2023年1月12日 06:15
保育園での虐待報道からーー学校や福祉事業所での「その声かけ、大丈夫?」自閉症の息子の母として願うこと
保育園での虐待が問題に
最近、保育園での虐待事件がニュースになっています。
「そんなことしていると赤ちゃん組にいってもらいますよ」
「そんなことするのはひよこ組(←0歳児クラスのこと)だよ」
という声かけも虐待にあたると、ニュースで解説されていました。
赤ちゃんクラスやひよこ組の子どもに失礼じゃないか…と私は思ってしまいます。
私は以前、保育園で働いていました。こういった声かけは、良く聞きました。
私自身も、学習塾を経営していたころ、「そんなことしていると小学生になれないよ」と年長児に言ったことがあります。なかなか言うことを聞いてくれなかったときに、つい感情的になってしまったのです。
でも、子どもの方が上手で「義務教育だから自動的に小学生になれる」と言い返されてしまいました。
給食の完食報告、しかし…
保育園でよく見かけた光景として、こんなこともありました。白飯やみそ汁に、残したおかずを混ぜたりして食べさせるという行為です。
これも虐待のように感じるのは私だけでしょうか。好きな白飯やみそ汁に、嫌いで残しているおかずを混ぜられたら嫌ではないでしょうか。
ですが、これで残さず食べられたとなれば、連絡帳に「今日も給食を完食しました」と報告されるわけです。親御さんには見えていない部分です。
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特別支援学級や福祉事業所でも、不適切な声かけがあると聞いた
ある人が言っていました。
特別支援学級の先生から「そんな体調悪いだとか言ってると、特別支援学校に行けと言われますよ?」と言われたと。
大人の障害者の場合、福祉事業所でこのように声をかけられたという話も聞きます。
「そんなことでは、一般就労は無理ですよ」
「B型の事業所に逆戻りになりますよ」
前者は追い詰めたり焦らせたりすることにも繋がるでしょう。
後者はB型事業所を侮辱しているように聞こえます。
親は事業所内で交わされる言葉を聞くことはできませんし、利用者であるわが子には障害があり「こんなこと言われた」と家族に報告できない場合も多々あります。
今回の事件をきっかけに、保育園では指針が示されつつあるようですが、障害福祉の領域でも見直してほしいと、障害がある子どもの親として強く感じました。
執筆/立石美津子
(監修鈴木先生より)
最近は心理的な虐待やパワハラ、セクハラなど、(暴力での虐待のみでなく)