2021年1月14日 19:30
昔の恋人がアルツハイマーを発症…43年の時を超えた思いが奇跡を起こす
僕が尊敬する監督たちがどんなふうに映画を撮っていたのかということを知ることができただけではなく、ブルースたちからは人への接し方も学ぶことができたので、自分にとってはとても身になることが多い現場だったと思います。
―素晴らしい現場だったんですね。では、彼らの演技に驚かされたようなこともありましたか?
監督クロード役のブルースとシェーン役のブライアン・コックスが同じフレームに収まっているだけでも興奮しましたが、おもしろかったのは、彼らの演技に対するアプローチが正反対であること。ブルースは毎回アドリブをたくさんかますようなワイルドなタイプの役者なんですけど、ブライアンはいわゆる英国系の脚本を全部しっかり頭に入れてその通りに演じるタイプの役者ですから。
でも、それが夢見るようなところのあるクロードと真面目な性格のシェーンというそれぞれのキャラクターとも重なっていて、それを見ることができたのは楽しかったです。そういった2つのエネルギーが現場ではいい形で合わさっていたように感じています。
人は愛のためなら信じられない力を発揮できる
―本作からは、愛には人の想像を超える力があるとも感じさせられましたが、監督にとって愛とはどのような存在ですか?
監督愛とは宇宙で一番力があるものじゃないかな、というふうに僕は思っています。