2021年5月27日 19:30
高畑充希「男女にも親子にも正解はない」シングルマザー役で得た気づき
―本作では、母親が抱える苦悩を描くいっぽうで、父親や夫としての男性の在り方に関する問題も描かれていると感じました。高畑さんは、どのように受け止められましたか?
高畑さん私も難しいことだなと思いました。おそらく、女性は家族や子どもに対してストレートに矢印が向いていますが、男性は女性よりも「社会のなかにいる自分」というものに矢印が向いてしまっているケースが多いのかな、って。もちろん全員ではありませんが、男性は女性よりも社会からの目線というものに重きを置いている方が多いような印象です。
育児に関しても、いまだに母親が子どもを育てるのを“手伝う”という感覚が根強いのかなと感じました。「イクメン」という言葉がありますが、そもそも父親と母親と両方の子どもなので、子育てをするのは当然のことなんじゃないかなと思うこともありますからね。この作品では男性の育児不参加という部分も描かれているので、子育てを経験されている方には共感するところが多いのではないかなと思いました。
もっと生活の質を上げていきたい
―最近は菊田一夫演劇賞を受賞するなど、女優としてますますやりがいを感じることもあると思いますが、コロナ禍で仕事に対する向き合い方などに変化はありましたか?
高畑さん舞台では、お客さんの熱量を直接感じることができるので、改めてエンターテインメントのすごさを実感しています。