先日、1歳未満の乳児が定期的にハチミツを摂取したことによる死亡事故が報道されました。乳児ボツリヌス症の発症は36例目で、死亡事例は今回が初めてとのことです。
このような悲しい事故を起こさないためにも、改めて乳児にとって危険もしくは注意する食材を確認しましょう。
乳児ボツリヌス症を引き起こす可能性のある食品
今回の事故に至った原因は、ハチミツに含まれているボツリヌス菌により「乳児ボツリヌス症」を発症したためと言われています。ボツリヌス菌は自然界に広く存在しており、腸内で繁殖すると嘔吐や呼吸困難などを引き起こすことがあります。大人は腸内細菌の働きで繁殖を抑えられますが、1歳未満だと働きが弱く菌の繁殖によって発症する危険があります。
ボツリヌス菌の可能性がある食材はハチミツだけではありません。コーンシロップや缶詰、野菜スープ、井戸水なども危険がありますので、1歳未満の乳児には与えないようにしましょう。
食中毒やアレルギーを起こしやすい食材
食中毒やアレルギーを起こす可能性がある食材について知っておきましょう。
アレルギーで特に気を付けたいのは、小麦、そば、卵、牛乳、落花生です。
他にも健康被害などが報告されているものとしては、
あわび、いか、いくら、えび、かに、さけ、さば、牛肉、鶏肉、豚肉、大豆、やまいも、オレンジ、キウイフルーツ、もも、りんご、バナナ、くるみ、まつたけ、ゼラチンなどがあります(厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」より)。
食中毒を起こしやすい食材は、生魚やお刺身、レバー、アサリ・ハマグリなどの二枚貝などです。
白身魚は生後半年から、青魚や赤身魚は1歳以降与えることができます。新鮮なものをしっかり加熱してから与えましょう。
直接与えていなくても、食器やふきん、手などから雑菌が移る可能性もあります。乳児が触れるものや使用するものは除菌や煮沸をしましょう。
こういった食材に限らず、初めて与える時には注意が必要です。
「1日に1種類ずつ・少量ずつ・症状が出てもすぐ受診できる日の午前中に」が鉄則です。過度に身構える必要はありませんが、少しずつ与えて注意深く様子を観察するとよいですね。
ネットの情報を鵜呑みにしない、正しい情報を得る
ハチミツには「1歳未満の乳児には与えないでください」と記載されているものが多いですが、表示義務はないとのことです(ハチミツ製造業界「日本養蜂協会」