2021年1月1日 20:00
2021年は衆議院選挙イヤー “選ぶポイント”と“政策の裏”を堀潤が解説
堀:はい。ギリギリのところでトランプさんが負けたという感じでしたね。もともと、トランプさんを支持していたのは、「ラストベルト(錆びた工業地帯)」と呼ばれる地域の、格差の底辺のほうにいる人たちです。「メディアも投資家も敵だ。自分たちのアメリカを取り戻そう!」と言って、支持者を熱狂させました。目先の欲望の装置として選挙が働くと、またたく間にトランプさんのような急進的なリーダーを生んでしまいます。バイデン大統領になっても、格差はなくならないので、「富裕層のための政治をしている」という不満は今後も根強く残るでしょう。
五:アメリカって、はっきりと勝敗がついていいですよね。
日本は選挙をしても、政治があまり変わらない感じがしちゃいます。
堀:国民が大統領を直接選んでいるということが大きな実感につながっているかもしれませんね。日本は政党を選んで、選ばれた与党から総理が選ばれますから。日本の歴史家が指摘していましたが、平家が負けて以来、古い封建社会、武家制度に慣れきってしまい、「お上の文化」として、上が決めたことに従う体質が日本人はなかなか抜けないそうです。五:選挙のときも、普段、政治についてあまり気にしてないので、よくないと思いつつ、投票前日に候補者を考えたり、いつもどう選んだらいいかわからないんです。