小出恵介“酒野”の過去に何があったのか…小池徹平との共演で描く「酒癖50」新章
そして第4話はマーケティング部のスタークリエイター・色川(村上純・しずる)による「セクハラ」が取り上げられる。「お酒の力で女性を抱く」というショッキングな内容が続く。お酒は使い方次第で対人関係の緊張を揉み解し人間関係を円滑にもするが、お酒の力を利用して相手の判断力を鈍らせた上、元々の断りづらい力関係を引っ提げて自分の目的のみを完遂する一方的な支配関係などあってはならないことである。
彼らはそれぞれに自身の誤ったお酒の用法・用量によって最も大切なものを失う訳だが、ここで気になるのはなぜ酒野がこのようなカウンセリング業を引き受けているのかということだ。また、「これでお酒が大嫌いになれましたね」という彼の決め台詞にどうしてこれほどまでに妙な説得力が宿るのか。
第5話と第6話ではこれまでと一気にストーリーも変わり、今まで全く明かされてこなかった酒野の気になる過去が詳らかになっていく。
さらに酒野の親友・武山役として小池徹平がゲスト出演し、小出との15年ぶりの共演を果たしている。酒野自身がお酒によって大切なことを失っていく見事なまでの転落劇が描かれるが、成功するにつれあからさまに人が変わり、それに伴ってお酒の飲み方まで変わっていく様はあまりに悲しい。