2022年11月21日 21:00
あえて横向きの女の子の構図にしたワケは? 中村佑介の20年の活動を振り返る展覧会
ロックバンドASIAN KUNG-FU GENERATIONのCDジャケットや、『夜は短し歩けよ乙女』『謎解きはディナーのあとで』の書籍カバーなどでお馴染みのイラストレーター中村佑介さんの20年の活動を振り返る展覧会『中村佑介20周年展』が始まった。
ボリューム満点、いわばすき家的な展覧会です。
「今回は僕が20年間携わってきた仕事のほぼ全てが一堂に会する大規模な試みです。CDジャケット、本の表紙などイラスト作品と原画をカテゴリーごとに紹介します。とにかくボリューム満点にして美術ファンや僕を知らない人でも、これだけ見れば十分お腹いっぱいになる。すき家的な発想なんです(笑)」
会場で驚くのはその仕事の幅広さ。
「イラストレーターになってずっと幅広い世代に向けて描きたいと思ってきました。例えば教科書。
僕自身、何年も教科書を使っていたはずなのに、いま表紙を思い出せるものは一冊もない。当時は学生よりも学校向けに、きっと無難な表紙が重視されたのでしょう。でもそれじゃ学んだことも記憶に残りにくいはず」
そう考える彼の教科書は、学生の記憶に強烈なインパクトを残す。他にもさだまさしや浅田飴など、年配ファンが中心だったアーティストや企業からも注目されている。