2022年10月17日 13:45
ギレルモ・デル・トロ監督、ロンドン映画祭直前に母が死去 『ピノッキオ』初上映は「母と私にとって特別なこと」
ギレルモ・デル・トロ監督のストップモーションアニメ『ギレルモ・デル・トロのピノッキオ』が、BFIロンドン映画祭にてワールドプレミアを迎えた。舞台でスピーチを行った監督は、「子どもの頃に観たピノキオの映画は、私と母を生涯にわたって絆を結んでくれました」とピノキオが母親との思い出を作ってくれたと回顧した。
「私と同じような世界の見方をする」ということで、ピノキオに影響を受けたという監督。今回ピノキオ映画を作るにあたり、「みんながピノキオに従順であることを求めるところに、私はちょっと憤りを感じていたのです。ですから、反抗を美徳とし、愛されたいがために変わるべきではないということを伝える映画を作りたいと思っていました」と説明した。
今作の完成までの道のりには「14、5年」かかったといい、「私のキャリアのなんと半分ということですよ」と話して会場の笑いを誘った。「この映画を作ることにみんなが『ノー』と言ったのです。Netflixのテッド・サランドスが『イエス』と言ってくれるまでは。
(キャリアの)30年を通して学んだことは、一度でも誰かに(可能性を)信じてもらえたら、あとは100%力を出し切るしかないということです」