2020年12月21日 19:30
スカート「昔の曲は今でも堪え得る曲だと証明したかった」 10周年記念アルバム
澤部渡さんのソロプロジェクト、スカート。2010年から’14年に自主レーベル・カチュカ・サウンズから発表した曲を再録したメジャー3rdアルバム『アナザー・ストーリー』は、耳馴染みの良いポップスでありながら、歌詞もアンサンブルもどこか得体の知れない楽曲がズラリ。充実したレコーディング環境によって、曲の奥行きがぐっと増している。
読んだ漫画のいろんなシーンが織りになってる。
「昔のアルバムは本当に勢いだけで録ってたんですよね。良い曲なんだけど、みんなに聴いてもらえる音源かというと、そうではないかなと(笑)。それで、今のバンドメンバーで再録するのはいいんじゃないかって提案させてもらったんです。今でも堪え得る曲なんだってことを証明したい気持ちもありました」
全16曲が収録され、澤部さんがひたすら様々な情景と向き合ってきたということが伝わってくる。
「この頃は、内に向かっていくエネルギーをどう表現するかって感じだったので、そういう歌詞が多いですよね。特に20代前半は、少女漫画を読んでいて気持ちが動いて曲ができることが多々あった。いろんなシーンが織りになってる気がします」
悶々としていたり、心が置き去りになっていたり、何かが欠けているような感覚が多く描かれている。