2021年11月28日 18:00
か、かわいい…! 日本の“名もなき”職人さんがつくった驚きの生活道具
集められた作品を展示紹介し、さらに日本各地の作り手と協力して新しい民藝品を売る店も開きます。
日本の大事な手作り文化を保存、紹介するだけでなく、新しい民藝品を流通させるという点も民藝運動の大切な活動のひとつでした。
鉄瓶も藁沓もかわいい!
それでは、展示品のなかから、驚くほどモダンでかわいい民藝を2点ご紹介。
ひとつは、展覧会のメインビジュアルにも使われている《羽広鉄瓶》。山形のものですが、このような鉄瓶は寒い地域でお湯を沸かすときに使われていました。持ち手もフォルムもとってもキュート。羽のように広がる部分は、熱が伝わりやすくするための形であり、使いやすさが重視されたデザインです。
もうひとつは、《藁沓》。雪の上を歩くためのものです。豪雪地帯の農村で、農作物のできない冬に副業として制作し、販売していました。米粒をとった稲わらを使い、手で編んでいます。素朴でかわいく、とても暖かそうです。手元に残った稲わらを使い、日用品として循環させていく生活はエコライフそのもの。当時のような暮らし方を見習えば、持続可能な社会が実現できそうです。
本展のさまざまな民藝や、その歴史に触れることで、今のライフスタイルについても新たな気づきを得られそうです。