連載記事:ママが知るべき「子どもの感染症」傾向と対策
インフルエンザ流行中! かかってしまったらどうする?【ママが知るべき「子どもの感染症」傾向と対策 第5回】
■インフルエンザ2019「かかる前の予防法、かかってからの対処法」
インフルエンザを防ぐためにはどうすればいいのでしょうか? また、実際にかかってしまったときはどのように対処するのがいいか、みていきましょう。
【予防方法】
<手洗い・うがい>
飛まつ感染を防ぐためには、手洗いやうがいが効果的です。アルコール消毒もインフルエンザワクチンには効果があります。
<加湿>
空気が乾燥していると、気道の粘膜のバリア機能が低下し、インフルエンザにかかりやすくなります。家の中では、加湿器などを使って適切な湿度を保つように心がけるといいでしょう。目安は湿度50~60%です。
<睡眠と栄養>
十分な休養と栄養バランスのとれた食事は大切です。睡眠不足になりがちな忙しいママも気をつけたいですね。
<外出>
インフルエンザ流行期はなるべく人混みや繁華街への外出を控えたほうが安心。
やむを得ず外出する場合は、薬局やコンビニエンスストアなどで販売されている不織布(ふしょくふ)製マスクをつけるといいでしょう。
なお、予防接種は受けてからウイルスに対する免疫がつくられるまで2週間ほどかかるといわれています。これからの接種では、流行のピークには間に合わないかもしれませんが、3月でもインフルエンザが流行っていることはあります。
今シーズンの予防接種の受け付けは終了している場合もあるので、まずはかかりつけの病院に問い合わせてみましょう。
【対処法】
「もしかしたら、インフルエンザかも」と思ったら、早めに小児科を受診しましょう。
多くの医療機関に鼻腔(びこう)の粘膜を採取してウイルスの有無を調べる迅速診断キットが置かれています。検査後、インフルエンザと診断された場合、発症してから48時間以内であればオセルタミビル(タミフル)などの抗インフルエンザ薬を服用することで、通常は発熱期間を1~2日短縮することができるようです。
発症後48時間を過ぎている場合、服用しても十分な効果は期待できないようです。
抗インフルエンザ薬を服用するかどうかは、発症してからの時間や症状により、医師が判断することになっています。日本小児科学会によると、低体重児などを除き、生後2週以降の赤ちゃんも服用できる対象になっています。
なお、発症してすぐなどの理由で体内のウイルス量が十分ではない場合、インフルエンザであっても診断キットでは陰性になることもあります。
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また、抗インフルエンザ薬との因果関係は不明ですが、インフルエンザにかかった小学生以上の子どもや未成年は急に走り出す、徘徊(はいかい)するなどの異常行動を起こすおそれがあり、少なくとも発熱から2日間は見守る必要がありそうです。