2011年4月19日 18:03
堺雅人「見通しの悪いいま、できることをしたい」 『日輪の遺産』会見で決意語る
(Photo:cinemacafe.net)
映画『日輪の遺産』の完成報告会見が4月19日(火)、都内で行われ、主演の堺雅人をはじめ、福士誠治、八千草薫、佐々部清監督、そして原作者の浅田次郎が出席した。
敗戦直前、現在の貨幣で約200兆円もの価値を持つ、マッカーサーから奪取した財宝を、敗戦後の祖国復興の資金とするために隠匿せよとの密命を受けた軍人たちと、その作戦に何も知らず動員された女学生たちがたどる運命を描いた本作。
主人公の帝国軍人・真柴を演じた堺さんは「いまも自分の中で、この大きな物語を咀嚼しきれないままここにいます。それは物語の大きな力であり、また、戦争という出来事をどう捉え、咀嚼し、消化したのか――それをしきれなかった日本そのものの姿と言えるのかもしれません」と神妙な面持ちで語った。
同じく軍人の小泉役の福士さんは「頭の良い軍人役ということでしたが、現場で感じたもの、女学生たちや真柴さんの顔を見て、いただいたもの、素直な気持ちを大事にさせていただきました」と述懐する。
八千草さんは、戦争をくぐり抜け、現代を生きる久枝を演じているが、自身も体験した戦争を扱った作品ということで思い入れはひとしおの様子。