2016年10月9日 11:00
「文字が書けない」ことは、息子の人生にとって何の障害になるのだろうか
行為にものすごい拒否反応を示すようになっていました。
そんな息子の様子を見ていて、私は葛藤していました。
確かに今後、受験などで字を「書かなければいけない」ことはあるかもしれない。でも、ここまでさせなければいけないのだろうか。「文字が書ける」ことはそこまで大切なことなのだろうか、と。
「文字が書けない」ことは障害なのか?息子の成長を本当に阻んでいたものは
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息子はパソコンを使ってローマ字のタイピングもできますし、正しい漢字を選んで変換することもできます。
それに、自分で字を書くことは難しいですが、「作文」は出来ます。私が代筆すれば、原稿用紙2~3枚の良い文章を書くことができるのです。
そんな息子の様子を見ているうちに、息子に対する「文字を書けるようになってほしい」という思いは消えていました。
それよりも「書く」ことが前提の課題を前にしたとき、「書く」という最初のハードルにとらわれて、課題自体に取り組む意欲を失くしてしまう方が大問題だと思うようになりました。
何か自分のやりたいことを始める前に、「自己紹介」「説明」「作文」などが求められると、未だに息子は顔が暗くなります。
「これ、書かなきゃいけないの?」
「…やっぱりやめようかな…」
と恐る恐るつぶやきます。
「パソコンで打ち込めばいいんだよ。何なら喋ってくれたらママが打ち込んでもいいから。」
と私が言うと、息子はホッとして取り組む気になってくれています。
目の前の「できないこと」にとらわれて、子どもが意欲を失わないように
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まだまだ社会にはこういった障害は認識されておらず、学校側に理解してもらえないこともあるかもしれません。
私も学校の先生にはICT機器の導入などをお願いしたのですが、難色を示されてあきらめたという経緯があります。
「できないこと」ばかりにとらわれて、子どものやる気や意欲の芽を摘んでしまわないよう、「こういう子もいるんだ」という認識が浸透してほしい。
そして「合理的配慮」として快く代筆やICT機器などを使わせてあげてほしい!
心からそう思います。
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