くらし情報『鉄道トリビア (265) 115系と113系の「湘南色」「スカ色」塗り分けの違いに理由があった』

2014年8月2日 08:00

鉄道トリビア (265) 115系と113系の「湘南色」「スカ色」塗り分けの違いに理由があった

ただし、この塗り分けの違いは車両形式を識別するためだけではなかった。113系にも115系にも、この塗り分けを採用した理由がある。「湘南色」だけでなく、ブルーとクリームの「スカ色(横須賀色)」も共通のアイデアだった。

113系の塗り分けは、先に登場した111系から継承している。111系が斜めのラインになっていた理由は、流線型の80系電車が採用した「金太郎塗り」のイメージを引き継いだからである。横須賀線用の111系も、70系電車の同じ塗り分けを継承した。斜めのラインは、「伝統の継承」というわけだ。

一方、115系の塗り分けが地面と平行になっている理由は、先頭車を中間に組み込む用途が多かったから。
113系は平坦な大都市近郊路線向けで、10両以上の長大編成で使われたのに対し、115系はおもに山岳区間用だった。山岳路線は乗客が少ないから、3両編成や4両編成で運行されることが多かった。そして都市近郊では、短い編成を併結して長い編成としていた。たとえば「3両編成+3両編成+4両編成」で10両というように。
短い編成同士を連結すると、編成の中間で先頭車同士が向かい合わせとなる。このとき、113系のような塗り分けだと、編成全体の中で先頭車同士の連結部分だけ、オレンジの部分が広く見えてしまう。

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