2018年5月22日 16:00
異なる拍子が同時に存在? ceroが新アルバム発売
ceroの音楽を初めて聴いた人は、不思議な感覚に包まれるかもしれない。普段聴き慣れているようなJ‐POPやロックにはないリズムのうねり、楽器のひとつのようなボーカル。新しい音楽のようで、どこか懐かしさもある独特のサウンドを聴かせるバンドだ。
「もともとミュージシャンというより、リスナー寄りなので、この音楽のこの部分と、あの音楽のあそこが混ざり合ったら面白いなとか、そういうことを実践しているところはあります。あと、日本のシーンにないものを提供しようという気概もありますが、一番は自分たちが飽きない音楽を目指していますね。僕ら、飽きっぽいので(笑)」(高城晶平)
新作の『POLY LIFE MULTI SOUL』は川や滝、魚など水を想起させる曲が多い。どこか冷んやりとクールな感触を体感する。
「荒内君が『魚の骨 鳥の羽根』という最初の一曲を書き、僕が歌詞をつけてアルバム制作がはじまりました。
3人とも曲を書くので曲を出し合いながらコミュニケートしているうちに、最終的にコンセプチュアルなテーマが決定していく、いつもそんなふうにできていきます」(高城)
独特のリズムのうねり、と最初に触れたのは、音楽用語でいえばポリリズム、クロスリズムというもの。