子育て情報『スーパー不器用BOY!?就学前に名前も書けない!定規を使えばノートは破れ…自閉症息子、小学校生活はどうなる?』

2023年11月7日 06:15

スーパー不器用BOY!?就学前に名前も書けない!定規を使えばノートは破れ…自閉症息子、小学校生活はどうなる?

さまざまな苦手を抱えたほかのクラスメイトたちも、それぞれが学びやすいように工夫していました。苦手なことに対して配慮してもらえ、自分で提案した工夫が採用されて、クラスメイトもそれぞれ苦手なことを工夫しながら学んでいる環境は、スバルにとってとても過ごしやすそうに感じました。
「小学校に入学するまでにひらがなが書けるように」と、気負う必要はなかったなと安堵しました。


得意なはずの算数で、まさかのつまずきが……!

特別支援学級の中で、得意分野を伸ばしつつ苦手分野を少しずつ底上げしながらのびのびと学んでいたスバルでしたが、特に算数は不器用が影響しないので気に入っているようでした。しかしそんな算数の授業にそれは突然現れたのです。
そう、定規です。

スバルは定規で直線を引くことが難しかったのです。
左手で定規を押さえて右手で線を引くことがなかなかできませんでした。
最初は左手で押さえた定規が鉛筆に押されて動いてしまい、まっすぐな線が引けませんでした。そこで左手で定規をしっかり抑えるようにアドバイスすると、マックスパワーの左手で定規を押さえ、同じくマックスパワーの右手で線を引くものだからプリントやノートはビリビリに破けてしまいました。

どうやら左手は強く、右手は優しくというような使い分けが難しかったみたいです。これには工夫の達人である先生も悩んでしまいました。
結局、裏に滑り止めのついた定規を何本も買い、何度も練習しているうちに「ギリギリ直線……?」が引けるようになりました。スバルはのちに「かけ算よりも直線を引くほうが難しかった」と語っています。

そんな苦手だった定規も、いつの間にか使えるようになりました。
算数だけでもコンパス、分度器、そろばんと次々と大きな壁が現れますが、アイデアを出し合いながらコツコツと地道に向き合っていると、案外知らぬ間にできるようになっていたりしました。


できるようになったと言っても、上手になったわけではないし年相応とは言えないのですが、この日々を通して私とスバルは技術的にも精神的にも苦手との向き合い方を学んでいます。ときにはクラスメイトとの差を目の当たりにし悲しむ日もありますが、アイデアと地道な努力でゆっくりゆっくり進んでいます。

執筆/星あかり

(監修:初川先生より)
スバルくんの著しい不器用さ(発達性協調運動症)に関する育ちと手立ての歴史のシェアをありがとうございます。

関連記事
新着子育てまとめ
もっと見る
記事配信社一覧
facebook
Facebook
Instagram
Instagram
X
X
YouTube
YouTube
上へ戻る
エキサイトのおすすめサービス

Copyright © 1997-2024 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.