子育て情報『[第1回]「愛される資格なんてない」睡眠薬を手にした僕を救ったのは』

2017年3月20日 14:00

[第1回]「愛される資格なんてない」睡眠薬を手にした僕を救ったのは


不登校は、「乗り越える」ものじゃない。

[第1回]「愛される資格なんてない」睡眠薬を手にした僕を救ったのはの画像


僕たち「JERRY BEANS」は、全国の小中学校を回って、講演と音楽ライブを組み合わせた「講演ライブ」という活動を実施している。

講演ライブを行うのはほとんどが道徳や人権の授業で、僕たちの不登校経験をもとにメッセージを伝えている。多い年は年間で約130件。

こうやって書くと、「不登校経験者が過去を乗り越えて教育活動へ…」という感動ストーリーに見えるかもしれない。

だけど、僕の中では、不登校っていうのは「乗り越える」ようなものじゃない。学校に行くと“講師”や“先生”だなんて呼ばれるけど、正直、心は今も“当事者”だと思っている。

自分が特別な経験をしているとは思っていないし、「人に元気を与える」なんて言えるほど立派な人間じゃない。
でも、講演に行くたび、当時の自分と同じような悩みを抱えている人に出会う。

「自分と一緒の思いを持って生きている人がいるんだ」って知ってもらえたら、その人の気持ちがほんの少しでも楽になるかもしれない。そう思って活動を続けている。

そして何より僕自身が出会った人たちに沢山心や命について教わったから。

そのことを伝えたい。


「どうして人と違うんだろう…」自分のペースを認めてもらえなかった幼少期

[第1回]「愛される資格なんてない」睡眠薬を手にした僕を救ったのはの画像

出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10132004098

子どもの頃から他人に自分の気持ちを伝えることが苦手で、友達もずっといなかった。同じく不登校を経験している、双子の弟の史朗とは、そこが違うところ。史朗には友達がたくさんいた。


幼稚園の時は、毎日親に引きずられて泣き叫びながら通園していた。小学校1年生になって、泣き叫ぶことはなくなったけれど、はじめて他人と自分との距離というか、違和感があることに気づいたんだと思う。

楽しいのに笑顔になれなかったり、悲しいのに涙が流れなかったり。うまく表現できないまま、自分の気持ちを置いてけぼりにしてしまう、そんな冷めた子どもだった。

自然が大好きで、段ボールで秘密基地を作って自然の中で遊んだりしていた。アースカラーの民族衣装を好む、今のファッションスタイルにもつながっているかもしれない。学校でも好きな授業は理科。とにかくマイペースな性格だった。


学校にいて一番しんどかったのが、そんな“自分のペース”をまわりに認めてもらえなかったこと。

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