2019年2月14日 07:45
【インタビュー】稲垣吾郎、環境の変化で見える新たな景色「しっかり進んでいける」
もし家庭があったりすると、僕も、こうなっていただろうなとも思いました。子どもとどう接していいか分かんなくて、息子に対して下手な感じとか。僕と父の関係もそうでしたから。うちの父親も比較的そうだったんです。僕に対して、なんというか不思議な距離がずっとあるっていうか。似てるんでしょうね。親子ですから」。
環境が変化して見える新たな景色
印象的なのは、華やかな世界にずっと身を置き続けているのに、ごく普通の男性を、ごく自然に演じていることだ。
だが、役とどう向き合うのかというと、「演じるって、特別なことはしないんです」と言う。「自然と溶け込んでいくというか。何かのきっかけで憑依するとかではなくて、だんだん馴染んでいく。溶け込んでいくというイメージで、はっきりとしたスイッチも自分の中にはないです。演じるのは1人ではできないので、特に今回は撮影した土地に誘われたのは大きいです。三重県の伊勢志摩の方で1か月間ロケをして、その土地に引っ張られて、そこの人間になっていく。デフォルメして作ろうとしても、どんどんうそになってしまうので」。
紘を「自分に対して興味がない人間」と語る稲垣さん。
一方、自分については「他人の目を意識するのが仕事なので、やっぱり僕は山奥で備長炭を作っている職人とは違う」