2020年9月10日 20:50
岩井俊二監督「逆にエンジンがかかった」コロナ禍の心境を語る
本作は、今年1月に日本で公開され、人気を博した『ラストレター』と同じ題材を中国に舞台を移して描いています。そこで、監督にとって初の中国映画となる現場で感じたことや手紙の魅力、そしていまの心境について語っていただきました。
―今回、中国での映画制作は初となりましたが、本国で公開されたときの反響をどのように感じましたか?
監督中国の映画市場は非常に巨大ですし、僕らが作ったのはあくまでもアート映画だったので、最初は上映してもらえればいいかなくらいでした。公開して2週間くらいはハリウッド映画の『ヴェノム』がスクリーンのほとんどを席巻していましたが、そのなかで2番手争いをしていたのは、実はこの作品と『名探偵コナン』だったんです(笑)。
でも、僕らの作品は中国映画だったので、日本人対決というよりも、中国映画として1位をキープできてよかったなという感じでしたね。―監督はもともと中国でも人気が高いですが、そのなかでこの題材を選んだ理由を教えてください。
監督中国には長年ファンでいてくださる人たちがいたので、感謝の気持ちが伝えられる映画がいいかなと考えていたんです。そのなかで今回の企画を選んだのは、1995年の『Love Letter』と重なるところがあったから、というのもありました。