2017年3月31日 17:00
先天性ミオパチーとは?どんな症状があるの?遺伝するの?病型の分類や検査・治療法、支援をご紹介
先天性ミオパチーとは
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「先天性」とは「生まれつき」、「ミオパチー」とは「筋肉に現れる病気」を意味する言葉で、先天性ミオパチーとは、生まれつき筋肉に何らかの異常がある疾患の総称です。
日本には1,000人~3,000人の患者がいると考えられているものの、正確な数字は把握できていません。推計によると10万人に3.5~5人が発症するきわめて稀な疾患で、国に難病として指定されています。
筋肉にかかわる遺伝子の異常で発症すると考えられており、乳児期に発見される場合や、成人になって診断される場合など、発症時期は人それぞれ違います。
乳児期に症状がみられる場合には、体を支える筋肉の張りが弱く、体がくにゃくにゃとしていることが多いようです。
幼少期には座ったり歩いたりする運動発達の遅れ、成人期には疲れやすかったり、力が入らなかったりする自覚症状がみられます。
http://www.nanbyou.or.jp/entry/4726
先天性ミオパチー(指定難病111)|公益財団法人難病医学研究財団/難病情報センター
先天性ミオパチーにはさまざまな病型があります
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先天性ミオパチーは遺伝子の異常が原因で発症しますが、遺伝子検査で病型を分類することはせず、顕微鏡で筋肉の組織を詳しく調べ、その特徴からおもに4つの病型に分類します。
同じ遺伝子に異常があっても筋肉組織に共通の特徴がみられない場合もあり、原因となる遺伝子を遺伝子検査で確定することはできても、病型を判別することはできません。
また、あらわれる症状も病型ごとに決まっていないことからも、病型を確定する際には筋肉の組織を調べる方法を採用しています。
・ネマリンミオパチー
先天性ミオパチーのなかでも、発症頻度のもっとも高い疾患です。顕微鏡で筋肉の組織を見ると、糸くずのようなもの(ネマリン小体)が筋繊維の中にあるかどうかでわかります。心臓の筋肉に異常を引き起こすことはほとんどないと考えられています。
・セントラルコア病、ミニコア病
ネマリンミオパチーの次に発症頻度が高いことで知られています。