2022年6月28日 19:10
古谷徹「一瞬で43年前に戻れた」 ガンダム初のリメイク映画で“15歳のアムロ”再び
――アムロの役作りは、どのようにされましたか?
古谷:オーディションの最初に、「戦いたくない主人公です」と説明されてびっくりしました。それまでのアニメでそんな主人公はいなかったので。だから、このアムロというキャラクターは、肩の力を抜いてできるんだ。必殺技を叫ばなくてもいいんだと。どこにでもいる少年の、日常会話のボリュームでやればいいのかなと思いました。
――第1話でアムロが登場して発する最初のセリフも印象的ですね。
古谷:新しい役を演じる時は、第一声で90%が決まると思っています。だから、「ハロ、今日も元気だね」という最初のセリフにはすごく気を使いました。
独り言なので、ボソボソッとした感じで、マイクに声が乗らなくてもいいというつもりで演じました。ただ、同じ第1話でも、アムロがガンダムに乗ってザクに切り掛かっていくシーンは、すごく怖いと感じていると思ったので、マイクが壊れてもいいやというくらいの声量で、「ワ~!」と叫びました。そういった僕のさまざまなアプローチを、スタッフのみなさんが許してくれたので、「ああ、いけるかな」と思いましたね。
――そうした演技は、どのように学んだのですか?
古谷:幼い頃からこの仕事をしていましたが、アムロを演じる前、声優、俳優の仕事を一度お休みして、普通の学生として大学生活を過ごしました。