くらし情報『次世代の抗うつ薬候補「ケタミン」がセロトニンを活性させる - 理研が確認』

2014年1月8日 13:45

次世代の抗うつ薬候補「ケタミン」がセロトニンを活性させる - 理研が確認

次世代の抗うつ薬候補「ケタミン」がセロトニンを活性させる - 理研が確認
理化学研究所(理研)は1月8日、スウェーデン・カロリンスカ研究所との共同研究により、新しいタイプの抗うつ薬として注目される「ケタミン」が、「セロトニン1B受容体」の活性を"やる気"に関わる2つの脳領域で上昇させることを、サルを対象としたPET(Positron Emission Tomography:陽電子放射断層画像法)によって明らかにしたと発表した。

成果は、理研 ライフサイエンス技術基盤研究センター 生体機能評価研究チームの尾上浩隆チームリーダー(イメージング機能研究チームのグループディレクター兼任)、同・山中創特別研究員らの国際共同研究チームによるもの。研究の詳細な内容は、日本時間1月8日付けで米オンライン科学雑誌「Translational Psychiatry」に掲載された。

うつ病の原因の1つとして現在考えられているのが、強いストレスなどにより脳内の神経伝達物質である「セロトニン」の濃度が低下してしまうというものである。その考えに基づき、現在では脳内のセロトニン濃度を高める薬として、セロトニンの再取り込みを阻害する薬が抗うつ薬として広く使用されている。

ただし、薬を毎日服用しても治療効果が現れるまでに数週間以上の時間を要し、さらに吐き気や神経過敏などの副作用も見られることから、うつ病患者の回復を遅らせたり、自殺のリスクを高めてしまったりする要因にもなるという課題があった。

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