2017年8月2日 19:00
性犯罪厳罰化のなか、戦時中に起きた衝撃の事実が暴かれる!
最初にこの題材について聞いたときはどう思いましたか?
ルー
素晴らしい脚本だったので、まずはその真実がグサッと刺さって、私の心に響いたわ。もちろん、女性に対する暴力というのは、ショックな事件であり、衝撃的なことでもあったんだけど、それは戦時中だけではなくていまでもあることなのよ。でも、そういう状況で、女性たちがどうやって光に向かって歩いていくのか、再生をしていくかということが大事だと思っているわ。
マチルドは医者としての科学的な信念を持っていて、修道女たちは信仰という信念を持っていたけれど、その2つが連帯して再生していこうとすることが私は大事だと思うの。いまは、暴力に暴力をぶつけていくことが多いと思うから、そうではないことを示している映画で、とてもよかったと感じたわ。
実在の人物を演じることにプレッシャーはありませんでしたか?
ルー
マドレーヌ・ポーリアックというのが、マチルドのモデルになったお医者さんなんだけれど、この人に関する資料というのはほとんどないのよ。でも、彼女に向けて書かれた司祭からの手紙というのが残っていて、そこには「あなたは社会の陰のヒロインだから、いつかあなたのことが日の当たる場所に出て、みんなに知られればいい」