「社会の日常」が破壊されている今、ASDの宇樹が試している生活習慣、セルフケア
発達障害者には自分の心身の状態を自覚しづらい人も多いですが、こうした活動量計などの機器に頼ることで、自分の状態を把握しやすくなるのではないかと思います。自分の状態の監視が習慣づくと、自分のどんな生活習慣が心身によくて、どんな生活習慣がよくないのかの検証もしやすくなっていきます。
いろいろ工夫しても対処しきれないときは、誰にだってあります。私は、自分で自分の睡眠の質や自律神経の状態をどうにもできなくなったときの非常手段を複数用意しておくようにしています。以下のような感じです。
・信頼できる人に相談する
・オンラインカウンセリングを受ける
・鍼灸治療を受ける
いずれにしろ主治医にあらかじめ「自分でこういった対処をとろうと思うが、おかしくなったら引き戻してください」と伝えてあります。
「自分の中の日常」を保てなくなっても自分を責めない
私は今のところ幸い元気に過ごせていますが、ここまで書いたことをやってみても「日常を保つ」ことができない、あるいは「日常を保つ努力」自体ができなくなった場合は、それはすでに病的な状態ではないかと思います。
病気の場合、感じることの多く、できないことの多くは病気のせい。
本人のせいではありません。本人の心がけではどうにもならないし、こうした状況下では誰が病気になっても無理はありません。そもそも、努力ができるかどうか、その努力が実を結ぶかも、本人が与えられた環境も含めた運みたいなところがあるので、本人のせいではありません。ともかく自分を責めないことです。
「気分の落ち込みが晴れない状態が二週間以上続いたらうつ病」という指針(※)があるので、二週間以上どうにもならないときには速やかに病院に行きましょう。
https://kokoro.mhlw.go.jp/about-depression/ad001/
(※)1 うつ病とは:ご存知ですか?うつ病|こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト - 厚生労働省
いつかみんなで再び日常を味わう日のために
今はいつ何がどうなるのか見通しが立ちませんが、いつか、少しずつ私たちに日常が、それももしかしたら今までとはまた少し違った日常がやってくるときがくるかもしれません。その日まで、そうっと、一日ずつ乗り切っていきましょう。果樹が実をつけるはるか前に、人知れず地面の下で健康な根を張っていくかのように。
もっと気楽でいいんだ! そう思えたからきっともう大丈夫【謎の痛みで救急外来に駆け込んだ話 Vol.62】