2016年3月10日 21:00
オリンピックの影響? ハイレベル化する「日本の英語教育」の最新事情
こんにちは。教育コンサルタントの佐藤理香です。
もうすぐ新学期スタートの時期ですね。このタイミングをきっかけに新しい習い事を始めるお子様も多いと思います。
習い事のなかでも、特に人気があるのは“英語”です。親世代の英語といえば、一部を除いて小学校での授業はありませんでした。
多くの方が中学生から英語の学習をスタートしたのではないでしょうか。
ところが、現在の英語事情は親世代とは違うのです。
「何となく聞いたことある」という方も多いと思いますが、今回は改めて今の学校の英語教育についてお伝えしたいと思います。
●小学校では英語が必修!
ご存じですか?実は小学校5、6年生は、英語の授業が必修なのです 。
2011年度から、英語の授業は“外国語活動”として小学校でも取り入れられています。週1回、年間35時間もの時間が英語の活動にあてられています。
現在は“教科”として位置づけられているわけではないので、指定の教科書はありません。
多くの学校では、担任の先生が中心となって、ALTという外国語の指導助手や日本人講師と一緒に教える形態が多いようです。
英語でのコミュニケーションに重点をおいた活動になっています。
さらに、必修ではない小学校低学年でも英語教育活動が行われているケースが多いことがわかっています。
親世代のように「英語は中学から」の時代ではないのですね。
●進む英語教育の改革
東京オリンピックが開催される2020年に向けて、英語教育の改革がさらに進む見込みです。
現在は、小学校5、6年生において英語が必修ですが、早ければ2018年からは小学校3、4年生へと前倒しで行うことが検討されています 。
さらに、現在は教科としての位置づけではないとお伝えしましたが、近い将来、教科になる可能性が高まっています。
教科になると、指定の教科書が使用され、テストが実施されることになります。テストに伴い、成績がつけられることになるでしょう。中学受験の試験科目に英語が入ってくることも考えられます。
●中学以降の英語教育も変わる!
これまでの中学英語では、“読む”“書く”が中心の教育でした。
今後は、新たに“話す”“聞く”を増やすことが検討されています。さらに、中学以降、高校では、英語の授業は基本的に英語で行われるようになります。
高校においては、英語での話し合いや発表など、授業で求められるレベルが高度になります。