2021年7月7日 19:00
「無意識のうちに日本の作品から影響を…」韓国の注目監督が語る裏側
この事件は、韓国では非常にインパクトがあったので、汚染事件としてはかなり大きく取り上げられましたが、日本でも水俣病やイタイイタイ病がありましたし、アメリカでもミシシッピ川の汚染などがありましたよね。つまり、こういった事件というのは、国や年代を問わずどこでも起きていることなのです。そして、いずれも初期段階の無知がきっかけとなっているところも、注目すべき点だと改めて感じました。
―確かにそうですね。今回、劇中で描かれている女性社員たちの様子は、当時の日本でも同じような状況だったと思います。1990年代と現代を比べると、改善された部分は多いですが、いまの女性たちの働く環境についてはどう感じていますか?
監督映画でもあるように、昔は女性たちが雑用をしたり、コーヒーを入れたりと男性たちを助けるような仕事ばかりしていましたよね。でも、いまの若い女性たちはそういった過去を知り、「どうしてこんなことがありえるの?」と怒っていたようです。私はその様子を見たときに、だいぶ昔とは変わったんだなと感じていました。
とはいえ、そのいっぽうで「いまでもまだ変わっていないところがある」という見方があるのも事実かなと。