2022年1月31日 22:10
作り手の挑戦と覚悟を感じる! フェミニズムをテーマに描く、コミック『ジーンブライド』
ように。気になってくるのは、そんなやり取りの合間にフラッシュバックされる、ふたりが同級生だった頃の記憶。
「最初にSF設定を考えたのですが、SFを描くのが初めてで興奮しすぎたのもあって、読者の方を置いてけぼりにする勢いで発進してしまったんです。なので一番最初の読者である担当さんが受け止められるかどうか確認しながらアクセルを踏み、ふたりで何度も止まりながらドライビングすることで、1巻ができました。最後のページはアクセルを全開にできて、気持ちよかったです!」
SF要素を盛り込みながら、女性であるゆえの生きづらさを描いた日常は細部までリアリティにこだわり、作り手の挑戦と覚悟を感じさせる。
「カフェで流れるニュースの映像や、選挙の開票結果など、私たちが日本で見慣れている“おじさんばかりの社会”の絵を、小さくとも随所に入れるようにしています。私たち個人の問題ではないんだよ、ということを何度も何度も伝えていきたいです。そして私たちが抱えてきた孤独や恐怖、怒りは絶対に透明化させない。
マンガという形で必ず残していくから!という思いで描き続けます」
『ジーンブライド』1女性ゆえの生きづらさに飽き飽きしている諫早依知と、元同級生の正木蒔人。