発達障害と不眠の関係
発達障害のある子どもの多くは、睡眠に何らかの問題を経験する場合が多いと言われています。不眠に悩む場合は、その原因として、感覚の過敏さなどの特性、睡眠リズムのシステムづくりに問題がある、感覚統合の未熟さによる不安感、うつなどの二次障害などが考えられます。
自閉症やADHDなど、発達障害と診断された人は高い確率で睡眠の問題が起こります。特に乳幼児期には、寝つきが悪かったり、ちょっとの音で目を覚ましてしまい、途中で目を覚ますとなかなか寝ないなど、年齢相応の睡眠リズムが確立しにくい傾向が顕著にみられることも知られています。
(『睡眠障害の子どもたち』大川匡子編著合同出版刊p49より)
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・気持ちの切り替えが困難
こだわりや過集中などの特性により、寝る前にやっていたことからなかなか睡眠へと切り替えることが難しい場合があります。
・感覚の過敏さ
音や光などに対する感覚が過敏なため、覚醒しやすいといわれています。
・セロトニン・メラトニンなど睡眠に関連するホルモンの不足
発達障害がある人は、メラトニンの量や、セロトニン・メラトニンといったホルモンの元となるトリプトファンの量が、極端に多すぎたり少なすぎたりするのではないかと考えられています。体内時計をコントロールする、これらのホルモンの不足があると、不眠や概日リズム睡眠障害になりやすくなると考えられています。
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-062.html
参考:メラトニン | 厚生労働省
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-074.html
参考:セロトニン | 厚生労働省
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/heart/yk-007.html
参考:概日リズム睡眠障害 |厚生労働省
https://www.jstage.jst.go.jp/article/shonijibi/37/3/37_231/_pdf
参考:生体機能リズムの発達と自閉症 | 第11回 日本小児耳鼻咽喉科学会総会・学術講演会
また、感覚統合が未熟で、自分の身体の位置や動き、力の入れ具合を感じる感覚である「固有覚」