2023年11月13日 17:15
【インタビュー】実力と人気を兼ね備えた俳優・磯村勇斗 貪欲な自分は「ハングリーマン」
しかも、恋愛にいくわけでもなく、お互いの指向だけで理解し合えている。その不思議な感じが、居心地が良かったんですよね。そこだけでつながることもできるんだな、という発見もありました。
――恋愛ではないが強固な結びつきということですよね。磯村さんご自身も感じるところがあったんでしょうか?
そうですね。佳道と夏月の出逢い方は、僕の中でも新しかったんです。その感覚で通じ合えて一緒に過ごすことができるのは、今の時代だからこその形なのかもしれないなあって。
ただ、すべては本人次第で他人がああだこうだいうことじゃないな、というのはすごく感じています。
ここ数年、作品を通したり、出会った人と話す中で共通して思うのはそこです。すべて本人たちがよければ、それが一番の幸せなんじゃないかと感じています。
――磯村さんご自身は『正欲』という映画を、どんな風に受け取りましたか?
観終わった感覚で言えば、ものすごく温かい気持ちになったんです。「自分は自分でいいんだな」と思わせてくれたというか、救われるというか。観終わった後にホワーッとする感覚になれる映画でした。人とのつながりの大切さ、今の自分自身を認めてあげようというメッセージを僕は受け取りましね。