2019年8月30日 17:30
ディズニー&ソニー・ピクチャーズ、スパイダーマン“養育権”バトルの真相
マーベル・ヒーローたちの中で世界でいちばん知名度が高く、最も人気があると言っても過言ではないスパイダーマン。その版権をめぐり、ディズニーとソニー・ピクチャーズがバトルを繰り広げた末に決裂したニュースは日本のエンタメ媒体でも大きく報道された。
映画ファンの中には知らない方(あるいは気にしていない方…)も多いと思うが、スパイダーマンはソニー・ピクチャーズが「実家」で、マーベル/ディズニーは産みの親だが「実家」ではない。スパイディの“養育権”は、あくまでもソニーにあるのだ。
ではなぜマーベル・ヒーローの一員でありながら、スパイダーマンだけがマーベル本家から切り離されているのか?
ソニーがスパイダーマンの「育ての親」になった経緯
それはまだマーベルが単体で、ディズニーの傘下に入るずっと前の1998年のことだ。当時経営不振のマーベル・エンターテイメントにソニー・ピクチャーズの敏腕エグゼクティブだったヤイル・ランドー氏が「スパイダーマンの版権を売らないか」と持ちかけた。
資金難に苦しんでいたマーベルは、これはチャンスとばかりに、「アイアンマンからブラックパンサーまで、うちのキャラクター全部ひとまとめで2,500万ドル(約26億円)