子育て情報『リタリン(メチルフェニデート塩酸塩)とは?コンサータとの違いは?ナルコレプシーへの薬リタリンまとめ』

2017年2月15日 21:18

リタリン(メチルフェニデート塩酸塩)とは?コンサータとの違いは?ナルコレプシーへの薬リタリンまとめ

一方、海外では1960年代からADHD症状へリタリンが使用されるようになり、日本でも適応外ではありましたがADHDの治療にリタリンが処方されるようになっていました。

しかし、2007年にはリタリンが社会問題としてニュースに取り上げられるようになりました。処方された量では足りなくなってしまった患者が、医師から入手した処方箋を不正にカラーコピーする、インターネットで違法に取り引きするなどの事件が起きてしまったのです。

一方、患者だけでなく、医療機関側も十分な診察をせず安易にリタリンを処方したほか、大量に処方するなどといった問題も明らかとなりました。

そこで、海外ではうつ病にリタリンを使用することがほとんどないことや、新しい抗うつ薬の登場などを理由に、2008年にうつ病がリタリンの適応から外されることとなったのです。また同年にリタリンの流通規制も行われたため、ナルコプレシー以外の処方も禁止されました。

結果として、これまで適応外で処方されていたADHDへのリタリン処方も不可能なものになってしまいました。つまり、リタリンがADHDに効かない、もしくは悪影響を及ぼすためにリタリンの処方が禁止されたのではないのです。
リタリンの不正使用や処方が背景にあったことに留意しなくてはなりません。

ここまでが,薬物療法の主体が中枢神経刺激薬である短時間作用型メチルフェニデート製剤(商品名:リタリン)だった時代である。いうまでもなく,それは適用外で行われたものであったため,積極的にそれを推奨することはせず,有効性を示しつつも,その処方にあたっては禁欲的であることを医師に強く求めるものであった。
その改訂版ガイドラインの出版から1年数カ月経過した2007年後半から2008年初等にかけて,わが国のADHD診療を大きく変えることになる出来事が生じた。すなわち,リタリンの乱用および違法取引が社会問題化し,医師による軽率な処方が批判を浴びるとともに,一部の医師による違法な処方が摘発されたことから,厚生労働省の2カ月ほどの検討を経て,2007年末でナルコレプシー以外の疾患に対するリタリンの処方が明確に禁止されることになった。この展開はADHD診療にとって決定的な危機を招来するはずであったが,幸いにして,使用できる薬剤が皆無となる時期を以下のような事情で回避することができた。それは,その数年前から治験が取り組まれていたメチルフェニデートの徐放剤(OROS錠)

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