2015年3月27日 10:52
国立がん研が全国のがん患者推計値を発表 - 肺がんは北と近畿に多数と推定
国立がん研究センターはこのほど、日本のがん罹患(りかん)数・率の最新推計値を公表した。
同推計値は、国立がん研究センター がん対策情報センターが2011年にがんに罹患(りかん)した全国推計値を算出したもの。集計元のデータは、地域のがん対策に役立てるため、都道府県が1975年より登録している「地域がん登録」のデータで、2011年分においては40県(2010年は30県)が登録を行ったという。
この登録数の増加と登録精度の向上により、従来の罹患数・率だけではなく、各都道府県における主要部位の標準化罹患比(※)および標準化死亡比(※)を算出し、それを地図上に示す試みを今回初めて実践したという。
※年齢構成の異なる集団間の罹患数・死亡数の比較に用いられる方法で、標準とする人口集団と同じがん罹患率であるとしたら、その集団で何人のがん患者が発生するかを予測し(期待値)、実際の罹患数(死亡数)をその期待値で割ったものが、標準化罹患(死亡)比となる。
集計結果による2011年の全国のがん罹患数は下記の通り。
■男性49万6,304人
■女性35万5,233人
■合計85万1,537人
同センターによると、2010年の推計と比較した各部位の罹患数は、男性のみ変化があったという。