2018年7月25日 11:00
放課後等デイから就労支援まで。地域に根づき、障害のある人の人生をずっと支援する「B’s」の取り組み
子ども達を遊ばせながら、お母さんたちが日陰でおしゃべりができるでしょう」。そういう時間・空間が必要だと言う、速水さん。子ども達のそばにいる保護者のニーズもくみとり、しっかりと設計に反映する。地域の人たちが来たいと思える仕掛けを随所にちりばめています。
中核となるこの施設の周りには、障害のある人が暮らすグループホーム・B’s Homesも点在しています。
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「高齢者向けデイサービスの施設は、通常、安全管理のために死角がないようにつくるでしょう。でも、それじゃあお年寄りは端っこに座ります。
人は、死角がないと落ち着かないもんです」。
B’sでは、その死角に椅子を配置し、人と人との会話が生まれるようにしています。
ごちゃまぜの、遊び場のような、たまり場のような、生活の場がつくりたいからーー。
温泉は、町民は無料。毎月2,300人ほどが入りにきます。地域の高齢者は、温泉に入るときに自分の名前の書いてある札をうらがえします。わざわざ家まで見守りにかずとも、温泉に入りに来てもらうことで、地域の高齢者の安否確認ができる仕組みです。もちろん、放課後等デイサービスに通う子ども達も自由に温泉に入れます。
B’sの中は、さまざまな人たちが行きかい、だれが事業所スタッフなのか、誰が放課後等デイサービスに通う子なのか、ふらりと訪れた地域の人なのかわからない、「ごちゃまぜ」の場所です。
http://www.bussien.com/bs/index.html
B’s | 佛子園
「ぼくはね、ここで働いているんだ」就労支援で働く若者が、誇らしげに話しかけてきた
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「ぼくはね、作業所で働いてるんだ。こどもLabo(放課後等デイサービス)の卒業生だよ」
住民自治室を見学していると、一人の若者が話しかけてきました。
学生時代から通いなれた放課後等デイサービスのある施設で、今は仕事をしている。仕事が終わったら、ふらりとデイサービスに顔を出して、高校生の利用者たちとおしゃべりを。「ここはぼくの居場所なんだ」という誇りが、充実した表情から感じられます。
B’sを支えるのは、障害のある人たちが働いたり訓練をしたりする、就労継続支援の事業所や生活介護の事業所です。
就労継続支援の作業スペースでの業務のみでなく、蕎麦屋の厨房やハンバーガーカフェの店員、保育補助、フラワーショップ、スポーツ施設のインストラクターや受付、パソコンでの事務作業や絵本・パンフ作成など、担う業務はさまざま。