2016年10月3日 22:00
揺れる大統領選挙で露呈し始めたアメリカの闇が深い…
意外と知らない社会的な問題について、ジャーナリストの堀潤さんが解説する連載「堀潤の社会のじかん」。今回のテーマは「アメリカ大統領選挙」です。
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7月末に民主、共和両党の候補者が指名され、アメリカ大統領選挙はヒラリー・クリントンとドナルド・トランプの一騎打ちとなりました。
民主党候補のヒラリーは、元大統領ビル・クリントンの奥さん。格差是正を謳っていて、富裕層の税の抜け穴を塞ぐことを公約。
中間層以下の生活保障を拡大するといっています。ヒラリーの支持者はエリート層と黒人やヒスパニックなどのマイノリティで、オバマ支持層と重なるのですが、白人労働者層の支持が高くない。財界から多額の寄付を受け、権力欲がちらつくところが、その理由かもしれません。
対する共和党候補のトランプは不動産王。筋金入りの保守主義者で、「偉大なアメリカを取り戻そう!」と過激な発言を繰り返しています。移民が流れ込まないよう、メキシコとの国境に高い壁を作る。1100万人の不法滞在者を強制送還。新たなアメリカ永住権の発給を中止。
雇用主にはアメリカ人を優先的に雇用することを義務付けるなど、徹底したアメリカ至上主義。「中国や日本はアメリカから略奪している」