おたふく風邪の症状と治療法は? ワクチンは、打っておくべき?

2017年3月19日 19:00
 

おたふく風邪は、5歳~10歳くらいまでの子供に多い病気です。子供の頃にかかったことがあるという人も、多いのではないでしょうか?今回は、おたふく風邪の基礎知識についてまとめました。

おたふく風邪とは?



おたふく風邪とは、ムンプスウイルスが原因で起こる全身感染症のことで、流行性耳下腺炎と呼ばれています。
おたふく風邪は、約3週間の潜伏期間を経過した後、発症します。症状としては、耳下腺(唾液腺)や顎下腺が腫れて痛みが出る・発熱・腹痛などが挙げられます。おたふく風邪では、両側の耳下腺が腫れるケースのほうが多く、この場合はまず片側が腫れてその数日後にもう片側が腫れることになりますので、腫れが引くのに1週間以上かかることがあります。
おたふく風邪の症状が現れると、無菌性髄膜炎になることも多く、併発した場合には頭痛・高熱・嘔吐などの症状が起こります。髄膜炎になっても、通常は3~10日くらいまでの間には熱が下がって、快方に向かいます。まれに、難聴や脳波異常といった後遺症が残ることもありますので、39度以上の高熱が出たような場合には、注意しましょう。

また、おたふく風邪は、不顕性感染(感染しても症状が現れない)の割合が多いという特徴もあります。感染した人の30~40%が、何の症状も現れないと言われています。特に、3歳以下で感染した場合は、そのほとんどが不顕性感染と言われています。赤ちゃんや未就園児に感染例が少ないのは、そのためです。

大人になってからのおたふく風邪はツライよって聞いてました。
子どもの頃にかかったおたふく風邪を覚えてないのでなんとも言えませんが、おたふく風邪(疑惑)ツライ!!!
腫れがいたい!食欲はあるのに、唾液腺が刺激されただけで激痛が走るし、何より30分ほど痛みが持続するからツライ!!

— 踏歌 (@kameithi)

January 31, 2017

大人になってから感染すると、子供に比べて症状が重くなりやすいのが、おたふく風邪の特徴です。髄膜炎などの合併症についても、大人のほうが重くなるとされています。重症の場合には、入院して様子見になるというケースもあります。
ママやパパが子供の頃におたふく風邪にかかったことが無いという場合には、子供がおたふく風邪ワクチンを接種する予定があればその時に、念のため一緒に予防接種を受けておくと良いかもしれませんね。年末に、おたふく風邪引いたときは死ぬかと思った
そこから睾丸炎になった時は(男として)死ぬかと思った
結局全部治った次の日にセンターで、体力は全く回復してなかったから途中意識が朦朧としてまた死ぬかと思った
最終的に点数が死んだ

— ダレジャーノフ (@Seagull_revas)

January 30, 2017

大人になってから感染すると、男性の場合は20~30%の割合で睾丸炎を起こし、通常のおたふく風邪の症状に加えて、睾丸が腫れて痛みが出るという症状が加わり、つらい思いをすることになる可能性があります。10歳を過ぎて、おたふく風邪にかかったことが無いという場合には、ワクチンを接種しておいたほうが良いでしょう。

●参考文献:ひよこクラブ編(2013)『HAPPY 育児生活ガイドBOOK』株式会社ベネッセコーポレーション.
●参考文献:山田真(2015)『はじめてであう小児科の本 改訂第三版』株式会社福音館書店.
●参考サイト:ヘルスケア大学「大人のおたふく風邪(流行性耳下腺炎)の症状」

http://www.skincare-univ.com/article/012908/

何度も感染するの?

おたふく風邪は、原則として、一度感染するともう二度と感染することのない病気です。
でも、何度も耳下腺が腫れたことがあるという話、知人や友人などから聞いたことがありませんか?

おたふく風邪はとても診断が難しく、実は首のリンパ節の炎症だったり、細菌感染症で抗生物質で治すやつだったり、他のウイルスによる耳下腺炎だというケースも。
その場合、その後おたふくにかかったとき2回目の感染と思うけど、実は1回目はそもそもおたふくではなかった、というケースがあります。

— 教えてドクター佐久 (@oshietedoctor)

January 15, 2017

このように、耳下腺が腫れる病気は、おたふく風邪だけではありません。おたふく風邪だと思っていたら実は症状が似ている病気にかかっていたという可能性があります。

おたふく風邪と似た病気として、何度も耳下腺が腫れる「反復性耳下腺炎」という病気があります。これは、おたふく風邪と違って他人にうつしてしまう心配が無いという特徴があります。ただ、おたふく風邪と反復性耳下腺炎を判別するのは難しく、はっきりと診断を下すためには抗体検査が必要となります。また、私自身がかかったことがある、おたふく風邪に似た病気として、「リンパ節炎」があります。首の辺りが腫れて高熱が続くという、おたふく風邪の症状と似た症状が現れていたのですが、おたふく風邪には子供の頃にかかったことがあるのでおかしいと思って病院を受診したところ、リンパ節炎という診断でした。
2週間ほど熱が下がらず、自宅で安静にするしかなかったためにかなりつらい思いをした記憶があるのですが、おたふく風邪と違って他人にうつしてしまうことはなかったのが幸いでした!

おたふく風邪に何度もかかったことがあるという場合には、もしかするとそのうちのいずれかはおたふく風邪ではなくて、これらの病気にかかっていたのかもしれませんね!

●参考文献:稲毛康司(2014)『これだけは知っておきたい子どもの病気と薬の知識』株式会社法研.

治療法と予防法



おたふく風邪には、残念ながら特効薬はありません。発症した場合には、対症療法での治療が行われます。腫れている部分を冷やし、自宅で安静にしておくことが大切です。
耳下腺が腫れていると、痛みで食事をとれなくなることがあります。無理に食事をとらせる必要はありませんが、イオン水などで水分や電解質はこまめに補給するようにしましょう。

学校保健安全法により、発症後5日間(発症日は除く)は、飛沫感染・接触感染で他人に感染させてしまう可能性がありますので、保育園や幼稚園などへ登園することはできません。発症後5日間を経過していても、全身状態によっては医師の判断で休むように言われることもあります。なお、保育園や幼稚園の方針によっては、登園許可証が必要になることもありますので、確認しておきましょう。

おたふく風邪には、ワクチン接種という予防法があります。1歳以降であれば接種が可能ですので、集団生活を始める前に接種しておくと良いでしょう。

長男の日本脳炎初回&おたふく2回目予防接種完了!
うちは2人とも男の子だから任意だけどおたふくもしっかり予防接種しておく。万が一でも子供作れない身体にはしたくないし、予防出来る病気なら予防しておくのが親としての責任かなと思う。

— 惠:3歳♂&0歳♂・育休中 (@E_9Ns3Mm)

January 30, 2017
ワクチンの接種について、副反応を心配するママやパパも多いと思います。
おたふく風邪のワクチンでは、1989年にMMRワクチン(おたふく風邪と風疹の3種混合ワクチン)が定期接種になりましたが、その副反応として発生する無菌性髄膜炎が問題となったため、MMRワクチンの接種が中止されたという経緯があります。
その後、おたふく風邪のワクチンは、単独での任意接種となりました。
MMRワクチンの接種後に約500人~1,000人に1人という高い割合で発生していた無菌性髄膜炎ですが、単独接種となった現在でも2,000人~2,500人に1人の割合で無菌性髄膜炎が発生しています。ただ、これはおたふく風邪に自然感染した場合の無菌性髄膜炎の発生頻度が1,051人中に13人というデータと比べると、とても少ない数字です。
現在は任意接種のおたふく風邪ワクチンですが、ワクチンには重症化を防いだり合併症の併発予防という大きなメリットがあります。ワクチン接種の効果や副反応についてわからないことがあれば、かかりつけ医に相談してみてください。何かの誤解などが原因で予防接種をしなかったがために、重い病気を引き起こしてしまっては大変ですよ。

●参考文献:ひよこクラブ編(2013)『HAPPY 育児生活ガイドBOOK』株式会社ベネッセコーポレーション.
●参考サイト:ヘルスケア大学「いつから保育園へ登園できる?おたふく風邪(流行性耳下腺炎)の潜伏期間と予後の対応」

http://www.skincare-univ.com/article/012909/

●参考サイト:国立感染症研究所「おたふくかぜの自然感染とワクチン接種後の無菌性髄膜炎の発生について」

http://www.nih.go.jp/niid/ja/iasr-sp/2254-related-articles/related-articles-402/3793-dj4027.html

ワクチンの効果は?



おたふく風邪のワクチンは、接種1回で95%の免疫がつくと言われていますが、予防接種の効果は年月とともに低下してしまうため、可能であれば2回接種をしておいたほうが良いでしょう。2回接種を希望する場合、2回目の接種時期は、かかりつけ医に相談しましょう。なお、接種前に麻疹に感染した場合には、完治してから4週間以上(理想は6週間以上)経過してから接種することになります。接種を希望する場合、かかりつけ医に相談しましょう。

接種後2~3週間経過してから、発熱・嘔吐・耳下腺が腫れるといった症状が現れることがあります。症状が数日で治まらなかったり、機嫌が悪かったりといった様子があれば、かかりつけ医を受診しましょう。

また、予防接種をしていても、そのうち1割弱はおたふく風邪を発症しますが、ワクチンを接種しておくことで症状が軽く済んで、難聴などの後遺症の予防にもつながります。最も感染しやすいのは3歳~5歳までとされていますので、1歳~4歳までの間で、集団生活がスタートする保育園・幼稚園の入園前までに、接種を済ませておくのが良いでしょう。

●参考文献:ひよこクラブ編(2013)『HAPPY 育児生活ガイドBOOK』株式会社ベネッセコーポレーション.
●参考文献:細谷亮太監修(2014)『子育てはらくに楽しく!らくらく育児百科』株式会社法研.

予防にはワクチン接種を

おたふく風邪のワクチンは任意接種と定められていますが、重症化や後遺症を防ぐためにも、集団感染の可能性が高まる保育園や幼稚園への就園前に、予防接種を受けておくと良いですね。発症した場合には、水分をこまめにとって、自宅で安静に過ごしましょう。

元のページを表示 ≫

新着子育てまとめ
もっと見る
子どもの教育アンケート
もっと見る
ピックアップ
現在の賛同数:
記事配信社一覧
facebook
Facebook
instagram
instagram
twitter
twitter
ピックアップ
上へ戻る

Copyright © 1997-2017 Excite Japan Co., LTD. All Rights Reserved.