2017年9月13日 17:50
【インタビュー】根性だけでやってきた――長澤まさみの挑戦し続ける女優人生
「この間『キャバレー』をやったときに、松尾(スズキ)さんに『まさみちゃんは負けず嫌いだよね~、すごいよね~!』と言われて(笑)、『自分って負けず嫌いなんだ…』って初めて気づきました」と屈託のない笑顔で語るのは、長澤まさみ。いま、オファーが絶えない女優のひとりだ。彼女は自分のキャリアについて、「(演技は)絶対褒めるよりもダメな割合のほうが多い。根性だけでやってこられたのかな、と思うんです」と分析する。熱心に語る顔つきは、人気女優のそれというよりも、駆け出しの若手俳優が見せるような貪欲ささえたたえており、決して平たんな道のりであったはずがなく、実力でキャリアを積んできたことを伺わせてくれた。
デビューは、数多くのスターを輩出した「東宝シンデレラ」オーディション、第5回のグランプリ。あどけなさと透明感が印象的な少女は、芸能界という荒波にもまれながら、みるみる美しく磨かれ、大人の女性へと変貌を果たしていった。長澤さんは、当時をこうふり返る。
「大きい会社に入ったら安定しているというか、ひがまれるというか、ある意味すごくバカにされていると感じていたんです。自分が『ただ得をしている人間だ』と甘んじていたら、負けだと思っていました」。