかもしれない。そう、妊娠・出産は、女性の転機です!3人の男児を育てるマネーライターの楢戸ひかるが、今後10ヶ月に渡って、月齢ごとに「お金のこと、何を考えればいい?」ということをナビゲーションさせていただきます。 産婦人科に行く前に知っておきたいこと産婦人科で検査をしてもらう前に知っておきたいことは、「妊娠は、病気ではない」ということ。病気ではないので、経過が順調であれば健康保険は使えない。初回の健診時には、健康保険が使えないので、1万円くらいはかかるとみておいたほうが安全だ。検診費は国や自治体の助成が充実「え! 健康保険が使えない?」とビックリしないで! 1回あたり3,000円~5,000円、検査が多いときでは1万円を超える検診費の負担を減らすために、現在はすべての市区町村で14回以上の健診費が助成されている。ただし、助成額は自治体によって違うし、検診費も受診する病院や妊娠の経過によって異なるので、「すべての健診が無料になる」と思うのは危険! まずは、住んでいる自治体の妊婦健診についての最新情報をチェックしてみよう。「妊娠届け」を提出で妊婦健診の受診票がもらえる「どんなかたちで助成を受けられるか?」についても、自治体によって違ってくる。助成のチケット(妊婦健康診断の受診票)に対象となる検査項目が明記されていることが一般的だが、無料券を配布される自治体もある。助成を受ける方法は、妊娠届を出す窓口で説明してもらえるので、遠慮なく聞いてみよう。ここでのポイントは、「受診票もらう前に受けた健診は、さかのぼって助成されない」ということ。それゆえ、できるだけ早く妊娠届を提出するようにしよう。どこで出産するかも考えておくこの時期、もうひとつ考えてみて欲しいのは、「どこで出産するか?」ということ。ちょっと気が早いと思うかもしれないが、「実家に帰るのか、自宅の近辺で生むのか?」はたまた、「総合病院にするのか? 個人病院、助産院にするのか?」といったことは、妊娠初期に決めておくと安心! なぜなら、人気が高い産院は、予約がいっぱいで受付を早々に締め切ってしまうこともあるからだ。(監修:ファイナンシャルプランナー 畠中雅子/文:楢戸ひかる)
2016年04月04日妊娠2ヶ月は、つわりが始まる人もいる時期。「この先、どうなっちゃうのかな?」という不安も多いだろう。お金のことをじっくりと考えるのは厳しい時期かもしれない。今月は、「妊娠・出産にかかる費用の相場」にザッと目を通してみよう。 入院・分娩にかかる費用は、およそ50万円厚生労働省の統計(平成25年度)によると、出産にかかる費用の全国平均は、約49万円。もっとも東京都の平均は約59万円、鳥取の平均は約40万円など、住んでいる地域によって金額に開きがあるし、総合病院か、個人病院、産院で生むのかによっても金額は違ってくる。参考までに住んでいる地域の平均データを知りたい方は下記をチェック。・ 統計情報 出産費用|国民健康保険中央会 かかるお金のおもな内訳は分娩費と入院費のほかに、差額ベッド料、検査や処置料、投薬料、新生児管理料、おむつやミルクの費用、文書料などだ。入院・分娩費をフォローしてくれる「出産育児一時金」入院・分娩費に、およそ50万円かかる! そう聞いて焦る人もいるかもしれない。けれども、加入している健康保険から出産育児一時金として基本額42万円が給付される。さらに、住んでいる自治体や加入している健康保険(健康保険組合の場合)によっては、基本額の42万円に加えて「+α」の給付がある場合もあるので、自分がもらえる出産育児一時金の金額は、事前にチェックしておこう。病院によっては、平均額を大きく上回る分娩・入院費が必要なところもある。自分の希望と予算、出産育児一時金の金額を照らし合わせて、出産する産院を選ぶことが大切だ。 出産育児一時金の直接支払い制度が使えるかもチェック!最近では、事前に手続きをしておくことで、出産育児一時金を医療機関が直接受け取る制度(出産育児一時金の直接支払制度)が基本のため、多額な分娩・入院費を一時的に立て替える必要もなくなっている。出産したい産院に、「出産育児一時金の直接支払制度が利用できるか?」を、念のため確認しておいたほうがよいだろう。マタニティ用品は買うべき?出産準備用品としてまず思い浮かぶのが、マタニティ用の下着やマタニティウェアなのでは? マタニティウェアは、チュニックを着回したり、ウエストがゴムのスカートやボトムスを利用したりするなど、「産後も使えそうなものを選ぶ」という視点が大切。ただし、マタニティ用の下着については妊娠期限定で必ず必要になるアイテムもあるため、過度な節約は、安全・衛生・健康管理を考慮した上で考えたいもの。【赤すぐネットで実際の相場を見てみる】・ マタニティ下着 ・ マタニティブラジャー ・ マタニティワンピース ・ 妊婦帯 ベビー用品の買い物は、ポイントを絞って節約をベビー用品として、最初に思い浮かぶのは、かわいいベビー服! ここはお金のページなので、本来は「お祝いでもらえるものもある」「お下がりを上手に利用して!」といったことを書くべきなのかもしれない。ただ、かわいいベビー服を着せられるのは、ほんの一時期。「ベビー服を着せるのは、ママの大きな楽しみ」だと思うので、無理に節約しなくても良いのではと、個人的には思うところ。新生児期の肌着も量が必要なので、意外とお値段がかさむが、できるだけ新品を用意しておこう。それよりも、「ベビー用品で、値が張る買い物は何なのか?」を知り、節約ポイントの的を絞るほうが効果的。たとえば値が張るベビー用品の筆頭は、ベビーカー、チャイルドシートだが、こちらを「お下がり手配」ができると、節約効果は大! また、ベビーの寝具関係も「大作のお買い物」なので、おじいちゃん、おばあちゃんからの「お祝い品候補」にしてみては?【赤すぐネットで実際の相場を見てみる】・ ベビーカー ・ チャイルドシート ・ ベビー用肌着 ・ ベビー用寝具 (監修:ファイナンシャルプランナー 畠中雅子/文:楢戸ひかる)
2016年04月04日妊娠3ヶ月になると、母子手帳を受け取った方も多いのでは? 「妊婦であること」がだいぶ腑に落ちてきた今月は、「妊娠・出産でもらえるお金には何があるか?」を見てみよう。妊娠・出産をサポートしてくれる公的制度はたくさんある。制度を上手に使って、「もらえるお金」や「取り戻せるお金」の漏れがないようにしよう! (1)専業主婦ママも働くママ(働いていたママも)もらえる、妊娠・出産関連のお金(2)働くママがもらえる、妊娠・出産関連のお金(3)働いていたママがもらえるお金(4)特定の場合にもらえるお金【妊娠・出産関連のお金の詳しい内容を知りたい人は、こちらもどうぞ】・ どんな人がいくらもらえる? 出産手当金の概要を知りたい! ・ 契約社員、派遣社員でももらえる? 出産手当金Q&A ・ 分娩時のお金は、出産育児一時金でフォロー ・ 妊娠中のトラブルについてのお金 ・ 育休時期のサポートは、育児休業給付金で (監修:ファイナンシャルプランナー 畠中雅子/文:楢戸ひかる)
2016年04月04日妊娠5ヶ月はお腹もふっくらと目立ってくる時期。赤ちゃんが生まれて、「パパ」と「ママ」になる未来が、そろそろ現実味を帯びてくるのでは? 赤ちゃんが生まれるからこそ、「パパや私に、もしものことがあったら…」と、心配になることもあるだろう。そんな心配に備えるための保険が、生命保険。そして、体が資本とも言えるパパやママの強い味方が、医療保険だ。今月は、生命保険と医療保険の基本を押さえておこう。 赤ちゃん誕生で見直したいのは、「死亡保険」と「医療保険」「死亡保険」と「医療保険」。名前は聞いたことがあるかもしれないが、実際に何のための保険かをきちんと把握している人は、意外と少ないかもしれない。死亡保険とは、保険に加入した人が契約期間内に亡くなったときに、保険金が出る保険。多くの場合、一家の大黒柱のパパにかける。医療保険は、病気やケガなどで入院や手術をするときの備えのための保険。医療費の自己負担分、差額ベッド代をはじめ、家族がお見舞いに行くときの交通費、入院中に必要なものを買い揃えるためのお金など、入院や手術をすると思わぬ出費がかさむことに。そういった事態に備えて入っておく保険だ。死亡保険の目安は3,000万円死亡保険の必要保障額(死亡した時に出るお金)の目安は、4人家族で3,000万円と言われている。けれども、これはあくまで目安。共働きなのか? 持ち家なのか? 自営業なのかサラリーマン家庭なのか? で、この必要保障額の数字は相当違ってくる。「わが家の実態」に即した金額の目安を知りたいのであれば、保険会社のホームぺージなどで試算してみると良い。2~3分あれば、簡単な目安数字が計算できる。医療保険の目安は、入院日額5,000円~1万円医療保険の入院日額(入院日1日に対して支払われる保険金)の目安は、5,000円~1万円と言われている。けれども、私自身が妊娠トラブル(乳腺炎、切迫早産・流産)を何度か経験した実感としては、「入院日額は1万円あると安心」という感じだった。もちろん入院日額が5,000円なのと、入院日額が1万円なのでは保険料が異なってくる。保険料と入院日額のバランスを見ながら、判断してほしい。【生命保険の詳しい内容を知りたい人は、こちらもどうぞ】<保険選び“以前”の常識特集>・ 保険料は生活を守るコスト ・ 保険、「わかる」ためのポイントはコレ ・ ライフスタイルで死亡保障を選ぶ ・ 保険はカフェテリア形式で考える (監修:ファイナンシャルプランナー 畠中雅子/文:楢戸ひかる)
2016年04月04日感染症は、ウイルスや細菌などの病原体が、体内に入ることで発症する病気の総称です。妊娠中は、特に免疫機能が低下する傾向にあり、感染しやすいと言われています。妊娠初期においては、つわりによる体力低下も原因の一つです。妊娠中期以降は、子宮が大きくなるにしたがい、肺活量や心肺機能の低下が見られるため、感染症にかかりやすくなっています。感染症が引き起こす母子感染とはママが何らかのウイルスや細菌などに感染して、それが赤ちゃんに感染することを母子感染と言います。特に妊娠中の母子感染は流産や早産などを引き起こす可能性があり、赤ちゃんが直に影響をうけることもあるため、早期の治療と予防が欠かせません。胎内感染赤ちゃんがお腹の中にいるときに、へその緒や血流を介してウイルスや細菌に感染することを指します。産道感染お産時、赤ちゃんがお母さんの産道を通るときにウイルスや細菌に感染することを指します。母乳感染産後、母乳育児中に発生します。ウイルスや細菌に感染したママの母乳を介し、赤ちゃんがウイルスに感染します。感染症の種類赤ちゃんへの感染予防を兼ね、ママ自身がウイルスに感染しないよう注意が必要です。ウイルスによる感染症は、人の血液や体液などを介し、既存のウイルスに感染することによって発症します。インフルエンザウイルス気道感染症であるインフルエンザを引き起こすウイルスです。症状は一般のかぜと似ていますが、重くなりやすい疾患ととらえられています。また国内で使用されているインフルエンザワクチンは生ワクチンではないため、重い副作用を引き起こしにくく、妊娠中のすべての時期において、ママの体と赤ちゃんの発育に関して影響がないと言われています。万が一インフルエンザにかかってしまっても、タミフルやリレンザなどの薬は赤ちゃんの健康リスクも高くないため、処方されます。B型肝炎ウイルスB型肝炎ウイルスが主に血液・体液を介して感染しておきる肝臓の病気です。赤ちゃんに感染すると持続感染状態になるリスクがかなり高くなり、症状が出なくとも、将来的に肝炎や肝硬変、肝がんなど何らかの異常や病気を発症させる可能性があるウイルスです。妊娠健診では、妊娠初期の8~12週前後に血液検査で検査を行います。C型肝炎ウイルスC型肝炎ウイルスが主に血液を介して感染して起きる肝臓の病気です。赤ちゃんに感染すると、将来、肺炎や肝硬変、肝がんなど何らかの異常や病気を発症させる可能性があるウイルスです。妊娠健診では、妊娠初期の8~12週目に血液検査で検査を行います。HTLV-1(ヒト細胞白血病ウイルス)HTLV-1は、感染してもほとんどの場合で症状も現れないため、赤ちゃんに感染しても、同じくほとんどの場合に無症状だと言われています。しかし将来的に感染者全体のおよそ2.5~5%にATLと言う白血病の一種が発症することがあります。また、ごくまれにHAMという神経疾患などが発症することがあります。特にHTLV-1は母乳感染によって起きやすいことが分かっています。検査は妊娠30週ごろまでに、妊娠健診で抗体検査を行います。HIV(エイズウイルス/ヒト免疫不全ウイルス)進行状況によって数年~10年程度かけて免疫力が弱まり、健康な人であれば何ともない菌やウイルスによりさまざまな病気や疾患を引き起こすウイルスです。それら病気が、エイズ指標疾患に該当する場合“エイズを発症した”と診断されます。HIV検査は妊娠後の妊婦健診で受けることができますが、万が一ママがHIVに感染している場合、医師の治療を受けることにより、母子感染を防ぐ対策をとることも可能です。パルボB19ウイルスりんご病と呼ばれる伝染性紅班の原因となるウイルスで、妊婦さんが感染すると、およそ30%が赤ちゃんにも感染します。まれに流産や胎児水腫などを引き起こすことがあります。性器ヘルペス単純ヘルペスウイルスが原因とされる、性感染症の一つです。産道を通じて赤ちゃんに感染すると、重度の肺炎や脳炎を起こすことがあります。サイトメガロウイルス性器ヘルペスと同様、ヘルペスウイルス科のウイルスです。妊娠初期に初感染すると、流産を引き起こしたり、赤ちゃんに肝障がいや難聴などが発生する可能性があります。風疹ウイルス発熱や発疹、リンパ節の腫れなどを引き起こすウイルスです。妊娠20週頃までにママが感染すると赤ちゃんに母子感染し、聴力障害や視力障害、先天性心疾患などを引き起こす先天的風疹症候群になる可能性があると言われています。水痘(水ぼうそう)水痘は、水痘帯状疱疹ウイルスに感染することによって生じる感染症です。赤い発疹が出ることが特徴で、水疱や膿疱になった後、かさぶたになって治ります。妊娠中に発感染があると、まれに赤ちゃんに眼の異常や皮膚の萎縮が生じることがあります。梅毒梅毒トレポネーマという病原菌が原因とされる感染症です。感染部位にしこりができたり、赤い発疹が起きたりします。赤ちゃんに感染すると、神経や骨などに異常をきたす先天梅毒になることがあります。性器クラミジアクラミジア・トラコマチスという菌が原因の性感染症です。赤ちゃんに感染すると、結膜炎や肺炎を起こすことがあります。B群溶血性レンサ球菌(GBS)膣内や肛門付近にいる細菌です。母体には影響はありませんが、赤ちゃんに感染すると、肺炎や髄膜炎、敗血症などの感染症を起こすことがあります。リステリア菌食品を介して感染する食中毒菌で、妊娠中は特に感染しやすくなります。赤ちゃんに影響が出ると、敗血症と同様の症状が現れる新生児リステリア症が発症することがあります。感染症を防ぐには感染症は、人との接触、空気感染のほか、食べ物や飲み物、ペットなどの動物の体などを介する感染などで発症します。日頃から感染症を予防することを心掛けておきましょうこまめな手洗い、うがいを行う帰宅した後や、調理をする前後、食べる前、トイレの後など、手洗い・うがいを行うことで接触感染や飛沫感染を防ぎます。アルコールを含む消毒液で手を消毒するのも有効です。マスクをするインフルエンザなどにかかった感染者の咳やくしゃみなどの飛沫感染を防ぎます。外出時にはマスクを着けましょう。キッチン周りの消毒と、食品の加熱処理調理用具や調理台はいつも清潔に整え、食品はしっかりと加熱して調理して食品感染を防ぎましょう。加熱すべき食材は、中心部までしっかりと火を通すことも大切です。予防接種を受けるインフルエンザや風疹など、予防接種を受けることで感染を防ぎます。妊娠前に受けるものと、妊娠中に受けてもよいものがあるため、健診医に相談しましょう。免疫力を高める免疫力の低下は感染の確率を高めます。十分な睡眠をとり、できるだけバランスの良い食事を1日3食摂って免疫力を高めましょう。ただしつわりがある時期は食べられるものを食べられる量だけで構いません。診断の仕方と、診断後の生活について妊娠期間中は、感染症にかかっていないかを調べるために妊婦健診で検査を受けます。もし検査で感染症が見つかった場合は、赤ちゃんへの感染を防ぐためにも、医師による保健指導が行われます。治療は、感染症の種類や妊娠週数によっても異なります。妊娠中に治療しお産に備える場合や、特に母体に影響がない場合は、妊娠中は治療しないものなどもあります。何らかの感染症が見つかったら、家族や健診医や分娩医などとよく相談して、早めに対処法を考えましょう。症状の現れ方によっては、緊急に処置が必要な場合もあります。分娩施設は24時間365日開いているので、自己判断せずに相談をするように心がけましょう。参照サイト 東京都多摩小平保健所「感染症とは」 厚生労働省「参考とした文献等の概要 4 妊娠中のおくすりに関する基本的な考え方 国立成育医療センター」(平成21年) 厚生労働省「母子感染を知っていますか?」 厚生労働省「母子感染を知っていますか? HTLV-1抗体検査を受けましょう」 国立感染症研究所「風疹とは」 厚生労働省「水痘 Q1水痘とはどんな病気ですか?」 厚生労働省「梅毒に関するQ&A」 国立感染症研究所 感染症情報センター 肝炎情報センター「B型肝炎について」 首相官邸「感染症対策特集~様々な感染症から身を守りましょう~」 東京都感染症情報センター「咳エチケット」
2016年04月04日頻尿は、一般的に起床時~就寝までの排尿回数が8回以上である場合を指す症状です。一つの目安であり、その日の水分摂取量や活動量などでも個人差があります。あわせて残尿感を伴います。妊娠中期の頻尿はいつからいつまでになるの?妊娠期間中は、お腹の赤ちゃんに送るために通常より多くの血液を必要とします。妊娠初期は、心臓で作られた血液や体液をろ過する役割を担う腎臓のはたらきが活発化するため、頻尿につながると言われています。妊娠中期ではママの体内で作られる血液量が最大となり、血液が腎臓でろ過される際、原尿と呼ばれる尿の元になるものがあるため、頻尿が起こりやすくなります。お腹の赤ちゃんが大きくなり子宮が膀胱を圧迫することでも頻尿症状が現れるため、妊娠後期からお産直前まで頻尿になる場合があります。妊娠中期に頻尿が現れる時期とは妊娠中のすべての期間を通して、頻尿症状を感じるママが多いと言われています。いずれもお腹の赤ちゃんの成長に伴う理由が原因とされ、産後には解消されるケースがほとんどです。妊娠中期では、妊娠16~24週ごろに頻尿症状が現れやすい傾向があります。こんな頻尿症状の場合は、感染症に注意妊娠中期の頻尿は、大きくなった子宮が膀胱を圧迫することで尿が溜まっていなくても尿意を感じることと、尿が溜まる量が少なくなることで起こります。妊娠期間中の頻尿は、主に妊娠による生理現象のため治療の必要はありません。まれに排尿を我慢することで感染症を引き起こしたり、尿路の感染や炎症が原因となり頻尿症状が現れたりする可能性があります。尿路感染による感染症は、直接赤ちゃんへの影響はなく、早期治療すれば妊娠に影響がない場合がほとんどです。しかし、重篤化すると炎症によって子宮が収縮し、早産や流産になりかねません。感染による症状を感じる場合は、早めに健診医または分娩医に相談しましょう。膀胱炎(ぼうこうえん)頻尿に加え、排尿時にピリッとした痛みがある、残尿感がある、尿の色が赤いなどといった場合は膀胱炎の疑いがあります。普段は排尿によって尿道に存在する細菌も洗い流されますが、妊娠中は抵抗力が低下しているため、感染しやすくなっていることが原因です。腎盂炎(じんうえん)膀胱炎が悪化すると、膀胱から尿管・腎臓へと細菌が上行し、腎盂炎を発症します。酷い残尿感、出血、悪寒や震え、腰痛などの症状に伴い38~40度の高熱が出ます。多くの場合は入院しての治療が必要です。妊娠中期の頻尿対策と感染症予防妊娠中のすべての期間において、排尿を我慢しないことが一番の予防になります。尿意を感じたら、できる限りすぐにトイレに行きましょう。排尿して細菌を洗い流す女性の体は、尿道と膣、肛門が近くにあることから細菌が入りやすい構造をしています。尿路に存在する細菌は、排尿で洗い流しましょう。こまめに水分補給を行い、尿の回数を増やすことも効果的です。外陰部を清潔に保つおりものシートなどを使用している場合はこまめに交換したり、排便時は膣周辺に触れないようお尻を前から後ろに拭くなど、患部を清潔を保つように心がけましょう。性行為によって膀胱炎になるケースもあるため、その場合は自分だけではなく、行為前にパパの体も清潔に保つように話し合いましょう。体を温める冷えなどの理由で膀胱内の粘膜が32℃以下になると、細菌が繁殖・感染しやすい環境になります。夏でも温かい飲み物を飲む、お風呂にゆっくり浸かるなど、日頃の生活から体を温める工夫をしましょう。妊娠中期の頻尿では、こんなことにも注意妊娠期間中の頻尿症状には、尿を出したにもかかわらず、まだ残っているかのような感覚が伴う残尿感が発生する場合があります。実際に尿が残っていることは少ないと言われていますが、不快感が伴います。ただし頻尿に限らず、排尿時に痛みがあったり、残尿感があったりする場合は感染症を引き起こしている可能性があるため、健診医に相談しましょう。また病気ではありませんが、妊娠中期から後期にかけては尿漏れにも注意しましょう。せきやくしゃみなどの際、お腹の圧力で尿が漏れることがあります。これも、妊娠中、子宮が膀胱や尿道を圧迫し続けることが原因です。尿漏れの量に応じて、尿漏れパッドや生理用ナプキンを使用しましょう。清潔を保つためこまめに付け替えましょう。妊娠中期の頻尿予防と対策妊娠中期の頻尿を予防するには、膀胱を支える骨盤底筋群と呼ばれる筋肉を鍛える方法があります。排尿時に尿を止めたり、おしりの穴を絞めたりすると骨盤底筋群の存在が分かりやすいと言われています。意識的に絞めたり緩めたりする運動を行うことで、強化することができます。ただし膣や肛門を締めるときは、お腹に力を入れないように注意しましょう。
2016年04月04日妊娠超初期症状って何が起きるの?女性の体は、毎月の生理など、1ヶ月の間でも様々な体調の変化が起こります。しかし、妊娠超初期症状は自覚はなく、妊娠2ヶ月、3ヶ月と年月を重ね、妊娠超初期をすぎると、お腹の中で赤ちゃんを育てる環境を作り、赤ちゃんを成長させていくために、ママの体内は劇的に変化していきます。妊娠が確認できるのは、妊娠検査薬が使える生理予定日から1週間後以降が目安です。それ以前に感じる体の変化や兆候は、妊娠超初期を示す症状です。受精卵が着床すると、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンの分泌がはじまり、プロゲステロン(黄体ホルモン)やエストロゲン(卵胞ホルモン)という女性ホルモンの分泌が急激に増加します。この体内のホルモン分泌の変化によって、妊娠超初期でも妊娠の兆候に気づくことがあります。ただし、あくまでも個人差があり、その症状の多くは生理前や風邪の初期症状に似ているため、実際にはなかなか気づきにくいものとされています。妊娠超初期症状がないっておかしいこと? 妊娠を示す超初期の症状については、自覚として感じられないことが多くあります。ママ自身が妊娠の可能性に気づきにくい時期であることや、風邪や生理痛などの症状に似ており見逃しやすいことなどが原因です。また、妊娠初期に多くのママに現れるつわりでも、およそ5人に1人は症状を感じずに妊娠中期に入ることもあり、妊娠超初期症状がなくても、つわりなどの症状の現れ方に個人差があっても、お腹の赤ちゃんの発育に問題があるわけではありません。とは言え、妊娠した全てのママに必ず起きる妊娠兆候は月経(生理)の停止です。これがなかった場合は、そもそも妊娠していない可能性があります。妊娠超初期の各症状について妊娠超初期の症状には個人差がありますが、多くは次のような症状がみられます。・微熱っぽい女性ホルモンであるプロゲステロン(黄体ホルモン)が、妊娠を継続させるために体温を上昇させます。基礎体温が高いままの状態が3週間ほど続いた場合、妊娠の可能性が高いと考えられます。・体のだるさ、倦怠感プロゲステロンの分泌によって普段よりも体温が高いため、体が熱っぽかったり、だるさを感じることがあります。・ひどい眠気体内のホルモンバランスの変化によって心体が疲れやすくなり、強い眠気を感じることがあります。・乳房の張りや痛みプロゲステロンの影響で、乳房に張りを感じたり、乳首が敏感になり痛みを感じたりすることがあります。・生理とは違う少量の出血受精卵が子宮に着床するとき、母体側の子宮内膜に接触し子宮内膜側を溶かして深く侵入していくことで、月経とは違った少量の出血があることがあります。・下腹部のチクチクした痛み・足の付根・恥骨あたりの痛み赤ちゃんが成長しやすいように、子宮はどんどん大きくなっていきます。そのため子宮への血流が増し、その違和感が下腹部痛として現れることがあります。また、産道を広げる準備として骨盤周辺のじん帯が緩み、足の付け根や恥骨が圧迫されて痛みを感じるケースもあります。その他、おりものの増加、肌荒れ、腰痛、ニオイに敏感になる、便秘や下痢、頭痛、情緒不安定、頻尿、喉の渇きなどの症状も見られることがあります。これらは、いずれも女性ホルモンであるプロゲステロン(黄体ホルモン)やエストロゲン(卵胞ホルモン)が、妊娠を継続するために急激に増加しているために起こるとされています。生理前との違いと、見分け方妊娠初期症状の多くを引き起こしているプロゲステロン(黄体ホルモン)は、通常の生理周期中においても、排卵以降の黄体期から月経期にかけて約2週間の間に増加します。そのため、生理前の症状と、妊娠超初期症状はとても似ていて見分けにくいとされています。いつもよりもそれらの症状が重く感じられる場合や、症状が3週間以上続いている場合は妊娠超初期症状と考えられます。気になる症状が長く続く場合は、産婦人科を受診すると安心でしょう。 妊娠検査薬と、結果の見分け方妊娠の可能性を感じたら、自分で確認する方法として妊娠検査薬があります。妊娠検査薬は、妊娠すると分泌されるhCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)というホルモンが尿内にどのくらい含まれているかで判定できるキットで、一般の薬局やドラッグストアで購入することが可能です。妊娠検査薬は種類の違いにより検査できる時期が異なります。・一般的な妊娠検査薬一般の薬局やドラッグストアで手に入る妊娠検査薬で、日本国内で主に販売されているものです。す。尿に含まれるhCGの濃度が50mIU/mL以上になると陽性反応が出る仕組みで、生理予定日の一週間後から検査することができます。正しく使用すれば99%以上という高い精度を保っていますが、生理予定日を間違えていたり、正しい手順で検査しなかった場合、また尿がひどくにごっていたり異物や血液が混じっている場合は、正確に判定できないこともあります。・早期妊娠検査薬海外から輸入されたり、インターネットで購入したりできることが多いもので、一般的な妊娠検査薬よりも早い時期に使うことができます。hCGの検出基準値は25mIU/mLの物が多く、生理予定日の当日から検査可能です。通常の検査薬同様、生理予定日を間違えていたり、正しい手順で検査しなかった場合、また尿がひどくにごっていたり異物や血液が混じっている場合は、正確に判定できないこともあります。いずれの妊娠検査薬も、紙コップに尿をとって検査薬を浸すか、数秒間直接尿をかけて検査します。その後、水平な場所に検査薬を置き、1~3分待ちます。詳しい使い方はメーカーや商品によって異なるので、付属の説明書を参照しましょう。陽性のラインが出たら「妊娠」、陰性反応が出た場合は「この時点では妊娠していない」という意味です。早すぎる段階での使用では、妊娠していても陽性反応が出ないことがあるので注意しましょう。また陽性反応が出ても、受精卵が着床したばかりで不安定な時期であることに変わりはありません。着床が継続できずに流産する可能性や、子宮外妊娠(異所性妊娠)など異常妊娠の可能性もあります。陽性反応が出た場合は早めに産婦人科を受診しましょう。
2016年04月04日妊娠期間中はすべての期において胸の張りを感じることがありますが、妊娠中期では、妊娠を継続しやすくしながら、赤ちゃんが成長しやすいようママの体内を調整するはたらきを持つ卵胞ホルモン(プロゲステロン)が関係します。プロゲステロンの分泌が盛んになると乳房の乳腺組織が増え、血管が膨張するため、内側から圧迫された乳房に張りや痛みを感じるようになると言われています。これは、乳腺や乳管の組織を発達させ、赤ちゃんが生まれた後すぐに授乳できるようにするための変化だと言えます。プロゲステロンは妊娠8~9ヶ月ごろに分泌量のピークを迎えるため、妊娠中期から後期にかけ、胸の張り症状が現れる傾向があります。・胸全体が張った感じがする・胸にチリチリ、ムズムズといった感覚がある・乳首の周りに違和感を感じる・乳首が衣服などに触れると痛みを感じる・乳首や乳房にかゆみを感じる妊娠中期の胸の張りが現れる時期とは妊娠中期の胸の張りは、胎盤が完成する妊娠16週~27週頃にかけて起き、妊娠後期の35週目頃にピークを迎えます。それ以前の妊娠初期では、子宮内膜を厚くして受精卵を着床しやすくするなど妊娠を継続させる環境を整えるためにプロゲステロンがはたらきます。そのため胸の張りなどが症状として現れることがあります。妊娠中期の胸の張りの症状内側から押し上げられるかのような胸の張りのほか、チクチクした痛みやかゆみ、むず痒さ、乳首の周りの違和感などが現れることがあります。この時期はプロゲステロンのはたらきで乳房の乳腺組織が発達するため、乳首から透明や黄色の分泌液が出ることもあります。乳房の内部では、母乳が通る乳管が枝分かれしはじめ、乳汁が溜まる腺房と呼ばれる房のようなものができます。ここに溜まった最初の乳を初乳と呼び、お産後1週間かけて赤ちゃんに飲ませることになります。初乳には赤ちゃんを守る抗体成分や貴重な栄養が含まれており、赤ちゃんを病気から守る効能があります。乳首を軽く圧迫させると分泌液が出るのは、内部に初乳が溜まりはじめている証拠です。基本的には、胸の張りは妊娠のために必要な身体の変化の一環として生じるものであり、その症状が続くことで別の疾患や病気を引き起こす心配はありません。ただし、胸の張り以外にしこりを発見したり、乳首から出血がみられたりするような場合は、乳腺症や乳腺線維腺腫、乳ガンなど別の要因が考えられます。速やかに産婦人科を受診しましょう。妊娠中期の胸の張りの、予防と対策女性の胸はとてもデリケートで、妊娠期間中も同様に繊細な器官です。優しく扱うことを心掛けましょう。胸が張っている場合は、おっぱいのケアやマッサージは避けましょう。無理に行うと乳首や乳腺を傷つける可能性があります。アンダーウェア・下着胸や肌への刺激が少ないものを選びましょう。なるべく締め付け感が少ないもの、ワイヤー素材のないものやマタニティ専用ブラジャー、パッド付きのキャミソールなどがおすすめです。母乳パッド乳首から乳汁などの分泌液が出る場合には、母乳パッドを使用しましょう。乳首のこすれによる痛みを防ぐ効果もあります。胸の保湿ケア胸周りの肌の乾燥が、かゆみや痛みなどとなって症状を悪化させてしまう可能性があります。肌の状態に合わせ、お風呂上がりにボディ用の保湿クリームを塗るとよいでしょう。入浴時の洗い方乳房や乳頭部分はデリケートであり、刺激を与えると胸の張りや痛みをさらに強くしてしまう可能性もあります。お風呂で胸を洗う際には、柔らかめのタオルか手で軽く洗うようにしましょう。胸を温めすぎない妊娠中の身体は温めることをおすすめしますが、胸の張りがつらいときは入浴時のお風呂の温度をぬるめにし、胸を温めすぎないようにすることがおすすめです。季節によってはシャワーだけにしてもよいでしょう。
2016年04月04日腰痛はすべての妊娠期において、多くの妊婦さんが経験すると言われています。原因は妊娠による体の変化や、お腹の赤ちゃんの成長によるものがほとんどです。・体形や姿勢の変化妊婦さん個人への体重指導の内容にもよりますが、妊娠すると臨月までに約7~12kg前後体重が増える傾向があります。体重が増加することで体の重心が前に移動し、背骨を反らせ、お腹を突き出した姿勢となり、腰への負担が大きくなるために起こります。・下半身の血行不良胎内の赤ちゃんが成長し大きくなった子宮が、お腹や骨盤内で血管を圧迫するようになり、血行不良になりやすくなります。血流が悪くなることで腰や足などが冷え、むくみや痛みなどが発生するために起こります。・ホルモンの作用妊娠初期から、ママの体内では卵巣や子宮、胎盤などからリラキシンというホルモンが分泌されます。リラキシンは妊娠していなくても生理期間中前後に分泌されますが、生理期間中前後または妊娠中どちらでも、骨盤を開きやすくするはたらきがあります。妊娠期間中では、お産に備えて赤ちゃんが狭い骨盤を通れるようにするために分泌がなされ、そのはたらきにより骨盤が体を支える力が弱まるため、腰や背中へ負担がかかり、痛みが発生すると考えられています。妊娠後期の腰痛はいつからいつまで続くの?妊娠後期に入ると赤ちゃんの成長も進み、お腹の大きさそのものが目立ってきます。このため妊娠28週~32週頃には、体形の変化や下半身の血行不良が関係する腰痛に悩むママも増加するようです。お産と同時に治る人もいますが、約1割のママが産後も腰の痛みを訴え、数年にわたって症状が続く場合もあります。またリラキシンのはたらきによる骨盤のゆるみの影響で、産後も腰痛が起きやすくなるケースもあります。妊娠中、腰痛が現れる時期はいつ?妊娠する前から腰痛が出やすい姿勢であったかどうかにも関係しますが、妊娠中は、初期からリラキシンの分泌が始まります。そのため、妊娠4週~15週頃の早い時期から腰痛が起き、分泌が減少する20週以降に消えていく傾向があると言われます。赤ちゃんの成長に伴い、お腹が大きくなることを原因とした体形の変化による腰痛は、お産直前まで続くことが多いようです。妊娠中の腰痛発症時に注意したいこと妊娠症状における腰痛は、あらかじめ、腰回りの筋肉がついているかどうかで痛みの強さが異なります。立つときも座るときも良い姿勢を心掛けたり、同じ姿勢をとり続けないようにするなどのほか、負担のかからない範囲で軽いストレッチを行うことも効果的です。症状がひどい場合でも、自己判断で市販薬の利用することは控えましょう。妊婦さんが市販薬を服用または使用するには、市販薬に含まれている薬の成分(痛み止めや、非ステロイド性抗炎症薬と分類される薬の成分(アスピリン、アセチルサリチル酸、インドメタシン、イブプロフェン、ロキソプロフェンナトリウムなど))について、飲み薬と同様、外皮薬の使用にも注意が必要なことがあります。これらの成分は、胎内の赤ちゃんに届き発育に影響を及ぼす可能性がありものもあります。赤ちゃんの心臓の近くにあり、胎児の血液を全身へ送る通り道として重要な役割を持つ動脈管と呼ばれる血管が収縮したり、閉鎖したりする可能性があるためです。そのため、脈が遅くなる不整脈や、羊水が少なくなる羊水過少などという症状が引き起こされる場合もあります。市販薬を使用する前に健診医や分娩医に相談し、妊婦さんでも使用できる薬を処方してもらいましょう。妊娠後期の腰痛予防と対策妊娠中の腰痛はつきものですが、ひどい症状の場合、慢性化する恐れがあります。腰痛の原因を知り、しっかりと予防や対策をしておくことが大切です・運動をする体を動かすことはストレスの発散、体力の維持、血液循環の回復につながり痛みが緩和されます。また、妊娠前からの体作りは腰痛予防はもちろん、健やかな妊娠生活のために良いとされています。妊娠中であれば、マタニティスイミングや散歩、ストレッチなど腰に負担が少ない運動がオススメです。しかし、切迫早産などの診断をされている方は注意が必要ですので、必ず、健診医や分娩医に確認しましょう。・体重管理を行う急激な体重増加は、腰への負担はもちろん、お腹の赤ちゃんの健康やママの妊娠生活にも影響がある場合があります。健診医や分娩医が妊婦さん一人一人に指導する適正な体重指導に基づき、健やかな食生活を送りましょう。・腹帯やマタニティーガードルを使うお腹を支えることによって、腰へかかる負担を減らすことができます。巻く位置や使い方は助産師からの指導が必要な場合もあるので、使用前には助産師や健診医、分娩医に相談しましょう。・体を温める体調により、シャワーだけではなく、ぬるめのお湯を張った湯船に浸かってゆっくり入浴したり、夏でもできるだけ温かい飲み物を摂るなど、体全体を温めましょう。温まることで血流がよくなり、腰痛の痛みが改善されることがあります。
2016年04月04日妊娠初期から引き続き、中期に入っても倦怠感が続くことがあります。倦怠感は疲れやすい、熱っぽい、だるい、体が重い、または眠気やめまいなどの症状として現れます。この時期に落ち着く傾向があるつわり症状も倦怠感の一種であると言えます。吐き気や頭痛、微熱、体のだるさ、眠気、イライラなどの症状があります。妊娠中期の倦怠感は、赤ちゃんの成長に用いられる栄養素を含んだ血液がママの体内で不足し、貧血気味になることが原因の一つと考えられています。また、赤ちゃんの成長に伴う体重の重みで下半身に負担がかかることなどでも倦怠感を感じます。そのほかにも、妊娠を継続させるはたらきを持つ黄体ホルモン(プロゲステロン、エストロゲン)のバランスが崩れた際に起きる情緒不安定や、妊娠生活のストレスや不安などからも、倦怠感が発生すると言われます。妊娠中期の倦怠感が現れる時期とは妊娠中期の倦怠感は、妊娠16~27週に発生しやすいとされますが、特に期間が明確に決められているものではなく、妊娠初期から継続したり、妊娠後期にも感じたりすることもあります。出産後は、ホルモンバランスが整ったり、産後の体調整備などを経たりすることで、倦怠感も減少すると言われています。妊娠中期に起こる倦怠感と風邪との違い・見分け方妊娠周期の倦怠感は、風邪症状に似ているものもあります。疲れやすい、熱っぽい、だるい、体が重い、または眠気やめまいなどは妊娠特有の倦怠感ですが、それらに加えて発熱や寒気、のどの炎症や咳などがある場合は風邪を引いている可能性があります。また、めまいがある場合は、貧血によるものか体調不良によるものかでも現れ方が多少異なります。貧血の場合は立ちくらみ、体調不良の場合は発熱などによる浮遊感などが考えられます。風邪を引いていると分かった場合は、自己判断で市販の薬を飲む前に健診医や分娩医に相談しましょう。市販の内服薬の場合、胃または腸から肝臓を経て血管に吸収され、薬の成分が血管中にある間に効果として体に作用し、肝臓や腎臓で代謝されて他の物質となり便や尿として排出されます。排出までにかかる期間は個人差がありますが、そもそも、成分のほとんどは体内に残りません。妊娠4ヶ月目の14週~16週ごろには、ママと赤ちゃんをつなぐ胎盤が完成します。血液が混ざり合わないようになり、胎盤に備わっているフィルター機能のはたらきで薬の成分の侵入が制限されるようになります。ただし分子の小さい成分は胎盤を通過するので赤ちゃんの体内に入る可能性もあるため、市販の風邪薬を服用する際には必ず健診医や分娩医に相談しましょう。妊娠中期の倦怠感の予防と対策妊娠中期の倦怠感を予防するには、貧血予防と十分な休息に効果があります。貧血予防妊娠中期の貧血は、多くが鉄欠乏症貧血だと言われています。赤ちゃんの発育上、ママの体内で作られる血液量が最大になるためです。妊婦健診で貧血傾向を指摘される場合もありますので、貧血を予防する鉄分を多く摂取するとよいでしょう。妊婦健診の血液検査で貧血が指摘された場合、健診医の指導のもと、妊娠中のママでも服用できる鉄剤や注射が処方されることもあります。ただし副作用として吐気や便秘、下痢などの胃腸症状が起きる可能性もあるため、できる限り食品から鉄分を補給しましょう。レバー豚もも肉菜の花ほうれん草小松菜キハダマグロキワシカツオカキ牛乳卵大豆納豆豆乳ひじき岩海苔きくらげ十分な休息倦怠感に眠気やだるさを伴う場合は、妊娠によって負担が生じているママの体が休息を欲していることの現れです。無理をせずに休憩したり、横になれたりする環境を整え、心身穏やかに過ごしましょう。
2016年04月04日体の各機能が完成。呼吸や体温調整ができる体になり、いつ生まれてきてもおかしくない状態です。妊娠36週のエコー写真お産の進み具合を予測するために検査赤ちゃんは子宮内で自由には動けないように。また、この頃の超音波検査は、通常の赤ちゃんの成長ぶりを確認するとともに、逆子などの理由で帝王切開になる可能性はないか、赤ちゃんの下がり具合や子宮の収縮などでお産が近づいているかなど、お産の進み方を推測します。臨月になると体の一部しか見えません。成長の具合を最終チェックします。この頃になるとエコー写真に写るのは体の一部だけ。大きな口を開けている横顔がくっきりと見えます。写真提供:東京マザーズクリニック 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日妊娠期間にセックスをすることは、基本的に問題ありません。かつては、妊娠後期にはいってセックスをすると、早産になると考えられていましたが、これは、精子に含まれるプロスタグランジンに、陣痛を誘発する働きがあり、しかもセックスの刺激によって女性がオーガズムを感じることで子宮収縮を引き起こすから分娩を誘発してしまうと思われていたからです。基本的に問題ないとはいえ、妊娠期間中のセックスには、いくつか注意したいことがあります。まず、あまりに長い行為はNG。というのも、それによって引き起こす身体の冷えがおなかの張りを引き起こすからです。また、妊娠中は、感染症予防のため、必ずコンドームを使用するようにしましょう。アクロバティックな体位や深い挿入は避け、おなかが張ったら中断を。それから、アナルセックスもNG。妊婦は痔やうっ血など、おしりのトラブルも多くなるため、負担をかけないようにしましょう。大腸菌などの雑菌による感染のリスクもあります。セックスは夫婦の良好な関係を保つために必要なスキンシップですが、気乗りがしない場合には、正直に彼に自分の気持ちを伝えましょう。切迫早産などでドクターストップがかかった場合も、OKがでるまではしないようにしましょう。また、産後すぐにはセックスはできません。子宮復古が早い人でも、復古には約1カ月(おおよそ半数の人)かかります。4~8週間経てば、ほぼ全ての人がセックスをしても平気な状態に回復します。みんなどうだった? 妊娠後期の「セックス」の体験談カンジタに感染してしまいました。痒みがあり、なかなか治らなかった。治療中はセックスしていいのか迷い、先生には聞けなかった。(26歳)セックスに関しては病気感染が怖いので避けました。妊娠中、いつの時期までセックスをしていいのかということが気になったが、実際は8週前までしていた。実際、いつまでしても大丈夫なのだろう。(27歳)大丈夫、と言われてもセックスは避けていました。 (31歳)切迫流早産を経験したので、セックスはしなかった。全てに関して迷いながら選択し、決断していった。(34歳)せっかく子供ができたので、セックスは妊娠中にはしないことにしています。(37歳)セックスも安定期になれば大丈夫です。(21歳)妊娠中に一回もセックスをしなかったし、帝王切開だったからなのか、産後、セックスをすると、まるで初めての頃に戻ったかのように痛いです。終わってからも異物感があるし、ビックリしました。ふと力を入れた時に尿モレがあった。おりものが増えて、常におりものシートを着けていた。性交痛がひどくて妊娠中、出産後もしばらくはセックスをしなかった。おそらく、セックスをゴムなしでしてしまったことが原因で感染症にかかりました。痒みがあって、おりものが増えました。(23歳) 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日妊娠すると妊婦さんの体温は、高いままを維持して下がらない「高温期」の状態が続きます。女性の体温は月経(生理)の周期によって、低温相と高温相という2つに分けられます。月経から排卵までは低温相、排卵が起きると、黄体ホルモンの影響で体温があがり、高温相に入ります。排卵された卵子が受精しなかった場合は、高温相が2週間ほど続いたのちに、体温が下がり、次の月経が始まるというわけです。一方、排卵された卵子が精子とめぐり合い、受精卵となると、妊娠を維持するために、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)というホルモンが妊娠の超初期である、受精直後から分泌され、妊娠黄体を刺激し、エストロゲン、プロゲステロンを作らます。それらのホルモンの働きで、いつもであれば、周期的にさがるはずの体温が下がらず、ずっと高温を保ちます。そのため、妊娠初期には熱っぽさを感じる方も多いそうですが、妊娠中期になれば、胎盤が完成し、プロゲステロンを作る場所が胎盤に移行して、hCG(ヒト絨毛ゴナドトロピン)が妊娠黄体を刺激しないでよくなるため、徐々におさまり、そのまま妊娠後期まで平熱が続きます。 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日妊娠経過の中で、妊婦さんは体のあちこちに痛みを感じることがあります。まず代表的なものは腹痛ですが、下腹部が締め付けられる、引っ張られる、キュッと感じる、といった痛みの場合は、子宮が大きくなるために、周囲を圧迫し、それで生じる痛みと考えられます。足のつけ根のあたりがひきつるように感じる、下腹部がつっぱるといった、つるような痛みの場合、子宮をささえている靱帯が、急激な伸びに悲鳴をあげている状態と考えられます。いずれも正常な妊娠経過の痛みですので、安静に過ごして様子を見ましょう。ただし、激痛や出血を伴う下腹部の痛みの場合は、危険信号。子宮外妊娠や絨毛膜下血腫といったトラブルを疑う必要があります。我慢せず医師の診断を受けましょう。また、おなかの上の方が痛いの場合、つわりによる胃炎という場合も。妊娠初期には、頭痛が起きることもあります。これは、ホルモンの変化による偏頭痛でつわりの一種と考えられます。頭痛持ちではなかったのに頭痛がでる人もいるし、逆に偏頭痛持ちだったのに、妊娠したら治ったということも。また、妊娠期には、鉄欠乏性貧血が原因で、頭痛が起こることもあります。また、腰痛も妊婦さんに起こりやすいマイナートラブル。これまで腰痛がなかった人でも、妊娠すると子宮が大きくなることで、骨盤内の充血が起こるために、腰痛が起こりやすくなります。 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日一般的に妊娠初期は、眠気が出るといわれていますが、人によっては不眠になることもあります。これは、妊娠を維持するために増加したプロゲステロンのしわざ。妊娠に対する漠然とした不安などがプロゲステロンで増強され、眠りにつけなくなったり、妊娠したことであがった体温がほてりとなって入眠の邪魔をしたり、大きくなった子宮で圧迫された膀胱が送る尿意などで眠りにつけなくなったりするのです。不眠の症状もつわりの一種とされています。妊娠中期~後期になると、大きくなったおなかで、今まで仰向け寝やうつぶせ寝だった人が今まで通りの入眠姿勢が取れなくなることも、不眠の原因のひとつに加わります。 対処法としては、まず、基本的に寝る数時間前からテレビやPC、スマホなどを見ないようにして、交感神経を休めましょう。液晶画面から出る強い光は交感神経を刺激し、体を緊張状態にするため、眠りにつきにくくなります。睡眠を促す成分に、セロトニンがありますが、これをうまく活用しましょう。牛乳の中には、トリプトファンという、体内でセロトニンを増やしてくれる働きのある成分があります。つまり牛乳を飲む事でセロトニンが増やせるのです。また、セロトニンは砂糖を入れることでも増加しますので、牛乳に砂糖を少し入れると更に効果が期待できます。このとき、人肌のホットミルクにするのがコツ。冷たい牛乳はNGです。と、いうのも、身体を冷やすと寝つきが悪くなるからです。また、横向き寝がしやすくなるように、抱きまくらなどを試してみるのもいいでしょう。そのときは、ひざを曲げて丸まったシムスの体位がおすすめです。 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日動悸は、妊婦に起きる生理的現象のひとつです。妊娠後期になると、血液量は、妊娠していないときと比べて約1.5倍に増えます。そのため全身に血液を送り出す心臓には負担がかかるわけです。急に動いたり、急いで歩いたりすると、心臓がドキドキして、動悸が激しくなってしまいます。左側を下にして横になると動悸がおさまりやすくなり、休むことで動悸がおさまるときは、それほど心配ありません。妊娠後期に入ったら、なるべくゆっくりした動作を心がけることで動悸を予防しましょう。 血行不順も動悸の原因です。血行がよくなるよう、身体は冷やさないようにしましょう。腹帯やレッグウォーマーなどを活用するのも一案です。また、貧血も動悸の原因となります。妊婦の血液量は妊娠経過に伴い増加しますが、赤血球量は液体(血漿量)と比べて増加が少ないため、貧血のような状態になっています。疲れやすい、動悸、息切れ、めまい、立ちくらみ、頭痛といった症状がそのサインです。妊娠すると分泌量が増える、プロゲステロンも動悸の原因です。プロゲステロンは、呼吸中枢を刺激することで、動悸や息切れをおこします。動悸は妊婦にはつきものです。でも、もし休んでも動悸がおさまらないような状態が続くときは、受診が必要です。 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日妊娠すると、ホルモンバランスは変化し、肌は水分不足となります。これが原因で、肌にかゆみが起きることがあります。妊娠初期、妊娠中期、妊娠後期まで全ての期間にあてはまります。また、妊娠中は子宮内へ水分を貯め込むために、身体のあちこちから水分が奪われるために乾燥とかゆみが起きます。対策として、意識して水分を摂取するようにしましょう。また、妊娠中期や妊娠後期になると、妊娠線になる予兆として、妊娠線ができかけた部分にかゆみを感じることがあります。妊娠線は、肉割れともいわれ、急激に身体がサイズアップするとき、一番上の表皮がそれに耐えきれずに亀裂を起こしてしまう現象です。ひと晩で妊娠線が出てしまった!という人もいます。妊娠線は一度作ってしまったら、産後も白く跡になって残ってしまいます。妊娠したら早めにケアを開始し、肌を柔軟に整えて予防しましょう。 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日赤ちゃんの入る袋「胎のう」と、その中に赤ちゃんの元「胎芽」があるか、さらにそれらが「きちんと子宮内にあるか」を経膣プローブを使って確認します。さらに心拍が確認されて初めて「妊娠」が確定されます。また同時に子宮にも異常がないかをチェックします。妊娠4週のエコー写真赤ちゃんが入る「胎のう」を確認小さな黒い楕円形に写っているのが「胎のう」という、胎児が入っている袋。「胎のう」が子宮内にあるかどうか確認できれば、子宮外妊娠の可能性がなくなります。また、妊娠検査薬で陽性になったのに、病院では「まだ胎のうが見えない」と言われることも。検査の時期が早すぎただけかもしれません。胎のうの有無だけでなく、輪郭や形についても先生は確認しています。妊娠5週のエコー写真子宮内に胎のうがあるか確認多くの人が「胎のう」を確認できるようになる頃です。ただし個人差もあるため、まだ確認できないという人もいます。1週間後にもう一度再検査して初めて見つかることも。4週と同様に、「胎のう」の子宮内着床を確認できれば、子宮外妊娠の可能性はなくなります。子宮内に胎のうが確認でき、ひとまず子宮外妊娠の可能性がなくなって一安心。妊娠6週のエコー写真赤ちゃんの栄養の元「卵黄のう」発見少し大きくなった胎のうの中に、小さな丸い形やリング状のものが。これが、赤ちゃんの栄養の元になる「卵黄のう」です。卵黄のうは、胎盤が完成し母体から赤ちゃんが栄養をもらうまでの栄養素。赤ちゃんの成長とともにだんだん目立たなくなります。タイミング次第で見えないこともあります。卵黄のうの近くに赤ちゃんがいるはず…。でもまだ確認できない人も多いでしょう。妊娠7週のエコー写真「胎芽」と対面。心拍も確認卵黄のうの近くに、小さく白っぽく写っているのが「胎芽」(この頃は、胎児ではなく「胎芽」と呼ばれます)。妊娠確定の目安となる心拍確認ができるのは6週後半から7週前半にかけてが多いです。胎芽と心拍の確認が、妊娠確定の大きな目安といえるでしょう。胎のうの中にくっついた白い豆粒のような姿が「胎芽」。脳や手足、心臓の元が作られています。写真提供:東京マザーズクリニック 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日気がつかないレベルで、おっぱいが普段よりも柔らかく、重くなってきます。5週目の赤ちゃんの様子赤ちゃんの頭からおしりまでの長さ(頭殿長)は1.5mm程度。胎のうと呼ばれる袋に入っています。妊娠35日目 (予定日まで245日)ママへのアドバイス:10週目までの赤ちゃんは「胎芽(たいが)」と呼ばれ、エラや尻尾のようなものがあります。パパへのメッセージ:夫婦の会話を大切にして、一緒に子育て楽しんでくださいね。感謝の気持ちを忘れずに! (岡山県・30歳)妊娠36日目 (予定日まで244日)ママへのアドバイス:少し大きくなった子宮が膀胱を圧迫するので、トイレが近くなったと感じる人も。パパへのメッセージ:まだ妊娠の実感はわきにくいですが、ベビーの成長にはとても大切な時期。彼女に葉酸のサプリを買ってきてあげましょう。妊娠37日目 (予定日まで243日)ママへのアドバイス:なんとなくイライラしたり、気分が落ち込んだり。最近なんだか感情的かも。パパへのメッセージ:つわりで体調不良でも家事を全然してくれなかったことにイライラした! (鹿児島県・27歳)妊娠38日目 (予定日まで242日)ママへのアドバイス:市販の妊娠検査薬では子宮外妊娠も「陽性」と出てしまいます。パパへのメッセージ:婦がタバコを吸うと、ベビーに栄養や酸素が届きにくくなって、流産や早産の原因になります。彼女の禁煙に協力を!妊娠39日目 (予定日まで241日)ママへのアドバイス:赤ちゃんの身体で最初に作られるのは頭。大事な器官を急ピッチで形成中!パパへのメッセージ:彼女とシンクロしすぎて「エアつわり」になる男性もいるらしいですよ。妊娠40日目 (予定日まで240日)ママへのアドバイス:積極的に摂取したい葉酸。ブロッコリー、ほうれん草、豆類など。サプリでも◎。パパへのメッセージ:心配し過ぎも楽天的過ぎも問題ですが、「そうだね」「心配だよね」と、まずは同じ気持ちになって。 (千葉県・30歳)妊娠41日目 (予定日まで239日)ママへのアドバイス:ワーキング妊婦さんの場合、産院選びは職場との距離も考慮に入れて。パパへのメッセージ:妊娠がわかってすぐに立ち会い出産はしないと断言。怖いからだとわかったが、言うタイミングが最悪! (東京都・34歳) 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日だんだん人間らしくなり、手足を動かす様子が見え始めるなど、「わが子の存在」を実感できるようになるでしょう。また、赤ちゃんの頭からおしりまでの長さを測定し、出産予定日を計算。さらに背骨や脳など体の器官がきちんと形成されているかを先生は診ています。妊娠8週のエコー写真心臓の動きが見えてきます「ピクピク」と動く赤ちゃんの心臓の動き(心拍)をはっきり見ることができるでしょう。超音波ドプラーという機械で、「ドッドッ」という音に変換して聞かせてもらえる場合もあります。また頭は大きく丸く、胴体部分は細長くなり、区別がつくようになって、ますます人間らしい姿に見えるでしょう。3Dは詳細に、小さな手と足、顔と胴体の区別がつき、赤ちゃんの様子がリアルに分かります。妊娠9週のエコー写真3頭身になり、体を動かす様子もさらに体の輪かくがはっきりし、頭、胴体、手、足の区別がつくようになります。指まで見える場合もあり、タイミングがよければ、手や足をバタバタさせたり、体を伸ばしたり曲げたりする様子も見られ、愛しい気持ちがわき上がるでしょう。心臓や脳など人間の基本的な臓器の原型がほぼ出来上がる時期です。この頃は手足をそろえて前に出す姿勢が多いので、まるで手をグーにしているよう。妊娠10週のエコー写真へその緒でママから栄養をもらいますおなかから下に伸びている、白っぽい管のようなものは「へその緒」。まだ細いですが、だんだん太くなり、ここを通して、赤ちゃんに栄養が送られます。また脳が薄い頭蓋骨から透けて黒っぽく見えるのもこの時期。脳がきちんと形成されているかを先生は確認しています。下向きに白い細い管が見える。これが「へその緒」。これからもっと太くなっていきます。妊娠11週のエコー写真 細かなパーツができて、さらに人間らしくこの頃になると背骨がだんだんしっかりして、活発な動きが見える場合もあるでしょう。先生は、手足が出てきているか、動きに問題ないかを確認しています。最初は薄く透き通って見えていた皮膚がだんだん透明でなくなり、目、鼻、耳、口、まぶたといったパーツもできてくる頃です。手足だけでなく関節の位置まで分かる3D写真。胎盤も確認できます。写真提供:東京マザーズクリニック 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日胎盤がほぼ完成し、機能し始めます。赤ちゃんも骨や筋肉が発達し、体の動きが活発に。ますます人間らしい動きを見せてくれます。妊娠12週のエコー写真骨や筋肉が発達し、羊水の中で動き回る骨の成長がさらに進み、頭蓋骨もはっきり見え始めます。羊水の中を元気に動き回る赤ちゃんの様子が見えるでしょう。骨の発達で首と頭がまっすぐになるので、そのシルエットから染色体異常や先天性の疾患などを慎重に観察します。運が良ければ羊水を飲んだり吐いたりする、呼吸のような動きが見られる場合も。指、顔のパーツの位置が分かります。へその緒も太くなり、ママの胎盤から栄養をもらいます。妊娠13週のエコー写真横顔の上半身が見えます。うつむいてばかりだった体が、上を向いた姿勢がとれるように。写真提供:東京マザーズクリニック 赤すぐ妊娠情報
2016年04月04日たんこんちは ボロボロゆかい
ぽこちゃんです&どんちゃんです
子育てはフリースタイル