2018年5月25日 07:30
【インタビュー】ウェス・アンダーソン、飛行機嫌いの天才監督が描く“旅”と日本
「『ライフ・アクアティック』のプロモーションで、初めて日本に来たんだ。そのとき、日本にすっかり心を奪われてしまってね」。
唯一無二の作品世界を生み出し続ける天才監督ウェス・アンダーソンの口から放たれた、この嬉しい言葉。しかも、「行った」ではなく「来た」と表現していることからも分かるように、彼がいまいるのは日本。「心を奪われた」という日本を舞台にした映画『犬ヶ島』の公開を前に、ウェス・アンダーソンは再び日本にやって来た。ただし、彼の来日はまさに『ライフ・アクアティック』以来、13年ぶりのこと。本当に日本好き?こう確認したいところだが、フライトは快適だった?と聞かなくてはならない。ウェス・アンダーソンの飛行機嫌いは有名で、ゆえに再来日がなかなか実現しなかったからだ。
「何とか大丈夫だったよ。そのせいで、また来るのがこんなにも遅くなってしまった。あのときは日本を離れた後、所用でパリへ行ったんだ。そのパリで限界を迎えてね。もう飛行機には乗りたくなかった。そのまま1年半、パリにアパートを借りて暮らしたよ(笑)」。
日本で限界を迎えてくれていたらよかったのに。そんな願いはさておき、「いつか日本で映画を撮りたい」