今回は、赤ちゃんの鼻水が出やすい理由と家庭でできるケアについてお話しします。 赤ちゃんの鼻水が出やすい理由呼吸をすると、気道と呼ばれる空気の通り道(鼻・のど・口・気管など)にはさまざな異物が入ってきます。鼻は、鼻毛によって異物の侵入を防ぎ、粘液などによって異物を外に出すという仕組みが備わっています。ウイルスや細菌がその仕組みをすり抜けて侵入すると鼻の粘膜が刺激され、炎症が起きたり腫れたりします。すると鼻づまりや鼻水が垂れるなどの症状が起こります。鼻水にはウイルスや細菌を外に追い出す役目があります。ホコリ、ハウスダスト、ダニ、ペットの毛などが鼻に入って鼻の粘膜が刺激されるとアレルギー反応を起こして鼻水が垂れることもあります。 赤ちゃんの鼻の中は狭く、鼻と耳をつなぐ耳管が大人に比べると短く太く水平のため、ウイルスや細菌が入りやすい構造になっています。赤ちゃんは鼻毛が生え揃っていないために異物の侵入を防ぎきれず、温度や室温、環境の変化によって鼻水が出やすい特徴があります。 鼻水の性状からわかること・透明でサラサラした水っぽい鼻水水溶性鼻汁(すいようせいびじゅう)というもので、風邪の引き始めに出やすいです。 ・黄色や緑色でドロドロした鼻水ウイルスや細菌と戦うために血液中から出てきた白血球などの成分とウイルスや細菌の死骸を含んだものです。薄い黄色の鼻水は鼻水が出始めてから数日間経過したころに出てきたり、濃い黄色や緑色で粘り気が強い鼻水は膿性鼻汁(のうせいびじゅう)と呼び、においがすることもあります。風邪をひくと大なり小なり副鼻腔炎を起こしているものです。 鼻水が詰まることで生じる症状と病気鼻水が詰まると呼吸がしづらいだけでなく、哺乳がしにくくなったり、他の病気を引き起こします。鼻水が出ていて発熱(37.5度以上)している、鼻水が出ていて母乳やミルクを普段のように飲めない、黄色や緑色の鼻水が1週間以上出ている場合は、小児科や耳鼻科を受診しましょう。 ・じょうずに母乳やミルクを飲めなくなる鼻詰まりが起こると呼吸しづらいため、呼吸しながら哺乳する赤ちゃんにとっては哺乳しにくくなります。赤ちゃんが横たわることで鼻詰まりが起こる場合は、横抱きではなく縦抱きで授乳すると呼吸が楽になることもあります。鼻詰まりが続くと苦しくて泣き、泣き続けることで鼻が詰まり、さらに不機嫌になることもあります。鼻詰まりや鼻水の症状が起きて、普段のように哺乳ができないときは、小児科や地域の助産師へ相談しましょう。 ・目やにが出たり、まぶたが腫れる鼻と目の空間は、鼻涙管(びるいかん)という管でつながっていますが、鼻が詰まると鼻水や涙が逆流して目やにが多くでたり、まぶたが腫れることがあります。 ・中耳炎を起こしやすい鼻と耳の空間は、耳管(じかん)という管でつながっていますがウイルスや細菌を含む鼻水が耳管を通って中耳にたどり着くと、中耳で炎症を起こすことがあります。 ・副鼻腔炎(蓄膿症)鼻の穴の中を鼻腔(びくう)といいます。鼻腔の周りには、鼻腔につながる左右対称の骨で囲まれた空洞があり、この空洞部分を副鼻腔(ふくびくう)と呼びます。副鼻腔炎(蓄膿症)とは、副鼻腔の粘膜に細菌やウイルスが感染することで炎症が起こり、鼻詰まりや鼻水、痰、咳という呼吸器症状と、発熱、頭痛、顔面の痛みなどを伴う病気です。通常は2週間以内に治りますが、3カ月以上続く場合は慢性副鼻腔炎といいます。 ・後鼻漏(こうびろう)鼻水が鼻の穴の方向ではなく、のどのほうへ流れることを後鼻漏といいます。後鼻漏が起きると息苦しいために哺乳量が減ったり、寝ているときに呼吸が苦しくなったり咳が出たりします。赤ちゃんの鼻水がのどへ流れて痰がからんだような咳をしている場合は後鼻漏です。後鼻漏は中耳炎の原因になることもあります。 家庭でできる鼻水へのケア鼻詰まりや鼻水の症状を和らげるために、赤ちゃんは自分で鼻水をかめないので大人が取り除いてあげることが大切です。 ・部屋を加湿して、綿棒やティッシュ、ガーゼなどでやさしく拭き取りましょう。空気の乾燥を防ぐことで鼻の通りがよくなり、呼吸をしやすくなります。鼻の粘膜を傷つけないように、やさしく拭き取りましょう。自力で鼻がかめない月齢や年齢の間は、大人が鼻の下にティッシュを押し当てて下方向へ引っ張るだけでも、鼻水を取り除くことができます。沐浴やお風呂のときにでてくる鼻水をこまめにふき取るだけでも効果的です。鼻水がネバネバしている場合は、沐浴やお風呂のときに鼻に蒸しタオルを当てた後のほうが取りやすくなります。 ・家庭内での感染を防ぎましょう。家庭内での感染を完全に防ぐことはなかなか難しいですが、以下のことに気を付けるとよいでしょう。 鼻水にはウイルスや細菌などが含まれているので、上のお子さんなど同居する家族への感染を防ぐために鼻水の付着した綿棒やティッシュ、ガーゼをそのまま放置しないように気を付けましょう。ゴミ箱に捨てる、外出先であればビニール袋に入れるなど、取り除いた鼻水に再度触れることがないように工夫しましょう。逆に、上のお子さんや同居する家族が鼻をかんだ後のティッシュなどに赤ちゃんが触れないようにも気をつけましょう。親は鼻水を取り除いたらせっけんと流水で手を洗いましょう。 鼻水専用の吸引器を使用するときのポイント必ず購入しなければならないものではありませんが、鼻詰まりや鼻水の症状を繰り返す場合には、鼻水専用の吸引器を購入して使用してもよいでしょう。 赤ちゃんの鼻水を取り除く吸引器には、スポイト式、ストロー式、電動式など多くの種類があります。どのタイプが優れているというものではないので使いやすいものを使いましょう。 ・吸引の圧は弱めに、吸引器の先端は顔の面に垂直方向に挿入する赤ちゃんの鼻の中は狭くて、デコボコの入り組んだ構造です。ネバネバした鼻水は鼻の穴とほぼ水平方向の一番奥にたまっています。吸引器の先端は、鼻の穴に対して下から上へ突っ込むのではなく顔の面の垂直に挿入しましょう。挿入しながら少しずつ角度を変えると、鼻水を吸引しやすいポイントが見つかるので、ゆっくり少しずつ吸引しましょう。吸引するときの圧は弱めに設定して、鼻の粘膜を傷つけたり、強く圧迫しないように気をつけましょう。強い圧で一気に吸い取らないでください。もし、鼻血が出た場合は、その日は吸引を控えて、翌日以降におこないましょう。・吸引するときは赤ちゃんの頭を固定して、安心と安全を心がけましょう。吸引するときに、赤ちゃんの頭を固定しないと、吸引器の先端の動きが安定せず、鼻の粘膜を傷つけてしまう可能性があります。寝かせたままでも、抱っこしたままでも、頭が固定できればどのような姿勢でもかまいません。赤ちゃんが鼻水の吸引に苦痛を感じさせないように、「鼻水取るとスッキリするよ」などやさしく声をかけながらおこないましょう。 まとめ鼻水はこまめに取り除くことが大切です。鼻水が出ていて発熱(37.5度以上)している、鼻水が出ていて母乳やミルクを普段のように飲まない、黄色や緑色の鼻水が1週間以上出ている場合は、小児科あるいは耳鼻科を受診しましょう。 【参考】日本小児科学会「こどもの救急」日本耳鼻咽喉科学会HP「子どものみみ・はな・のどの病気 Q&A」日本アレルギー学会HP 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長 松井 潔 先生愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医著者:助産師 古谷真紀一般社団法人産前産後ケア推進協会プロジェクトリーダー大学病院勤務を経て、2015年より現職。妊娠中や産後の女性のココロとカラダの相談、ママパパ&赤ちゃんのちょっと気になるコトに日々応えています。
2019年08月05日こんにちは、助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本です。夏は外のレジャーも増えて、虫に刺されてしまう機会も増えてくると思います。今回は、特に虫刺されで多い蚊に注目して、虫刺されの予防と対処法についてお話していきます。 蚊による虫刺されを予防しよう!赤ちゃんの皮膚はとてもデリケートです。虫刺されの腫れや痒みでかいてしまって悪化したり、痕が残ったりすることもあります。(また、コガタアカイエカという蚊が媒介になって日本脳炎ウィルスに感染することもあります)まずは予防が大切です。服装は、肌の露出を避けるようにしましょう。長袖・長ズボン、首回りも日よけ付きの帽子でガードするのが理想です。しかし、赤ちゃんは体温が高く暑くなってしまうと思いますので、木陰や蚊が多くいそうな場所では、薄手のカーディガンやケープでおおうようにして調整しましょう。汗の匂いで、蚊が寄ってくることもあるので、汗をかいたらウエットテッシュや濡れタオルなどでこまめに拭くようにしましょう。お部屋は、ベープやスプレー、吊り下げタイプの虫よけなどで対策をしましょう。 赤ちゃんの虫よけ対策虫よけスプレーは、赤ちゃん用を使用するようにしましょう。最も有効なのは「ディート」を含むものです。しかし、6カ月未満の乳児に使用しないことや年齢により使用回数が決まっているので、必ず添付されている注意書きに沿って使ってください。赤ちゃんへの虫よけには、「イカリジン」という成分を含むものが安全です。また、ハーブを使用したものもあります。ハーブは、シトロネラ、レモングラス、ローズマリー、ラベンダー、ティートゥリーなどが効果的といわれています。虫よけスプレーやジェルは、日焼け止めを塗ったあとにつけるようにしましょう。追加で、虫よけリングやシールを使用したり、衣服にも虫よけスプレーをふきかけたりしましょう。 虫に刺されてしまったら?まずは、刺されたところを水で流すか、ウエットティッシュで拭くようにしましょう。その後に冷やします。これだけでも、痒みや腫れを抑えることができます。そのあとは、かかないようにヒスタミン入りの市販のかゆみ止めを塗るか、虫刺され用の皮膚パッチで保護します。パッチは、はがして口に入れてしまうことがあるので、月齢が低いお子さんに使用するときは注意しましょう。掻いてしまうことで、水ぶくれになったり、かさぶたになるととびひになることもあります。赤くしこりになったり、水疱ができたりした場合には、皮膚科や小児科を受診するようにしましょう。 虫よけ対策を万全にしても、実際には、虫刺されを完全には防ぐことができないと思います。準備と早めの対応で悪化しないように心がけていきましょう。 ※引用・参考文献 金鳥HP 「イカリジンって何?」国立感染症研究所「日本脳炎とは」厚生労働省「ディートを含有する医薬品及び医薬部外品に関する安全対策について」独立行政法人 国民生活センター「虫よけ剤-子供への使用について-」 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業しました。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援しています。訪問時の相談は、母乳だけではなく離乳食や抱っこひも、スキンケア、寝かしつけなど多岐にわたることも。また、おむつなし育児アドバイザーとして、トイレトレーニングなどの相談も受けています。自身も一児の母として奮闘中です。HP:「みき母乳相談室」
2019年08月04日韓国では昔から、産後にわかめスープを食べる習慣があります。病院でもどんぶりに1日3食、間食で2回も出てくるほど、当たり前となっています。わかめの多さに驚きながらも産後にスープを2カ月食べ続け、体にも良い影響があったような気がしていますので、詳しくお伝えします。 わかめスープのおかげ? 産後の調子が良い私は左の乳腺が緻密で詰まりやすく、乳腺炎になったりと産後1カ月までトラブルがありました。しかし、わかめスープを飲むたびに胸が温かくなる感じがあり、母乳がポタポタ出てくる体験を何度もしました。そして産後2カ月で子どもの体重が十分に増え、育児要ミルクが必要なくなり、混合授乳から完全母乳になりました。わかめスープのおかげかはわからないですが、母乳量も十分でしたし、便秘や手足のむくみに悩まされることもなく体の調子がよかったです。 おいしく食べてラクができる▲エゴマの粉 子どもが新生児期の間は、なかなかゆっくりごはんを食べることができず、食べては抱っこを繰り返して食事に集中できませんでした。でも、わかめスープにはごま油が入っているせいか、比較的温かい状態をキープできるのでおいしく食べられました。そして、入れる具材を変えれば風味も変わり、大根やねぎも一緒に入れると野菜も摂取できます。韓国にはえごまの粉があるのですが、それを入れると香ばしさが増します。少しの工夫で変身できるメニューだったので、1日3食飽きることなく食べられました。産後は献立を考える余裕がなかったので、わかめスープが必須の文化のおかげで料理がラクでした。 韓国のわかめスープの作り方韓国のわかめスープは、日本のものとは違いがあります。作り方は次の通りです。①わかめをごま油でしっかり炒めてから作ります。牛肉などの具材も一緒に炒めます。②水を入れて沸かし、醤油で味付をします。③具材をお好みで入れます。 牛肉は鉄分も豊富で、わかめスープとも合うと思います。味は濃すぎず薄すぎず、わかめの自然な味とごま油の風味が香ばしくておいしく食べられました。韓国のわかめは日本のものより厚みがあり、食感がしっかりしています。 わかめスープを毎食食べるという韓国の産後ケアのおかげで、母乳分泌や産後の体の調子が良いことに繋がったのではないかと思っています。毎日飽きることなく工夫しておいしく食べられましたし、韓国の産後ケアには驚きつつも助けられました。 著者:森かなみ1歳女児の母。元産婦人科看護師。現在は韓国で育児をしながら、国際免許取得のため準備中。主に韓国での体験談を執筆している。
2019年08月04日赤ちゃんにうつ伏せをさせることは、筋肉の発達を助ける働きがあり、「練習させると良い」とも言われています。しかし、うつ伏せさせる時は、赤ちゃんの様子を見ながら注意して行う必要があります。時々ニュースでも流れる、赤ちゃんがうつぶせのまま寝てしまうことで発生率が高まる「SIDS(乳幼児突然死症候群)」にも気をつける必要があります。やり方によっては危険なことでもありますので、ぜひこの記事を最後までお読みいただき、うつ伏せの練習をさせる時のポイントや注意点知ったうえで、取り組むようにしてください。赤ちゃんにうつ伏せの練習をさせるメリット欧米では、うつ伏せ・腹ばいの姿勢の練習の時間をタミータイムと(Tummy Time)と呼ばれ、推奨されているようです。うつ伏せの練習をさせるメリットについて、いくつか解説します。とはいえ、赤ちゃんは自然に必要な筋力がついていくため、やらなければならないことではありません。やらなければならないと身構えるよりも、「赤ちゃんとの遊びの中に取り入れても良い」くらいに意識すると良いでしょう。●首がすわりやすくなる赤ちゃんがうつ伏せをすると、赤ちゃんは頭を持ち上げようとします。首がすわる前の赤ちゃんでも、頭を持ち上げたり、横に向けたりしようとします。この運動は首から背中にかけて、肩甲骨周辺の筋肉を発達させます。筋力が発達することにより、首がすわりやすくなるメリットがあります。●げっぷが出やすくなる母乳やミルクを飲んだ後に、げっぷが出にくい赤ちゃんもいます。背中をさすってもなかなかげっぷが出ない子は、うつ伏せにしてあげると空気が外に出やすくなります。また、母乳やミルクを飲んだ時、吐き戻しが多い赤ちゃんにもおすすめです。うつ伏せにしてあげると、空気だけが上手く出て行くようにお腹に圧がかかるため、吐き戻しが少なくなる子もいます。ただし、母乳やミルクを飲んですぐにうつ伏せにさせると吐いてしまうため、飲んでしばらくしてからうつ伏せにしてあげると良いでしょう。●楽に呼吸ができるうつ伏せの体勢は、背中側からの臓器の圧迫が少なく、肺が広がりやすい体勢です。肺の機能を鍛え、赤ちゃんの呼吸を深くすることができると言われています。うつ伏せの姿勢に慣れてくると、口を閉じて鼻呼吸を行いやすくなります。鼻呼吸ができるようになると、感染症にかかりにくくなるメリットもあります。●運動機能の発達のきっかけになるうつ伏せの体勢にすると、視界が広がります。このとき、お気に入りのおもちゃを少し離れた場所に置いてあげると、赤ちゃんは動いて近くに行きたいという気持ちが生まれることがあります。赤ちゃんはなんとかしておもちゃの近くに行こうと、試行錯誤しながら身体を動かします。その中で、寝返りやはいはい、体幹の発達など、全体的な運動機能の発達を助けることもあるでしょう。運動するきっかけを作るのに、うつ伏せ遊びが良い効果をもたらす可能性もあるので、試してみてください。うつ伏せはどのように練習させる?赤ちゃんは生まれてからしばらくの間、ほとんどの時間を仰向けの体勢で過ごします。うつ伏せを練習してもらうには、お母さんやお父さんがうつ伏せの体勢にしてあげる必要があります。その方法について、解説します。●赤ちゃんのうつ伏せ練習はいつからOK?赤ちゃんの機嫌と体調が良ければ、生後間もなくからうつ伏せにしても良いと言われています。一方で、生まれて間もない赤ちゃんは環境に慣れようとしている時期でもあります。赤ちゃんによっては、うつ伏せになるのを嫌がるかもしれません。また、お母さんやお父さんがお世話をしながらうつ伏せの姿勢にさせ、赤ちゃんの様子に注意を払うのも大変なことです。うつ伏せの練習をさせてあげたい場合、生後1-2ヶ月くらいになって落ち着いてきたころから始めると良いでしょう。●うつ伏せの練習方法首の据わっていない赤ちゃんをうつ伏せにさせるときは、抱っこしたまま、親が仰向けに寝転んでみるやり方がおすすめです。身体がくっついていて安心感を与えながらうつ伏せの練習ができるため、赤ちゃんにもストレスがかかりにくいです。この時、赤ちゃんの顔がお母さん・お父さんの身体に埋もれて呼吸ができなくなっていないことを確認しながら行なってください。また、表情を見て、苦しくなっていないかどうかも確認してあげてください。最初は5-10秒程度で十分です。慣れてきたら、少しずつ時間を延ばしていって大丈夫です。お腹の上でのうつ伏せの姿勢に慣れてきたら、床の上で練習しましょう。後述しますが、柔らかい布団の上は窒息の危険があるので、固めのベビー布団かマットレス、畳の上などで行うと良いでしょう。床の上でうつ伏せの姿勢にするには、片手で首と背中を支え、もう片方の手でお腹から股関節あたりを支えながら、ゆっくりうつ伏せにしてあげてください。また、首の向きがまだ自分で変えられない段階の赤ちゃんもいるので、顔が下を向いてしまっていたら、横向きにそっと動かしてあげてください。赤ちゃんの表情を見ながら、無理のないタイミングで仰向けに戻してあげてください。うつ伏せの練習が終わったら、赤ちゃんをいっぱい褒めてあげてくださいね。うつ伏せの練習時の注意点うつ伏せの練習をする際には、いくつか注意点があります。赤ちゃんの安全のため、以下のことを必ず守ってください。●必ず親が見ている環境で行う一番大事なことですが、常に親が見ていられる環境で行なってください。ちょっと目を離した隙に顔が下向きになり、呼吸ができない状態になってしまうと危険です。うつ伏せに慣れていない赤ちゃんは不安になることもあります。そんな時にお母さんやお父さんが近くで見ていてあげることは、赤ちゃんの安心にもつながります。●無理にうつ伏せにしようとしない赤ちゃんによっては、うつ伏せの体勢を嫌がる子もいます。ストレスにならないように、無理のない範囲で行なってください。うつ伏せしている間に苦しそうな表情になったり、泣いてしまったらすぐにやめましょう。●柔らかい毛布やクッションの上で行わない柔らかい毛布やクッションの上で赤ちゃんをうつ伏せにすると、下を向いた時はもちろん、横を向いている時でも顔が埋もれてしまい、窒息の危険があります。床の上でうつ伏せにすると痛いかもしれないと思い、つい柔らかい場所で赤ちゃんをうつ伏せにさせたくなるかもしれませんが、危険なので固めの場所で行なってください。また、毛足の長いカーペットも注意が必要です。赤ちゃんの鼻や口が毛で塞がれない場所で行うようにしましょう。●うつ伏せのまま寝させない赤ちゃんによっては、うつ伏せのまま眠くなってしまうこともあるかもしれません。しかし、赤ちゃんがうつ伏せのまま寝ると、窒息の危険が伴います。赤ちゃんがうつ伏せに慣れてきたり、ある程度大きくなってくれば、寝ながらでも自分で呼吸ができるように頭を動かすようになります。しかし、頭を動かし慣れていない赤ちゃんは、自分で呼吸ができるように調整できないことが多いです。うつ伏せの姿勢のまま寝てしまったら、必ず仰向けに戻してあげてください。また、うつ伏せのまま寝てしまうと、月齢によってはSIDSの危険が伴います。次項で詳しく説明します。SIDS(乳幼児突然死症候群)とうつ伏せ寝との関係は?乳幼児突然死症候群(SIDS)とは、赤ちゃんが眠っている間に突然死亡してしまう症状です。生後2-6ヶ月に多い症状で、寒い時期に発症しやすいとされています。●SIDSの原因と対策は?はっきりとした原因は解明されていませんが、近年の研究では睡眠や呼吸機能との関係があると言われています。また、仰向けに寝かせると発症率が低くなるという統計結果があります。赤ちゃんがうつ伏せのまま寝てしまわないように、気をつけてあげましょう。●うつ伏せに慣れてきて、寝返りを打てるようになったらうつ伏せの練習が進んでくると、自らうつ伏せになったり、寝返りを打てるようになってきます。うつ伏せの姿勢のほうが安心する赤ちゃんもいます。うつ伏せになっている間は、すぐ様子を見られるようにしてあげてください。また、転がった時に危険なものに当たらないよう、部屋を片付けてあげると良いでしょう。寝返りを打つようになったら、寝ている赤ちゃんがうつ伏せにならないよう、対策が必要です。まず、ふかふかの布団ではなく、固めのベビー布団かベビーベットで寝かせるようにしてください。さらに、大きいペットボトルに水を入れ、バスタオルを巻いたものや硬いクッションを寝ている赤ちゃんの脇に挟み、寝返りを打てないようにしてあげる必要があります。心配であれば、お昼寝のときに確認してあげると良いでしょう。個人差はありますが、赤ちゃんが1歳手前になるとうつ伏せになっていても自分で頭を動かし、自ら呼吸しやすく姿勢を変えられるようになってきます。●うつ伏せとうつぶせ寝は違うSIDSという症状を聞いて、「赤ちゃんをうつ伏せにさせるのが怖い」と思った方もいるかもしれません。しかし、SIDSの可能性が高まるのはうつ伏せのまま寝てしまった時であり、起きている間にうつ伏せになってもらう分には特に問題はありません。赤ちゃんが起きていることが確認できていれば大丈夫なので、安心してうつ伏せの練習を行なってくださいね。まとめうつ伏せの練習は、赤ちゃんの成長に絶対に必要なことではありません。一方で、うつ伏せの練習をすることにより、筋肉の発達を助けるという一面もあります。また、窒息やうつ伏せのまま寝てしまわないことに注意する必要があります。起きている間に、うつ伏せの練習をするようにしましょう。うつ伏せの練習は赤ちゃんとの遊びとして、楽しくコミュニケーションしながら行なってくださいね。●ライター/パピマミ編集部
2019年08月01日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんからメッセージです。 こんにちは。助産師の榎本です。この夏に初めて赤ちゃん連れで帰省や旅行をするという方もいるのではないでしょうか? 今回は、赤ちゃん連れの帰省や旅行で、気を付けたいポイントについてお話します。 電車の場合電車移動のメリットは、移動時間の短縮ですが、泣いたりぐずったりしたときは周りに気を使うため、同行者がいるほうが安心です。混雑する時間帯を避けるようにしましょう。ベビーカーは荷物がたくさんあると、混雑時にたたむのが大変なこともあり、抱っこ紐での移動のほうがラクなこともあります。 乗り換えは無理のないスケジュールになるように調べておきましょう。時間が多少かかっても、乗り換えが少ないルートのほうがラクなこともあります。新幹線は指定席をとったほうが確実ですが、お子さんがぐずってしまい、席に座っていられなかったという方も。 スペースを確保するなど、赤ちゃんのために一席多くとっている方もいます。授乳はケープをすれば席でもできますが、新幹線には多目的室があるので車掌さんに声をかけて使わさせてもらってもいいと思います。 車の場合車移動のメリットは、プライベート空間なので赤ちゃんが泣いたりぐずったりしても気にしなくていいことです。赤ちゃんは必ずチャイルドシートに乗せて、泣いてぐずっても走行中は下ろしたり抱っこしたりしないでください。 休憩時間の目安は、1時間毎です。チャイルドシートからおろして、抱っこしたり、おむつ交換、授乳、体を動かしたりしましょう。 チャイルドシートで体が暑くなってしまうこともあるので、冷感シートやタオルなどにくるんだ冷却剤を背中や頭にあててもいいでしょう。直射日光が当たらないように、日よけガードなども使用してみましょう。 飛行機の場合国内線であれば、赤ちゃんは生後8日以上の新生児から乗せることができます。3歳未満の乳幼児は、大人の膝の上に乗せれば運賃は無料です。座席を使わず、料金がかからない赤ちゃんであっても予約は必要で、座席を利用しない乳幼児にも搭乗券などは発行されます(航空会社によって多少違うこともあり事前に確認しておきましょう)。 授乳する場合は、窓側のほうが周りの目も気にならないかもしれませんが、ぐずったときにあやしたくても通路に出ずらくなります。飛行機内のおむつ交換台は狭いので、搭乗前に交換しておきましょう。 子ども連れの場合、優先搭乗でき、先にゆっくり席に着くことができます。離陸や着陸時は、耳が気圧の変化で痛くなってぐずることがあるので、授乳ケープを使って授乳しながらだと耳抜きができ、落ち着いてくれることがあります。 必要な持ち物や準備飛行機や電車の場合、大きな荷物は宅急便などで到着先に送っておき、移動は身軽にしておきましょう。授乳室が混雑していたり、見つからなかったりすることもあるので授乳ケープは用意しておきましょう。飽きてしまう、泣いてしまうことなどもあるので、小さなおもちゃや、月齢によってはお菓子や飲み物を用意しておくといいでしょう。 新幹線内、飛行機内、高速道路のサービスエリアなどでお湯は確保できますが、育児用ミルクは調達が難しいので余裕をもって用意しておきましょう。万が一に備えて、使い捨ての哺乳瓶、液体ミルクも検討してもいいかもしれません。 移動先で乳幼児は体調を崩しやすいので、移動先の医療機関の連絡先を調べておき、母子手帳、保険証は持参するようにしましょう。スケジュールは、余裕をもって無理せずに。出発前日、帰宅翌日もゆっくりできるようにスケジュールは入れないようにするのがおすすめです。 子連れの移動は、どうしても億劫になってしまいがちです。スケジュールを早めにたて、移動手段はそれぞれのメリットやデメリットを検討しながら、家族で話し合ってみましょう。楽しい思い出になるといいですね。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業しました。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援しています。訪問時の相談は、母乳だけではなく離乳食や抱っこひも、スキンケア、寝かしつけなど多岐にわたることも。また、おむつなし育児アドバイザーとして、トイレトレーニングなどの相談も受けています。自身も一児の母として奮闘中です。HP:「みき母乳相談室」
2019年07月30日まだ子どもに授乳をしている時期に私が風邪をひいてしまいましたが、夫にも親にも、誰にも頼ることができない状況でした。子どもを連れての通院にも不安があり、病院へ行かなかったために風邪が悪化してしました。そのときの体験談です。 風邪の自然治癒を目指す子どもが生後6カ月のとき、風邪をひいてしまった私。完母だった私は、おっぱいをあげなくてはならないため、「風邪薬を飲んではいけない」と勝手に思い込んでいました。 さらに、具合の悪くない子どもを連れて病院に行ってしまうと、自分のせいで子どもが風邪をもらってしまうかもしれない! と、子ども連れで病院に行くのは無理だと考えていました。 夫は仕事が忙しく帰りも遅く、近くに子どもを預けられるような人もいなかったため、子どもを預けて自分ひとりだけで病院に行くこともできず……。そのため、子どもが寝ている間、一緒に寝て自然治癒をさせようとしていました。 悪化する風邪しかし、風邪は治るどころか悪化する一方で、最悪のコンディションとなってしまいました。熱が少し下がったと思ったらまた上がり、とそんな状態が2日ほど続きました。子どもと遊んであげることもできず、ギャン泣きされ、家事もできず家の中は荒れ放題……。 これはさすがにまずいと思った私は、妊娠中にかかっていたレディースクリニックに相談してみることに。すると、「授乳中でも飲める薬を処方してあげるからおいで」と言われました。 もっと早く行けばよかったレディースクリニックに行くと、授乳中でも飲める風邪薬を処方してもらうことができました。薬を飲んでからの治りは早く、こんなことなら早めに相談して病院に行けばよかったと後悔しました。 子どものためにと病院に行かなかったことは、逆効果でしかなかったと思います。授乳中でも飲める薬があるということを知ることができてよかったと思うと同時に、自分が風邪をひいてしまうと、子どもにも夫にも迷惑がかかってしまうため、もっと気を付けるようにしようと心に誓いました。 子どもが病院で風邪をもらってしまってはいけないと思っていましたが、それよりも隣に風邪をひいている自分がいることが一番危険だと、あとから気付きました。次からは自分が風邪をひいたときは早めに病院にかかって初期段階で治そうと思っています。そして、子どもとの日々を楽しくしっかり過ごすためにも、ママの健康が一番大事だと実感した体験でした。 著者:堀ちなつ0歳と2歳の姉妹のママ。歯科技工士・歯科助手として歯科関係の仕事を経験。現在は妊娠出産・子育てのジャンルを中心にライター活動をしている。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年07月30日初めての出産・子育てで大変だったことの1つが授乳でした。私は娘が生後1カ月のころから完全母乳で育てましたが、授乳がスムーズにできるようになるまでにはいろいろなトラブルが発生しました。今回は産後2カ月に起きた私の授乳トラブルについて紹介します。 初めての授乳に苦戦妊娠中から「初めての授乳はなかなかうまくいかない」という話は耳にしていました。臨月前に子宮頸管が短くなっていたこともあり、積極的に乳頭や乳輪部のマッサージをしていませんでした。 いざ出産して授乳を始めてみると、回数を重ねるごとに乳首がヒリヒリして激痛を我慢しながら授乳していたのを覚えています。産後3日目ごろには、うまく授乳できないことでパンパンに張るおっぱい……。それでも助産師さんのマッサージや授乳指導で、入院中はなんとかミルクを足しながら授乳していました。 産後1カ月で完全母乳に退院後も四苦八苦しながら授乳をしていましたが、産後1カ月の健診時には母乳だけで大丈夫なくらいになっていました。それでも授乳の間隔が開いたり、うまく吸わせられなかったりしたときにはおっぱいが硬くなってしまい、次の授乳の際に母乳がよく出ないということも……。夜になって赤ちゃんがよく寝て泣かないときには私も一緒に寝ていたため、特におっぱいが硬くなり、授乳がうまくいかないことが度々ありました。 おっぱいが岩のようにカチカチに!最大の授乳トラブルは、娘が生後2カ月になったころに起きました。生活リズムが少しずつ整い始め、夜まとまって寝てくれるようになったのです。長いときには6時間くらい泣かずに寝ていることもあり、私も「やっとたくさん眠れる!」と寝ていたら、起きたときにはおっぱいが岩のようにカチカチに! 赤ちゃんがうまく吸えないほど硬くなってしまっていたため、寒い冬の夜中にひとり、洗面所で必死に搾乳して硬くなったおっぱいを柔らかくしていました。 おっぱいカチカチ事件が起きてからは、赤ちゃんが泣かなくても3時間おきくらいに授乳をすることでトラブルを防ぐことができました。だんだん赤ちゃんが飲む量も増えて、授乳の間隔が開いてもカチカチになることはありませんでしたが、今でも忘れられない思い出です。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 吉川麻和一児の母。娘の出産を機に仕事を退職し、現在は子どもの成長に合わせた働き方を模索中。不妊治療の経験や子育て経験に基づき執筆中。
2019年07月25日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんからメッセージです。 こんにちは。助産師・おむつなし育児アドバイザーの榎本です。夏にトイレトレーニングをはじめようという方も多いのではないでしょうか? 今回は1歳半〜2歳ぐらいのお子さんを対象として、夏に始めるメリットや進め方のポイントについてお話していきます。 子どもにとってのメリットは?夏は汗をかきやすいので、おしっこの量が減ります。それに伴い、回数も寒い冬に比べて少なくなります。おしっこに行きたい感じがわかっても、遊びなどを中断して、トイレやおまるに向かうのを嫌がるお子さんもいます。回数が減ることは、お子さんにとっては嬉しいですね。 洋服も薄着なので、脱ぎ着に時間をとられません。薄着やパンツ1枚でいると、おしっこが体外に出る感覚がつかみやすくなります。また、おむつの蒸れによる不快を感じやすいため、おむつを外して、おむつの外に排泄する解放感や気持ちよさを感じやすくなります。 親(大人)にとってのメリットは?ずばり、夏は洗濯物がすぐ乾くことです。おしっこでぬれたパンツやズボンなどの洋服、床にひいているマット、お布団など洗ってもすぐに乾きます。トイレトレーニングを始めたころに大量に出る洗濯物へのストレスが減ります。 冬はトイレも寒いし、おしりが冷たくて自然とトイレに行きたくないなという心理状態がおこるといわれています。そのため、夏はトイレやおまるに誘いやすくなります。おしっこの回数が少ないことで、連れて行く回数も減ります。冬は冷えで尿意を感じやすく、水分摂取量と関係なく頻尿になる傾向があります。 また、水分摂取してすぐにおしっこが出るお子さんもいて、夏の間は水分補給の機会も多くタイミングもつかみやすいです。おうちであれば、パンツ1枚でも過ごせるので、自分で脱ぎやすく、突然のおしっこ! にも対応しやすくなります。 トイレトレーニングに便利な服装やグッズ夏のトイレトレーニングは、できるだけ薄着ですることがポイントです。まずは、おむつを外してみましょう。 特に2歳を過ぎている場合は、排泄の身体機能はかなり整ってきているので、思い切って外してしまいましょう。初めておむつを外したときは、排泄感覚ができていないので、頻尿状態になっていることが多いのですが、約1〜2カ月程度の時間が経つと排尿間隔もあいて落ち着いてきます。 1日が大変でしたら、30分〜数時間でもいいと思います。パンツ1枚で、スカートや長めのシャツなどにするとすぐにおしっこができます。床にもらしたときのために、雑巾(布おむつを雑巾がわりにしても可)を用意しておきましょう。重曹水を床やマットにスプレーして臭い消しをするのも良いかもしれません。 詳しいトイレトレーニングの進め方は、以前お伝えした記事「トイトレがラクになる!トイレやおまるでするための3つのステップ」も参考にしてみてくださいね。 夏のトイレトレーニングの最大のポイントは、夏に始めやすいというだけで、「夏の間におむつを外そう!」とは思わないことです。進み方は個人差も大きく、一度トイレでできるようになっても寒くなっておしっこの回数が増えると、またできなくなってくることもあります。親子で楽しくマイペースのトイレトレーニングをしてみてくださいね。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業しました。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援しています。訪問時の相談は、母乳だけではなく離乳食や抱っこひも、スキンケア、寝かしつけなど多岐にわたることも。また、おむつなし育児アドバイザーとして、トイレトレーニングなどの相談も受けています。自身も一児の母として奮闘中です。HP:「みき母乳相談室」
2019年07月23日子どもの成長は、親にとってかけがえのない喜びで、楽しみでもあります。生後間もない赤ちゃんの発育は体重で確認ができますが、自分の赤ちゃんの成長が順調なのかどうかわからないと言う声も聞かれます。ここでは、生まれて間もない赤ちゃんが順調に成長しているのかどうか、その目安となる体重について解説していきます。 出生時の体重の平均値は? 男女差はどれくらい?ここで、出生時の体重の平均と、最近の傾向を見てみましょう。厚生労働省が平成13年の出生時から1年6カ月ごとに、全国の男女の身長と体重の平均値を調べた調査結果があります。それによると、出生時の体重の平均値は、男児が3,076g、女児が2,990gとなっています。 【参考】厚生労働省「子どもの生活の状況」 出生体重について! 1カ月健診までの体重の増減の目安もチェック出生時の平均値は男児が3,076g、女児が2,990gというものでしたが、出生時の赤ちゃんの体重の幅は広く、低体重の赤ちゃんもいれば、5kg近くの巨大児と呼ばれる赤ちゃんもいます。赤ちゃんの体重を、2,500g以上と2,500g未満と分けた場合の平均値も確認しましょう。 男児で2,500g以上の場合は3,146g、2,500g未満の場合は2,173gが平均値となります。女児では2,500g以上の場合は3,068g、2,500g未満の場合は2,222gという結果でした。 その後の成長の目安になる、1カ月健診までの体重増加についてはどうでしょうか。目安としては、男児の場合3.53~5.96kg、女児は3.39~5.54kgという幅で推移しているようです。男女や個人で差はありますが、出生時より、ほぼ1,000gほど体重が増えていることが多いようです。しかし、体重の増え方は赤ちゃんの授乳状況や成長の個人差がありますし、母乳栄養と人工栄養では増加率も違います。これらの数値はあくまでも目安であり、乳児身体発達曲線を参考に、平均値内で体重が増えていれば問題ないでしょう。 【参考】厚生労働省「子どもの生活の状況」 赤ちゃんの体重が増えない! その原因と対処法は自分の赤ちゃんの体重と平均値から、成長の度合いが確認できますが、気になるのは体重が増えない場合だと思います。平均値はあくまで目安であり、成長には個人差があるとはいえ、体重が増えないことについて、その原因や対処法を探ってみることは大切です。 赤ちゃんの体重が増えないことの原因の1つに、赤ちゃん自身がしっかり母乳やミルクを飲めていないことがあります。ミルクで育てている場合は、その時期に必要な量をきちんと計り与えることが重要です。ミルクの量等に関しては、母子健康手帳を参考に考えるとよいでしょう。 母乳の場合は計測することがあまりないので、どのくらい飲めているのかわからない場合がありますが、赤ちゃんが泣くたびに母乳を与え、排泄の回数や量も目安として観察します。1か月健診までは出産した医療機関で継続的にフォローしてもらい、アドバイスをもらいながら経過を見ていくことが必要です。また、赤ちゃんの発達具合を数値で見ることのできるカウプ指数というものもありますから、それを参考にしてもいいでしょう。 そのほか、赤ちゃんの病気が原因で体重が増えない場合もあります。まずは授乳の回数や量を確認しつつ、病院や地域での健診を受けながら、継続的なフォローを受けることが大切です。また、体が大きい子、小さい子は体質の可能性がありますので、乳児身体発達曲線に沿って成長していれば大丈夫です。 【参考】厚生労働省・生活習慣病予防のための健康情報サイト「肥満と健康」 体重が増えすぎている場合はどうすればいい? 逆に、体重が増えすぎて心配な場合もあると思います。基本的には、乳児身体発達曲線に照らし合わせて、その範囲内であれば心配する必要はありません。赤ちゃんの体重が増えすぎていることの原因には、母乳やミルクを必要以上に与えすぎている、母乳のカロリーが高い、あるいは遺伝要素も考えられます。母乳の場合はあまり気にしなくてよいといわれています。ミルクの場合は、与えすぎないように一回の授乳で必要な量を超えないようにすることが大切です。それでも泣く場合は、抱っこしたりあやしたりしながら次の授乳までの時間をあけるようにしましょう。 まとめ子育てをするなかで、子どもの成長が、順調なのかなど、何かと心配になるものです。体重や身長などの成長の度合いは、乳児身体発達曲線の範囲を目安に確認するとよいでしょう。また、医療機関や地域でおこなわれている定期的な健診には必ず参加し、成長を見てもらうこと、アドバイスをもらうことも重要です。数値はあくまでも目安であり、生まれてきた週数や体重、性別などによっても成長のペースには個人差があります。数値にとらわれすぎず、さまざまな専門家の目で見て判断してもらいながら、子どもの成長を見守っていきましょう。 【参考】厚生労働省「平成22年乳幼児身体発育調査の概況について」「乳幼児身体発育評価マニュアル」、日本小児科学会・日本小児科学会雑誌 114巻8号「新しい在胎期間別出生時体格標準値の導入について」 監修者:医師 神奈川県立こども医療センター総合診療科部長 松井 潔 先生愛媛大学医学部卒業。神奈川県立こども医療センタージュニアレジデント、国立精神・神経センター小児神経科レジデント、神奈川県立こども医療センター周産期医療部・新生児科等を経て現在、同総合診療科部長。小児科専門医、小児神経専門医、新生児専門医
2019年07月20日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんからメッセージです。 こんにちは。助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本です。今回は、夏の寝苦しい夜に、赤ちゃんが寝やすい環境のつくり方についてお話しします。 適切な温度は?夏の設定温度で、最適とされているのは室温25〜27℃といわれています。赤ちゃんは眠くなると、手足や頭が熱くなるという経験をされたことはありますか? 赤ちゃんは熱を発散させて、体の温度を下げて眠ります。寝入るまでにできるだけ涼しくすることで、寝つきが良くなります。この時に寝汗をかかないようにすることが、よく眠れるコツです。 冷房や扇風機の使用は?冷房をずっとつけておくことに、抵抗がある方も多いと思います。しかし、反対につけたり消したりすると、室温の差で寝汗をかいて起きてしまうことがあります。寝入るまでは、設定温度を20〜23℃にして涼しくし、寝入ったら、設定温度を25℃以上にあげます。 寝入ったあとに扇風機を使うのも効果的です。扇風機は弱風にして、赤ちゃんから少し遠ざけ、直接当たらないようにしましょう。頭にタオルなどで包んだアイスノンをあてるのも効果的です。寝相が悪くて頭をのせてない赤ちゃんでも、頭の付近にアイスノンがあるだけでも涼しいようです。 お風呂の入るタイミング体温が下がるときに眠りやすいといわれています。お風呂に入ってから2時間以内には、眠ると良いと思います。赤ちゃんはお風呂に入ったあと、体温が下がるのが早いといわれているので、30分〜1時間後でも良いかもしれません。 夏はシャワーで済ませるというおうちも多いかもしれませんが、湯船を入れて38℃程度のぬるま湯に短時間つかって体を温めると、お風呂から出て体温が下がるときに寝入りやすくなります。 服装や布団の選び方寝るときの服装は、肌着一枚で十分です。汗の吸い取りが良い綿素材か、汗が出ても乾くのが早いメッシュ素材のものが良いと思います。脇の汗を吸い取ってもらうためには、ノースリーブよりも脇をおおう半袖のほうが良いかもしれません。背中に汗とりパッドやガーゼを入れて、汗をかいたら外すようにすると夜中に着替えをする手間が省けます。汗をかいたら、乾いたタオルよりも、固く絞った濡れタオルで拭くほうが、拭き取ったあとにさっぱりします。 敷き布団はタオルを引いて、汗で湿ったら適宜交換します。冷感シーツも涼しく眠れます。赤ちゃんは手足から熱を発散させるので、掛け布団も手足を外に出すようにして、おなかを中心にタオルなどをかけてあげてください。寝相が悪く、すぐにはだけてしまうようなら、薄手の夏用の腹巻や夏用のスリーパーを着させてもよいでしょう。 夏は大人でも寝苦しく、夜中に目が覚めてしまうことがありますよね。夜間起きたときには、おっぱいやミルク、お茶などで水分補給してあげてください。夜間よく眠れなかったときは、昼寝で調整していくとよいかもしれませんね。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業しました。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援しています。訪問時の相談は、母乳だけではなく離乳食や抱っこひも、スキンケア、寝かしつけなど多岐にわたることも。また、おむつなし育児アドバイザーとして、トイレトレーニングなどの相談も受けています。自身も一児の母として奮闘中です。HP:「みき母乳相談室」
2019年07月16日んぎまむさん、無痛分娩で点滴・陣痛促進剤、硬膜外麻酔をおこない、いよいよ出産かと思いきや、子宮口9センチのところでまさかの緊急帝王切開が決定…! なんとか無事出産!入院中のできごとです。 この産院では基本的に母乳を吸わせる→ミルクで補うという流れで授乳タイムが進み、 指定時間以外は助産師さんがミルクを与えておいてくれるので深夜に起こされることもない。(希望者や完全母乳の人は申告しておけば呼んでもらえる) 1回目はミルクの流れの説明だったので母乳は抜きで進行したのだが2回目の時に「ところで張ってる?」と聞かれた。 全然バストアップもしてないし、出そうな感覚もないしそもそもシンデレラサイズ(笑)なので母乳は出ないと思い込んでおり 「いや~母乳出ないと思います」なんて言ってたら、「ちょっと見せてみ?」とマッサージされ「出てる!出てるよ!」とわずかな初乳を搾り絞り出し、哺乳瓶に溜めてくれた。 量はほんの5ml程度だったけど、まったく出ないと思っていたので感動!(実母も完ミで私を育てたといっていたし全然期待してなかった。こだわりもなかった。) 全然張ってないと思いきや結構ガチガチだったようで「よく痛くなかったね?」と言われたがたしかにもしかして生理前くらいの痛みはあったかも? そもそも乳腺症持ちでトラブルが多い乳周り(笑)だった上お腹のほうが痛いから気付かなかったのかも。 著者:イラストレーター んぎまむ2017年1月18日生まれの女の子、「んぎぃちゃん」を子育て中。イラスト・漫画制作中心の在宅クリエイター。ベビーカレンダーでは、んぎぃちゃんを妊娠中から出産、育児まで怒涛のんぎまむライフを「んぎぃちゃんカレンダー」として連載中。
2019年07月15日私は3人の子どもを産みましたが、第一子のときから母乳の出があまりよくなく、混合栄養で育てて、生後3カ月くらいから完全に粉ミルクに移行……という感じでした。毎回なんとなく申し訳なさと、劣等感を感じていたのですが、第三子はさらに短い授乳期間となってしまいました……。 母乳がなかなか出ない…第一子のときから母乳の出があまりよくない私。おっぱいマッサージをしてもあまり効果はなく、なんとか粉ミルクとの混合栄養で育てて、生後3カ月くらいからは完全に粉ミルクへ移行していきました。第二子も同様だったので、第三子もまた同じ感じだろうな……と思っていました。 生後1週間で口の中に発疹が…無事出産して退院すると、生後1週間しか経っていないのに赤ちゃんが39度前後の熱を出してしまいました。そして、母乳を飲ませようとすると大泣き。口の中を見てみると、口内炎のようなブツブツがたくさんできていてびっくり! 口の中が痛いため、飲みやすくてたくさん出てくる粉ミルクならなんとか飲んでくれる状況でした。 生後1週間で完全育児用ミルクに総合病院で診てもらいましたが、幼児がかかりやすいヘルパンギーナのような症状で、なぜ赤ちゃんがそのような症状になったのかはわかりませんでした。その後、症状はよくなり、心配いらないとのこと。 症状が治まった後は搾乳してなんとか母乳を飲ませようと頑張っていたのですが、だんだんとそれすらも難しくなり、断念。生後1週間で完全粉ミルク育児となってしまいました。 いまだに子どもたちが体調を崩すと「わたしが母乳をあげられなかったから体調を崩しやすいのか……?」と考えてしまうこともありますが、大きなトラブルもなく3人ともすくすく育っています。罪悪感や劣等感を感じたことも多々ありましたが、粉ミルクだとパパも授乳することができ、夜中の授乳の負担も少なく、生後6カ月で保育園に入園した後も、完全粉ミルクだったことで預けるのがスムーズでした。私には粉ミルク育児にもメリットがいっぱいあると感じました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 岩崎未来三児(女・女・男)の母。出版社・編集プロダクションの勤務を経たのち、第一子出産を機にフリーランスに。現在は会社役員という肩書きを持ちながらも、ライター・編集者としても活動中。
2019年07月15日おむつ替えに必要なものをひとまとめに収納しておける「おむつストッカー」。日々、何度も行うおむつ替えをサポートしてくれる便利な育児グッズです。 いま、ママたちの間では、Amazonで購入できるフェルト素材のおしゃれな「おむつストッカー」が大人気♪ おむつ替えグッズに限らず、赤ちゃんのお世話グッズ収納として使用しているママも多い様子。インテリアの邪魔をしないスタイリッシュなデザインと実用性を兼ね備えた優秀すぎる「おむつストッカー」を、実際の使用例と合わせてご紹介します。 取り外しできるフタ付き!ベビーワゴンにもシンデレラフィット♪ 2019年9月に出産予定のyukaさん(@rabi_hm_lov)が選んだのは、フタ付きのおむつストッカー。 赤ちゃんのお世話グッズを、自宅の2階や実家へ持ち運ぶことを考えて、バッグタイプのおむつストッカーを購入したそう。 yukaさんがこのおむつストッカーを選んだポイントは、フタ付き&仕切りが多め(6分割できる)という点。 自宅で飼っているという猫の毛や、ホコリがかぶるのを防げるので、フタ付きが◎。さらにフタはマグネットボタン式で取り外しでき便利です。フタをすることで見た目もスッキリしますね。 仕切りもマジックテープで取り外し可能! 分割数を自由に変えることができるので安心です。 そして、yukaさんがベビーワゴンとして用意していたIKEAのワゴンにもシンデレラフィット! 赤ちゃんのお世話グッズが1箇所にまとまり、すっきり気持ちの良い収納に。 フタ無しタイプも!里帰り中の赤ちゃんのお世話セットに♪ 2019年3月生まれの女の子のママ、megさん(@coto.coto.m)は、フタ無しのおむつストッカーをチョイス。 当初、赤ちゃんのお世話セットはベビーワゴンにしようと考えていたmegさん。里帰り出産だったため、実家での1階と2階の移動を考え、最終的には持ち運びやすいおむつストッカーに決めたのだとか! megさんはおむつをメインにお世話グッズや母乳パッドを収納。おむつ替えで頻繁に物を出し入れするうえに、今後おむつのサイズが大きくなるとフタが閉まらない可能性もあるので、フタ無しのおむつストッカーを選んで正解だったとのこと。 思ったよりも収納力があり、持ち運びしやすく、使い勝手が良くて大満足だそうです♪ ホワイトもかわいい♡やわらかいフェルト素材は安心して使える! 2019年4月生まれの男の子のママ、sさん(@rii__0419)がゲットしたのは、ホワイトのおむつストッカー。 フェルト素材のおむつストッカーはグレーのものが多いなか、ホワイトはナチュラルでかわいい印象です♪ sさんもベビーワゴンと迷った結果、里帰り時に持って帰りやすい、子どもが立つようになってもフェルト素材なので危なくない、価格が安いなどの理由で、おむつストッカーに決めたそう。 赤ちゃんのお世話グッズとママ用の母乳パッドを詰めても、まだ余裕があり収納力バツグン。 無駄のないシンプルなデザインで長く使い続けられそうですね。そして何より、やわらかいフェルト素材なので赤ちゃんの近くに置いても安心というのもおすすめポイントです。 おむつはもちろん、赤ちゃんのお世話グッズ一式を収納するのにぴったりな、フェルト素材のおむつストッカー。Amazonで「おむつストッカー」と検索すると、売れ筋ランキングの上位にさまざまなメーカーの商品が表示されます。どれも1,000〜2,000円ほどとお手ごろ価格なので、デザインや機能性でお気に入りのものを探してみてくださいね。 取材協力/yukaさん(@rabi_hm_lov)、megさん(@coto.coto.m)、sさん(@rii__0419) ※本記事の内容は公開時に確認した情報のため、商品によっては変更となっている場合があります。 この投稿をInstagramで見る yuka myhomeさん(@rabi_hm_lov)がシェアした投稿 - 2019年 6月月17日午後4時31分PDT この投稿をInstagramで見る __ meg さん(@coto.coto.m)がシェアした投稿 - 2019年 2月月16日午後5時14分PST この投稿をInstagramで見る sさん(@rii__0419)がシェアした投稿 - 2019年 3月月11日午後10時46分PDT
2019年07月13日こんにちは。助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本です。汗っかきの赤ちゃんの夏の洋服はどのようなものがいいのか悩むママもいると思います。今回は、夏の暑い時期に悩む赤ちゃんの服装についてお話します。 夏にお家で過ごすときの服装は?生後3カ月ごろまでは動きも少なく寝て過ごすことが多く、おむつ交換の回数も多いので、脱ぎ着しやすい服装がおすすめです。目安は大人の服装プラス一枚です。 【例】短肌着とコンビ肌着短肌着と長肌着短肌着とロンパース 頭や背中に汗をかきやすいので、タオルを敷いて適宜交換します。 生後4カ月以降は動きが多いので、足元がスナップボタンなどでとまるものを選び、動いてはだけないようにします。活動量が増え、新陳代謝も良いので、目安は大人と同じか1枚少ない服装です。 【例】コンビ肌着1枚ボディ肌着1枚ロンパース1枚 はいはいする時期はひざが痛くなりやすいので、膝丈ぐらいまでのロンパースや薄手のレッグウォーマーを合わせても良いかもしれません。 夏のお出かけの服装は?ロンパースやベビードレス一枚だと、汗の吸収などが十分できないので、服の下には肌着を着せるようにしましょう。夏のお出かけは、薄手のメッシュの肌着が大活躍します。女の子は、ノースリーブの洋服や襟ぐりや脇の開きが大きい洋服も多く、キャミソールタイプの肌着だと重ね着しても見えないので便利です。 脱ぎ着しやすいものを選び、屋外や冷暖房がついた室内など、温度の変化に合わせて対応できるようにしましょう。カーディガン、ケープ、薄手のレッグウォーマー、ガーゼタイプのおくるみがあると便利です。紫外線対策として、できるだけ肌の長時間の露出を防ぐためにも役立ちます。 夏におすすめの素材は?綿素材が肌には1番優しいのでおすすめです。しかし、洗濯や乾燥機の使用を繰り返すと繊維が固くなったり、劣化しやすいものもあります。その他、速乾性のある素材、肌に触れると涼しく感じる素材、メッシュ素材などがあり、洗濯してもすぐに乾くので便利です。 夏は汗とりパッドが大活躍!汗をかいたら、体が冷えて風邪をひかないように、こまめに着替えることが大切です。しかし、着替えが手間な時もありますよね。そんな時は、背中に汗とりパッドやガーゼハンカチを入れておいて、背中の首元で外側に折り返しておきます。汗で濡れたら、折り返した部分を引っ張って、パッドやハンカチを背中から抜いておきましょう。着替えなくても汗で濡れる襟元や背中が、サラサラ乾いた状態になります。 夏の服装はできるだけ薄着にし、必要時に追加するようにすると調整しやすいです。デザインが可愛いものも多いですが、肌に優しい素材や首や袖周りに装飾の少ないものを選び、肌に負担がないようにしてあげたいですね。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業しました。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援しています。訪問時の相談は、母乳だけではなく離乳食や抱っこひも、スキンケア、寝かしつけなど多岐にわたることも。また、おむつなし育児アドバイザーとして、トイレトレーニングなどの相談も受けています。自身も一児の母として奮闘中です。HP:「みき母乳相談室」
2019年07月08日産後に母乳が出づらく赤ちゃんの吸う力も弱かったため、手で搾っておっぱいを出し哺乳瓶であげていました。しかし手で搾るのは時間も労力もかかるため、搾乳が苦痛に感じるときがありました。そんな搾乳時の悩みを解決してくれたのが、ピジョンの「さく乳器 母乳アシスト手動」です。搾乳器を使うまでの気持ちや使用してよかったと感じた点をお伝えします。 搾乳器に頼らなかった産後の授乳出産後5日ほどは母乳が出にくく、さらに生後間もない赤ちゃんの吸う力が弱く、おっぱいをうまく飲むことができませんでした。そのため長時間かけて直接授乳したり、手で搾って哺乳瓶から母乳をあげていたのです。 しかし、おっぱいを搾る力も必要ですし時間もかかってしまい、毎回の授乳タイムにしんどさを感じるようになってきていました。そんなときに助産師さんにおすすめされたのが、搾乳器です。出産も育児も初めてだった私は「搾乳器? 痛そう! 手で十分!」とあまり乗り気ではありませんでした。 もっと早く知りたかった! 搾乳器の便利さ 助産師さんに搾乳器をおすすめされたのは、赤ちゃんが生後1週間ほどのころです。私の母乳の量は増えてきていたのですが、まだ赤ちゃんの吸う力が弱かったので、助産師さんが試しに搾乳器を使わせてくれました。 搾乳器を使うと、手や指全体に力を入れなくてもレバーを引くだけで母乳が搾れました。簡単に哺乳瓶に母乳がどんどん溜まることに驚き、なんでもっと早く使わなかったんだろう! と思い、早速購入することにしました。 搾乳器を使う機会は意外と多かった 搾乳器のメリットは手で搾るより力が要らないため、搾乳時間をぐっと減らすことができます。おかげで授乳を楽しめるようになりました。そして赤ちゃんのほうも生後2カ月ごろにはおっぱいを吸う力がついてきて、直接母乳をあげられるようになりうれしかったです。 そろそろ搾乳器の出番は終わりかな? と思っていましたが、他にも用途がたくさんあったのです。赤ちゃんに直接授乳できない場所にいるとき、誰かに赤ちゃんを預けるとき、乳首が切れて痛みがあるときなど、使う場面は意外とたくさんありました。 手動の搾乳器の使いやすさとは 搾乳器には手動と電動のタイプがあり、それぞれにメリットやデメリットがありました。私が使用した手動のメリットは電動よりも価格が安い、自分の力加減で搾乳できて使いやすい、パーツも簡単な物で洗浄しやすいということです。デメリットは電動に比べて手が疲れて時間がかかることです。 私がピジョンの「さく乳器 母乳アシスト 手動」を選んだ決め手は、弱めの刺激をする「搾乳準備モード」と、効率的に母乳を出す「搾乳モード」の2つがあったことです。 搾乳器はあまり使わないかもしれないと思い購入を悩みましたが、私の場合は使用頻度が意外と多かったので役立ちました。実際に手動の搾乳器を使ってみて、手が疲れると感じたこともなく授乳が楽しくなってよかったと思っています。 著者:西口くるみ 1歳児の男の子ママ。息子や夫と美味しいものを食べることが好き。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年07月07日初めての育児は大変で、特に新生児期からの寝かしつけには苦労しました。妊娠中に張り切ってベビーベッドを用意していたのですが、娘はベッドでは全然眠ってくれませんでした……! 産後すぐは自分の体力も回復していない時期。今回は、とにかく睡眠を優先した私の寝かしつけの体験談です。 私が選んだ寝かしつけ方法入院中に助産師さんから「新生児はどんどん寝なくなるよ」と聞いていたのですが、本当にその通りでした。ベビーベッドに寝かせると泣き出す娘に疲れ果てた私。ある晩に体力の限界を感じ、娘を抱きかかえて自分のベッドに座り、授乳しながら一瞬落ちてしまいました。 その後「しまった!」と思って娘を見ると、スヤスヤとよく眠っている……。何だか拍子抜けしましたが、その晩から同じベッドで眠るようにして、添い乳にも挑戦しました。 添い乳のいいところ私の場合は、添い乳をすることで寝かしつけがラクになりました。まず、ベッドへ横になれるので自分の体が楽です。たとえ娘がすぐに眠れなくても、一緒に横になることでグズグズする回数が減りました。 夜間授乳を続けたおかげで母乳がよく出るようになり、1カ月健診ではミルクを足す必要はないと言ってもらえました。ミルクを用意する手間がなくなると日中の育児も少し余裕ができ、何より一緒に眠ることで、娘を一層「かわいい!」と思えるようになりました。 添い乳にはデメリットも添い乳で眠ることが常になると、寝かしつけは断乳するその日までママが担当。今思うと、”パパが寝かしつけをする日”を決めておいてもよかったのかなと思います。 さらに母乳への依存が高くなるため、娘の断乳は1歳~1歳6カ月ごろ(離乳食完了期)を過ぎた1歳11カ月で、周りのママ友たちと比べると少し遅めでした。それから、授乳後に胸をしまい忘れて寝てしまうことがあり、朝起きるとパジャマが母乳で湿って気持ち悪い……なんて失敗もよくありました。 子どもが2歳を過ぎるまでは特に、毎晩早く眠れるかどうかは私にとって重要でした。今、お子さんの寝かしつけに苦労されている方も多いと思います。大変ですが、寝かしつけをしてあげられるのも子どもが小さいときだけです。少しでもママとお子さんに合う方法が見つかるように応援しています。著者:安部 歩4歳と1歳の姉弟の母。結婚と同時に地方へ引っ越しし、現在は妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆中。 ※赤ちゃんに窒息の恐れがあるため、添い乳中に眠ってしまわないようご注意ください。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年07月01日こんにちは。助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本です。今回は、夏になって増えてくるおむつかぶれへのスキンケアについてお話していきます。 どうしておむつかぶれになるの?おむつかぶれは、おむつで湿った環境にある皮膚の表面におしっこの中の尿素が付着することで菌が増え 、おしっこの中のアンモニアなどが刺激になって皮膚が炎症を起こすことでおこります。 これに加えて、おむつと皮膚の摩擦や、汗やうんちなどで悪化してしまうことがあります。 おむつかぶれを悪化させてしまう原因は?紙おむつは、性能が良くおしっこをすぐに吸収してくれるので、皮膚への刺激が少なくなります。しかし、紙おむつの繊維による皮膚への刺激やおむつ内の蒸れた環境によっておむつかぶれができてしまうこともあります。 布おむつは、綿素材のため皮膚への刺激は少ないのですが、すぐに変えずにおしっこが皮膚に付着した状態が続くとかぶれてしまうこともあります。ナイロン性のものなど、おむつカバーも素材によっては蒸れやすくなります。 また市販のおしりふきの成分や、拭くときの摩擦で悪化してしまうこともあります。 おむつかぶれにならない・悪化させないようにするためには?基本的には、おしっこやうんちが出たら、できるだけ早くおむつを替えてあげることが大切です。紙おむつの場合、繊維によってかぶれる場合もあるため、メーカーを変えてみるのもいいかもしれません。布おむつの場合、おむつカバーをウール素材にして通気性を良くしてみましょう。 市販のおしりふきは、保存料などが入っていないシンプルなものを選びましょう。カット綿や布切れをお湯で濡らして使用するのも良いでしょう。強く丁寧に拭きすぎると摩擦で皮膚に負担がかかります。霧吹きで濡らしたり、ベットボトルやドレッシングボトルに入れたぬるま湯で流すのも効果的です。 おしりにこびりついたうんちの場合は、洗面器などでおしりだけを洗う臀部浴もおすすめです。おむつ交換時には、乾燥させるようにドライヤーを遠くからあてたり、仰いで風をおくったりしてみましょう。 おしりがかぶれたときのスキンケアおしっこの成分やおむつの繊維が直接皮膚につかないように保護することが大切です。おむつ交換時に、ワセリンやベビーオイルなどで皮膚を保護してあげます。 赤みがある場合は、炎症を抑える作用のある馬油を塗った上からワセリンを塗ってフタをする感じで保護するのも良いでしょう。 ベビーパウダーを使用する場合は、皮膚のくぼみなどにたまって汚れや細菌の繁殖がすることがあるので、少量にしたり、こまめに洗い流してあげたりすることが大切です。セルフケアをしても改善のない場合や皮膚剝けがある場合には、亜鉛華軟膏などの市販のおむつかぶれ用のお薬を使用したり、小児科へ受診をして相談されると良いと思います。 新生児のころにできやすいおむつかぶれですが、夏になり暑くなったり、活動量が増えたり、下痢などで頻回に排泄があったりすると月齢が進んでもできてしまうこともあります。 時々、床にシートなどを敷いて、おしっこをしてもいい状態にし、少しおむつを外して開放する時間をつくるなど、おむつなし育児を取り入れるのも一つの方法です。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業しました。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援しています。訪問時の相談は、母乳だけではなく離乳食や抱っこひも、スキンケア、寝かしつけなど多岐にわたることも。また、おむつなし育児アドバイザーとして、トイレトレーニングなどの相談も受けています。自身も一児の母として奮闘中です。HP:「みき母乳相談室」
2019年06月28日「気軽に専門家に質問ができて、さらに返信も早い」とママから日々感謝の声が寄せられているベビーカレンダーの人気コンテンツ【助産師に相談】の掲示板。その中から特に注目をあつめた質問の内容を一部抜粋してご紹介します。今回は、混合栄養についてのご相談です。 Q.育児用ミルクの補足量はこのままで大丈夫でしょうか?現在、まもなく生後3カ月になる子どもを育てています。 現在、育児用ミルクを1回100cc、1日に7~8回飲ませています。(1カ月健診のころから変わっていません)。母乳はほぼ出ていないように見受けられますが、1日トータルで30分~50分程度あげています。 育児用ミルクの缶などを見ると、圧倒的に総摂取量が少ないのですが、問題なく成長できています。成長曲線内に成長できているのであれば、今後もこのペースでよいのでしょうか? 高塚あきこ助産師からの回答おっぱいがどのくらい飲めているかわからないので、ご不安もおありかと思いますが、育児用ミルクが目安量よりも少なくても、体重増加が順調な場合には、おっぱいがある程度飲めている可能性もありますよ。 この時期のお子さんの哺乳量や体重の増え方には個人差が大きいですが、目安としては、一般的に1日6回以上おしっこがあり、1日18〜30gの体重増加があり、母子手帳の成長曲線のカーブに沿って、お子さんなりの体重増加がみられていれば、哺乳量の不足はないと言われています。ですので、これらを満たしていれば、記載の目安量よりも少なくても特に問題はないかと思いますよ。 ※参考:ベビーカレンダー「助産師に相談」コーナー※診断や具体的な治療については医師の指示にしたがってください 母乳が足りているか判断するポイントは?おっぱいをあげたあとも、眠らなくてミルクを足すと眠るので足りてなかったんだと判断する方がいます。赤ちゃんの中には、おなかがいっぱいでも「おっぱいのあとはミルク」とルティーン化して飲んでいることがあります。 〈おっぱいとミルクが足りているか判断するポイント〉・おしっこは1日に6〜8回みられているか(特に紙おむつの場合は1〜2回おしっこをしてから気づく場合が多く、確認されて交換する回数より尿回数は1.5〜2倍多いことが予測されます)・体重が1日に18〜30gの増加があるか(保健センターやショッピングモールの体重計で7〜10日間隔で計測して評価します) 体重増加がこれ以上であればミルク量減量を、これ以下であればミルク量増量を検討していきます。無理なくミルクを減らしていくポイントは、1日トータル量から40〜60ccずつ、その量を2〜3日キープしてみて大丈夫そうなら、さらに同じ量減量と少しずつ減らしていきます。 ミルクを追加するタイミングを見直していこう母乳をあげてからすぐにミルクをあげるとあんまり飲まず、眠りながら飲んで時間がかかる場合、おっぱいをあげて少し様子を見てみてください。30分から1時間くらいすると落ち着いたり、眠ったりすることがあります。時間が経って泣く、もしくはしっかり起きてまだ欲しがったらミルクをあげるようにします。ミルクを飲む時間がぐーんと短くなります。 ポイントは、・おっぱいとミルクの間隔は気にせずに・ミルクとミルクの間隔は3時間程度を目安に・おっぱいだけで2〜3時間あいたらミルクはスキップ これができると、外出時など母乳だけの場合も1時間程度は落ち着くこともあり荷物も減ってラクになります。また、夜間は母乳だけで過ごすことができることもあります。夜中のミルク作りの手間が省けます。 おっぱいの回数が多くて大変で、ミルクをあげて少し授乳間隔をあけたい場合は、ミルクの補足量は最低限にします。生後1カ月以上の赤ちゃんでもMAX100cc程度にします。母乳だけでも大丈夫な時間帯は足さずに様子をみましょう。 ※参考:ニュース(ママネタ)「混合栄養がもっとラクに!母乳とミルクの上手なつきあい方」【著者:助産師 榎本美紀】
2019年06月27日ベビーカレンダーの読者の方には、出産前の方や子どもが生まれて間もない方も多いことでしょう。そこでこれからの子育てをムリのないものにするために知っておいて欲しいことがあります。それは、子育てにまつわる話の中には、「こうすべきだ」「こうしなければならない」「こうしないと良くない」といった自分にとってプレッシャーになるものが少なくないことです。今回は子育てに起こりがちな、子育ての正解探し、そしてその対処法についてお話しします。 子育てのよくあるプレッシャー、悩み 先に述べたように、子育てにまつわる話の中には、「こうすべきだ」「こうしなければならない」「こうしないと良くない」といった自分にとってプレッシャーになるものが少なくありません。 例えば、こんなケースがあります。自身の親や義理の親から、 「子どもを母乳で育てなければよくない。あなたも子どものためを思うのならばちゃんと母乳で育てなさい」 このように言われ、それがプレッシャーになり子育てが気持ちよくおくれなくなってしまうといった悩みがしばしばあります。 子どもを育てるときは、なにかと不安になってしまうもの。ましてや、それが第一子であったり、赤ちゃんの子育て中だったりすると余計にそれはつのります。また、子育て経験の少ない人からすれば、自身の親や義理の親は子育ての先輩でもあります。そう思ってしまうと、それが難しい要求であってもそれを努力することが正しいのだという心理になってしまいます。 そのアドバイスしてくれる人たちにしても、ほとんどの人が良かれと思って言っているので、それはちょっと自分には厳しいと思っても、なかなかむげに突っぱねることもしにくいですね。 子育てに正解はないというのは本当?!よく、「子育てに正解はない」と言われます。 まったくその通りなのですが、子どものことを思うとついつい「子育ての正解を謳うもの」に気持ちがとらわれてしまいます。 もし、僕が子育ての正解めいたことをひとつだけ挙げるとしたら、それは「子育てする人にムリがないこと」だと思います。いくら子どものためになるという触れ込みであっても、それをする人に大きな負担がかかることであったり、自身の人生設計や自己実現をあきらめなければできないようなことであれば、それはちょっと考え物です。日本の子育てには、子育てを自己犠牲、とくに母親の自己犠牲として要求してくる傾向が強くあります。 子どもは身近な大人の心のあり方から、日々大きな影響を受けて成長しています。ですから、大人がしんどい思いをして頑張る「良い(とされる)子育て」よりも、大人も子どももムリのないボチボチの子育てを意識しておくことが大事ではないかと思います。 「〇〇させねばならない」と考えるのは要注意前回のこのコラムでは、子どもの遊びについて述べました。子どもの遊びは、発達段階に即して形成されていくので、ただ刺激に振り回されてしまうものよりも、その発達段階に適したものがよいというお話しでした。 こういった子育てのことを伝えると、人によっては「それは確かにそうだから、それをさせねばならない」という気持ちになって、そこを子どもに施すことに一生懸命になりすぎてしまう人がいます。 例えば、木の積み木で遊ぶことが大切ですよという話をしたとすると、なにがなんでも子どもに積み木で遊ばせなければという気持ちになってしまう人がいます。その子が、積み木遊びを楽しめる子であればさして問題はないですが、子どもにはもちろん個性があるのでなかには積み木を少しも好まないという子もいるものです。 こうしたとき、親の気持ちとしては「積み木遊びをさせなければ」という気持ちから、その子に余裕のない関わりになってしまったり、我が子がそれをしないことから不安になってしまったりします。普通ならなんでもないことでも、育児疲れのためになんだか脅迫観念的になってしまったりということも起こり得ます。 こうした子育てする人に特有の気持ちが、「正解探し」になってしまう気持ちです。 これは、積み木遊びといったことだけでなく、さまざまな成長の姿・到達点で出てきます。周囲の子と我が子を見比べて、我が子の成長が遅れているように感じられることもあります。 この「正解探し」の心理は、子育てする人の不安感から強まります。親ですから、子どものことで悩んでしまうのは当然のこと。それが悪いわけではありません。しかし、過剰になってしまうと、そこから子どもも不安になりさまざまな大変さを生んでしまったり、子育てする大人自身もよりしんどい方へ行ってしまいます。 子育てが不安なとき・正解探しになってしまうときの対処法こういうときは、誰かとお話することが安定化の鍵になるようです。子育ての悩みを話せる人がいるのであれば、それを聴いてもらうということでもいいですが、別に必ずしも子育ての話でなくとも構いません。人の心は、誰かと屈託のない話をするだけでも、安定する方向に向かうようにできているもののようです。 ただ、そうした他者との関係も少なくなりがちなのも、現代の子育ての特徴です。SNSなどで、自身の子育ての悩みやその時々の思いを表明するツールとして使い、それで乗り切っているという方がいるのも、また現代的な子育てのあり方だと感じます。 おすすめは「ふーん、できたらやってみるわ」のスタンス! 子どもの成長の姿には、個性があり大変大きな幅を持っています。同時に、子どもには「成長の力」があります。多少ゆっくりであったとしても、子ども自身が時間の経過や、さまざまな経験を経て成長していきます。子どもが成長するのに、必ずしも「私が○○しなければならない」ということはないのです。 極端なことを言えば、あなたが寝ていたとしても子どもは育ちます。子どもには自分で育っていく成長の力があるからです。しかし、世の人々はしばしば「あなたが○○しないと、子どものために良くありませんよ」という文脈で語りかけてきます。それが純粋に善意でなされているだけのことも少なくないのですが、必ずしもそれが良いアドバイスとは限りません。 子育てに不安感が強かったり、子育てに一生懸命だったりする人ほど、こうしたことを言われやすいですし、また真に受けてしまいがちです。 子育てのことはなんでも素直に「はい、頑張ります!」と受け取ってしまうのではなく、「ふーん、そうなのね。じゃあ、できそうだったらやってみるわ」くらいの気持ちでいるとバランスがとれるのではないかと思います。 著者:保育士 子育てアドバイザー・保育士 須賀義一子育てアドバイザー/保育士。大学時代はドイツ哲学を専攻。人間に携わる仕事を志し保育士になる。子育てのポイントや育児相談。保育士としての知識、主夫として子育てした経験を綴ったブログ『保育士おとーちゃんの子育て日記』が人気を博す。著書に『保育士おとーちゃんの「叱らなくていい子育て」』『保育士おとーちゃんの「心がラクになる子育て」』(PHP研究所)がある。現在は子育て講演や座談会、保育研修・監修、コラム執筆などをしている。個別の育児相談や講演依頼はブログ内リンク先のホームページより受付。 ブログ:「保育士おとーちゃんの子育て日記」
2019年06月25日雨の降る日が多く、湿度も高い6月。赤ちゃんがいると洗濯物が増えがちなのに、なかなか乾かないので困ります。赤ちゃんと迎えた初めての梅雨、なんと使い始めたばかりの布製母乳パッドにカビを生やしてしまいました。そのときのショッキングな体験をお伝えします。 布製母乳パッドを使ってみることに出産準備をするまで、その存在も知らなかった母乳パッド。産院でもらったメーカーと同じ使い捨て母乳パッドを、産後に何度か購入して使っていました。しかし、出産から3カ月ほど経ったころから、赤ちゃんが飲む量と生産される母乳量がうまく釣り合ってきたのか、母乳パッドが濡れることが少なくなってきたのです。 それまで「布製の母乳パッドは吸収量が少ない」と聞いたので使っていなかったのですが、この状況なら使い捨てより布製のほうが経済的かもしれないと思い、使い始めることにしました。 快適に使っていたはずが、まさかのカビ!母乳パッドは「購入したけれど使わなかった」という人も少なくないようで、あるフリマアプリで検索してみると使い捨てタイプも布製もたくさん未開封状態で出品されていました。そのなかから、取り外し可能な防水カバーがついている布製母乳パッドを安価で購入することができました。 使ってみると、肌あたりが柔らかいのでかぶれることもなく、とても快適。厚みがあるためか多少の射乳反射があっても漏れません。しばらくは何の問題もなく過ごしていたのですが、ある日パッドをカバーにセットしようとすると、パッドの内側に細かい黒い点が見えました。なんとカビが生えてしまったのです! 染み込んだ母乳をしっかり落として清潔にすぐさまネットで情報を調べ、カビが生えたパッドは即処分。思うに、自分自身に「パッドが濡れた」という実感がなくてもパッドにわずかに付着した母乳成分を栄養にしてカビが生えてしまったようです。それからはせっけんで洗う前に、しっかり水の中で揉み洗いして、母乳がパッドに残らないようにすることを心がけました。 また、あえて布製母乳パッドは使わず、付属の防水カバーの中に畳んだガーゼを入れ、湿り気を帯びたと思ったらすぐに洗う、という方法も取り入れました。清潔さを保てたおかげか、長女が2歳で卒乳するまでの間、布製母乳パッドやガーゼなどに再びカビが発生することはありませんでした。 今思えば、赤ちゃんの哺乳瓶消毒に比べると、母乳パッドを清潔に保つ感覚は結構ルーズでした。神経質になりすぎるのはよくないかもしれませんが、赤ちゃんが健やかに過ごせるように、特に梅雨時は意識していたいと思います。著者:柴崎諒子2016年2月長女、2019年2月次女を出産。元雑誌編集部勤務で、企画・編集・営業・ライターを経験。現在は仕事をセーブしつつ子育て優先。妊娠・出産・子育てに関する記事を中心に執筆している。
2019年06月25日赤ちゃんが生まれたときの授乳室でのこと、隣の赤ちゃんは幸せそうにゴクゴクと喉を鳴らしておっぱいを飲んでいます。いつかは自分とわが子もそうなれると思って頑張っていたのに。乳首の形が違うのか、きっとおっぱいの出方が違うのかもしれない……と、周りのママたちと自分を比べてしまうことがあるかもしれません。 ミルクがあるのに母乳を飲ませたい退院後、体重計をレンタルし、飲む前と飲んだ後の体重を測ってみた。「30gしか増えていない! これでは赤ちゃんがかわいそう。おなかを空かせてひもじい思いをしているね。ゴメンね、ママが悪いよね」と、そんなふうに思ってしまう方もいるかもしれません。 周囲からは「なんで出ないおっぱいをいつまでもくわえさせているの?」「さっさとミルクに切り替えれば夜も楽になり、赤ちゃんだって成長して、満足そうに眠るはず。今はミルクの質もいいし、液体ミルクだってできて調乳の手間も省けるようになるのに」と言われてしまいます。 「母乳を飲ませたい」という思いは自然なことでも、「母乳を飲ませたい」というママの気持ちはそんな単純に割り切れるものなのでしょうか。 大変なお産を乗り越え、脳からはオキシトシンという母性愛を育むホルモンが分泌されます。赤ちゃんを産んだ途端に母乳をあきらめるママは少ないと思います。おっぱいを飲ませたいという気持ちは自然な衝動なのです。 誰もが溢れるおっぱいをもっているわけではありません赤ちゃんもみんな飲みじょうず、くわえじょうずとは限りません。乳首だって「短い」「硬い」「大きすぎる」「小さい」なんてざらなことです。くわえては離し、また吸わせ、ママと赤ちゃんでなんとか折り合いをつけていくのです。 赤ちゃんがおっぱいに吸いついたとしても、ゴクゴク飲むとは限りません。分泌が不十分であれば強い力で吸いつく赤ちゃんもいるかもしれませんし、すぐにあきらめてしまう赤ちゃんであれば、ママがやさしく「もう少し飲んでね」と励ますこともあるでしょう。一方、溢れるおっぱいでは強く飲むとむせ返ったりする赤ちゃんもいますし、難なく飲み終えてママの励ましがいらない赤ちゃんもいるでしょう。 どのようなおっぱいでも吸えばそれだけ顎の力がついてきます。顎が動けばこめかみも動き、脳の血流も増えるかもしれません。足りない分だけミルクで補充し、諦めずに続けましょう。母乳に含まれる免疫を与えることが重要です。離乳食を与えるころには、補充分のミルクが減ってくるかもしれません。おっぱいの出方が少なければ、少ないなりに与えていけばいいのです。 著者:助産師 YAMADA助産師資格取得後、国立病院、日赤病院、大学病院などで助産師として勤務。現在は母乳相談室を開設するかたわら、ベビーカレンダーで医療系の記事執筆・監修に携わる。助産師一筋、2児の母。
2019年06月21日こんにちは。助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本です。 今回は、夏になって気になる赤ちゃんの日焼け予防についてお話します。知っておくことで、不安なく夏のレジャーが楽しめるようになりますよ。 赤ちゃんにも日焼け予防は必要?昔は、子どもは日光に当たることを推奨されていました。骨をつくる栄養素のビタミンDは日光に当たることでつくられますが、手の甲に15分程度あたるくらいで十分とされています。 紫外線をたくさん浴び続けると将来的に、様々な皮膚のトラブルになることがあります。赤ちゃんのうちから強い日焼けをしすぎないようにすることが大切です。 日焼けしすぎないように注意することは?■時間帯に注意する1日のうちで午前10時〜午後2時までに紫外線量が1番強くなります。この時間に長時間屋外で過ごすことは避けるようにしましょう。短時間であれば問題ありません。 ■場所に注意する日陰を選んで遊びましょう。ひさし、屋根、パラソルなどがあるところを選ぶようにします。 ■衣類や帽子つばの広い帽子、首にカバーがある帽子をかぶせましょう。衣類は肌の露出が少ないもの、紫外線を反射しやすい白や淡い色のもの、UVカット効果のある素材のものを選びましょう。ケープやベビーカーの日差しよけも良いですね。プールの場合、ラッシュガードなどを着るのも効果的です。 日焼け止めクリームはどんなものを選べば良い?肌に負担の少ない低刺激性で、ベビー用や子ども用のもの、石鹸で落とせるものにしましょう。 生後3カ月以上で使用可能とされていますが、メーカーによっても異なるので説明書などで確認しましょう。プールなど水遊びのときは、ウォータープルーフのものにしても良いかもしれません。 日常の生活では、SPF15〜20、PA ++海や山では、SPF20〜40、PA ++〜+++を目安にしましょう。 汗で落ちやすいので、こまめに塗るようにします。お風呂のときは、日焼け止めをしっかり洗い流し、保湿をするようにします。 日焼け止めの塗り方使用前は、腕の内側や太ももなどの目立たないところでパッチテスト(1円玉大ぐらいに塗って赤くならないかみる)をします。 ■顔クリーム状はパール1個分、液状は1円玉1個分手のひらにとる。額・鼻の上・両頬・アゴに分けておいてそこからまんべんなく丁寧に塗りのばします。その後にもう一度同じ量を重ねづける。 ■腕や脚などの広範囲容器から直接直線を描くようにつけてから、手のひらでらせんを描くように均一にムラなく伸ばす。 塗り薬と虫よけを一緒に使う場合は、塗り薬→日焼け止め→虫よけの順番になります。 紫外線の強い季節、外出や外でのレジャーも増えます。曇りの日も、紫外線を浴びているので長時間の野外活動の場合、日焼け予防に努めることが大切です。ぜひ、参考にしてみてくださいね。 ※引用・参考文献日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会「保育園・幼稚園での集団生活における紫外線対策に関する日本臨床皮膚科医会・日本小児皮膚科学会統一見解(2015.09)」 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業しました。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援しています。訪問時の相談は、母乳だけではなく離乳食や抱っこひも、スキンケア、寝かしつけなど多岐にわたることも。また、おむつなし育児アドバイザーとして、トイレトレーニングなどの相談も受けています。自身も一児の母として奮闘中です。HP:「みき母乳相談室」
2019年06月19日私の上の子が赤ちゃんだったころ、周囲は完全母乳育児だったママ友が多く、母乳とミルクの混合育児だった私は憧れの思いで見ていました。私の周囲に限っていえば、そんな1人目完母だったママ友たちが2人目を妊娠すると、みんな口を揃えて「今度は混合で育てたい」と言うのです。その理由とはいったい何なのでしょうか? 「パパの育児」に影響?ママ友たちに話を聞くと、その理由は「パパの育児」と関係していました。完全母乳だと、おっぱいを飲ませるのはもちろんのこと、その後のゲップ出しも直後にうんちが出たときのおむつ替えも、ついつい流れでママがやることが多かったそうです。 たしかに授乳が済んだらゲップ出しはパパにバトンタッチ……とは、意識していないとなかなかできないかもしれません。 赤ちゃんはおっぱいがないとダメ?また、母乳指導に熱心な産院などでは、母乳育児を軌道に乗せるには「可能な限り頻回授乳を!」と言われることが多いと思います。その影響もあってか、赤ちゃんがグズると、まずは「おっぱいかな?」となり、その習慣が赤ちゃんがある程度大きくなってからも続いてしまったそうです。 同様に寝かしつけのときも、まずはおっぱい。グズったときも寝かせるときも、赤ちゃんはママのおっぱいがないとダメという思い込みができてしまったということでした。 授乳以外は積極的にパパに任せてみてもでも本当なら完全母乳で育てていても、グズったときにあやしたり寝かしつけたりするのはおっぱいがなくても可能な場合もあるはず。保育士さんやベビーシッターさんは、預かった赤ちゃんがグズったときも眠たいときも、おっぱいなしで対応していますよね。時と場合によるかもしれませんが、パパだって慣れないうちは大変かも知れませんが不可能ではないはずです。 赤ちゃんを完全母乳で育てたい! パパには積極的に育児をしてもらいたい!と考えているママさんは、授乳以外のお世話は意識してパパに任せてみるのもいいかもしれませんね。 イラスト:imasaku著者:奥田美紀二児の母。IT企業にてSE・プログラマーとしてシステム開発やWEBサイト運用等をおこなう。夫の転勤や子育てのために退職し、現在は妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。
2019年06月19日赤ちゃんとの毎日がもっとラクに、もっと楽しくなる。ベビーカレンダーは、そんな毎日を応援するコラムを絶賛連載中! 今回は、助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本さんからメッセージです。 こんにちは。助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本です。 授乳期間は、おっぱいに関する様々なトラブルや「これでいいのかな?」という不安もいっぱいな時期です。 母乳育児がラクになるように、母乳外来を利用してみましょう。 母乳外来はどんなときに利用するの?一般的に、母乳外来というと、乳腺炎などのおっぱいのトラブル発生時に受診するイメージがあると思います。 そのほかにも、・母乳分泌を増やしたい・授乳姿勢がうまくできない・赤ちゃんがおっぱいを吸ってくれない・母乳が足りているか心配・赤ちゃんの体重が増えているか心配・混合栄養でミルクをどのくらい足したらいいの?・母乳分泌が多すぎて困っている・卒乳や断乳時のケアなど、たくさんの相談ができます。 不安を解消することで、精神的なサポートが受けられ、母乳育児がよりラクになっていきます。 母乳外来にはどのようなものがある?■産婦人科クリニックや総合病院出産した病院であれば受診しやすいですし、乳腺炎などのときも医師の診察や処方などもしてもらえます。病院によっては、授乳姿勢チェックや体重測定、母乳相談のみで乳房マッサージは実施していない場合や、出産した方限定で受診できる場合、また受診できる曜日・対象月齢などの制限があるところもありますので、事前の確認が必要です。 ■助産院お産のイメージが強いですが、分娩だけでなく母乳相談ができるところも多くあります。助産院で出産されていなくても、母乳外来は受診できることもあります。また、出張訪問もしているところもあるようです。 ■母乳相談室地域で母乳相談を専門として開業しています。来院型や訪問型のタイプがあります。おっぱいマッサージやケアの理論など、専門の知識をもった助産師が開業しています。桶谷式母乳育児、堤式乳房マッサージ、国際ラクテーションコンサルタントも、母乳育児のケア専門家の資格のひとつです。 日本助産師会のホームページから、全国の開業助産師の一覧を検索できます。 気になる料金は?母乳外来は、一般的に相談する場所であって、病気を治療する場所ではありません。そのため、母乳外来でかかる診察料は保険適用外になり、病院であっても全額自己負担になります。 比較的、病院の母乳外来のほうが安い傾向があります。費用は施設によって異なりますが、初診で5,000~7,000円程度、再診で3,000~5,000円程度かかります。また、診察料とは別に、乳房マッサージに料金がかかる場合もあります。助産院や開業助産師の母乳相談室の料金は、助産師業務料金参考表(平成29年9月改定 乳房管理指導料7000円以上)に基づき設定しています。施設によって料金には差があるようです。 訪問型は、交通費などが別途かかることが多いです。実際に母乳外来に訪れる前に料金の詳細について問い合わせてみることをおすすめします。領収書はかならずもらいましょう。 乳腺炎などの乳房トラブルでの受診など、場合によっては医療費控除の対象となる可能性があります。また、自治体によっては母乳外来でかかった料金を一部補助してくれることがあります。 母乳外来は来院型と訪問型、どちらが良い?赤ちゃんを連れての移動は、月齢が浅いと大変です。ご家族の方に送り迎えをお願いしたり、タクシーなどを利用されたりする方が多いです。 特に新生児期は訪問型をおすすめします。ただ、おうちに訪問されることに抵抗を感じる方にとっては、来院型のほうが良いかもしれません。料金も安くなります。しかし、交通費がかかり思わぬ出費があることもあり、訪問型のほうが反対に出費を抑えられる場合もあります。お子さんの月齢やお母さんの体調、母乳外来場所との距離、家族の送迎など、トータルで検討されるとよいと思います。 母乳外来を選ぶ基準は、口コミだけでなく助産師との相性もあると思います。セカンドオピニオンも有効的です。 地域や病院では、母乳育児を支援している助産師がいます。母乳育児をラクにできるように、ぜひ活用してみてくださいね。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業しました。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援しています。訪問時の相談は、母乳だけではなく離乳食や抱っこひも、スキンケア、寝かしつけなど多岐にわたることも。また、おむつなし育児アドバイザーとして、トイレトレーニングなどの相談も受けています。自身も一児の母として奮闘中です。HP:「みき母乳相談室」
2019年06月16日出産後2日程は助産師さんのすすめもあり、乳頭保護器を使用せずに直接授乳しました。しかし、授乳しているという喜びを噛み締めたのも束の間、2日目には乳首は傷ついてしまいました。授乳時の痛みがどんどん増していくのに加え、乳首にうまく吸いつけない娘。そのため産後3日目から乳頭保護器を使用した体験談をお伝えします。 乳頭保護器を使ってみて…私は産院でも使用しているという、メデラの乳頭保護器「ニップルシールド」を購入しました。まず娘が保護器に吸い付いてくれるか心配でしたが、嫌がらなかったのでよかったです。しかし新生児の力では、乳頭保護器のついた乳首から母乳を飲むことは難しいようで、娘自身も慣れて満足に飲めるまで少し時間がかかりました。 その間に私の少し短い乳首も乳頭保護器によって引き伸ばされ、傷も深くなることなくきれいに治り、徐々にお互いがストレスなく授乳することができるようになりました。 使用の際に大変だったこと新生児のころは授乳時の動きも少なく、スムーズに娘の口にくわえさせることができていましたが、少し動けるようになってくると乳首を探す動きを片方の手で押さえ、もう片方の手で乳頭保護器を押さえるという作業が必要でした。 娘の動きによって、せっかく消毒した乳頭保護器を床に落としてしまったり、ぴったり肌に密着するものではないので、スムーズにいかないときは手こずってしまいました。 乳頭保護器のやめどき乳頭保護器を使った授乳をしていた私でしたが、娘が生後1カ月半ごろに1度、直接授乳をしてみました。また傷ができるかもと心配でしたが、くわえさせてみると吸いつかないのです。乳頭保護器を付けると吸い付くのに……。そのときは、「まだ保護器が必要なのだ」と諦めました。 次の授乳時に、くわえる練習として乳頭保護器だけを最初にくわえさせ、すぐに直接乳首をくわえさせるという方法を試しました。すると、うまく吸い付くことができ、直接授乳に成功! 痛みも軽減していたのでよかったです。 気持ちに余裕があるときは乳頭保護器なしで授乳することにしていました。しかし、だんだんと生後2カ月には直接乳首からしっかり飲むことができるようになり、乳頭保護器を卒業しました。 乳頭保護器を使用することによって、乳首の痛みや傷にほとんど悩まされることなく授乳することができたのでよかったと思っています。乳頭保護器を卒業した現在も、乳首の痛みや傷は問題なく、娘の哺乳量も十分与えることができています。著者:上田かんな0歳の娘を育てている、理学療法士。写真を撮ることが好き。自身の体験をもとに、妊娠・出産・子育てに関する体験談を中心に執筆している。 ※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
2019年06月16日私が出産をした産院は、母乳育児を推進しているところ。そこでは、赤ちゃんに湯冷ましを飲ませる必要はないと教わりました。ところが同居する義母は真逆のことを言います。今回は、この体験を通じて感じた、湯冷ましの必要性についてお伝えします。 世代で育児方針が異なることをわかって!入浴後や汗ばむ季節など、どんなときでもおっぱいだけ飲ませればいい。そう産院で教わり、自宅へ帰った私に、同居する義母は「のどが渇いているんじゃない? 湯冷ましをあげたら?」と言います。 私はおっぱいしかあげたことがないことを伝えたのですが、「飲ませてみたらいいのよ」と義母。育児に口出しをしてくる義母に正直イライラしてしまったことを覚えています。世代で育児方針が異なることをわかってほしい。そういった気持ちでした。 義母が湯冷ましをあげていた!ある日、わが子を義母に預けて外出していた日がありました。お風呂の時間には帰宅する予定だったのですが、帰ってみると入浴を済ませてくれていたんです。とても助かったのですが、私の目に飛び込んできたのが「哺乳瓶に入った湯冷まし」です。「えっ……勝手に飲ませてるの?」とびっくりしすぎて声になりませんでした。 義母からしたら入浴後の湯冷ましは、当たり前のことなのでしょう。ただ、義母は湯冷ましを与えようとしたようですが、おっぱいしか口にしたことのないわが子は嫌がって飲まなかったようでした。 母乳外来で聞いた水分補給の話そんな義母とのやりとりもあって、私は改めて母乳外来で湯冷ましの必要性について相談してみました。すると、母乳育児の場合は離乳食が始まるころまで、おっぱいだけでもOKとのこと。ミルク育児の場合は、湯冷ましを与えても飲ませ過ぎない程度であればOKだと聞きました。 入浴後であれば水分補給に1回30~50ml程度。1歳6カ月ごろでも1回に100mlまでにし、飲ませても1日に200~300mlが目安だと教わりました。 義母の言うことが100%間違っているとは言えません。実際に、夫は元気に育っていますからね。でも、自分がおこないたい育児方針を否定されると嫌な気持ちになってしまいます。今は一旦義母の話を聞いておいて、取り入れるかどうかは自分で決めるなど、ある程度割り切って義母と付き合うようにしています。 イラスト:sawawa著者:田中由惟一男一女の母。二人目の出産を機に食品会社を退職。現在は子育てのかたわら、記事執筆をおこなう。趣味はスポーツとピアノ、美味しいものを食べること。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年06月14日こんにちは。助産師・国際ラクテーションコンサルタントの榎本です。 今回は、赤ちゃんの頭が変形している? と心配されるお母さんへ。頭の変形を予防する方法についてお話ししていきます。 赤ちゃんの頭は柔らかい?赤ちゃんの頭は5枚の骨でできていて、大泉門という隙間があいています。これはお産のときに、頭を小さくしてせまい骨盤を通るために大切な形状です。また、この構造は、脳が成長するためにも必要です。 ひし形の隙間である大泉門が縮小し始めるのは生後10カ月~1歳2、3カ月で、1歳6カ月ごろに閉じてくるといわれています。頭の形を改善するためには、大泉門が閉じてくる、このころまでが大切です。 頭の変形を予防するには?首すわりや寝返りをする前頭の一辺がへこんだタイプにオススメ・抱っこや授乳の頭の方向を時々変えてみる・同じ方向を向かないように頭の向きを変える・明るいほうや音のなるほうを向くことが多いので、寝かせる場所を変える・興味のあるおもちゃを置く位置を変える 頭の後頭部が平らな(絶壁)タイプにオススメ・背中に薄いクッションやタオルを入れてやや横向きにする・ドーナツ枕(あまり効果はないとされています)・首枕をする(後頭部の首の隙間にタオルなどを丸めて入れる)。商品化しているものもあります※上から見て頭が縦に長いタイプにもオススメです 寝返りやおすわり、はいはいが始まったらどのタイプにも共通・日中の活動量を増やしてみる(横になっている時間を減らす)・うつ伏せの状態や座位での遊びを一緒にしてみる 遺伝的要素も大きい?頭の形が変形していると、心配になってしまいますよね。1歳ごろになると、仰向きや横になっていることが少なくなり、頭が圧迫される時間は自然に減っていきます。自然に丸くなってくることがほとんどですので、あまり心配し過ぎないようにしてくださいね。 1歳を過ぎても、変形が強い場合にはヘルメットなどを使用した治療が行われることもあります。最終的な頭の形は、遺伝的要素が影響するといわれています。 頭の変形は、頭蓋骨の圧迫によって起こるので、比較的よく眠ってくれる赤ちゃんに多くみられます。SIDS(乳幼児突然死症候群)予防でうつぶせ寝を避けるようになったために、頭の変形がみられる赤ちゃんが増えてきたといわれています。早めに予防することがオススメですが、自然に改善されていくこともあるので、心配し過ぎないことが大切です。 監修者・著者:助産師 国際ラクテーションコンサルタント・おむつなし育児アドバイザー 榎本美紀2001年に助産師免許取得後、杏林大学医学部付属病院・さいたま市立病院・順天堂大学練馬病院の勤務を経て、2013年に埼玉県さいたま市に訪問型の助産院「みき母乳相談室」を開業しました。病院勤務での経験を元に、母乳育児支援の国際ライセンスである国際ラクテーションコンサルタントとして、地域の母乳育児を支援しています。訪問時の相談は、母乳だけではなく離乳食や抱っこひも、スキンケア、寝かしつけなど多岐にわたることも。また、おむつなし育児アドバイザーとして、トイレトレーニングなどの相談も受けています。自身も一児の母として奮闘中です。HP:「みき母乳相談室」
2019年06月10日赤ちゃんが生まれたら、母乳育児で頑張ろうと意気込んでいた私。出産前から母乳を出しやすくするというおっぱいマッサージをする、食事に気をつかうなど、できることはしていたつもりでしたが、現実はそううまくいきませんでした。入院中、必死で母乳をあげ続けていた私が、言われてショックだった・悲しかった言葉です。 母乳育児への憧れ私はもともと母乳育児に憧れを抱いており、妊娠中に読んだ育児雑誌で母乳の良さや便利さといったメリットを知ると、ますますその憧れが強くなりました。 妊娠がわかってからは、産院で教わった母乳が出やすくなるというおっぱいマッサージをし、準備は万端。幸いにもおなかが張りにくい体質だったので、マッサージを毎日のようにおこなうことができましたし、出産前から食事にも気をつけ、母乳が出ると信じて疑いませんでした。 最初からミルクしかし、分娩中に異常があり、緊急帝王切開になったので、わが子が最初に口にしたのは粉ミルク。仕方ないとわかっていながらも、母乳育児に幻想ともいえるほど憧れを抱いていたので、それもショックでした。 わが子が部屋に来てからも、不慣れなことと体の疲れで授乳がうまくいかず、泣かせっぱなし。出なくてもおっぱいを吸わせないとますます母乳が出にくくなると聞いていたので、なるべくミルクは足さず、泣くたびに吸わせていました。 助産師さんのひと言が…授乳を始めてまだ4日目くらいだったと思いますが、乳首が切れて血がにじむようになってしまいました。なかなか母乳が出ないこと、そのせいでわが子がずっと泣いていること、おっぱいが痛いことなどで、こっちのほうが泣きたい気持ちに……。 部屋にきた助産師さんに相談すると、「どのくらいの頻度で授乳しているんですか」と聞かれました。「泣き止まないので、30分おきくらい……」と答えると、助産師さんはあきれ果てたという顔で「そんなことしてるからですよ。当たり前です。ミルクを足してください」と言い、出ていきました。悲しいのと悔しいのとで、泣きました。 当時の私にとっては母乳が出ないことは一大事で、とてもショックなひと言でした。しかし、不思議なのですが退院すると入院中の苦労が嘘のように母乳がたくさん出るようになり、それからはミルクを足さなくてもおなかいっぱい飲ませることができるようになりました。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。 著者:ライター 銀鏡あゆみ二児の母。生まれ育った町で、自身の父母・祖母・夫・子ども2人との大家族で暮らす。地元を中心に取材・撮影・執筆を行うライター。
2019年06月10日子どもを授かる喜びは一入!みなさん、こんにちは。ロシアンハーフ子育てに奮闘中の室伏真由子です。先日、母の口から「最近のママは出産してもガリガリね」という言葉を耳にしました。母にしてみると、体格の良い「肝っ玉母さん」みたいなが昭和の時代は多かったそう。産前産後ですっかり太ってしまった私は、出産した後も抜群のスタイルをキープしているママさんをみるとすごいなあ~と尊敬します。体重の増減といった表面的に表れやすいものも含めて、出産を経験したママには色々な変化が起きています。まさに人生の中で一大イベントとも呼べるほど、心身が転換するタイミングです。体重の増加もそうですが、それだけでなく産後すぐに感じた変化が大きいものから小さいものまで沢山ありました。「子どもを授かった」という幸せに比べればあまり大したことはありませんが、体型が崩れて嫌だなあ~とネガティブに感じることも。ママによって体感する変化はそれぞれだと思いますが、今回は私が実際に経験した産後の変化についてご紹介をしていきます!産後翌日から! 身体の不調が続いてピンチ…私が出産した場所は、母子同室が基本の産院。出産した翌日は、10ヵ月経ってやっと出会えた赤ちゃんのために色々とお世話がしたくて張り切っていたのですが、発熱していてあまり身体が動きませんでした。結局、熱っぽくてだるい状態は退院後数週間続き、その間の買い物や用事は主人に沢山助けてもらいました。私の場合、身体はしんどい状態だったのですが、無事に出産できた安心感と赤ちゃんの可愛さで心は満たされていたため、産後うつを経験することなく済みました。しかし、産後うつは一般的に起こり得ることなので、イライラしたり眠れなくなったりといった症状が1ヵ月以上続く場合は、単なるマタニティブルーでは無い可能性があるので早期の受診をおすすめします。また、産後の尿漏れは良く聞くのですが、私は尿漏れではなくてトイレが近くなったように感じました。これは出産してから3年が経過した今も現在進行形。骨盤のゆるみや体型の変化によって尿意を感じやすくなってしまったのかなと思います。ただ、生活に支障があるわけではなく「産前より若干」という程度の小さい変化でした。産後2ヵ月で仕事復帰! おっぱいトラブルが待ち受けていた?!過去の記事でも紹介しましたが、日中の育児は在宅勤務する主人にお願いしようと決めていたので、私は育児休暇を取得することなく産後2ヵ月で仕事に復帰。出産した時はまだ25歳。若いから体力的には大丈夫だろうと考えていましたが、初めての出産だったこともあって考えが甘かったなと…。産後すぐというよりは、復帰してから起きた体の変化に対処する方が大変でした。それでも子どもとの時間を楽しみながらうまく乗り切ることができたのは、家族や友人など色々な人に支えがあってこそ。産後数ヵ月が経っても体の変化は続きます。油断は禁物ですが、どれも一過性のあるものなので、上手に付き合っていけると◎。我が家は、生後すぐミルクと母乳の混合育児をしていたのですが、基本的には息子が欲しがるだけ母乳を与えていました。しかし仕事に復帰すると、母乳を与える回数が一気に減り、母乳が溜まりおっぱいが岩のように固くなってしまいました。張りが強くて痛い時には、休憩時間に搾乳して溜まった母乳を排出して、専用の保存パックで冷凍して家に持ち帰る日が続いていました。母乳を排出できれば痛みも楽になったので、乳腺炎で病院にかかるほどにはならなかったのは幸運でした。仕事復帰してから3ヵ月も経つと母乳の生成量も徐々に減ってきて痛みも少なくなりましたが、それまでは仕事中に痛みが伴ってかなり辛かった記憶があります。先輩ママさんの忠告あり! 抜け毛対策・毛髪ケアはしっかりと産後の身体の変化については、先輩ママより聞いていたものの、一番驚いたのは、抜け毛。数ヶ月~1年ほどは抜け毛に見舞われました。全体的にまんべんなく毛が抜けていくわけではなく、こめかみのあたりが集中的に抜けていたので「このままいくと禿げるんじゃないか…」とかなりの焦りモードに。私自身もともと髪の量が多いので、かなり抜け毛はありましたが目立たずに済んだ方だと思います。ただ、抜け毛があった時期は毛質が変化してしまったのは困りました。1本1本が太かった髪の毛が、細く縮れてスカスカな状態になってしまい、一気にくせ毛がパワーアップ!健康的な髪を取り戻すために、美容師の友人に相談して、頭皮が凝り固まらないようにヘッドスパをしたり、栄養素が含まれたシャンプーに変えたりしていました。その後もしばらくは、カラーリングやパーマをするのが怖くて控えていたために、今ではすっかり地毛の黒髪がお馴染みに。産後1年が経った頃には、抜け毛もくせ毛も落ち着いたので安心しましたが、会社の先輩ママからは「ハゲたから帽子が必須だったよ(笑)」という話も聞いていたので、毛量が少ない人や髪が痛んでいる方は対策を考えていた方が良いかもしれません。思い返せば、産後すぐに現れる変化と、数ヶ月経ってから現れるものと様々なことを経験。今となっては「わたし、結構頑張ってたなあ(笑)」なんてクスっと笑える思い出ばかり。でも、その当時は真剣に悩んだり、悲しい気持ちになったり…。自分の体調のこともあって、産後1年間くらいはとても大変ではありましたが、子どもが成長し、どんどんできることが増えていく喜びや感動を知ることができたので、自分の人生は間違いなく豊かになったと感じます。産前産後は、ママの身体や心が大きく変化していきます。一人で無理することなく、周りの人に相談したり頼ったりしながら、その変化とうまく付き合っていけたら良いですね。
2019年06月09日初めての出産を経験した後、父親からの何気ない一言にどん底に陥ってしまった私。母乳がうまく出ないことがきっかけで、慣れない育児に輪をかけるように悩みが積もっていった私のエピソードをお伝えします。 うまくいくと思っていた初めての育児私は器用なタイプだったので、これまでの人生で特に苦労した経験がありませんでした。悩みもすぐに解決できるほうで、ポジティブな性格。そのせいか、初めての育児を経験する前からなぜか自信たっぷりで、「育児なんて簡単だろう」ぐらいの気持ちでいたのです。 しかし第1子を出産後、病院で初めておこなったおむつ替え、沐浴指導、夜中に泣き出す長男と向き合うなかで、お見舞いに来てくれる家族や友人の何気ない言葉が棘のように感じることがありました。特に「母乳はどうなの?」という言葉には痛いところを突かれるような気分になっていったのです。 母乳が出ない… 病院にいる間は助産師さんに言われた通り、できる限り母乳を飲ませるようにしていたのですが、コツが掴めず乳首はボロボロに……。痛みで母乳をあげるのもためらうほどでした。 それでも、乳首に馬油を塗ったりして、退院後も痛みに耐えながら母乳をあげ続けました。しかし長男はおっぱいを吸わせてもすぐに泣き出し、足りない分をミルクで足すしかなかったのです。 試しに搾乳を試みたものの、頑張って30分搾っても10ml程度。母乳が出ないことが情けなくて、泣いているわが子を抱きしめ「こんなママでごめんね」と呟くこともありました。 父親の何気ない一言でどん底へ母乳が出るためにはどうすればいいのか、ネットで調べたり育児本を読んだりしたのですが、どれも効果なし。そんなある日、昼食でなかなか箸が進まない私を見兼ねた父親が「ちゃんと食べないから母乳が出ないんだよ」と呟いたのです。 きっと、本人は軽く呟いただけたったのでしょうが、私にとってその言葉は重くのしかかりました。とっさに、母乳育児のために読んでいた本をテーブルの下に隠しました。そのとき、私はまさにどん底に陥ってしまったのです。ひとりになると耐えきれず、声を抑えながら涙しました。 その後、1番の相談役であった母に母乳が出ないことで悩んでいると泣きながら打ち明けると、「私もそうだったんだよ。でもあなたたちはミルクでも立派に育ってるじゃない」と言われました。その言葉に胸がスーッと晴れ、「母乳が出ないことは悪いことではない」と、気持ちがラクになったのです。私をどん底から救ってくれた母親には、感謝してもしきれません。著者:堀江ゆうき二男の母。現在第三子を妊娠中。現在はフリーランスとして育児をしながら、体験談・出産・妊娠についての記事を執筆。 ※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
2019年06月07日猫の手貸して~育児絵日記~
うちはモフモフ暮らし
めまぐるしいけど愛おしい、空回り母ちゃんの日々