連載記事:パパ小児科医の子ども健康事典
【医師監修】子どもが発熱! 外出の目安や安静にできない子どもとの過ごし方<パパ小児科医の子ども健康事典 第4話>
朝起きたら平熱だった。登園(登校)しても大丈夫?
体温は一日の中でも変動しています。おおむね朝に一番低く、夜に高くなります。朝に低くても、登園してから午後に発熱してしまうことは多いです。熱が下がったといえるのは丸一日平熱になってからでしょう。
風邪をひいている時の外出の目安は?
おたふくかぜやインフルエンザなど、厚生労働省が出している、学校保健安全法で定められた出席停止基準のある感染症は原則として登園(登校)不可=外出不可と考えてください。詳しい出席停止期間は
公益社団法人日本小児科学会 学校、幼稚園、保育所において予防すべき感染症の解説を参考にしてください。
一方、そのほかの病気については明確な基準はなく、各自で判断しなければなりません。
発熱や咳などの症状がある時は、人にうつす可能性がありますし、本人にとっても負担ですから可能であれば外出は控えた方が良いでしょう。
しかし、兄妹のお迎えや必要なものを買い出しに行くなど外出しなければならない状況もあるでしょう。外出の必要度やマンパワー、体調や症状などを天秤にかけながら判断していくことになりますが、難しい時はかかりつけ医で相談してください。
安静にできない子どもとの過ごし方はどうする?
このように外出ができない場合でも、子どもはちょっと元気になってくると動きたくてうずうずしてきます。体調が悪い時は絵本やブロックなどの静かな遊びがいいでしょうが、しばらくしたら飽きてきてしまいます。
体調不良時用に新しいおもちゃをストックしておくと、最初は新鮮な気持ちで遊べて少し時間はもつでしょうが効果は一時的なものです。
あくまで体調をみながらですが、発熱などがあってもある程度元気で動ける時は、少しアクティブな室内遊びも許容していいのではと思います。
「安静に」といっても子どもにとっては難しいですから、比較的元気なタイミングに多少体を動かす遊びもとり入れてもいいでしょう。
その子によっても体調によってもでき得る安静の度合いは異なります。状態にあわせて無理のない範囲で遊んでください。
最後に、子どもが熱をだすと手がかかり保護者も疲れてきます。そして看病をしている親にも風邪がうつることはよくあります。子どもの具合が悪い時には自分の優先度は低くなりがちですが、体調管理のためにしっかり栄養をとり、寝れる時には寝てください。
そして体調不良の中の看病はとても大変ですから、元気な人がお仕事を休んだりして看病を交代してくださいね。